住吉史彦の会

 9/9に、<すき焼き「ちんや」創業130年記念「住吉史彦の会」>

というのを開催しました。会場はもちろんウチです。

 このたび浅草「ちんや」は、創業130年を迎えたわけですが、これを機会に私が日頃親しくさせていただいている皆様に、弊店へおはこびいただき、今後の所信など申し上げたい、と考えました・・・

 なんちゃって、嘘ぴょーん!

  もちろん「今後の所信」などはタテマエでして、「楽しく呑みたい」というだけのユルイ会です。ですので、「御偉方」をおよびせず、同業の方と浅草近隣の地場企業の方の中で、年齢の近い皆様にお声かけさせていただくことにしました。 

 正式の創業130年記念式典となると、御偉い方をおよびしないといけませんが、「住吉史彦の会」なら、仲間うちでOKです。そういう次第で、今回は昭和30年頃〜昭和54年頃にお生まれの方(干支2まわり)をお誘いしました。

 おかげ様で台風は去り、嬉しいことに、大宴会場がいっぱいの、50人の方にお越しいただきました。

 まったくの住吉史彦個人の会で、しかもただ食って飲むだけの、何の意味もない会に、これだけ多数の方が来て下さって、本当に有り難いことです。

 中でも西と北の、すき焼きの老舗中の老舗=「三嶋亭」(京都市)のM社長と「登起波牛肉店」(米沢市)の〇社長が遠路ご参加下さり、嬉しかったです。

 宴会が始まるや、年の近いもの同士、すき焼きを囲んで、痛飲また通院イヤ痛飲。結果、人脈大交流会と化して、夜も更けました。

 余興の「勝ち抜き!超マニアックすき焼きクイズ」も盛り上がりました。

  私は挨拶に立ち、万障繰り合わせて駆けつけて下さった、大勢の皆さんを前に、感極まって申しました、

  「皆さん・・・・・意外と・・・・・ヒマなんですねえ!」

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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心に残る思い出を!

 9/7は火曜日で「ちんや」の営業は休みましたが、全員が出勤しました。

 この日は、①大掃除と、②外部専門講師による衛生講習会と、③「ちんや」の総会をやりました。

 「総会」というのは、今年の会社の営業方針や各部、各委員会の活動方針を確認しあう会議です。会社の決算期が8月からですので、本来8月にやる性質のものですが、8月は皆が交代で夏休みをとっていて顔が揃わないので、9月はじめの、大掃除の日に同時開催するのが恒例です。

 今年は不景気で状況の厳しい中ですし、また創業130年の年でもあるので、この総会を機に、営業の仕方も進歩させないといけません。

 思いまするに、現代日本の経済は成熟してしまった経済です。

 日本人は、良いもの・美味いものを既に知ってしまいました。そのように成熟した中での不景気ですから、日本人には良いもの・美味いものに対する飢え・渇望がありません。そこが中国人を違うところです。

 「美味い物は並べれば自然と売れる」「食べればわかる」「いつか必ずわかってくれる」というわけにいかないのが現在のツラいところです。

  だから「ちんや」の肉を食べていただくと、その方に具体的にどのような、良いことがあるか、今はそれを強力にアピールしないといけない時期です。

 「美味い肉ですよ!」は当然であって、さらに加えて、それを食べるとどういう良いことがあるか、例えば「親子孫三世代で「ちんや」の肉を食べれば、お孫さんもお爺ちゃんも喜んで、良い思い出が造れます」という風に、わかりやすく目に見えるようにイメージしていただかないといけません。

  ただ「美味い肉ですよ!」「美味い肉ですよ!」と連呼しても響かないのが現状です。

 でも、思い出を造りたい時は、適当な肉というわけにいきませんから、きっと「ちんや」をお選びいただけると思います。

  そうです、ここで創業130年記念事業のコンセプトを発表しますが、それは、

  「心に残る思い出を!」です。

  「思い出」を強調していきたいと思っています。9/17開設予定の記念ホームページも、その考え方で、制作していただいており、オープンを待つばかりとなっています。サイト上で、「すき焼き思い出ストーリー」の募集をする予定です。

 「記念日割引」の制度を造って、既にお客様からの登録を受け付けていることは、既にこのブログでも書きました。

 また現場での、お客様への応対も、「思い出」を造るためのお手伝いをするんだ」という意識を持って、仕事に当たらせたいものです。

  記念ホームページについては、制作の経緯や考え方などを、このブログにも書きたいと思っています。

  え? もったいぶらないで、今書けって?

 そうですねえ、ちょいと考えておきます。

 大掃除の疲れがまだ四肢に残ってますので、今日はこの辺で。ひひひひ。イテテテ。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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*記念日割引については、このブログの7/1号8/11号をご覧下さい。

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猛暑の大掃除

 9/7は火曜日で「ちんや」の営業は休みましたが、全員が出勤しました。

 それは、大掃除の日だからです。

 大掃除と言えば、普通は年末にやるのが常識でしょうが、あいにく年末すき焼き屋は稼ぎ時で、大掃除している場合ではありません。だから、店の忙しくない時期に、大掃除をするのです。

 掃除だけでなく、せっかく全員が揃っているので、①外部専門講師による衛生講習会と、②「ちんや」の総会を、この日にやります。 「総会」というのは、今年の会社の営業方針や各部、各委員会の活動方針を確認しあう全体会議です。

  さて、大掃除の、社長の担当は例年トイレ掃除です。今年も楽しく従事しました。

 力を込めて、便器をゴシゴシやると、後で腕が筋肉痛になるんだよな。この前夜中にコムラ還った左足が、まだ痛いのになあ。チクショウ!いや、間違えた、楽しいです!店がキレイになるのは。

 それにしても、こんなに暑い大掃除は初めてでしょう。

 まいったなあ、今日は。バテたので、ブログも今日は、この辺で。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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*第一回コムラ還りについては、こちらをご覧下さい。

*第二回コムラ還りについては、こちらをご覧下さい。

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個人ヴインテージ

 8/31〜9/2まで夏休みをいただきました。

 東京は暑いので避暑に行きましたが、涼しい所はイーコール=ワインの産地でもあります。最近国産ワインのレベルもかなり上がってきていますので、飲まない手はありません。

 避暑地の、勉強熱心なソムリエさんたちは、なにしろワイナリーが近所ですから、葡萄畑まで訪問したりして、生の知識を持っています。そういう話しを聞かせてもらうのも、国産ワインを飲む楽しみです。

 私は、夏休み中に飲むのは、その土地の国産ワインと決めています。

 ワインと言えばヴインテージがやかましいですが、だいたい、仏蘭西ワイン・海外ワインのヴインテージなんて、あんまり頭に入りませんよね。

 ワイン稼業には「20××年のボルドーは最高」「19××年のナパ・バレーはまずまず」とかいうヴインテージを、丸暗記するのが必須ですが、私などは浅草に住んでいて、遠出ということをあまりしないので、そのデータにリアリテイーを感じられません。

 覚えにくいです。私は数字を丸暗記するのが、そもそも嫌いなのです。

 それに比べ、国産ワインなら、その年の気候をリアルに記憶しているので、葡萄が育った、その年のことを思い起こしながら飲めます。

 2010年は間違いなく「猛暑」の年ですから、何年か後には、今年のことを思いながら飲む日が来るでしょう。

 でも、国内のワイン生産者の業界は、日本のヴインテージを大々的に発表することには慎重だそうです。ヴインテージがやかましくなることの弊害もあるから、と聞きます。

 たしかにヴインテージにばかり頼って、その結果需要が極端に偏るようになったら、それは良くないですよね。

 それでも、私は気にせず、個人ヴインテージ=つまり「あの年は冷夏だったよね!」っていう記憶を頼りに飲んでいます。商売をしていると、気候は売上に直結するので、かなりハッキリ覚えているのです。

 もちろん、東京と山の気候は違いますが、そこはソムリエさんに修整してもらいます。そういう会話も、酔っ払いの一つの楽しみです。ブログ読者の皆さんにも、是非おススメしたいと思います。

 「ちんや」でも国産ワインを売ってます。

 ひっく、うーい。 あ、売り物を飲んでるわけじゃあ、ないですよ。

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月五様

 猛暑が続き、秋になった気は全くしませんが、皆さんに強制的に秋モードになっていただくべく、「ちんや」では箸置を変えました。

 夏場はガラスの箸置ですが、9月から金彩の、月の形の箸置を使っています。これにあわせて、冷酒グラスも青から茶色に変えました。

 実は、この月の形の箸置には難点が一つあります。「月五様」と命名されていて、満月から三日月までの、五様の満ちかけの月が5点で1セットになっているのです。

 だから、5名様の御席に使えばベストなのですが、例えば2名様の場合は、困ったことになります。

 2名様の御席に満月を2個使うと、単なる金色の丸い箸置にしか見えないのです。それが月の箸置だと気づいていただき、なるほど秋の季節感を出そうとしてるんだな!と分かっていただくには、満月と三日月を一個ずつ組にして使わないといけないのです。

 それに気づいたのは、この箸置を大量に買ってしまってからでした。

 月の箸置はあまり見かけませんが、なるヘソ、そういうわけであまり見かけないんだ!と知りましたが、後の祭。

 買ってしまった物を使わないわけにはいかないので、私は、この箸置の使用方法を細かく制定することにしました。満月から三日月までを①〜⑤にナンバーをふり、2名様の時は①と⑤、3名様の時は①③⑤などと決定、表にして配布しました。

 そうしないとせっかくの月の箸置が月に見えないので、意地でもやらねばなりません。しかし、現場からしたら、面倒臭いこと、この上ありませんね。文句を言いたいところでしょうが、それは言わずに、表の通りセットしてくれて、現場の連中に感謝しないといけません。

 ところで、話しは全く変わりますが、昨夜また睡眠中に、私の御み足がコムラ還りをおこしました。今夏2度目です。今もまだ痛いです。

 今回も冷房最強運転の部屋で、短パンのみで寝入ったのが原因です。

 ヨメには、2度目となるバカよね、と言われ哀れんでもらえません。皆さんもお気をつけ下さい。まだ当分暑いらしいですから。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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  *第一回コムラ還りについては、こちらをご覧下さい。

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変わりザク 秋バージョン

 お暑うございます。

 猛暑が続き、秋になった気は全くしませんが、皆さんに強制的に秋モードになっていただくべく、「ちんや」では「今週の変わりザク」を秋バージョンに変えます。

 「秋の茸盛り合わせ」

・大黒(だいこく) 本しめじ(三重県産)

・舟形ジャンボ・マッシュルーム(山形県産)

・柳まつたけ(長野県産)

 本しめじとマッシュルームは、割り下の旨味を良く吸います。

 柳まつたけは、「まつたけ」と言っていますが、種類としては、ナメコに近い茸で、食感が面白いです。

 「今週の変わりザク」のことを書くのは久しぶりなので、おさらいしますが、

 「変わりザク」は、「すきや連」に毎回参加している、カメラマンのカワイさんという方からご提案をいただきました。

 カワイさんという方は、素人すき焼き愛好家であって、向笠千恵子先生の「すき焼き通」(平凡社新書)の第9章に実名で登場する方ですが、この方が、21年7月の第3回「すきや連」(浅草今半さんで開催)の寄せ書きに、次のように書きました。

・・・春は山菜、秋は「きのこ」(中略)専門のすき焼き屋さんで、季節の「旬のすき焼き」メニューで、思いっきり季節を感じながら食べられても良いのではと思います。・・・

 これを受けて、21年の秋に始めた、「変わりザク」秋バージョンが好評だったので、冬バージョンもやり、今春には、春バージョンがスタートしました。その後、初夏バージョン、夏バージョンと続いて、1年が戻ってきたわけです。

 今回の秋バージョンは、9/5からスタートします。

 これに合わせて箸置も、夏場のガラスの箸置から、月の形の箸置に変えます。

 ご賞味あれ。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございます。浅草「ちんや」六代目、住吉史彦でした。

*すきや連」ホームページは、こちらです。 

*「変わりザク」スタート時のいきさつと春バージョンについては、こちらです。

*「変わりザク」初夏バージョンについてはこちらを、夏バージョンについてはこちらを、ご覧下さい。

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なによりの御馳走

  8/31〜9/2までお休みを戴きました。

  ここ数年、同じ避暑地の同じホテルに泊まっているのですが、猛暑のせいか、かつてなく暑い滞在になりました。

 今回困りましたのは、泊まった部屋に冷房がない(!)ことでした。例年、冷房はなくても支障がない温度までしか気温が上がらないのですが、今年は違いました。必至で、濡れタオルを吊るしたりして、しのぎました。

 それでも、山の上の気候なので、夕方になると気温が下がり、夜だけは涼しくなります。窓を開けて空気を通せば、東京と違って、寝るのに難儀することはありません。

 おかげ様で熟睡することはできました。東京では、8/10から連続熱帯夜だそうで、寝ついても、不快ですぐ目が覚めてしまいますが、休み中は眠れました。

 朝までまったく目を覚まさず、熟睡したのは、本当に久しぶりな気がします。

 清涼な空気は、なによりの御馳走ですね。

 話しはそれますが、今回の休み中に着ようとヨメが持ってきたTシャツ=市川猿之助Tシャツの製造元が、あの「久米繊維工業」さんでした。8/6の台彪会講演会に、ご登場いただいた、久米社長の会社の製品です。

 そのTシャツは、8/6講演会を聞いてから買い求めたものではなく、それ以前に猿之助丈の後援会から送られてきていたものです。

 Tシャツの包装を開こうとした時に、はじめて気づき、奇遇にちょっとビックリ。

 良い空気の中で着る、国産綿Tシャツの着心地は、格別だったとか。

 うーん、良いものわかる人同士はつながるんですね。 

 イヨッ、おもだか屋!

 そういう次第で、避暑は終わり、9/3より通常に営業しておりますので、ご高配を賜りたく、お願い申し上げます。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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*8/6の久米さんの講演会については、このブログの8/8号をご覧下さい。

*久米さんについては、このブログの8/12号もご覧下さい。

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溶けるトイレット・ペーパー

 8/27に浅草料理飲食業組合の役員会がありました。

 この時話題になったのは、外国人観光客のマナーの問題です。迷惑している店もあるようで、なにか啓発のための、サインかポスターが必要だ、という意見が出ていました。

 外国人の方には全く悪気がないのに、受け入れ店にとっては迷惑至極なケースがあります。例えば、トイレット・ペーパー。

 私も最近知りましたが、トイレット・ペーパーは世界中どこでも水に溶けるわけではないようです。

 水に溶けなければ、便器に流せませんね。だから、トイレット・ペーパーが水に溶けない国から来た人は、使用済みの、良い香りのペーパーをトイレの室内に置き捨てて(!)行ってしまうのです。

 最初にその行為を目撃した、店の人の驚きは、どれほどだったでしょう。

 また物を買うときに値切るのは、ごく当然と思っている人種もいます。これに腹を立てている、浅草の商売人は多いです。

 しかし、そういう人をバカにしてはいけません。日本だって近代的小売業=デパートメントストアが誕生して「正札掛け値無し」と宣言するまでは、値切るのがごく当然だったのです。

 だから、その昔店側は、値切られても利益が出るよう、最初から高めに値をつけていました。あるいは、そもそも値段を表示せず、客によって値段を上下させる店も多かったようです。つまり、日本が少し先に近代化しただけのことです。

 これまで日本に観光に来ていた方々は、日本より先に近代化した欧米の方ばかりでしたが、状況は変わり、日本より後発の国の方も、たくさん観光に見えるようになりました。

 要するに、浅草サイドが先方の習慣を知り、やられて困ることは最初から禁止事項として掲示するよりないと思います。日本が好きで日本に観光に見えているわけですから、禁止されているのに、あえて反抗するような人は、そういないと思います。

 例えば、いくらカッコ良くても、「ちんや」の社長には「肖像権」という近代的権利があるので、所属事務所に断らずに、やたらめったら写メを撮ってはいけない、とか、ね。

 

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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断腸亭日乗の中の、すき焼き

 月刊「百味」9月号が届きました。

 今月号には「かぶちゃん」こと鏑木武弥さんと、私の対談記事が載っているので、そこを先に読んでしまいましたが、やはり「百味」に連載されている、向笠千恵子先生の「続すきやきものがたり」も必読です。

 読みますと、終戦前日の昭和20年8月14日、文豪・永井荷風と谷崎潤一郎が一緒にすき焼きを食べるくだりが紹介されています。双方の日記に載っているそうですが、私はウカツにも知りませんでした。

 荷風は、浅草にとても縁のある作家でしたので、一応勉強をしたつもりでしたが、この部分は「戦争で疎開中だから浅草には関係ないな」ということで見逃しました。

 この日の荷風の日記『断腸亭日乗』には「燈刻谷崎氏方より使の人来り 津山の町より牛肉を買ひたれば すぐにお出ありたしと言ふ。」とあり、二人ですき焼きの鍋を囲んだようです。

 「津山の町より」というのは、岡山県津山市のことで、二人とも戦争中は、岡山県に疎開していたのです。その疎開先での出来事です。

 荷風が足しげく通った浅草の店と言えば、蕎麦の「尾張屋」さん、洋食の「アリゾナキッチン」さん、「どぜう飯田屋」さんが代表で、「ちんや」も『日乗』に出ては来ますが、頻度は比較になりません。だから、すき焼きが好きという印象はありませんでした。

 8月14日も、谷崎の方から誘ったようですね。

 それにしても「牛肉を買ひたればすぐにお出ありたし」というのは良いですね!

 今とは肉の貴重さ加減がもちろん違いますが、肉が入ったから⇒会う、という順番がなにやら楽しい感じにさせてくれます。

 現代の文化人の皆さんも「ちんやにて牛肉を買ひたればすぐにお出ありたし」という具合に行っていただきたいですね。

 追伸

  誠に勝手ながら、8/31〜9/2まで店を休んでおります。遅い夏休みです。ご寛容をお願い申し上げます。

 休み中も、ブログは書き溜めがありますので、「予約投稿」でUPする予定ですが、Twitter(http://twitter.com/chinya6th)の方はつぶやかないと思います。よろしくお願い申し上げます。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 *「百味」については、こちらです。

*「かぶちゃん」との対談については、こちらこちらをご覧下さい。

 

電気ブランって何ですか?

 8/26、「ちんや」の研修委員会を開きました。

 「お客様に聞かれて困った質問」の収集具合が、このところイマイチなので、気合を入れて集めるように指令を出しました。

 収集具合がイマイチになる理由は、わからないでもありません。「ちんや」の御客様は、すき焼き屋の業務外のことをお尋ねになることが、やたらと多いのですが、そのご質問に答えられなくても、業務上具体的な支障はありません。例えば、

「ほら、何て言ったっけ、吾妻橋のところで、アコーデイオンひいて、昭和歌謡をやってるバンドの名前、何だっけ」

―なんていうご質問が飛んできますが、そのご質問にお答えできず、

 「あー、お姐さんも知らないかあ」で終わってしまっても、業務上支障はありません。すき焼きや肉のことを知らなければ、それはNGですが、バンドの名前は知らなくてもOKといえなくもありません。

 でもやはり、いろいろな話題を常にフォローしていて、そうした会話を小気味良くこなすタイプの人間の方が、接客に向いています。楽しく接客できて、お客様は勿論、自分も愉快です。

 逆に担当の係が自分の話題に全然からめないタイプの人間だった場合は、お客様はガッカリして、「ビール持ってきて!」「酒持ってきて!」といった用件以外のことを言わなくなります。

 それでは、お互いつまりませんよね

 先日「ちんや」へ食事に見えた旧知のT社長が、二次会つきあってくれ、とおっしゃるので、夜の街へお供したところ、そこの店のお姐さんが「デンキブラン」を知りませんでした。

 千葉県松戸市出身の22歳だそうですが、「デンキブラン」というのは、電気メスとか電気ショックとか医療関係の用語だと思った(!)のだそうです。

  「デンキブラン」を知らないと聞いて、同行の浅草関係の3人は絶句。

 昭和歌謡バンドの名前を知らないのは許すとしても、「デンキブラン」を知らないとは!その店は、浅草から2キロ以内にあり、結構散財させる店なのに、です。

 その後は、そのお姐さんと会話するのは止めにして、カラオケに突入しました。妙に盛り上がりましたが、虚しさが残りました。

 お姐さん、「デンキブラン」を知らなくても、給料減らされたりはしないでしょうが、その世界で楽しく働きたいなら、奮励努力をお願いしますよ、今からでも。

追伸

  誠に勝手ながら、8/31〜9/2まで店を休んでおります。遅い夏休みです。ご寛容をお願い申し上げます。

  休み中も、ブログは書き溜めがありますので、「予約投稿」でUPする予定ですが、Twitter(http://twitter.com/chinya6th)の方はつぶやかないと思います。よろしくお願い申し上げます。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

*「デンキブラン」については、こちらです。

* 「困った質問」については、こちらです。