水たき日本一

新宿の「玄海」さんをお訪ねしました。国際観光日本レストラン協会のの、今年の納会でした。
「水たき日本一」で有名な鶏の水たきのお店です。いつもながら絶品でした。
「玄海」さんは九州出身の初代が昭和3年に創業、最初は九州の郷土料理という感覚でしたが、二代目の時に「伊達鶏」へと変更。全国の鶏を調べ、試食し、「伊達鶏」がもっとも玄海に合うという確信を持って採用したそうです。
現在では日本の鶏料理を代表する存在と言って良いと思います。水たきばかりでなく、胸肉の低温調理などにも取り組んでいて、そちらも素材の味わいを堪能できるものでした。
ご馳走様でした。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
弊ブログは2010年3月1日に連載スタートし、本日は3.568本目の投稿でした。

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お宝食材

「すきや連」でお世話になっている向笠千恵子先生の新著
『ニッポンお宝食材 風土がつくり、人が育てる郷土のお取り寄せ帖』
が出ました。
47都道府県のよく知られた名品から、隠れた絶品まで。「宝」というのは「本気で未来に残していきたい食材」という趣旨で、そういう食材が集められています。
元々はJR東海のPR誌『ひととき』の連載で2013年11月から5年にわたって生産者やその食材を使った料理店を取材したものです。
「すきや連」メンバーも近江牛、千住葱、下仁田コンニャクなど登場しています。
皆様、是非ご購読を。
刊行:小学館
ISBN:9784093887373

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忘年会のテーマ

本日浅草料理飲食業組合の年内最終の役員会があり、続けて早めの忘年会を「ちんや」で開催します。
せっかくの料理屋の集まりですから、テーマを決めて忘年会をします。
本日のテーマは、
ぬる燗ワインと、ヨーグルトすき焼き!
です。
すき焼き好きで、同時にワイン好きでもある皆さんが、すき焼きを召し上がる場合、溶き卵にヨーグルトを入れることを私は、昨年より全力で推奨致しております。
以前でヨーグルトすき焼きについて、「サッパリ」「マイルド」「食べ易い」と言って来ましたが、今回よりは「ヨーグルトすき焼きはワインに合う」です。
ワインに合わせるために、すき焼きという料理を積極的に改変しようと言いだしたわけですから、革新度が進行したわけですね。
振り返りますと、「ちんや」の営業で、卵にヨーグルトを入れ始めたのは、2016年10月8日。
ヨーグルト卵にワインが合うと言い始めたのは、2018年11月3日の弊ブログ。
昨年の今頃ヨーグルト卵にワインの件を確認するため、3人のワイン専門家に「ちんや」に集まっていただきました。ボジョレー・ヌーヴォーの解禁日のことでした。
解禁日にしたのは、もちろん理由があります。「マロラクティック発酵」させたワインがヨーグルトすき焼きに合い、「マロラクティック発酵」させていないボジョレー・ヌーヴォーが、さほど合わない件を体感で確認するためでした。
結果は予想通り・理屈通りでした。
ボジョレー・ヌーヴォーは卵にヨーグルトを入れても入れなくても、ほぼ同じ感じ。しかし、「マロラクティック発酵」させたワインは、明らかにヨーグルト卵に合いました。
1+1が2以上になったので、「マリアージュ」と称して良いと思います。一方のボジョレー・ヌーヴォーは「同居」という感じでしょうか。
ヨーグルト卵と「マロラクティック発酵」させたワインが合う理屈の一つが乳酸である件は2018年11月3日の弊ブログに書きましたので、詳しくはそちらをご覧いただきたいですが、ざっくり書きますと、ワインの樽にいる乳酸菌が、ワインのリンゴ酸を食べて→乳酸と炭酸ガスにします。それが「マロラクティック発酵」でして、これでワインの中に乳酸ができるのです。
ところでワインがすき焼きに合わない、そもそもの理由は、ワインが生卵に合いにくいからでした。
一般に糖質の多い酒は生臭い食材に合い易いです。日本酒が、その典型です。糖質がワインの2~3倍入っているからですね。ワインの中ではシャンパーニュやスパークリングワインに糖質が多いので、普通のワインより合わせ易いです。
で、そういうワインに合わせにくい食材、例えば魚卵を合わせる場合の調理方法は、伝統的にマヨネーズやサワークリーム、ヨーグルトソースなど少し酸味のあるソースで和えること、でした。
そう、ここでヨーグルトが出てくるのです。皆さんもカナッペなどでこれをやった経験がありませんか?
レモンやライムをかける手もありますが、酸の種類が違うので、乳酸であるヨーグルトがベターと思います。
この理屈について私は迂闊にも最近まで気づいておりませんでしたが、今回ハッキリしました。両方の問題の解決策が、たまたまヨーグルトだったという次第です。ラッキーとは、このことですね。
色々申しましたが、以上の二つの理由つまり、
1ヨーグルトの乳酸がワインとの間の「つなぎ」に成ること。
2ヨーグルトの乳酸が生卵の生臭みを抑えること。
によって、ヨーグルト卵のすき焼きはワインに合います。
よって、すき焼き好きで、同時にワイン好きでもある皆さんが、すき焼きを召し上がる場合、溶き卵にヨーグルトを入れることを私は全力で推奨致します。
ワインに合わせるために、日本料理であるすき焼きを改変するという考え方は、なんか、日本を失うようで、批判を招き易いかもしれませんが、実はヨーグルトすき焼きは、日本酒にも今までより合うようになるのです。
日本酒づくりにも乳酸は欠かせないからですが、それまで書くと長くなるので、その件は、2018年11月4日の弊ブログをご覧ください。
さて、忘年会の支度をしなくちゃ。

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60年続く伝統の味

レトルトすき焼きを支援するクラウドファンディングが11月28日までだと言うので私も、何の御縁もありませんが、一口支援してみました。
支援を募っているのは、
「60年続く伝統の味をご家庭で! 大和高田市立高田商業高校のすき焼き」です。
開発したのは奈良県の高田商業の「まち部」の現役高校生。これまで地域の魅力発信のため活性化イベントを主催したりしてきましたが、今回は商品開発に挑戦しました。
その商品がレトルトすき焼きなのですが、すき焼きになったのには理由があります。高田商業では毎年4月、校庭に七輪を並べ、上級生がすき焼きで新入生を歓迎する習慣があります。昭和35年から60年近くにわたって続いている伝統行事なんだとか。それを製品化したわけです。
もちろん高校生だけでレトルトは出来ないですから、地元スーパーや総菜メーカー、パッケージ業者などが協力を申し出て、実現に漕ぎつけたそうです。芽出たいです。
中身には、地元の伝統野菜「大和まな」と「一光ネギ」が入っているとかで、それも興味深いポイントです。「大和まな」とは「小松菜」のようなアブラナ科の野菜だそうですが、すき焼きにすると、どんな感じなのでしょうか。
私は大和高田に一口支援してみました。納品は年末だそうで楽しみです。
「我も」と思う方はMakuakeで28日までやっています。

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バージンオイル

私が会長をしている「料飲三田会」の秋例会の講師は、
「オキオリーブ」の創業者で園主の澳敬夫(おき・たかお)さんでした。「美味しいオリーブオイルとは?オキオリーブのこれまでの歩み」と題して講演いただきました。
「オキオリーブ」さんの農園は香川県高松市にあり、100%国産エクストラバージンオイルを作っておられますが、「全量手摘み」「未熟な青い果実を搾る」「収穫後4時間以内に搾る」などの方針で生産し、オリーブオイルの業界で賞をたくさん獲り、国際的に高い評価を得ておられます。
試飲させていただきましたが、深い緑色がまぶしい、濃いオイルでした。
澳さんは1990年経済学部の卒業生で、ベンチャーでオリーブ園を始めた方です。その方の話しを聞きながら私は、何故多くの人がオリーブオイルに魅せられるのだろう?と考えていました。
オリーブオイルを説明する時必ず語られるのは、オレイン酸とポリフェノールが多いということ。どちらもヘルシーな物質として知られていますので、必ず語られますが、聞き飽きた感がありますね。
今回の澳さんの話しで面白かったのは、オリーブオイルは、やろうと思えばご家庭で人力でも獲れますよ!
という点でした。ゼロから始めた生産者さんならではの話しです。
実はオリーブオイルの最大の特徴は、生の果肉を、加熱せずとも果汁を絞って放置しておくだけで、自然に果汁の表面に油が浮かび上がり、これを分離すれば立派なオリーブオイルになるという点です。他の植物油は加熱したり、場合によっては溶剤を使ったりしますが、オリーブオイルはそれが不要です。
そしてオリーブオイルの業界では、製法が原始的であるほど=臼や遠心分離機だけで作ったものを「バージンオイル」として珍重しています。澳さんの農園も「バージンオイル」だけです。
想えばワインも単純な醗酵過程で出来ますが、同じ地中海世界で単純な工程のオリーブオイルが作られ大切にされているのは面白いことだと思います。

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ぼたん鍋

スポーツ選手でもノーベル賞学者でも、日本では有名になると食生活について、あれこれ取材されてしまうようです。本業よりそっちが目立つことさえ。
ノーベル化学賞を受賞した吉野彰さんは「大好きなビールとすき焼きでお祝い」ということでした。
全英女子オープンで勝って一躍有名になった渋野日向子さんの場合、当初「よっちゃん食品工業」の駄菓子「タラタラしてんじゃねーよ」の愛好者として知られましたが、いのししのすき焼きを召し上がることも判明しました。
ツアー「TOTOジャパンクラシック」の二日目を終えた後のインタビューで
「いのししはやっぱり、すき焼きにした方がおいしい。」
と答えていたからです。いのししは、
「岡山の実家の近所に出るんですけど。あ、食べるのはそれじゃないですよ!もらいものをです」とも。
どうせなら「ぼたん鍋」と言っていただくと粋だったんですけどねえ、渋子さん。

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温泉もやし2019

「変わりザク」のメニューとして、また「大鰐温泉もやし」が帰って来ました。ほとんど恒例になりました。
このもやしは、もやしを栽培する土の周囲に温泉を循環させ、その熱を利用して育てるもやしです。だから「温泉もやし」なんです。
その歴史は大変古く、なんと、津軽藩三代藩主・津軽信義侯の頃から、少なくとも300年以上、大鰐(おおわに)の特産品として、町民はもちろん青森県人なら皆知っている特産品であり続けて来た、と聞いています。
しかし、実は近年生産者が5軒まで減ってしまいました。そこで地元では協議会を設立し、これまで栽培技術を一子相伝で伝えてきたのを改めて生産の復活を目指しておられます。
その他にも、まだまだ特徴がありまして、
・非常に珍しい土耕栽培(他のもやしは水耕栽培)
・無農薬、無化学肥料栽培
・豆の種類は、門外不出の「小八豆」 
そういう次第で、値段も結構な良いお値段なのですが、「ちんや」では数年前の冬からメニューに採り入れています。
既に「ちんや」の冬の名物と言って良いと思います。
お客様の反響も悪くなく、高いお値段にも御理解を示して下さる方が多かったように思います。
で、今年も「大鰐温泉もやし」が帰って来ました。
これを、すき焼きに入れていただきます。
とにかく、びっくりするほど立派です!
とにかく、一度お試しいただいたいと思います。

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芸者コーヒー

「浅草おどり」の会場で「浅草芸者コーヒー」なるコーヒーを買い求め、飲んでみました。結構なコーヒーでした。
「浅草芸者コーヒー」は今回の催事に合わせて発売された浅草花街グッズの1点です。意欲的な試みと思います。
が、コーヒーに詳しい方にとっては、このネーミングは「鉄板の笑える」ネーミングのようです。
皆さん、ここで試しに「ゲイシャ」「コーヒー」と検索してみて下さい。Wikipediaに
ゲイシャ(コーヒー)
という項目が出て来ます。何故わざわざ(コーヒー)が付けられているのでしょう?引用しますと、
「ゲイシャ(英: Geisha)は、コーヒーの最高級品種(スペシャルティ・コーヒー)のひとつであり、市場に現れたのは21世紀になってからと歴史は浅いが、世界で最も高価なコーヒー種と言われる。“ゲイシャ”という名は、エチオピアにある原産地の村名(ゲシャ村)に由来し、日本の芸者とは関係ない。」
つまりコーヒーに詳しい人にとって、
浅草ゲイシャ・コーヒーは
浅草マツザカ・ビーフ
浅草ウオヌマ・ライス
のような感じに聞こえるという次第です。面白いですね。
もっとも完全に同じではないです。
ゲイシャは特定のコーヒー豆の種類の名前でもあります。その種が発見されたのがゲシャ村だというので、そういう名前になっているのですが、マツザカ種、ウオヌマ種という特定の種があるわけではないので、完全に同じではないですね。土地の名前が種の名前にもなっている九条葱の方が近いかもです。
「浅草芸者コーヒー」どうぞ、ご贔屓に。

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それぞれの飲み方

11月2日の弊ブログに書きました通り、台東区役所が「したまちTAITO産業賞」を下さるというので、表彰式に出かけましたら、同時に「台東区江戸創業事業所顕彰」の顕彰式も行われていました。
顕彰された会社の中には合羽橋の「どぜう飯田屋」さんがありました。そして配布された「飯田屋」さんの資料の中で引用されていた一文が印象に残りました。
直木賞作家で食通の神吉拓郎さんの文が引用されているのですが、
「どぜう鍋を前にして猪口を傾けている人を見るのは楽しい。皆それぞれの飲み方があるようで、勤め人風、商店主風、職人風と、少しずつ趣が違う。胡坐のかきかた、徳利の持ちかた、猪口を口元へ運んでくる手付き、など、その様々な変化と個人差は、見ていて飽きない。絵になっているのである。」
へえ!の一語ですね。
そして自分がどぜう屋に行った時は、どんな風に見られているのか、すごく気になってきました。

追伸
話しは変わりますが、
「東京会館」和食総調理長・鈴木直登さんが
黄綬褒章を受章されました。誠にお芽出とうございます。
「すきや連」の熱心なメンバーの方で、今年9月30日の第31回例会でも大変お世話になりましたので、個人的にとても嬉しいです。ますますのご活躍を祈念致します。

本日もご愛読賜り、誠に在り難うございました。
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上海蟹

三田の上海料理の「中国飯店」さんをお訪ねしました。国際日本レストラン協会の研修会でした。
お訪ねする前にホームページを拝見しましたら、
「過ごした時間が記憶に残るレストラン」
と書いてありました。
「ちんや」は「心に残る思い出を!」をキャッチコピーにしておりますから、親近感を覚えます。
「お客様の人生の中で、人生の思い出に刻まれるレストランであり続けたい…
そんな想いでお客様一人ひとりをおもしなししております。
その結果、誕生日や記念日、会社の大事な商談、結婚式等、
人生の大事な節目に多くのお客様に『中国飯店』をご利用頂いています。
今後も永く愛されるレストランを目指し、中国料理の可能性を追求していきます。」
実は、この文言が掲載されていたのは採用情報のコーナーでした。
これから働いてみようという方に、まず店の理念を提示するのは、大変良い方法だとおもいます。参考になりました。
名物の上海蟹はもちろん、鶏料理や豚料理も美味しかったです。ご馳走様でした。

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