指宿

 ツイッター検索は面白いです。先日も変わったものを見つけました。

 鹿児島県指宿市の、「いぶすき夢美」様(@ibusukiyumemi)という、存じ上げない方のツイートに、私はビックリしました。それは・・・

「JR九州の数年前の企画なんだけど、指宿駅でクリスマスイブにすき焼きをやるっていうのがあったわ。イブにすき焼き…「イブすき」…今もやってるのかしら。」

というツイートを見つけましたので、早速詳しく調べてみましたら、

 ありました!!!

 南日本新聞社の報じたところによりますと・・・

「指宿市のJR指宿駅前広場で12月24日、クリスマスイブ恒例のイベント「イブの夜にスキ焼き」があった。1杯100円ですき焼きを販売。フラダンスなどのステージショーもあり、多くの人出でにぎわった。」

 ほお、既に恒例行事になっているんですか。

「指宿とクリスマス「イブ」、「すき」焼きをかけたイベントで同駅前通り会の主催。」

「すき焼きは地元産牛肉や野菜などをふんだんに使い、販売開始直後から長蛇の列ができた。会場にはカレーライス、豚汁、おでんのテントも並び、鹿児島日豪協会が提供したワインの試飲コーナーもあった。」

「ステージではフラダンスのほか、人気アイドルグループAKB48に成り切って歌とダンスに挑戦するAKBコンテスト、地元のフィリピン人会によるフィリピンの郷土芸能の披露や和太鼓、バンド演奏もあった。」

 AKB成り切り、ですかあ。まあ「イブすき」のネーミング自体が馬鹿馬鹿しいですから、AKB位は許容範囲内でしょう。

 この企画のザンネンなところは指宿市でしか成立しないところすね。

 あ、でも、仮にですよ、指宿さんという御名前の方がいらして、イブにすき焼き宴会を主催したら、それも「イブすき」ですよね。

 AKBに成り切れるかなあ、指宿さん。

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて701日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: すき焼きフル・トーク,台彪会 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)

悪口

 ある日、玄関にいたら、カメラを担いだ若い男女が入って来て、いきなり話し始めました。

 浅草のプロの飲食店の人にインタビューして、浅草の他の飲食店のどこが美味いか、ランキングを作って、テレビに出したいんですよお〜

 ご協力いただけますかあ〜

 私はキッパリ、

 それは協力できませんよ。狭い浅草の中で、どこが美味いとか不味いとか言えませんから。多分、皆さんも協力できないと思いますよ。いかがなもんかと思いますねえ、その企画。

 で、この件をFBに投稿したら「いいね!」が、たくさん戴けました。

 コメントもたくさん・・・

 なんと、不躾な(-。-;)

 ずいぶん失礼ですね!

 おっしゃる通り!失礼な企画が多過ぎます。視聴者の満足​、興味を満たせばいいってわけではないですよね!

 マスメディアには誰でも載りたいはず、という思い込みで仕事してるんでしょうね。きっと。・・・

 FBでたくさん「いいね!」されるのは、基本的には人様を批判する内容のものよりは、楽しい内容のものが多いと思いますが、この件は違いました。

 昨今のテレビのくだらなさについて、皆さんの鬱憤が堪っているのだなあ、それが出て来たな、とあらためてわかりました。

 そう言えば、今時手放しで批判してもOKなもの

 そういう風に人様を悪く言うのは、やめておけよ、って言われなくて済むもの

 それは、政府・国会・テレビ。

 ?

 それって、四つの権力の内の三つですよね。

 トホホです。日本国。

 追伸

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感動企業

 YKK販売代理店の後継者の皆さんの集まりである、「翔栄会」の研修会に参加させていただきました。

 私たち「台彪会」は、日頃「台東区若手経営者サポートセミナー」で二条彪先生に御指導いただいていますが、「翔栄会」の皆さんも二条先生に習っています。

 先生から、

「皆さんとても熱心で真面目な方々です。(中略)今回台彪会の皆さんがおいでいただけることになるかもしれないが、合同で勉強をする気はないか?と聞いたところ、ぜひ台彪会のみなさんとご一緒に勉強したい!!という熱心な返事がありました。」

とのお勧めがあり、また私たちは4/20に「ニッポン全国彪友会―台東万博!」を主催予定ですので、その宣伝も兼ねて、仲間8人と共に参加してきました。

 さて、今回の研修内容は「ヤマシナ商事」山品社長の、経営体験談です。

 山品さんは、二条先生がコンサルタントを始められた最初の頃からの、古参の弟子で、

一日に2度も3度もブログを更新することでも知られています。

 まず、ヤマシナ商事の経営理念を拝見しますと・・・

 みんなの笑顔で幸せ築きます。それが私たちヤマシナ商事です。

『お客様に安心と信頼を提供することで、お客様をはじめ社員やヤマシナに関わるすべての人たちに喜び、感動を与えたい。』

『安心・信頼・チャレンジ精神で日本No.1企業を目指す。』

『そして、みんなを笑顔に変えたい。』

 私たちヤマシナ商事は、単にモノやリフォームを売るのではなく、お客様の幸せな空間づくりのお手伝いをさせていただきます。

 その幸せな空間づくりを通じて、ヤマシナに関わるすべての人たちが笑顔で幸せになっていただきたい!

 そんな想いからこの経営理念が生まれました。

・・・とあります。

 この文章だけ読むと、さほど珍しく感じないかもしれません。

 単に〇〇を売るのではなく、お客様の幸せな△づくりのお手伝いをさせていただきます。

というフレーズは、結構見かけます。

 「ちんや」も、

 単に、すき焼きを売るのではなく、お客様の思い出づくりのお手伝いをさせていただきます、と標榜しています。

 でもヤマシナさんは、幸せな空間づくりのための、手間ヒマのかけ方が、半端ではなく、

ああ、ここまでやればお客様は感動して下さるかもしれないなあ、担当した社員さんも、働きながら感動しちゃうかもなあ、と感心させられました。

 例えば、ヤマシナ商事さんの仕事は、家のリフォームですが、その工事前と工事中、工事後の様子を動画に撮って、DVDに仕上げて、竣工後にお客様と職人さんが一緒に見るのだそうです。

 まず前段では、そのご家庭(=お客様)がリフォームを決意した事情が語られます。

 例えば、おじいちゃんが要介護になったから、あるいは3世代同居しないといけなくなったから・・・

 それから、壊してしまう家への断ち切れない愛着も語られます。そもそもDVDを作り始めたキッカケは、壊す家の記録が欲しい、という要望があったからだとか。

 そして、工事に入ります。今度は職人さん達が出演して、工事にかける意気込みや注意点を語ります。

 そしてそして、工事後。新しい家で微笑む、ご家族の画像。

 ここに泣ける音楽をかぶせます。

 ううう・・・

 これを見て我々も感動しましたが、当事者のお客様と職人さんは、たいてい感動のあまり号泣してしまうそうです。

 うーん、良くできています。しかもこれが自社制作と言うから二度感心します。

 それだけでなく、ヤマシナさんはリフォームOB家族に毎月DMを送ったり、OB仲間でのバス旅行、夏祭りなども実施しているそうです。

 リフォームというのは、一回ご注文があったら、次の注文があるまで、かなりの期間がありますね。その間もDMを送り続けるのだそうです。

 へええ。

 「費用対効果」とかいうケチなことは考えないのですね。

 実際、リフォームのリピート率は83%で、デイズ二―ランドの97%に迫っているとか。

 そして講演の最後に山品さんは、

 皆さん、経営は、give and take ではなく、

  give and give だと思いますよ!

 おお、流石、感動企業。

 この学びの機会を作って下さった、ヤマシナさん、「翔栄会」の皆さんに感謝です。

追伸

  毎日新聞社発行の毎日ムック『100年の味 店100選』に載せていただきました。有難いですね。2012年1月12日発行。是非お求め下さい。

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ワイン会

 「ちんや」でワイン会が開催されました。

 お客様が数種類のワインを持ち込まれて、弊店のすき焼きとの組み合わせを楽しまれました。

 え? ワインなんだから「組み合わせ」じゃあなくて、「マリア―ジュ」だろう って?

 そうそう、そのマリーなんとか、が開催されました。

 弊店史上初の「ワイン会」なので、どうなることやらと思いましたが、無事お楽しみいただけたようで、安心しました。

 こういうことが、出来るようになったのは、このブログの昨年の10/22に書きました通り、酒の「お持ち込み」の制度を作ったからです。

 大震災以来いろいろ御酒のことを調べるにつけ、全国の素晴らしい地酒を「ちんや」で飲んでいただけないのは残念、と思うようになりました。

 かと言って、全てを仕入れておくのは、実際問題として不可能です。

と、なるとお客さまに持ち込んでいただくのが実際的ですね。と、いうことでスタートしまして、ポツポツとご利用いただけるようになりました。

 しかし、です。日本酒の地酒をイメージして作った制度ですが、結果としては、日本酒党よりワイン党の皆さんにご利用いただいています。

 では、そうなることを予想していなかったのか、と言うとそうではなく、実は、最初からワイン優位を見込んでいました。おそらくワイン党の皆さんの方が利用なさるだろうな、と考えていました。一般人に知識を普及させる努力の度合いが、断然ワイン業界の方が上だからです。

 ですので、お持ち込みの制度を作るにあたって、まず考えましたのが「ワイン・グラスを買わなきゃ!」ということでした。これは、ちょっとしたハードルでしたね。

 ワイン党の方は、ワインの種類でグラスを使い分けるのが常識ですから、そうした皆さんにも弊店を使っていただくにはワイン・グラスを揃える必要があるのです。まあ、まともな洋食の御店は皆、以前から揃えているわけですから、それに今頃追いついただけの話しですけどね。

 けっ、オレは日本酒しか飲まないぜっ とか

 けっ、日本男児がグラスなんかにこだわっていられるか!

という方のために解説しますが、ワイングラスの使い分けは、味覚に関する科学的な研究の結果始まったもので、合理的な話しです。組み合わせのことをわざわざフラ語で「マリア―ジュ」と言うのは、まあカッコつけですが、グラスの件は違います。

 人間の「味らい細胞」は、舌の上に均等に位置しておらず、ある場所は甘味を感じる部分、ある場所は酸味を感じる部分という具合に、分業しているのです。で、その酸味を感じる部分に酸味の強いワインを一気に注ぐと、酸っぱくて美味しくない、と感じてしまうわけです。

 細口(=末広がり)のグラスでワインを飲んだ場合、舌の奥のほうにワインが接触します。そこが酸味のポイントなので、酸味の強いワインを細口のグラスで飲むと酸味ばかり強調されてしまう、という理屈です。甘味や苦みにもポイントがあります。

・・・この話しは、ネットで「ワイングラス」とか「リーデル」とか検索すれば、さらに詳しく知ることができますので、やってみて下さい。

 とにかく、まあ、こんな感じで、ワインには色々と細々とした「お勉強」が必要です。そして、それを学ぶのが好きだ、という人がせっせとワイン・スクールに通っておられます。

 特に知的な女性がワイン・スクール通いをなさるようですね。

 ここが、まさに日本酒業界の負けているところです。

 ワインの店は女性で華やかなのに、日本酒の店はオヤジの巣窟ですからね。

 だから!

 日本酒業界は、まず以て知的な女性にウケるように、なんでもかんでもフラ語を使うべきです。

 酒は、sake

 すき焼きは、sukiyaki

 猪口は、 choko petit

 うん、オシャレですね。

 酒の「お持ち込み」制度については、こちらです。 

追伸

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いろは

 瀬戸内寂聴先生が東京新聞に、大正時代の文学界をテーマにした連載をされています。

 先日、その内の一回で、木村荘太が伊藤野枝に「熱烈な恋文攻勢」をかけた、という話しが書いてありました。

 木村荘太とは、この時代の作家・翻訳家で、武者小路実篤の「新しき村」に参加した一人でもありますが、この作家のことをご存じない方は多いと思います。

 私だって、すき焼き屋でなければ記憶していなかったと思います。木村荘太の父が、すき焼き屋だから記憶しているのです。

 実は、木村荘太の父は「すき焼き屋だ」どころではなく、すき焼き業界史上最大の、話題の男なのです。

 荘太の父・荘平は牛鍋屋チェーン店「いろは」を20数箇所に展開して、「いろは大王」と呼ばれると共に、葬儀会社「博善社」の社長も兼ねた実業家でした。

 多数の愛人を持ち、その愛人に「いろは」各店を経営させていたそうです。

 スゴいですよね。伝記本も出ています。

 あちこちに作った子の数が、男13人に女17人、というから驚きです。荘太も妾腹の子の一人でした。

 荘太の他にも才能ある子が多く、また裕福だったためか、多くが文学方面に進んでいて、異母姉栄子が木村曙の筆名で作家として知られた他、同母弟に木村荘八(挿絵画家)、異母弟に木村荘十(直木賞作家)と木村荘十二(映画監督)がいました。八、十、十二とか名前の付け方がいい加減なのが素晴らしいです。

 荘平は、今の人権感覚ではトンデモナイ男でしょうが、この時代の、肉食な勢いを感じますね。

 そして、その「大王」荘平の子である荘太が、時代の先を行く女性・野枝に恋をしたわけですから不思議です。

 ややこしいですね、大正時代。

追伸

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お燗機

 久しぶりに「酒の穴」を訪ねました。

 「酒の穴」とは、もろみを搾る工程で、上から下へ強い圧力をかけた時に出来る穴のことで、蔵人の信仰の対象に成っている穴、では勿論なく、銀座の酒の御店です。そう、店の名前です。名店ですから、ご存じの方もおいでかと思います。

 でも、私にとって、入りにくい御店です。

 この御店は「銀座らん月」ビルの地下にあって、「らん月」さんのご経営です。つまり私にとっては、同業の、しかも学校の先輩の御経営なので、うっかり入って、ヘロヘロになるわけにはいかないのです。

 でも、いったん入ったら、素晴らしい御酒がたくさん置いておりますから、飲まずにはおれません。それで、ますます入りにくいわけですが、知人の送別会があって、久しぶりに訪ねました。

 さて、そういうわけで訪ねますと、厳しい冷え込みの日でしたが、盛況。熱気ムンムンという感じで、熱いくらいです。日本酒に特化した店って、客の体温が上がるせいか、熱気ムンムンのことが多いですね。

 この御店が、ムンムンな理由は、もう一つあります。

 それはお燗機。お燗機が各机に造り付けてあるのです。しかも湯煎です。各机にヒーターが付いていて、湯煎のお湯を温められるようになっていて、そのお湯で燗をつけるわけです。

 この機械は素晴らしいです。特に、自分の好きな温度で飲めるところが私の好みですね。

 この、酒を温かくして飲む、という方法は、世界に誇るべき食文化だと思います。ワインは酸味が多いので、ホットワインはあまり美味しくないですね。日本酒ならでは、です。

 大七、大山、加賀鳶、立山、天神囃子、澤乃井・・・

 幸せに温まりました。うーい、ひっく。

追伸

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すき焼き鍋

 旧知の陶芸家JN先生から、

 耐火性の年度イヤ粘土で、すき焼き鍋を作ったから「ちんや」でテストさせて欲しい、

とリクエストがありました。

 そこでとりあえず、先生と、私の美術部時代の先輩2人と一緒に、このすき焼き鍋=土鍋を使って、新年会をすることにしました。

 さて先生が持ってこられた鍋を拝見しますと

 た、たしかに土ですね。

 そうさ、粘土が特殊ってだけだからね。外見じゃわからないよ。

 じゃあ、行ってみますか。

 ご搭乗の皆さま、脱出口を確認した上、危険回避姿勢をとって下さい。

 3!2!1!投入!!!・・・

 ところで普通、すき焼き鍋と言えば、鉄が相場です。

 鉄は、丈夫で熱にも強く、油のなじみがとても良いからです。強火と油を多用する中華鍋の材料として良く使われます。

 では、すき焼きに特別に強火が必要かと言うと、必ずしもそうでもなく、肉などは、あっと言う間に火が通ってしまいますから、そんなにガンガン加熱しませんよね。

 それでも鉄を使うのは、やはり油のなじみが良いからだと思います。

 で、土鍋ですき焼きはどうか、ですが、最適ではないものの、問題ないように思えます・・・

と一瞬思いましたが、やはり問題点はありますね。

 それは、「ちんや」流のすき焼きの作り方です。

 「ちんや」の場合、最初から鍋に割り下を入れず、牛脂を敷いて、肉と葱を炒め、その上から割り下を注ぐのですが、これは危険行為です。

 鍋の上と下で温度差が出来てしまいます。火が直に当たっている場所は当然温度が高く、割り下を注いだ場所は下がります。この2か所の間で温度差が大きくなると危険です。

 土鍋で天麩羅を出来ないことは知られていると思いますが、同じ理由でして、鍋の中に、大きな温度差をあると割れてしまうから出来ないのです、普通は。

 ですが、今回の鍋は新式の耐火性粘土で出来ています。

 JN先生、曰く、

 へ〜き、平気。350℃に熱した上から、氷を放り込んだって平気だったんだから!

 そ、そんな危険な実験なさったんですか・・・

 じゃあ、行ってみますか。

 3!2!1!投入!!!

で結果ですが、問題なしでした。

 傷一つなく。普通に、「ちんや」流ですき焼きをできました。

 味も、やわらかいような気がします。これが遠赤外線効果なんだとか。

 でも、まあ、こういう新式の土鍋でない土鍋の場合は、やはり避けておいた方が良いと思います、すき焼きは。普通に煮るだけならOKと思いますが、「ちんや」式や関西風すき焼きは、一応NGにしておき、鉄鍋を使っていただくことにしましょう。

 鉄鍋は、たしかに重く・錆びやすい=つまり手入れが面倒なのが欠点です。

 そこで「ちんや」の売店で、すき焼き鍋(=鉄鍋)をご購入いただいた場合には、「お手入れマニュアル」を差し上げています。

 手間暇かけるのも、また楽し、と思いますよ。

追伸

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媚びを売る

 韓国から日本への観光旅行は、大震災後の風評被害や円高で激減し、いまだ回復していません。そこで溝畑宏・観光庁長官が先週韓国を訪れ、観光日本PRの記者会見を開いたそうです。

 それは勿論良い事なのですが、その際のサービスぶりが韓国で議論の的になっているそうです。

⇒長官は突然、韓国の国歌を韓国語で歌ってみせたのだそうです。その韓国語は「拙い」ものだったそうな。

 日本の政府高官が記者会見の余興(?)で相手国の国歌を歌ったということで、

「役人らしくない型破り」あるいは「愛嬌で親近感を出した」、

と韓国のマスコミは、おおむね好意的だったようですが、「・・・」と感じたのは、むしろ居あわせた日本マスコミの方だったようです。

「これは軽すぎないか。商売のために媚びを売る感じがする。品のない日本人の風景で戸惑っている。」と書いた新聞がありました。

 皆さんはどう思われますか。

 そもそもですよ、販売先に親しみを感じてもらえるよう努めることは、商売上必須のことです。それ無しでOKなのは、ヤクザと官業だけでしょう。

 だから親しみを感じてもらえるように振る舞うのは当然のことですが、それが「媚びを売る」ように見えるかどうかは、その振る舞いに誠実さが感じられるかにかかっている、と私は思っています。

 その「誠実さ」についてですが・・・

①自分が売らんとしているモノの品質に自信があり、なおかつ

② そのモノが必ず販売先の御役に立つ、

と信じていれば、販売先とのコミュニケーションも自然と誠実な感じになると思うのです、私は。

 逆に、そこについて自信がなくて⇒愛嬌だけで何とか売りつけようとする時、それは要するにウソが入ってきますから、・・・

⇒誠実さが感じられない。

⇒媚びを売っている

と看做されてしまうのではないでしょうか。

 さて話しは戻って、溝畑長官が「媚び」を売っていたかどうか、です。

 観光商品としての日本は、放射能の問題がないかぎり、素晴らしいものです、当然ながら。必ず韓国の人に喜んでいただける、と信じて売り込むという行動は、普通はどんなに熱心にやっても、誠実そうで、媚びを売っている感じにはならないハズですね。

 そんな中で問題は、国歌斉唱でしょう。

 拙い韓国語を使おう、という姿勢は素晴らしいです。でも国歌が良かったのかどうか。

「大韓びとよ、大韓をとわに保全せよ!」とかいう歌詞ですからねえ。

 むしろ、

 是非お越し下さい!とか

 お待ちしてます!とか

 大歓迎します!とか

そういう普通の歓迎の言葉を、韓国語で一生懸命言えば良かったと思います、私は。

 あるいは、

 チェ・ジウさん大好きです!とか

 少女時代 大好きです!とか

 KARA 大好きです!とか

 それから、もっと最新の、ほら、なんだっけ、とにかく脚の長い韓流の女の子が大好き!とか叫べば、よりベターでしたかね。

 それも媚びてるだろう って?

(キッパリ)いいえ、ゼンゼン!

 追伸

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メジャーデビュー

 プロ野球「北海道日本ハム・ファイターズ」のエース・ダルビッシュ投手が、米メジャー・リーグの「テキサス・レンジャーズ」へ移籍することが決まったそうです。

 スポーツ紙では、契約に合意できたのが交渉期限の何分前だった!

とか、その契約金額5200万ドルが、あの松阪投手イヤ、松「阪」は牛で、ピッチャーは松「坂」、を超えた!とか、話題沸騰のようですね。

 たしかに、ダル投手を長らく応援してきた人にとっては、このことは大出世であって、我が事のように嬉しいでしょう。今後さらに力を入れて応援しよう、テキサス遠征も辞さず!という感じかもしれません。

 しかしここで「それほどのダルファンでもないな」という方は、この際「ファイターズ」の経営陣あるいは企画宣伝部長の立場になってみて下さい。

 まずチームの成績が心配です。下位に沈んだ場合、観客動員がどれだけ落ちるのか、考えただけでもゾッとしますよね。それにダルはイケメンでしたから、個人的な人気もありました。せっかく面倒な奥さんと別れたのに、この動員力が無くなるのは、なにしろ痛いですよね。

 ポスティングシステムですから「レンジャーズ」からカネが貰えますが、ヒトはカネに替えがたいのは勿論のことです。やはり痛いですよね。

 そんな中でも、あなたは当然「ファイターズ」を盛り上げたい!とか、

日本プロ野球を盛り上げたい!とか、

北海道を盛り上げたい!とか願っています。それをダル無しで達成しないといけません。

 さらに今後は、そもそも移籍を言い出さないように、チームと地元を愛してくれる選手を育てないといけません。

 この話しに自分は関係無い、と思わない方が良いと思いますよ。

 グルーバル化の今日、あなたの部下が、ある日

 ニューヨークで勝負したい!

とか言い出す可能性はありますよ。

 マスコミもメジャーデビュー礼賛一色ですしね。こういうムードには流されます。苦言を呈しているのは「ハリさん」だけでしょう。史上最高打率男以外は反対できないムードです。

 上昇だけが価値なのだとしたら、単純過ぎ、と私は思います。

 ひょっとしたらダル本人は、上昇だけではなくて、

 アメリカで日本のために戦いたい、と考えているのかもしれません。

そうであれば、それは素晴らしいです。

 でも、そうした選手とファンをつなぐのがテレビとネットだけだと寂しいですよね。

 やはり人気商売のスターは、ファンが通える距離に居て欲しい。

 どうしても、そう考えるのは、私が古い人間だからでしょうか。

 

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バレンタインデー

 江崎グリコ社が、今年のバレンタインデーについて実施したアンケートによりますと・・「バレンタインデーには家族にチョコを贈りたい」と回答した人が71%に達したそうです。大震災以来の「家族重視」傾向がここにも現れています。

 また別のアンケートによると、バレンタインデーを「恋愛の告白のきっかけとして、重視していない」と回答した女性が6割に達しているとか。

 さらに「友チョコ」しか贈らない、という女性も少なくないと言います。「友チョコ」って、ご存じですよね。女性が女性に贈るチョコのことです。それしか贈らないんだそうです。

 そんな!

「日本型バレンタインデー」と言えば、

・贈答品がチョコレートに限られる点

・女性から男性へ一方通行的贈答である点

・ (女性の)愛情表明の機会だと認識されている点

の3点が特徴です。その伝統に従わないとは!

 しかし、ですよ。どうせ従わないなら、チョコでなくても良いんではないでしょうか。精神を受け継げば良いんです。

 その昔、帝政ローマ時代の話しですが、兵士が結婚すると戦意を失うので、時の皇帝が、兵士がローマで結婚することを禁じました。その禁令を破って聖ウァレンティヌス(=英語読みすると、バレンタイン)が秘密に兵士を結婚させて、捕らえられ、処刑されたのが、そもそものバレンタインデーです。

 チョコは関係ないですね。

 つまり、チョコでなくて、すき焼きでも良いんです。

 ええ、良いんです、すき焼きで。

 すき焼きをつついて愛を確かめ合う、そういう日にしませんか。

と、いうわけで第11回「すきや連」は、バレンタインデーの2/14に、松阪の「和田金」さんで開催することに決まりました。

 ただ今、皆さんから出欠の御返信が続々と着信しています。

 大勢参加していただきたいですね、女の人に。

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