無から有の六条

 私の学校の先輩の、恒仁朗さんが昨年「商人心」(あきんどごころ)という御本を出され、私も頂戴いたしました。

 「恒仁朗」というのは実はペンネームで、本名はFさんとおっしゃる、食品関係の社長さんです。私が幹事をしている、「料飲三田会」という会で日頃ご指導いただいている大先輩です。

  この本には、商いを志す者にとって、とても教訓になることがたくさん載っていますので、この春から「ちんや」の毎週月曜の朝礼で2〜3ページずつ朗読してきましたが、60ページほどの本なので、もうすぐ読了します。

 後半に入るにしたがって、内容的にも、とても濃くなってきました。

 泣けますので、ご紹介します。

  「無から有の六条」(49ページ)

  ・分に応じてお役に立つ

  ・世の流れ、困り事はなにかを読む

  ・世に役立つ仕組み、技術を開発する

  ・欲を出さずに知ったことをどんどん提供する

  ・ご利益は後から必ずついてくる

  ・役立った事を忘れてしまうのが一番です。

  どうです?

 最後の行などは泣けますよね。

 そう、このブログの、この後に付けるオチを作るのが、とても難しいから・・・泣けます。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

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続 もたれない肉

 9/24、肉卸A社のAさんが見えました。

 雑談=と言っても肉の雑談をする内、先日見えた近江の方々が言っていた「もたれない牛」の話しをAさんにしてみました。

 近江の方々が帰られた後、こちらもいろいろ考えてみたのですが、「もたれない」は、良く考えると、とても大事かもしれないな、と思っていたところだったからです。

 今「ちんや」は創業130年を機に、どういう肉を売っていくのか、明確にしていきたいと思っていますが、イメージとしては、

・・・ 前から ずっと食べてきた、そして孫にも食べさせたい、「ちんや」の御肉 ・・・

という感じなのですが、

そのためには、「旨い」だけでは、不充分という気がしています。「旨い」以外に「安心」「もたれない」が必要でしょう。

 私自身も、よその店で肉を食べて、食べている時は良いのに、家に帰ってから消化が悪くて往生したことが何度もあります。そういうことだと、再度その店に行きたいと思いませんし、「孫にも食べさせたい」とも当然思いませんよね。

 肉の熟成や脂肪の融けのことなどを良く研究して、

  前から ずっと食べてきた、

  そして孫にも食べさせたい、

  安心、旨い、もたれない、

  「ちんや」の御肉

という感じにしたいですが、宣言するには、もう一段研究が要りますね。

 え、もう言ってるじゃないかって?

 しまった、バレてたか、どうなってるんだ、この会社の情報管理!

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引っ越し記念日

 お彼岸中に来店される方は、この近所に御墓がある場合が多く、将来また来ていただける可能性が高いので、この機会に、「ちんやメンバーズ・カード」にご入会いただこうと工夫しています。

 この期間に、ご入会を勧誘して成功した係員には、小額ですが奨励金を出しています。

 入会していただいた後に気になるのは、例によって、どういう日を「記念日」として登録なさっているか、です。

 あいかわらず、自分の誕生日を登録された方が断然多く、ついで結婚記念日で、それ以外の種類は、ごく少数です。

 ご先祖様のご命日を登録して法事をなさる方が結構いるのでは、と思いましたが、ほとんどありません。やはり「記念日」という語感にあわないからでしょうか。

 そんな中、会社の創立記念日を登録された、二人目の社長さんが現れました。登録用紙を見ると、昭和45年生まれ。

 おお、私より少しお若いですね。社業のご繁栄を心より祈念申し上げます。

 別の例で、おやっと思ったのは、「引っ越し記念日」です。

 「引っ越し記念日」って何だソレ? そんなの有り?

と思いましたが、聞けば、その日は、その方が地方から東京へ越して来て、新生活を始めた日なんだとか。

 そういう御引っ越しの後の「お疲れ様!」の食事が「ちんや」だったようで、そのまま「メンバーズカード」にご入会いただきました。つまり新生活スタートの日を登録なさった、いうことです。

 出てこられたのは御仕事の関係なのか、詳しくは存じませんが、東京での新生活をお楽しみいただきたいですね。

 それにしても、この近所に住まれるとは・・・

 お教えしますよ、行かない方が良い所。

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秋の夜長の感謝すき焼き

 「ちんや」創業130年記念、おとくな「秋の夜長の感謝月間」というのを開催します。

 期間は9月27日(月)〜11月2日(火)までです。

 内容は、ご昼食メニュー「桜橋セット」(定価:4.300円)を終日(=ご夕食時にも)ご提供させていただく、というものです。

 「昼の浅草は賑わっているのに、夜は寂しいよね」というご指摘をよくうかがいますので、夜の浅草へも是非お出かけいただきたい、と考えて実施いたします。

 もちろん、「桜橋セット」は元々が、ご昼食用の料理内容(←こちらをクリックで内容を表示)なので、すき焼きの部分は本格的なのですが、品数は少なく、座持ちはしないかもしれません。でも「ちんや」でお腹を満足させて、それから夜遊びに向かうには丁度よろしいかと思います。

 そう申しますと、

「その夜遊びするところが浅草には無いんだよ!」と言われてしまいます。

「夜遊びするところが浅草には無い」のではなく、「在るのだが、入りにくい(かもね!)」というのが正確と思います。我々は現に夜浅草で飲んでいるわけでして、飲む店はあるのです。

 でも、そういう店は、たいてい入り口周りの造作や風情が、一見の方を歓迎するように成っていないのです。また店内にいる客が、地元で仕事をしているか住んでいる人ばかりで、その連中の声高な浅草ネタ・トークが、一見の方の居心地を悪くしている、ということはあるかもしれません。

 しかし、逆に言うとそれだけの話しです。

 酔狂な方のトライを期待しています、秋の夜長に。ひひひひ。

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絵ごころ

 台風一過涼しくなりましたね。

 9/25は大勢様があったので、店の玄関で下足を片付けていたら、今秋初のブーツがありました。季節を感じます。そこで、

 「下足取り 流行りのブーツ 秋は来ぬ」 

 お粗末なことでした。さて、今日は「描き主探し」の掲示です。

 半年前のお彼岸に、ある方が予約無しで見えて食事をしていかれました。その時は普通に食事を済ませて帰られたのですが、しばらくして、その日召し上がった料理や器、活け花、調度品などを、葉書サイズの絵に仕上げて持って来られました。

 それを拝見して、当然御礼を申しげようと思ったのですが、その方(のお嬢様が見えたようですが)は「あの時の絵が出来たので持ってきました!」と玄関にいた者に渡されて、中にお入りにならず、御芳名も名のらずに、すぐに帰られてしまったそうなのです。

 応対した者も、こういうケースは初めてで驚き、ただ「ありがとうございます」と言っている内に、御芳名を聞きそびれてしまったようです。画面の端に、u-minami とありますので、たぶん南様という方でしょうが、最初のご来店の時も予約無しでしたし、そういうわけで連絡がとれません。

 今その絵は、小さい額に入れて、玄関ロビーに置いてあります。前回のご来店がお彼岸でしたので、この近所に御墓があるのかもしれません。

 秋の御墓参りの後に、再度ご来店いただき、玄関で絵を見つけて

 「あ、これは自分の描いた絵だ!」とお申し出下されば、御礼ができると思い飾っています。

 でも今のところお見えではないようです。秋の彼岸も26日で「明け」ですが・・・

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近江牛らしい近江牛

 先日、近江肉牛協会の関係者の方々が来店されました。

 方々とは、協会の役員でN畜産のNさん、全農滋賀のYさん、S牧場のKさんで、近江から牛を積んで東京市場に搬入し、セリにかけた後で、浅草へまわって下さったようです。東京への搬入は、最近では月に3回行われているそうです。

 近江牛は、その昔「近江・松阪」と並称されたトップブランドでしたが、いつの頃からか、松阪に圧倒されるようになりました。

 さらに、平成15年に牛トレサビ法が導入された時、松阪サイドが、法律の上を行く独自のトレサビ体制を採ったのに対し、近江サイドは熱心な対応を採らず、水をあけられてしまいました。

 今回見えたのは、その失地をなんとしても回復したい、と頑張っておられる方々です。

 なるほど、頑張っておられるのは了解ですが、松阪があそこまでになった以上、松阪の後追いはキビシいと思いますよ。何か独自性が要るんじゃないですか、と私。

 それは、わかってます!

 私たちも、近江は近江らしい牛を育てようってことを毎日考えてます。近江には鈴鹿山系の水があって、それから四季がハッキリしてるんで、独自の近江らしい牛を出すことができるんです。

 ほうほう、なるほど、でも、その「近江らしい牛」っていうのを、もう少しわかりやすく言えませんか。

 それはもちろん、質の高い牛ってことです。

 あのですね、今どきはワンフレーズ・ポリテイックスの時代ですから、

 「聖域なき構造改革!」とか、具体的でないと困るんです。

 うーん、具体的となると、脂の融点が低いってことですかね。近江は、水があって四季がハッキリしてるから、脂の融けが良い牛が出せるんです。近江の生産者は、みんな脂の融けが良い牛を狙って育てていますよ。

 なるほど「融けが良い牛」ですか。でも今度は具体的過ぎて、一般の方には、とっつきにくい用語ですよね。そういう肉屋用語じゃない方が良いんですよ。

 うーん、じゃあ「サシがあるのに、もたれない牛」って感じですかねえ。融けの良い牛は食べた後に消化が良いでしょ。近江牛はもたれないって、言っていただくことが多いですよ。

 おお、「もたれない」ですか。それなら消費者目線で、わかりやすいですね。

 でも「牛」はやめましょうよ。消費者サイドから見れば「もたれない牛」じゃなくて「もたれない肉」ですから。せっかく消費者目線になったんだし、「もたれない肉」にしませんか・・・

ーなんていうこと、ひとしきり4人で話しました。やる気のある人と話すのは楽しいですよね。

 近江の「もたれない牛」に期待しましょう。じゃなかった、間違えた、「もたれない肉」に!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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気楽な稼業

 今日はボヤキです。

 「ちんや」は、すき焼き専門店でして、ファミレスのように、いろんな料理は無く、また、すき焼きと申しますのは、何人かで鍋を囲んで食べるものです。「ちんや」の場合は、原則4名様で鍋1台をつついていただきます。

 そういう食べ方でOK!是非食べたい!というお客様ばかりが来て下されば良いのですが、大勢様の場合、中にはそれを内心「イヤだなあ」と思っている方が混ざっていたりします。

 ご法事などの場合で、たまにあるのですが、ご主人様(=つまり喪主様)は「是非ちんやですき焼きを」と思っておいでなのに、奥様が「イヤ!」ということがあります。

 最初の予約の電話がご主人様からあり、有り難くお請けして喜んでいると、何日か経って、奥様から電話が架かってきます・・・

 「鍋は1人に1台ずつ用意してちょうだい!」

 「4名様で鍋1台」の原則を絶対譲らない、というつもりは無く、多少の融通は利きますが、「一人に1台ずつ」は流石にムリです。鍋が4倍必要で、ガスの配線も4倍に分けないといけません。

 その位イメージできないのかねえ、ムカムカ。と思いますが、そうは言わず、ご説明すると、奥様お気に召さないらしく、今度は、

 「なんで、客が自分の食べ方を選べないの? おかしいじゃない!(ブチ!)」とキレてきます。

 こっちも譲らずお断りすると、1時間くらいして、ご主人様から、申し訳なさそうな声で、キャンセルの電話が架かってきます。

 そんなに親戚と鍋をつつきたくないんですかねえ。

 逆のケースもありますよ。もともとはあまり親交のなかった御一族が、法事のすき焼きがキッカケで仲良くなり、以来法事で「ちんや」へ行くのが楽しみになった、という例も実際にあります。

 他の店で、せいぜい、御一族一同冷ややかにお過ごし下さい。

 もっと往生するのは、肉を食べられない人がいる、という電話です。しかも予約からだいぶ時間が経ってから。

 「肉が・・・召し上がれ・・・ないんですか・・・」

 そういう場合は、肉の代わりにザクを増量して、さらに変わりザクも入れ、鍋もその方だけ別に用意したりはできるのですが、奥様お気に召さないらしく、

 「もっと他の料理は無いの?」

 「手前どもは、すき焼き専門でして・・・」

 「わかってるわよ!」 (ブチ!=再び脳がキレる音)

 またまた1時間くらいして、ご主人様から、申し訳なさそうな声で、キャンセルの電話が架かってきます。ご丁重なる、お詫びをいただき恐縮です。

「自分はザクだけでも良いと思うんですけどね。結構美味いですよね、ザクだけでも。知ってますけどね、なにしろ、そういうのは親戚の手前、カッコ悪いって、ヨメがイヤがるんですよ。」

 今の1時間で夫婦がイガミあっていたことは明らかです。余計なことながら、夫婦仲が心配になります。

 つくづく思いまするに、

 「すき焼きは、気楽な稼業と来たもんだ!」

 末筆ながら、谷啓様に、心より哀悼の気持ちを捧げます。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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お彼岸思い出ストーリー

 今年はお彼岸の入りの日が祝日と重なったので、期待していた(もちろん営業的に期待していた)のですが、小雨がパラついてしまい、また蒸し暑く、出鼻をくじかれました。天気には勝てません。

 期待していた理由は、お彼岸は浅草の飲食店にとっては、一大イベント・一大商機だからです。

 浅草の北部や西部に御寺が多く、そこに墓参りに来られるご家族連れが多いのです。墓参りは家族の重要な行事ですから、小さいお子さん・お孫さんも引率していかないといけません。

 そして、小さいお孫さんがお墓にお参りしたら、ご褒美として、やはり、何か美味しい物・普段あまり食べない物を食べさせないといけません。それで、浅草の街が賑わう、という寸法です。

 そういう日に、お客様と話していると

「ちんや」さんには、最初は墓参りの後で、爺さんに連れて来られたんだよ。その爺さんはとっくの昔に墓の中で、親父も8年前に墓に納まって、今は自分が孫を連れて来るようになったよ。」

 というような、ものスゴく有り難い話しをうかがうことがあります。親子孫三世代どころか、通算五世代(!)で来て下さっていることになります。

 でも、そういう話しは口頭でやりとりされるだけで、たぶんどこにも記録されません。

 今年「ちんや」創業130年記念サイトを計画した時、そういう話しを集めて、掲示したいと考えました。でも自分で書いたのでは内輪ネタになってしまうので、投稿していただくことにしました。

 題して「すき焼き思い出ストーリー」

 http://www.sukiomo.com/ (すき思ドットコム)で投稿をお待ちしています。

 あ、「通算五世代」とか、そんな凄いストーリーでなくても、もちろん結構ですよ。

 カノジョに予約をドタキャンされて、独りですき焼き食ったとか・・・

 私はありますよ、独りで鮎のフルコースを食ったこと。

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若手経営者サポートセミナー

 9/21は、火曜日でしたが、お彼岸中でしたので、臨時営業しました。さて、

 ブログに書く順が前後していますが、9/14に「台東区若手経営者サポートセミナー」の第1講を受講しました。

 全10回シリーズで、来年の2月まで連続して、いろいろなテーマの講義があります。テーマはいろいろでも、講師は10回同じで、人気の二条彪(にじょう・たけし)先生が務めます。

 このセミナーは、今回が6期目(=六年目)で、私は最初の年から受講しています。

 毎年ほぼ同じ内容の講義なのですが、退屈はしません。毎回気づかされる点・印象に残る点が少しずつ違うのです。

 言ってみれば、歌舞伎見物みたいなもんです。同じ筋書きで同じ役者でも、毎回同じではないのです。「この場面は、こんなにも見せ場だったんだ!」と思う場面が毎回違います。

 講義の第一回では、毎年「ダメな社長」の事例がどんどん出てきますが、その中に「従業員を褒めるのが下手な社長」というのが出てきます。それは毎年同じです。

 しかし、今回気づいたのは「自分を褒められるのが下手な人は、だいたい従業員を褒めるのが下手な社長になりますよね!」という先生のセリフでした。グサっときてしまいました。

 新ネタなのか、今までも出ていたセリフなのに私が聞き落としていたのか、わかりませんが、これは大当たりです。私に該当しています。

 この日の開講前の世間話しでも、常連受講生のUさんが、9/9にあった「住吉史彦の会」のことを褒めてくれて、

「あの会は凄い会でしたねえ。自分もいつか、ああいう会をやれるようになりたいです!」と言って下さったのに、私は褒められるのが下手なので、

「いやあ、美味いものを食わせるって言えば、みんな集まってくるもんですよ!」

と、ジョークでまぜっ返してしまいました。素直じゃないですね。

 これがまさに、私の人格です。だから二条先生の説の通り、人を褒めるのも上手くないのでしょう。そういう次第で、今回も有り難い「気づき」がありました。

 ところで、このセミナーは六年も続ける内、受講生同志が仲良くなり「台彪会(たいひょうかい)」という会を創ってしまいました。会の連中と呑むのも楽しみです。

  毎回のセミナー後の飲み会だけでなく、別途忘年会もあります。六期目も初回から盛り上がっていて、9/14の開講早々に、もう忘年会の日取りも決めてしまいました。既に余興の話しもチラホラと。

 適度な盛り上がりで頼みますね・・・

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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*「台彪会」については、こちらです。

*「住吉史彦の会」については、こちらです。

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Sukiyaki,famous worldwide!

 9/19、慶応義塾国際センターのTさんが見えました。

 国際センターは主に、①慶応から海外へ留学に出る学生さんの世話や、逆に②海外から慶応へ留学して来る学生さんの世話をしている部署です。そこへ「ちんや」は例年お食事券を寄贈していまして、その券を取りに見えたのです。

 寄贈の対象は②の方です。海外から慶応へ留学して来る学生さんに、ご滞在中に、すき焼きを食べていただこう、という計画です。

 留学生は9月入学なので、もうすぐ新留学生のパーテイーが開かれたりします。お食事券は、そういうパーテイーなどで景品として使われているようです。

 学生さんは、母国にご帰国後は、たぶん出世なさって、お国で重要な御立場になられるでしょう。是非今の内に、すき焼きを経験していただき、後日そのことを世界的に吹聴していただきたいと思っています。

 Sukiyaki,famous worldwide! が野望です。

 もし留学生さんが大統領とか首相とかにお成りになったら、私がお雇い外国人になっても良いんですけどね。いろいろ、お教えしますよ。

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