花やしき再び

「茨城地酒まつり」が「花やしき」に帰ってくるそうです。
「茨城地酒まつり」とは、夜の閉園後の「花やしき」に700名もの人がやって来て、飲み放題で酒を飲むという大人気試飲イベントです。
昨年は屋形船の分乗という形態でしたが、今年は「花やしき」に戻って来ました。
この夜祭りのような、夜ピクニックのような楽しいイベントが最初に「花やしき」で開催されたのは、2011年のこと。その年の大震災では茨城県も大きな被害を受けましたので、地元浅草としても応援させていただいた経緯がありました。
「花やしき」は屋外で雨の場合に問題があるということで、昨年は船を試みたようですが、雨の問題があっても、やはり「花やしき」が楽しいということで、今年は戻って来たようです。結構なことと思います。
酒好きの皆さんは、是非ご参加を。
日時:令和元年10月11日(金)18:30~20:30
入場券:前売り制4,500円。当日売りは無し。お求めはe+(イープラス)へ。

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帝釈天

柴又の『川千家』さんを訪ねました。
『川千家』(かわちや)さんは、帝釈天の参道にある川魚料理(鯉、鰻)が自慢のお店です。ご創業は250年以上前の安永年間で、当代店主は十代目と聞きます。
なんでも、『川千家』さんが開業した頃、この近辺では料理屋の開業ラッシュがあったそうです。
1778年お寺の改築工事に着手したら、日蓮が自ら彫って、その後紛失していたという帝釈天像が発見され、それが世間の話題になって、参拝ブームが起きたとか。
その参拝客を当て込んで、近辺の農家が江戸川でとれる川魚料理を振る舞うようになったのだと言われています。最初は料理屋は農家の副業でした。
その柴又へ、私は浅草から京成電鉄を使って行きました。
先月京成の旧「博物館動物園」駅舎を使った映像インスタレーション展「大洲大作 未完の螺旋」を拝見した時、京成電鉄について少し調べましたが、京成は、実は成田へつながる前に最初に柴又につながっていたのです。今回その土地を訪ねることができて面白く感じました。
1912年に「京成電気軌道」は押上= 市川間を開業、支線として高砂=柴又間を開業させました。成田までつながったのは1926年のことでした。
京成というのは、帝釈天と新勝寺という、お寺を目指して開業した、とてもユニークな路線であることが分かります。京=柴と京=成だったのですね。
『川千家』さんが開業したのも、京成が開通したのも、帝釈天のおかげだったのです。
現代人には、その感覚が掴めませんが、美味しい料理が、この地にあるのは仏恩の賜物であることは間違いありません。

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こけし屋とカルヴァドスの会

写真展「こけし屋とカルヴァドスの会」展を拝見してきました。
「カルヴァドスの会」とは、弊ブログの2015年12月13日号に書きましたが、
西荻窪のフランス料理店「こけし屋」さんを会場として、昭和24年から58年まで、中央線沿線の文化人が集まって交遊を楽しんだ会のことで、先代社長の故・大石総一郎さんがライフワークとして関わった会でした。
メンバーは、評論家の古谷綱武、ドイツ文学の高橋健二、仏文学の小松清、作家では細田源吉、福田清人、上林暁に横尾泥海男、元スペイン公使須磨弥吉郎氏など。ほかに会社重役、商店主など自称文化人(?)も加わり、大盛況だったそうです。
その様子を撮った約800枚もの写真が遺されていて、その写真が2015年に本になりましたが、配布されたのは関係先だけでした。
それを今回は展示して広く一般に見せようというものです。「こけし屋」さんの創業70年を記念して開催されています。
本の時も感じましたが、私はまず、場としての飲食店の理想形だと思います。
また戦後の、東京郊外の自由な空気や熱気が伝わってきます。逆に言えば、この頃は下町は勢いがありませんでしたね。
皆様も是非ご観覧を。
会場は「こけし屋」さん(西荻南3-14-6)の別館2階にて。9月2日まで。

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春鼎寮美食会

近江八幡のすき焼き店「毛利志満」の森嶋さんが、2017年から会社のPR誌を発刊されています。
名付けて「ネノネ」。
歴史的な「ルーツ=根」から聴こえる音。もうひとつが、周辺のさまざまな生産業者さんとの「繋がり=根」から発する音。「ネノネ」とはこの二つの音色を意味しているのだそうです。ユニークですね。
タイトルがユニークなら中身も、かなり掘り下げたものでユニークです。私の知る限り、すき焼き屋のPR誌の中で、こういうのを見たことがないです。
今回のテーマは、
「春鼎寮美食会」。
この美食会を知っている人は、相当な通人だと思います。
「春鼎寮美食会」は「毛利志満」さんのご先祖が東京で運営していた会員制料亭で、魯山人の「星岡茶寮」のライバルと目されていたものですが、資料も少なく、あまり知られていません。今回その少ない資料を森嶋さんが研究して書いておられます。
ご先祖が美食会を始めるにあたって組んだのは加藤春鼎(初代)という陶芸家でした。初代春鼎は陶芸だけでなく、絵や書もできる器用で、しかも見識が広い人だったらしく、『陶器を見る眼』『陶磁往来』(いずれも昭和14年)という本も出していますが、美食会の件はほとんど忘れられていて、当代(三代)春鼎さんも、
「はっきりしたことは分からないのですが、昭和初期に東京の飯倉辺りで春袋楼美食会という、食と器の会のようなことをやっていたようです。 私もまったく知らなくて研究者の方が「寛閑觀」という本を持ってきてくださったのです。 それによると、会自体は竹中平蔵という方が企画していて、2000人くらいの会員がフランス料理や日本料理、中華料理などを楽しんでいたようです。 そこで使っていた器をはじめ、会場の襖から掛け軸まですべて祖父が作っていたようです。 それが残っていたらいいのですが残念ながら何も残っていません。 この本も研究の方が神田の古本屋で見つけてきてくれたものなので・・・」と書いています。
「星岡」だけが有名なのはバランスが悪いとすぐに分かりますが、有名・無名って、そういうものなのかなあとも思ってしまいます。
勉強になりました。

追伸
明日13日は火曜日ですが、夏休み中ですので、「ちんや」は臨時営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。

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まごの店

三重県の方のご高配により「まごの店」に行ってきました。
「まごの店」は有名なので、ご存知の方が多いと思いますが、三重県立相可高等学校の調理クラブの高校生が運営しているレストランです。テレビドラマ『高校生レストラン』のモデルとして有名ですね。
大盛況であるだけでなく、各方面から高い評価を得ていて、
第37回日本農業賞特別部門「食の架け橋賞」大賞(NHK)
平成22年度地域づくり総務大臣表彰 優秀賞(総務省)
フード・アクション・ニッポンアワード2010 最優秀賞(農林水産省)
などの賞を獲っています。
その「まごの店」が、期間限定で東京日本橋の県産品ショップ「三重テラス」でイベントをするというので、三重県にあまり貢献していない私としては恐縮でしたが、参加させていただいた次第です。
お料理は安定感抜群な上に新味もあって、料理に年は、あんまり関係ないのだなあと思ってしまいました。
御馳走様でした。

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ミレニアルブレンド

磯蔵酒造さんの浅草売店が開店2周年ということで記念酒を頂戴しました。
このお酒は「ザ平成ミレニアルブレンド」だとかで、磯蔵さんが平成の30年間に取り組んだ様々のタイプのお酒をブレンドしてものだということでした。
大変美味しく頂戴しました。ありがとうございました。
お酒には、取り組んだ事柄のリストと蔵主さんの挨拶文が付けられていたのですが、リストをみて、随分色々取り組んでおられたのだなあと思うと同時に、挨拶の方に書かれていた、「酒創りのモットー」についての一文にも感心しました。
そのモットーとは、
「大切なのはこだわりではなく味」
「こだわりを作り、こだわりを売る酒」ではなく、
こだわるのであれば、それは味のみ
ということです。
逆に申しますと、磯蔵さんはそうは書いておられませんが、世間には、まずこだわるポイントが定めてから造って行く、多少味のバランスに問題があっても、話題性が提供できれば売れて行く、という風潮が見られるということです。
売るため、話題性を提供するために、世間が「?!!」というようなポイントにこだわってみせる手法は、色んな業界に蔓延していますね。
牛の業界にもあります。例えば、面白いエサ。エサが面白くても、肥育期間が短すぎては×だと私は思うのですが、エサばかりが前面に出ている場合があります。
テレビの人は「こだわり」が大好きですからね。最近では「こだわり」を通り超して、「変態」もお好きなようです。
「こだわり」にこだわらない。
私も、それで行きたいと思っています。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

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狭き門

有名日本料理店「まき村」さんで、貸し切り食事会をさせてもらいました。
3年前、慶應義塾「料飲三田会」の会長に私がなった時、
大規模な会合ばかりでなくて、キャパシティの小さいお店を、自分達だけで借り切って楽しむ例会をしたいです、と提案しました。
当然「先着順」になりますから、会員の中でも出遅れると参加できないことになりますが、特段の反対意見もなく開催できておりまして、今回が3回目。座席数は14の、狭き門(笑)です。
「まき村」さんと同じ大森海岸の「松乃鮨」さんのご紹介で、ありがたく開催させていただきました。
落ち着いた空間の中で、当然ながら旬の素材を活かしたお料理です。夏って、実は日本料理のおいしい季節ですよね。
御馳走様でした。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

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衛生指導点検報告書

6月に実施した、東京食品技術研究所さんによる、
「衛生指導点検報告書」
が届きました。
1階 食肉販売店 評価「A」(99/100)、拭き取り検査5点細菌未検出
2階 和食厨房  評価「A」(98/100)、拭き取り検査5点細菌未検出
B1階 「ちんや亭」評価「A」(99/100)、拭き取り検査5点細菌未検出
うーん、
来年は点を辛くしてもらわねば。
あ、いやいや、衛生的な職場づくりをしてくれたウチの諸君、誠にありがとうございました。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

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ビール粕

「浅草うまいもの会」の新年会が、蕎麦の「雷門満留賀」さんでありましたので、毎度余興担当の私は「G20開催記念!世界の料理クイズ」を作りました。G20ですから20問作った次第で、全問は6日の弊ブログをご覧いただきたいのですが、その中に、オーストラリア関連の問題として、以下の問題がありました。
・オーストラリアを代表する調味料「ベジマイト」はビールの搾り粕(ビールの酒粕)から造られますが、その味と香りは大英帝国圏以外では理解されづらく、日本では食品としてより栄養剤として売られています。さて、日本で売られている「ベジマイト」に類似する食品とは何でしょう?
1龍角散 2強力わかもと 3ういろう
正解は「2強力わかもと」ですね。「エビオス錠」という商品名で売られていることもあります。
この問題を作りながら、私は、そう言えばビール会社に勤めていた先輩が、ビール粕を飼料にする会社に出向なさったなあ、と思い出していました。
そうしましたら、たまたまですが、7日の朝日新聞「けいざい+」に欄に「ビール酵母新たな道」という記事が掲載されていました。その記事では牛豚の飼料になることは勿論、ゴルフ場の芝に与えると病気にも酷暑にも強い芝になると書かれていました。
畜産の世界では、飼料の多くを輸入に頼っていることが問題視されています。輸入飼料に口蹄疫が付いていたこともありました。
が、ビール粕であれば国産ですね。「循環型社会」にも近づきます。前述の先輩の飼料は、既に山形県や北海道で牛さんのエサになっているとか。
関係の皆様のご努力により、より良い飼料がたくさん流通することを期待します。

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隠岐牛

先日大阪で開催されたG20の配偶者プログラムに、肉を提供させていただいた件は、7月1日の弊ブログに書きました。牛さんのデータも掲載しましたら、それが知名度として高くはない「隠岐牛」であったことから、そんな重要な会食に出す「隠岐牛」って何?という問い合わせをいただきました。以下にお教えします。
さて「隠岐牛」を生産している「隠岐潮風ファーム」の社長さんは、私と向笠千恵子先生がやっている「すきや連」に遠路参加して下さる仲間です。
知名度がそれほどでもないのは致し方ない話しで、「潮風ファーム」さんは、今世紀に入って畜産を始めた、新しい会社さんです。
創業当時は小泉改革の全盛期。公共事業予算が大幅削減される流れの中で、「潮風ファーム」さんの親会社である建設会社は売上高14億円から8億円まで業績を落とします。で、食って行くために、進出したのが畜産だったという展開です。
世の中には、不利な環境が結局プラスになるという事例がありますが、「隠岐牛」もそうでした。
隠岐は離島です。離島なので飼料を搬入するにも、育った牛さんを出荷するにも、なにかとコストがかかります。よって優秀な、単価の高い牛さんを育てないと採算が合わないことが分かったのです。
で、「潮風ファーム」さんは最初から優秀な牛さんを育てることだけを考えました。まず「隠岐牛」の定義として、
・「島生まれ、島育ち」つまり隠岐島(海士町、西ノ島町、知夫村、隠岐の島町)で生まれ育ったこと
・未経産の雌牛であること
と定めました。
飼料も極力隠岐で入手するよう努力したといいます。島のミネラルを多く含むエサが与えられたので、免疫力の高い牛さんが育ちました。今では、知る人ぞ知る存在になっています。
出荷量も次第に増やせたようで、弊社は、その中に4等級で肥育期間の長い牛さんがいれば入手するようにしておりまして、G20の話しが弊社に来た時、その塩梅良いものが丁度入ったタイミングだったので使わせていただいた、という次第です。お報せまで。

<臨時営業(火曜営業)のお知らせ>
7月9日は火曜日ですが、浅草寺の「ほうずき市」の日ですので臨時営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。
6月~8月の臨時営業・臨時休業については、こちらです。