カエルのキャラクター

ネットのコメント欄が、これだけ一方の意見に偏っているのも珍しいなあ、と思いました。

キリンビールさんの缶チューハイの、カエルのキャラクターが登場するテレビCMが中止になった一件です。報道によりますと、

「外部のアルコール問題を扱う団体から「キャラクターを使った表現方法が未成年者の関心を誘い、飲酒を誘発しかねない」との指摘を受けた」

「放送を中止するのは缶チューハイ「本搾り」のCM。スーツ姿のカエルのキャラクターと俳優の大沢たかおさんの掛け合いで商品をPRする内容で、当初は26日まで放送し、その後、続編も計画していた。」

「キリンは「指摘を真摯に受け止めた。CMに関する社内基準を厳しくして再発防止に努める」と説明している。」

キリンさんは「真摯に」ということでしたが、真摯でないのはネット・ユーザーの皆さんです。

コメント欄は批判一色でした。曰く、

「今じゃ文句言ったもん勝ちだね。」

「過保護によって病気にせよ情報にせよ、個人の免疫力、自己治癒力がどんどん落ちていってしまうような気がする。」

キリンさんに対しても、

「こういう無茶な要求には毅然とした態度で臨んでほしいな。弱腰すぎる。」

たしかに私も、アルコール分解能力の低い方に酒を飲むことを強制する=アル・ハラは止めるべきだと思います。酒をとりまく環境が昔と違うのは知っています。未成年の飲酒も止めるべきでしょう。

しかし「カエルが未成年者の飲酒を誘発」までは、さすがに考え過ぎと言われても仕方ないですよね。

このニュースを機会に反アルコール団体のことを少し調べてみましたが、

結構意気盛んらしく、そうした団体の活動で「アルコールの有害な使用を低減する」ための「アルコール健康障害対策基本法」が国会上程間近なのだそうです。「アルコール問題議員連盟」というのもあるのだとか。極端な禁酒主義者の集団ではないようです。

しかし、今回の一件を巡る一部の報道やネットの反応では「モンスター・クレーマーだ!」と成ってしまっています。

双方が不寛容でトホホですねえ。

南無観世音菩薩。

 

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マルハニチロの農薬事件

マルハニチロの農薬事件の犯人が逮捕されたようですね。この一件について、

こうした事件が中国で起こるなら分かるが日本で起きたことはショックだ、と言う方がおいででしたが、私はそうは思わないんですよね。

自分の人生への不満を、お門違いにも社会や国家にぶつけてしまう犯罪者は残念ながら日本にもいるもので秋葉原のホコ天暴走・殺傷事件があったように、これまでも事件が起きてきました。

今回の事件も、ああいう犯罪に似た事例と思った方が良いのではないか、と思います。たまたま自分の職場が食品を扱っていたので、暴走したりナイフを振り回したりするより簡単にやってしまった、と思えます。

では食品業界は、これからどうすれば良いのでしょう。性善説は止めにして、

監視カメラを増設しろ、とか、

ボデイチェックを強化しろ、とか、

言われています。ほとんど空港なみですねえ。まあ、相手はテロリストみたいなもんですからね。

しかし悪意をもった犯罪者の、一瞬の行動まで把握することなんてことが出来るんでしょうか。出来たとしても、莫大なコストがかかります。そのコストは誰が負担するんでしょう。コスト分の値上げを消費者が受け入れましょうか。

だいたいですよ、冷食が何故ここまで普及したのか、考えてみますと、そりゃあ、勿論安いからですよ。生の食材やお惣菜は、すぐに悪くなりますから、メーカーにとっては廃棄リスクが発生しますが、冷凍してしまえば長期間日持ちして、そのリスクが小さくなります。当然その分売価を安くできます。

消費者にとっても、好きな時にチンする以外の一切の手間が省けて、しかも安いのだから、サイコ―です。

消費者にとって冷食を利用することで失うものと言ったら、

・本物の味

・家族の為に手間暇をかけて料理する愛情

の2点くらいなもので、チョロいです。

このように、そもそも冷食は安さと利便性が肝な商材ですから、値上げなど考えられません。

安全のためのコストはしっかりかけて、その原資は労働者の賃金をカットすることで確保する、そういう方向で今後も突き進むのだろう、と予想されます。

え? それは今より危ない感じがする って?

はい、御名算。

 

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松嶋屋ぁっ!

新春浅草歌舞伎を観てまいりました。

通路にまで補助椅子を出して客を座らせており盛況でした。片岡愛之助さんが昨年「黒崎金融庁検査官」としてブレークしたからでしょうか。

しかし今回の愛之助さんの出番はいたって正統なもので『恋飛脚大和往来』の「新口村」の場面。

関西歌舞伎の二枚目中の二枚目である愛之助さんですから、しっかりと役にハマっておられたことは申すまでもありません。

さて、その愛之助さんがすき焼きを食べるシーンがテレビで放映されていますね。

サントリーのコーヒー「BOSS」のCMの中です。

愛之助さんはカリスマ医師の役で、白衣に身を包んだ20人ほどの集団を率いて病院の廊下を整然と行進します。

バージョンが色々あるようですが、食堂のシーンもあり、カツ丼とすき焼きが出ます。

うーん、この病院の食堂にはすき焼きがメニューに載っているんですねえ。実に結構です。

このコーヒーが、その脂肪の吸収を抑える特定保健用食品だ!というのがCMの眼目のようでした。

愛之助さんは、収録後「おいしいすき焼きを何度も食べられるならNGも怖くない」とコメントされたそうです。

いよ、松嶋屋ぁっ!

なお、「新春浅草歌舞伎」の演目は、この他に、

猿之助さん・男寅さんの『博奕十王』と、若手メンバーによる舞踊『屋敷娘』『石橋』。

猿之助さんの博奕打はサイコ―でした。

来年も是非浅草で歌舞伎を上演していただきたいと思います。

追伸、

今日の『news every.』に出演する予定です。

18:15頃~NNN系です。(これから大事件が起こらなければ)

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失礼ですが、

店の予約をキャンセルした後、「失礼ですが・・・」と応答者の名前を尋ねる必要があるのは分かっています。

でも、「ちんや」の客なら、出来ればそれをシレっと言わずに、こちらの感情に配慮した言い方で聞いて欲しいものです。

それが当日のキャンセルで、

なおかつキャンセルの理由が、

接待先の外人さんがベジタリアンだと来日する迄気づかなかったから、という勝手な理由なら、尚更です。

ある日、そういうシレっとしたお嬢さんからの電話を私が取りましたので、

「キャンセルは承りましたが、こういう場合は本当に失礼だから、名前は聞かないのが普通と思いますよ!ちなみに私は「ちんや」の主人の住吉史彦ですけど!」

と言ったら、お嬢さん、絶句なさっていました。電話を切ってから、

可愛そうなことをしたかなあ~

とブルーに成ってしまい、

女に甘いなあ、俺も。

と思った冬の日でした。

今日は文句ついでに、もう一つ文句を申しますと、外人さんを成田空港から「ちんや」へ直接連れて来るのは、是非おやめいただきたいです。

外人さんはフライトや時差で疲れています。そこで肉なんて食べたいでしょうか。

それに飛行機の時間なんて前後するものですから、1時の予約が3時に変更になってしまったりして、営業上実に迷惑です。

時間の変更でこちらがイライラするのは勿論ですが、接待を担当なさっている御客様だってイライラします。

飛行機だけでなく、成田から浅草への道も渋滞したりして、その、さらなるイライラが外人さん御本人に伝わって、全く良いことがありません。

だいたいですね、先方が着いたらすぐさま大歓待したい!っていうのは日本側の都合だと思うんですよね。

その都合だけで突進するのは、それこそ「おもてなし」の真逆です。

この調子でオリンピックなんて大丈夫なんでしょうかね、まったく。

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都庁店

知人の新店がオープンした、というので行って来ました。
その御店は、とんかつ「伊勢」さんの「都庁店」。
? 都庁に食事する所なんて、在ったっけ?
たいていの行政サービスは区役所で用が足りますから、都庁に行く用事なんて、ほとんどありません。久しぶりに半信半疑で都庁に向かいましたら、在りました。本庁舎と議会棟の間の、扇型の「都民広場」の地下にレストラン街が在ったのです。
「2月9日都知事選挙!!!」と大書された垂れ幕を横目で見ながら、私は地下へ降りて行きました。
新店がオープンしてすぐはお忙しいだろうと思い、1週間ほどたってからお訪ねしたのですが、チラっと中を覗くと大盛況です。
しまった! 忙しい時間に来てしまったか。出直そうかなあ、
と思っていると、見つかってしまいました。
住吉さん、いらっしゃいませ!
御主人自らが現場に入っていて、
どうぞ、どうぞ、とおっしゃるので、申し訳ないことながら、開店記念サービスの「上ロース」をいただくことにしました。
いただきまして、トンカツが結構だったのは勿論ですが、感心しましたことが二つ。
「おろしポン酢」「八丁味噌」「カレールー」といった、調味料の小鉢が有料で売られているのです。
だいたい、こうした調味料は嗜好性のものですから万人が使うわけではなく、全員に出していたら無駄になります。御客様からリクエストがあったらお出しする、という方式の店が多いと思いますが、客は遠慮して頼まないことも多く、あまり使われない内に年月がたつと劣化してしまいます。で、いつの間にか在庫切れ、という結果になっていることが多いように思います。
でも欲しい人は欲しいんですよね。
調味料=タダ、という神話に捉われずに、多少の金額を課金する方式でも、こういう物が在った方が良いと思います。
特に私は食後の「胃モタレ」が気になる性分ですので、喜んで有料の「おろしポン酢」を注文いたしました。
それから、もう一点。店の方向性・顧客ターゲットを明瞭になっているのは良いことです。
「伊勢」さんのメニューの表紙には、こう書かれていました、
とんかつ「伊勢」は働くあなたを応援します。
新入社員も社長さんも、
お父さんもお母さんも、
営業マンも縁の下の力もちも、
ピカピカの彼もキュートな彼女も、
み~んなとんかつ食べて、
元気にがんばりましょう!
実に明瞭で良いですね!
世の中には、ウチの料理は誰が食べても旨いんだから、全員に食べて貰いたいんだよね!
と言う店がありますが、消費者心理とは、そういうものではないと思います。
この店は、まさに自分の為に在るような店だ!
とお客様が感じて初めて、その店は流行るのだと、私は思います。
そう感じながら10回この御店に通うと、そのたびにスタンプを押してくれるらしいのですが、スタンプが双六形式に成っていて、ゴールは、なんと伊勢神宮。
屋号が「伊勢」だけに伊勢国なのです。
スタートが日本橋でなくて都庁になっていて「・・・」ですが、まあ、そこは仕方ないか。

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食中毒業界の主役

造物主とは偉大なるものかな、と思います。

主は、人間が増長せぬよう、他の新たな生き物を使って、有効に懲らしめておいでです。

ノロウイルス(Norovirus)も、そうした生き物のように思えます。

このウイルスが発見されたのは1968年ですが、すぐに食中毒業界の主役には成らず、私が「ちんや」に入った1990年代中盤でも食中毒と言えば、腸炎ビブリオや黄色葡萄球菌がメインでした。

しかし最近は、すっかりノロ様が主役となり、この冬も浜松や広島で1.000人以上の人々を苦しめました。

原因食材はパンでしたが、このパン工場は衛生管理が杜撰な工場だったわけではないようです。

なにしろ困りますのは、ノロウイルスの「無症状保菌者」つまり、お腹の中にウイルスが多数いて、便をすれば周囲にウイルスをまき散らすのに、その本人は自覚症状がない、という人がいるのです。今回もそうでした。

ノロ様は人間の腸の中で爆発的に増えますから、とにかくそれが手につかないようにしないといけないのですが、それが難しい問題です。

用を足したら、まずパンツをはきますよね。それがダメなんです!

汚れた手を使ってパンツをはいたら、パンツにウイルスが付きます。

その後で手を洗ったとしても、履いたパンツを手で触ったら、逆にまた手にウイルスが付き、その手でパンを包装したら、ほら、食中毒です。

だからトイレの個室ごとに、パンツを脱いだままで手洗いが出来るような設備を設けないといけないのだそうです。

パンツを脱いだまま手洗いだなんて、ここまで人間にみっともない格好をさせることが出来るのは、ノロ様位のものでしょう。大したものです。

10から100個程度の、ごく少数のウイルスが食品についただけでも感染・発病するというから、実に困ります。

また、今のところ、有効な抗ウイルス薬が存在せず、培養すら出来ていないとか。罹ったら安静にして待つ他ないそうです。いやはや。

飲食店主としては、勿論努力はしていますが、大勢の人が出入りする店では完全に無菌には出来ません。御客様が持ち込む可能性もあります。

日々祈るしかありますまい。私の知人の飲食店主の中にもノロの食中毒を出してしまった方がいます。

日々祈り、万が一食中毒を出してしまった時のために、心の備えをしておくしかありますまい。

すべての声よ、主に向かいて歌え。アーメン。

 

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居座り

客が飲食店を長時間占有することは紛議の種ですね。

1月のある日、ネットに二つの記事が同時に出ていました。一つは、

「NYのマクドナルド、韓国人客「居座り」状態で警察沙汰」というニュース。もう一つは「知恵袋」コーナーの、

「デートで外食の際、恥ずかしい思いをします。」「外でごはんやお茶をする時、彼氏が自分だけ頼まないことが多く、いまだにこの点でわかりあえません。落ち込んでいます。」という、女性からの相談でした。

ことほど左様に、飲食店の営業に協力してくれない人は多数います。

さてまず、NYのマクドの件ですが、ニューヨーク・タイムズ紙が伝えたところでは、

「米国のコリアンタウンでマクドナルドと客の韓国人高齢者との間で座席をめぐりトラブルになっていると報じた。韓国人高齢者が安い飲み物1杯で長時間居座ることが原因だが、困り果てた店側が警察に通報したところ、在米韓国人社会は「差別」だとして反発。マクドナルドに対する不買運動の計画も持ち上がっている。」

「トラブルになっているのはニューヨーク市クイーンズ区フラッシングにある店舗。同紙によると、韓国人高齢者たちはコーヒー1杯(1.09ドル)、またはフレンチフライ1袋(1.39)だけを購入。それを仲間と分け合いながら長時間会話し、テーブルを独占しているという。時には店がオープンする午前5時から夜まで居座る客もいるという。店は対応策として「注文したメニューを20分以内に済ませてください」と記した案内文を掲載。長居する客には直接、席を譲るよう求めた。」

「座席をめぐる警察沙汰は2013年11月以降だけで4件発生している。同店のマネージャーは「ここはマクドナルド。老人ホームではない」と述べ、韓国人高齢者の行動に怒りをあらわにしているという。」

へええ、アメリカって、長居しているというだけの理由で、客を警察を使って追い出すことができるんですねえ。知りませんでした。

さて、次の「デートの外食が恥ずかしい」という女性の件ですが、

「彼氏とはつきあって2年になります。お互い社会人です。

うまくいえませんが、外でごはんやお茶をする時、たとえばカフェに入りたいと私が言い、

「いいよ」というので入り、いざオーダーの段階になると、

「僕はいらないからいいよ」または「水でいい」と言う。

店に入る前、オーダーの前、いっさいその旨は私に告げません。

居酒屋でもドリンクオーダーの際「じゃあ水で」とか言います。

「どうして頼まないの?」ときくと

「飲みたいときは頼むけど今は飲みたくない」

「高い。ペットボトルのやつ買って飲んでた方がいい」とか言います。

あんまり言うと「お前は実家暮らしだからいい。一人暮らしすれば分かる」とか言われます。

今日も2度もそういう思いをして、心が折れそうです。

でも責めると「お前は実家暮らし…」と言われます。

そうじゃなくて、常識の話をしているんだ!と思います。

私のほうが行けないのでしょうか・・・

・・・こりゃあ、ダメだ!と申し上げておきます。

節約したいのなら、外食の店には最初から入らない方が良いのです。公園でペットボトルを飲めば良いのです。カノジョが外食したいと言っても、鉄の意志ではねつければ良いのです。

要するに、優柔さんなのであって、また店で軽蔑の視線を浴びても平気なわけですから、自尊心が少ないのです。

とっとと、今すぐ振りましょう、そんな男は!ロクなものに成りませんね。断言します。

おっと、年甲斐もなくエキサイトしてしまい、お恥ずかしいです。ここからは話しを「ちんや」のことにもって行きたいと思いますが、

「ちんや」の個室を使っていただく時間は「2時間半」と明確にしてあり、HPやパンフレットにも書いてありますし、予約の電話でも必ず告知しています。

ご高齢の方が料理一人前を頼まないことは受け入れています。

ただし、サービス料@500円はいただきます。

一人前を頼まれない場合も、水やお茶をお出ししたりはするわけですから、無料というわけには参りません。その人だけおしぼりを出さないってわけにも参りますまい。

たいていは料理を取り分けすることになりますが、その、取り分け用の皿を洗うのは誰ですか。有給の人間ですよね。そう、暖房だって動かしますしね。

課金されたことに不満を言い立てる方もおいでですが、そこは、こちらも鉄の意志で譲りません。

だって不満を言う方がおかしいですよ。500円支払うことによって、一人前を頼まない客であっても堂々と、自尊心を保ちながら「ちんや」を利用できるんですから。

店側としても、発生した費用の内500円は回収できるわけですから、NYのマクドのようなことはしないで済みます。

客が飲食店を長時間占有することは紛議の種ですが、なんとか折り合って、良い社会にしたいものです。

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五輪につながる、すき焼き

ソチ五輪の、日本選手団の主将にスキー・ジャンプの葛西紀明さんが決まった、という記事が報道されていました。

葛西選手は先日41歳でスキージャンプW杯史上最年長での優勝を飾ったことでも有名になりましたが、記事を読んで行きましたら、その葛西選手のスタミナ源は、なんと、

「札幌市内にある大正時代からある老舗のすき焼き屋さんだった。今回もそのすき焼きでエネルギーを補充してから、五輪につながる海外遠征に旅立つ」

と書いてありました。

ほお!

でも、残念なことに、すき焼き屋の店名が書いてないのです。

そこで、この記事をFBに貼り付けて、

ご存知の方は店名をお知らせ下さい!

と呼びかけましたら、札幌の同期生から反応がありました。

「札幌からです。「三光舎」ですね、旭川にもあります。」

なるほど、そうでしたか。

調べましたら、旭川の方が元ということのようですが、大正六年御創業とかです。

で、面白いことには、すき焼きに創業当時より代々受け継がれている『秘伝のみそ』を使う、ということでした。まだ私は行っていないので、ネットの受け売りですが。

昔は、すき焼きに味噌を入れる店はたくさんあったようですが、関東では横浜の「太田なわのれん」さん位になりました。

それが札幌に生き残っていたのですねえ。

「三光舎」さんには、ますます頑張っていただき、葛西選手にも御活躍いただきたいと思います。

オリンピックのテレビ観戦の楽しみが出来ました。

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肥前の妖怪

今年の台東区若手経営者サポートセミナーには「宿題」があり、読書感想文を提出することになっていますが、その提出日は1/14でした。

この時期は仕事上一年中で最悪に疲労している時期で、困りました。

お恥ずかしい話しではありますが、今回は短編で勘弁してもらいましょう。そうそう、読み残しの短編がありました。

司馬遼太郎の連作短編集『酔って候』に四作の短編小説が収録されていますが、その内の二作だけを読んで、二作を読み残しているのを思い出しました。それにさせていたくことに致しました。

その四作は、いずれも幕末の大名の生涯を描いたもので、

『酔って候』は土佐藩主の山内容堂の話し、

『きつね馬』は薩摩藩の島津久光の話しですが、この2作を読んで、そこで止まっていました。残りは、

『伊達の黒船』は宇和島藩主の伊達宗城の話し、

『肥前の妖怪』は佐賀藩主の鍋島閑叟の話しです。

で、今回感想を書きますのは鍋島閑叟(かんそう)の『肥前の妖怪』ですが、まずそのことを書く前に、話しは飛びますが、上野の彰義隊戦争のことに触れないといけません。

明治維新で江戸は「無血開城した」と言われていますが、上野の山だけは、そうは行かず、彰義隊と新政府方の銭湯がありました、イヤ戦闘がありました。

この戦いについて、私たちのような江戸の人間は彰義隊側から視ることがほとんどです。例えば上野近辺の老舗さん、例えば「羽二重団子」さんには彰義隊ゆかりの遺品があります。上野から敗走する隊士が店に乱入、刀や槍を縁の下に隠し、百姓の野良着に変装して北へ落ちのびた、と聞きます。

浅草は上野にごく近く、私個人も「羽二重」の御主人SW田さんと面識があったりしますから、どうしても、この戦いのことは彰義隊側から視ますが、今回『肥前の妖怪』を読んで、新政府方の視点を持つことが出来ました。

さて、ここでやっと上野と佐賀藩とがつながりますが、彰義隊を負かしたのは、実質的には鍋島閑叟だったと言えなくもないのです。

当時の錦絵を見ますると、戦災で寛永寺の伽藍が炎上する様子が描かれていますが、この火災を引き起こしたのは、佐賀藩が行った砲撃でした。

佐賀藩は本郷台の加賀藩邸つまり現在の東大構内に、アームストロング砲を引っ張り上げ、なんと不忍池を越えて砲弾を撃ち込みました。彰義隊がこの長距離攻撃に対抗し得るはずもなく、戦いは一日で終結。寛永寺は壊滅的被害を蒙りました。

へええ、そうだったの!

で終わってしまっては、しかし感想文に成りません。

本当に面白いのは、この戦いの経緯ではなく、そうした近代兵器を持つに至った、閑叟の生涯・閑叟の藩経営です。佐賀藩は幕府には秘密で兵器を開発し、銃や玉を生産していたのです。

その為に閑叟は、まず一代で藩財政を好転させ、その財力で軍需産業を築きました。小説の中の閑叟は、こう語ります、

「わしは襲封以来、商人のごとく厘耗の費えも惜しみ、銃砲陣、海軍をつくりあげてきた。半生のうち、庶人がするほどの贅沢もしたことがない。」

このように司馬遼は閑叟のことを、軍事力と経済力を信奉する異様な合理主義者=妖怪として描いています。そして、そういう人格が出来上がった理由として、若き日の2つのトラウマを挙げています。

・浪費家の父の遊興で藩財政が悪化し、借金取りの商人達によって、動き出した大名行列が止められてしまった事件。

・長崎湾にイギリスの軍艦が侵入した時、当時長崎守衛を任さていた佐賀の兵がまったく役にたたなかった事件。

この悔しさから閑叟は出発し、ついには薩長両藩をも恐れさせる軍事力を得たのです。

しかも、その全行程を幕府にはナイショで、藩内整然と成し遂げます。

自分は合理主義者なのに、藩士には『葉隠』武士道を強制し、後に早稲田を創立する大隈重信なども押さえつけます。下級武士が活躍できた薩長の雰囲気とはゼンゼン違うのです。

結局、幕末の動乱期に薩摩では西郷隆盛・大久保利通、長州では木戸孝允といった志士が活躍して時代を旋回させましたが、肥前においては、異様な人格の殿様がいて、その殿様が営々と築いた軍事力が大きな力を発揮しました。

一個の殿様の人格が、どの程度世の中を変えたのか、私は勿論正確なところは分かりません。でも小説なのですから、やはり面白い方が良いですね。

そこを司馬遼ですから、面白く納得的に筋を進めます。ここには書き切れませんが、閑叟の変わり者ぶりを描写するのに、きつね顔であるとか、癇病持ちとか、極度の潔癖家で性行為の後に何十回も手を洗ったとか書いています。

ともあれ、このようにして彰義隊は壊滅し、新政府は薩長土肥の四藩によって占められる結果となりました。

歴史というものは、色んなタイプの人物に登場の機会を与えるものですね。

明治維新は、カッコ良い人物のカッコ良い物語として描かれる場合が多いですが、この小説のおかげで他の捉え方もできました。

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英国政府観光庁の手引き書

英国政府観光庁が作成した、観光業界向けの手引きがネットで紹介されていて面白く読みました。

と申しますか、役所がこんなものを作るんですねえ!という感じです。

この手引きには、客の国ごとに「興味深いアドバイスが並んでいる」と言うか、ほとんど偏見のようなものも入っていて笑えました。曰く、

「カナダからの訪問客を米国人と呼んではいけない」

「ベルギー人には、同国の複雑な政治や言語圏の話をしようとしてはいけない」

~まあ、これは分かります。

「インド人は愛想が良いが、気が変わりやすい」

「ドイツ人とオーストリア人は総じて遠慮がなく要求が厳しいため、無礼で攻撃的に見えることもある。苦情には迅速に対応すること」

~うーん、ドイツ人が攻撃的っていう印象は無いですけどねえ。

「面識のないフランス人には、ほほ笑みかけたり、目を合わせたりしてはいけない」

~そ、そうでしたっけ?!

御盛んなフランス人に「気が在る」と誤解されると良くないっていう意味ですかね。だとしたら偏見かと。

「香港の迷信深い人には、歴史ある建物や四柱式のベッドで眠るのは幽霊が出そうだと嫌うので、勧めてはいけない。」

へえ。

そして日本人については、

「日本人客にははっきり「ノー」と言わず、もっと感じの良い言い方を考えなければならない。」

まあ、外人さんが断然No,で会話を始めるのに、私も違和感を感じないわけではないですが、そういう言葉なんだから仕方ないですよねえ。

例えば、私がロンドンのホテルで「王宮に行くにはホテルを出て右ですか?」と聞いた時、その方角が間違っていたら、ホテルの人の返答は、私が客でもNo,で始まるでしょう。

Noを使わずに、英語でなんて言うんでしょうか。今度試してみたいです。

「日本人の要望には、たとえ具体的に言われなくても、すべて先回りして対応すること。」

~ほお、それは助かります。日本人って、よほどのことがないとリクエストを出しませんからね。こちらの様子を観てくれて、先回りして下さるのは有り難いです。

考えてみますと、同じことが、外人さんを受け入れる日本の観光業者にも必要ですよね。

観察していて部屋の温度が「寒そう」であれば、言葉が通じなくても、人間同士なら分かりますから、暖房を強くしてあげるべきですね。

実に勉強になりました。

 

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