英国政府観光庁の手引き書
英国政府観光庁が作成した、観光業界向けの手引きがネットで紹介されていて面白く読みました。
と申しますか、役所がこんなものを作るんですねえ!という感じです。
この手引きには、客の国ごとに「興味深いアドバイスが並んでいる」と言うか、ほとんど偏見のようなものも入っていて笑えました。曰く、
「カナダからの訪問客を米国人と呼んではいけない」
「ベルギー人には、同国の複雑な政治や言語圏の話をしようとしてはいけない」
~まあ、これは分かります。
「インド人は愛想が良いが、気が変わりやすい」
「ドイツ人とオーストリア人は総じて遠慮がなく要求が厳しいため、無礼で攻撃的に見えることもある。苦情には迅速に対応すること」
~うーん、ドイツ人が攻撃的っていう印象は無いですけどねえ。
「面識のないフランス人には、ほほ笑みかけたり、目を合わせたりしてはいけない」
~そ、そうでしたっけ?!
御盛んなフランス人に「気が在る」と誤解されると良くないっていう意味ですかね。だとしたら偏見かと。
「香港の迷信深い人には、歴史ある建物や四柱式のベッドで眠るのは幽霊が出そうだと嫌うので、勧めてはいけない。」
へえ。
そして日本人については、
「日本人客にははっきり「ノー」と言わず、もっと感じの良い言い方を考えなければならない。」
まあ、外人さんが断然No,で会話を始めるのに、私も違和感を感じないわけではないですが、そういう言葉なんだから仕方ないですよねえ。
例えば、私がロンドンのホテルで「王宮に行くにはホテルを出て右ですか?」と聞いた時、その方角が間違っていたら、ホテルの人の返答は、私が客でもNo,で始まるでしょう。
Noを使わずに、英語でなんて言うんでしょうか。今度試してみたいです。
「日本人の要望には、たとえ具体的に言われなくても、すべて先回りして対応すること。」
~ほお、それは助かります。日本人って、よほどのことがないとリクエストを出しませんからね。こちらの様子を観てくれて、先回りして下さるのは有り難いです。
考えてみますと、同じことが、外人さんを受け入れる日本の観光業者にも必要ですよね。
観察していて部屋の温度が「寒そう」であれば、言葉が通じなくても、人間同士なら分かりますから、暖房を強くしてあげるべきですね。
実に勉強になりました。
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