旗手長

三田の「慶應仲通り」 の、ワインとスキヤキ、お肉料理の店「フラッグ」に行ってきました。
ここは以前慶應の学生が通っていた喫茶店だったのですが、オーナーが体調を崩されて続けられなくなり、その物権を利用して、2017年に卒業生が始めた店だそうです。
「すきや連」でお世話になっている向笠千恵子先生が、たまたまこの店に行って、メニューにすき焼きがあることに気づき、
住吉さんも行ってみて!
と指令が来ました。
メニューにすき焼きがある理由は、現オーナーがすき焼き屋さんでバイトをした経験があるから、ということでした。
また「フラッグ」の店名は、現オーナーが学生時代、應援団の旗手長だったことに由来するとか。
塾員の皆様、三田には意外と卒業生がオーナーの店というのは少ないですよね。ここは数少ない、そういうお店ですので、どうぞ、ご利用を。

追伸
令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。ご理解・ご愛顧賜りたく、お願い申し上げます。

<「ちんや」臨時営業のお知らせ>
改元連休中の、以下の日は火曜日ですが臨時営業致します。どうぞ、ご利用下さいませ。
4月30日(火曜)(祝日)

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ピーア軒

新潟の老舗洋食店で、ト、トマトすき焼きをやっている って?!
そういう記事をたまたま見つけて、私は大変驚きました。
産経新聞の【甲信越うまいもん巡り】によりますれば、そのお店は新潟市役所近くの老舗洋食店「ピーア軒」。ご創業は大正12年だとか。
「名物の一つは「タンシチュー」(2300円)。3~5日間ほど煮込んだ肉はホロッとする柔らかさ。崩れないようにナイフでゆっくりと切って口に入れると、とろけるような食感に思わずため息が出そうになる。付け合わせの野菜はみずみずしく、肉の味を引き立てる。」
で、そのお店が「にいがた牛鍋」や「トマトすき焼き」もやっていて「人気が高い」そうなんですが、「にいがた牛鍋」「トマトすき焼き」について詳しい説明は無し。残念。
この「ピーア軒」という店名に、私は記憶がありました。
旧知の青木ゆり子さんが、昨年出された本『日本の洋食:洋食から紐解く日本の歴史と文化』(ISBN-10: 4623082911)に載っていたからです。
新潟には、明治初期にサーカス団の料理人として来日したイタリア人ピエトロ・ミリオーレが開店した「イタリア軒」というお店が、今でもあります。ミリオーレは滞日中に大ケガをしてしまい、サーカス団の巡業に同行できなくなって新潟に残り、やがてそこで料理店を出したのでした。
「ピーア軒」の初代は、その「イタリア軒」で修行したと『日本の洋食』には書かれていました。
結局「トマトすき焼き」については不明です。イタリア由来だけに材料としてトマトがたくさんあったから始めたんでしょうか、ね?
新潟の、弊ブログの読者の皆様、リサーチ願います。

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霜降り

在り得ない表現で広告をする時代になったようです。
例えば、最近テレビで頻繁に見かけるものとして、
コンタクトレンズについて「生レンズ」
ひらたけについて「霜降りひらたけ」
「最高級」だの「ウルトラ上等」だのと表現すると、どこが「高級」なのか、何をもって「上等」と言っているのか、ウルトラマンでもないのに何故「ウルトラ」なのか、丁寧に説明しなければなりません。上手く説明しないと誇大広告と言われてしまいます。
しかし「生」や「霜降り」に定義はありませんから、説明する必要が無くて楽ですね。
宣伝する対象が酒であれば、「生酒」と言える範囲は勿論決められていて、それに該当しないものを「生」と言えば不当と言われてしまいます。しかし工業製品であるコンタクトレンズについて「生」の定義はないので、「生レンズ」は言いたい放題です。
では「霜降り」はどうでしょう?
肉の業界で、実は「霜降り」の定義はないです。なんとなく、5等級と4等級であれば「霜降り」と言ってよい感覚がありますが、厳密ではありません。
また5等級の中の最もサシの多い肉と4等級の最もサシの最も少ない肉を、一括りに「霜降り」と言ってしまうのは体感的に無理があるように私は思います。
そこで私は2017年1月に「適サシ肉宣言」をした時に、メニューから「霜降り」という言葉を外してしまい、4等級だけを「適サシ肉」と言うことにしました。あれからもう2年、覚えていただけたら嬉しいです。
さてさて、ひらたけの「霜降り」ですが、どんなものなんでしょう。サイトを開けてみました。
そこには、「傘は肉厚で、その表面にはきれいな〝霜降り状の模様〟があるのが名前の由来となっています。」
〝霜降り状の模様〟が根拠ですか・・・
私はサイトの画像を見ただけですが、こういう模様のあるキノコは少なくないような・・・
でも、「霜降り」というのは、今のところ自由です。
商売とは、本当に、あの手この手ですなあ。

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6名様

結婚前の「お顔合わせ」や、お子さんが生まれてすぐの「お宮参り」で会食する場合、
新婚夫婦+新郎親夫婦+新婦親夫婦=二人×3組=6人
となることが多いですが、さて、この6人で、どのようにすき焼きを食べるかが問題です。
二人で鍋一台×3組=6人か
三人で鍋一台×2組=6人なのかを考えないといけません。
前者は、なんだか他所他所しく、
後者は、夫婦の鍋に他の1人が入り込む気まずさがあります。
世の中には、六人で鍋一台×1組が可能なすき焼き屋さんもありますが、その場合、鍋からガス台から机、さらには皿を運ぶためのお盆に至るまでビッグサイズにしないといけません。「ちんや」は「四人で一台」が原則ですから、「六人で一台」のお店は、全てが「ちんや」の1.5倍のサイズだということです。
店としては、同じ鍋をつつくことで、親しくなって下されば・・・と希望します。つまり三人で鍋一台×2組がベターと思いますから、特にご指定がなければ、そのようにセットしますが、もちろん、それぞれの家にはご事情がありますから、強要はできません。二人で鍋一台×3組でセットして欲しいとリクエストがあれば、それにはお応えしています。
さてさて、今日の6名様はどっちかな・・・

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まともな着物

桜が満開の頃、第24回「隅田川きもの園遊会」が開催されました。
このイベントは、呉服関係のいくつかの組合が主催して、毎年桜の時期に隅田公園で開催されています。弊店としても「浅草うまいもの会」としても応援しておりますので、行ってきました。
私が出かけた目的は目の保養です。
着物のお嬢様方を眺めるため、では勿論なく(笑)、「まともな着物」を眺めるためです。来ているのは、着物のプロの店から着物を買っている方々ですから、例年服のレベルが高いです。それを眺めると、ああ、日本の着物って、こういう感じだったなあ、と目の保養になるのです。
私達は日頃浅草を闊歩するキモノ・コスプレのキモノばかり見せつけられていますから、たまには「まともな着物」を眺める必要があるのです。
が、時期が良過ぎました。
桜は満開。晴天。前日までは花冷えでしたが、この日急に気温が20℃を超え、最高のコンデイションです。
会場の隅田公園は大勢の外国人も流入して、大混雑でした。あまりに人が多く、人々が公園の砂を蹴上げるので砂ぼこりが立つ始末。
京都・鎌倉に続いて浅草でも「観光公害」の4文字が現実のものになってきたようです。

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早慶交歓戦

仲見世の江戸玩具の店「助六」さん一家が「週刊東洋経済」に載っていました。
「助六」木村吉隆さんは、2016年に刊行された拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』の中で私が対談させていただいた、浅草の九人の旦那衆の一人ですが、浅草の九人の旦那衆の一人ですが、学校の先輩でもあります。
で、この雑誌の連載「誌上早慶交歓戦」のコーナーに登場したというわけです。義塾の先輩の中には大企業の経営者や政治家が大勢いますが、浅草の商店主を選んで載せてくれたことは嬉しいですね。
さて、その木村さんは1937年浅草に生まれ。義塾の経済学部卒。会社勤務の後、79年に家業である江戸趣味小玩具販売店「助六」を継いで五代目主人となり現在に至ります。
四代目である御父上も義塾のご出身でしたが、この方が立派な方で、戦後の食糧難の時代にも、江戸玩具を売り続けました。食うものにも困る時代ですから、昔風の玩具など、まず売れないのですが、我慢し続け、それによって江戸の職人技がつながりました。
その御父上の後を受けて、当代も職人を大切にする姿勢を貫いておいでです。
同じ雑誌の前の方には、不動産投機に関する、ゲンナリする記事が並んでいますが、「早慶戦」のコーナーが一服の清涼剤になっていました。

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クレソン

旧知のある方がクレソンをすき焼きに入れてみて下さい、と送ってくれました。
その方が松阪市のクレソン生産者の人を知っていて、そこから直送なんだとか。松阪といえば、牛しか思いつかない自分の不明を恥じつつ食べてみたました。
ところでクレソンって、どういう食べ方するんだっけ?と思い、ク♡クパ♡ドを開けてみますると、
・クレソンとウインナーの炒めもの
・クレソンの卵とじ
・クレソンのパスタ
ふーん。私はフランス料理の肉料理の付け合せとしか思っていませんでしたが、皆さん色々考えるのですねえ。
実験では、クレソンは脂質代謝改善に有効という報告があるそうで、肉にあわせるのは正解なのでしょう。また油と絡むことで苦みが抑制されますが、さて、すき焼きの味に合うものか。
廃業してしまった、赤坂のすき焼き屋「よしはし」さんで以前、クレソンを使っていた記憶があり、その時にさほどの好印象でなかったので、その後試してきませんでした。すき焼きに入れるのは久しぶりです。
色々試した結果、すき焼きの卵に酸味を加えると良いかもと思いました。
ヨーグルトを入れるも良し。トマトピューレを入れるも良し。
すき焼きの楽しみは、まだまだ広がると思います。

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コメント

令和の新時代に向け、「ちんや」は「肉のフォーティエイト宣言」を致しました。これを、「ちんや」の仕入れ方法の新しい基準としたことは、3/31の弊ブログにUPした通りですが、以下は識者の皆さんからいただいたコメントです。
今回の内容は、肉の業界に詳しくないと良く理解できない内容なので、いただいたコメント数は多くないですが、ありがたいものばかりです。(個人的な部分は削除してUPします)

・飽くなき前進に目が離せません。すき焼き界のイチローみたい。
・お考えが、とてもかっこよく、しびれます!美味しい肉はフォーティエイト!覚えました。
・発育がよい「気高」系ではなく、大きくならずとも肉質重視の「但馬」系の雌牛を中心にすると言うことですか。加えて月齢を30ヵ月以上という条件を付ければあずき色のおいしい牛肉に出会える機会が多くなると思います。ちんやさんの新しい挑戦に敬意を表します。4月以降にお店に行きます。
・住吉さんらしいですね、おおむね賛成。
・さっき迄、この話題で盛り上がっておりました。
・覚えました。おいしい肉はフォーティーエイトていうか、久しぶりにちんやさんのすき焼き食べたくなりました。
・なるほど❗平成最後の48宣言‼️勉強になります❗
・フェイスブックで拝読致しました!父が流石住吉さんだと言っておりましたm(_ _)m
・発表拝見致しました。ちんやさんの進むべき道をより明確化されたという解釈です。より高いハードルを越えた食材が集まるという事で、今後ますます楽しみですね。但馬系の血液中心でなければ、480kg未満の達成は見えて来ませんので、おのずと味のある個体が選ばれるはずですね。

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第16幕

月刊『浅草』に東洋興業会長・松倉久幸さんの「浅草六区芸能伝」が連載されていて、おもしろいです。
松倉さんは、2016年に刊行された拙著『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』の中で私が対談させていただいた、浅草の九人の旦那衆の一人ですが、その松倉さんの連載が、このところ『浅草』の巻頭に連載されているのです。
さて今月の「第16幕」は永井荷風についてでした。
荷風が浅草芸能史に欠かせない人物であることは言うまでもないことです。戦前の1930年代から戦争をはさんで、1959年に亡くなるまで荷風は浅草を徘徊し続けました。中でも松倉さんが経営するロック座、フランス座を訪ねるのが好きでした。
終演後に踊り子たちと食事に行ったり、ある時は楽屋の風呂にまで入っていたとか。もちろん踊り子たちと一緒に。
フランス座と名づけたのも荷風でした。荷風はフランス留学経験があり、ムーランルージュなどを観ていましたので、そういうショーを日本でも上演して欲しいという願いを込めて命名したのです。その願いに応えて東洋興業さんは、ストリップだから、たしかに脱ぐのですが、質の高いショーを上演していました。
そんなフランス座の踊り子たちを荷風は愛し、文化勲章を受章した時も、踊り子たちと祝宴を張ります。たいてい仏頂面で写真に撮られることの多かった荷風が、この宴席の写真ではにこやかに笑っています。
大作家にして、無類の奇人だった荷風の笑顔が、この写真に遺っています。
『浅草』を購読ご希望の方は㈱東京宣商さんへ。TEL:03-5827-1962

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新元号グッズ

元号「令和」を検討する有識者会議が開かれている間、あるテレビ番組が中継していたのは、
日本一早く新元号グッズを売りだそうと準備している会社
でした。その会社さんは食器メーカーで、官房長官が元号の額を掲げた瞬間に、その画像をコピーして採り込み、それを食器にプリントしようと準備していたのでした。
会社の人はインタビューに答えて、
一発勝負なので万全の準備をして臨みます!
と得意満面の表情を浮かべていました。
それを視た時、私は大変申し訳ないことながら、
格好悪いなあ。
なんてカッコ悪いんだ!
と思ってしまいました。カッコ悪いと感じた理由を考察してみますると、自分の商才を誇っているように見えたからです。
画像を即モノにプリントする技術は今や特段目新しいものではなく、この会社さんの自慢になるような新技術ではないですね。だから、ここで自慢できるのは、その技術を「日本一早い新元号グッズ」に転用するというアイデイア、すなわち商才だけです。それなのに自慢げに見えたので、私はカッコ悪い!と思い、視ていられなかったのです。
もしかしたら、その会社の人はカメラマンから
笑顔下さい!もっと笑顔下さい!もっともっと笑顔下さい!
と強制されていたのかもしれません。中継で持ち上げておいて、スタジオで貶して笑うという演出意図があったかもしれません。実際、中継が終わって画面がスタジオに振られた瞬間、キャスターの人は、
これを見て「だからどうなんだ」とか言っちゃダメですよ!
とコメントしてスタジオの笑いを誘っていました。
ああ、私はもしテレビに出る機会があっても、こういう風にはなりたくないです。
このブログの読者さんなら、私が昨年の夏から系列レストランの「ちんや亭」のコンセプトを「肉の食べくらべレストラン」に変更し→美味しい肉を少しだけ食べる行為を「ちょい食べ」と呼んで、比較的上手く行っていることをご存知だと思います。
3月末までやっていた、肉の食べくらべキャンペーン「ちょい食べGO」も成功でした。
ですので、これについて自慢たらしい気分は当然持っています。
・肉と言えば「ガッツリ」ばかりの世の中に「ちょい食べ」というアイデイアを持ち込んだことについて。
・少量メニューを導入したことで、フードロス削減と労働時間削減につなげたことについて。
・急にメニュー数が倍増しても対応してくれるスタッフがいることについて。
当然自慢たらしい気分は持っています。
が、それを公共の電波に晒すことは、よくよく慎重に考えねばなりません。
それはカッコ悪いです。商才自慢はカッコ悪いです。
テレビに出る機会があっても、仏頂面で、カメラに向かってガンを飛ばすような風情で出よう(笑)と固く決意した4月1日でした。

令和元年、誠にお芽出とうございます。
あ、それは未だか・・・

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