犬を売らないペットショップ

たまたまネットで発見したのですが、とても感心してしまいました。
今弊社は精肉売店の「在り方」を再検討しているところなのですが、その際に参考にしたいと思います。
さて、私が感心したと申しますのは、
「犬を売らないペットショップ」=岡山市にあるペットショップ「シュシュ(chou chou)」さんです。
犬(の生体)の販売は2015年から行っていないそうです。
そのお店に行くと販売していないはずの犬がいるのですが、それは「里親探し」中の犬たちです。
岡山県や岡山市、倉敷市の動物愛護センターや保健所に持ち込まれて→殺処分を待っている犬を引き取って、「里親探し」をしているのです。
引き取り希望者が現れれば、無償で譲渡し、犬の販売は一切行っていないとか。
ですので生体販売の売上はゼロです。その「里親探し」の活動にもスタッフ1名を配置しているそうで、それは当然全額出費です。
売り上げはグッズの販売とトリミングで作ります。
シュシュの売り上げの4割はペットグッズの販売によるもの。グッズ通販が3割。トリミング事業が3割を稼ぎ出すとか。
生体販売は完全に止めていますが、なんと、
「売り上げも利益もペットの販売をやめてから毎年伸びています」(オーナー)
「ペットを売らないペットショップ」として話題になり、それを支持するペット愛好家たちが来店したり、通信販売で関連商品を買ってくれるそうです。
見事なものです。
飼い主を失ったペットの「里親探し」は、ボランティアさんが担っていることが多いですが、とても大変です。しかしこれなら持続可能性が高いですね。
この位の社会性があれば、立派なソーシャル・ビジネスと言っても良いのではないでしょうか。
また、この位の発想が転換できたことも、経営者としては羨ましく感じてしまいます。
「ペットを売らないペットショップ」
もっと普及して欲しいものだと思います。

追伸、夏季の「ちんや」の、臨時営業のご案内です。下記の日は火曜ですが、営業いたします。どうぞご利用下さいませ。
8月14日(火曜、お盆)

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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サムライ

西野ジャパンが劇的に敗退してしばらく経ちますが、今でも話題になるのは、やはり「パス回し」を行った対ポーランド戦ですよね。
皆さんは、どうお考えですか?
FIFA憲章に反している、というのが正論だとは思うのですが、私は批判する気にはなれないです。
だって「一次リーグ突破」という目標・ミッションが設定されていたのですから、監督以下のチームは、それを実際問題として実現する立場にありました。忠実に仕事をしたのだから、気の毒と思います。
私がどうも違和感を抱くのは、目標・ミッションとニックネームの「サムライ」が合致していなかったことです。「サムライ」という言葉は、「義」「勇」「仁」といった言葉と結びついていて、思想性を帯びています。
映画『ラストサムライ』(2003年)に出て来る、不平士族の領袖・渡辺謙さんのイメージですね。この映画のもう一人の主役・トム・クルーズは、元々明治政府に雇われた軍事顧問でしたが、謙さんの精神世界に惚れ込んで、やがて謙さん達が政府への反乱を起こした時、勝ちを見込めないにも関わらず、謙さん側に立って参戦します。
そのイメージをスポーツ選手に充て込むと、「パス回し」はして欲しくなかったということになりますね。「パス回し」してる謙さんなんて、想像できません。この不一致が問題です。
だいたい、「サムライ」って、誰がどういう目的で言い出したんでしょうか。私は存じませんが。おそらく宣伝目的でしょう。
目標・ミッションが、そもそも「勝ちより義・勇・仁」であったら、どうなったのかあ・・・と考えてしまいます。
明治150年、今年は、どうもスポーツの精神面が話題になる年ですね。

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古いものを大切に

テレビで発見しました。なかなかユニークな工房を。
「工房いにしへ」さんという、陶磁器修復の工房です。
え? 最近このブログで「テレビで発見しました」「ネットで発見しました」が多くないか って?!
うーん、まあ、そうかもしれません。
「ちんや」の精肉売店の「在り方」を考え直さないといけないなあ・・・と思っておりまして、そういう視点で色々見ていると、世の中には面白い商いの仕方をしている人がいるもんだ、と感心します。それでブログにも書いているという次第です。
あるいは、ネット通販の普及で世の中が急速に変わっている中で、対応を打ち出した所が出始めていて、それが目につくのだとも言えるかもですね。
えー、さて話しを戻しまして、その陶磁器修復工房のどこがユニークかと申しますと、
陶磁器の修復を体験する「カラーフィル体験」と、さらに修復に取り組みたい人のための「ワークショップ」「マスターコース」講習会などを開催している点です。
修復って、普通は高度な専門家の仕事だと思いますよね。
しかし、この工房は技術を一般に教えていて、そこで学んだ一般人が自分で、自分の「思い出の品」を治すのです。
言い換えれば、別のベネフィットがそこに在る、ということです。自分の力で、自分のモノを治すという別のベネフィットがそこに在るのです。
「目から鱗」とはこのことだと、私は感心してしまいました。
博物館の収蔵品 や骨董屋さんの売り物であれば、プロが治すのに相応しいでしょう。でも、モノの価値と申すものは色々ありまして、「センチメンタル・バリュー」ともいう価値が付いていることがあります。日本語で言えば、その人だけがわかる「思い出」がモノに付いているということです。
例えば、自分の結婚披露宴で来客に配った引き出物の陶器と同じものを、自分の家でも使っていることが多いですよね。
それが割れてしまったら、プロに治してもらうのも良いですが、自分で治せたら、どれだけ達成感を味わえるでしょう。
これは目から鱗でした。
国宝級の品物でなくても、大切なものは正しく修復・保存して後世に伝えていきたいものです。今どきの、壊れたら→捨てる、古いものは→捨てる、という、世の中の在り方は、まったく間違っています。
「古いものを大切にする心」を拡げて行きたいという、この工房の在り方を、声を大にして称賛したいと思いました。

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半端ないって

昨年1月「適サシ肉宣言」をした時、商標を獲って→弊社だけの言葉にしてしまうのは、了見が狭いかなあと悩みました。
が、悪徳なフリーライダーが現れることを心配して、結局薬局商標を獲得しました。登録番号は第5980224号、登録日は平成29年9月15日でした。
その後、まったく私と無関係な人が、私の唱えている旨い肉の基準を無視して、「適サシ肉宣言」をしている様子を観ると、やはり登録して良かったと思っています。
今は商標の運用は、このようにしています。
さて、こんな旧い話しを今日持ち出したのは、昨今流行りの
「大迫半端ないって」
の利得が生みの親のサッカー選手には一銭も入らないと聞いたからです。
生みの親とは、高校サッカーで大迫勇也選手の神がかったプレーの前に敗北した、対戦校の中西隆裕さん。その時のセリフが有名な「半端ないって」でした。
その後中西さんは関西大学→三井住友銀行に入って、普通に営業マンとして勤めていて、最近売れまくっている「半端ないってTシャツ」には全く関係ないのだそうです。
得意先との商談でも、「儲かっていいねえ!」と突っ込まれるので、困惑なさっているそうですが、実は4年前から、アカの他人に商標登録されているんだそうです。
もっとも、Tシャツには中西さんの肖像が刷られていますから、商標はダメでも、肖像権を元に多少の請求はできるだろうという話しです。
ひどいね。

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SDGs

私のエッセイが載った『月刊 経団連』7月号は、このたびの総会で会長に就かれた中西宏明・新体制の特集号でした。
新体制ですから、いつもの号より多く読まれたのかなあ、と在り難く思いました。
私が載っているのは巻末のエッセイで、本文の方は、私にはあんまり関係ないだろうなあは、と思いつつ、せっかくいただいたので一応読んでみますると、メインの標題は、
「Society 5.0の実現によるSDGsの達成への決意を表明!」
でした。
ん?
達成すべきSDGsって、何じゃらほい?
ヤフーでググってみますと(笑い)
「持続可能な開発目標」の略で、2030年までに達成すべきだと国連が決めた17の目標のことだとか。
ああ、「持続可能」ね。それなら聞いたことがありました。最近はCVIDとか何でも4文字にするんですねえ。
さて、そのSDGsですが、料理屋にも関係あると申します。
目標ノ12=つくる責任、つかう責任
目標ノ8=働きがいも経済成長も
に関連して、フードロス(食品ロス)つまりまだ十分に食べられる食べ物が捨てられてしまう問題が挙げらえているのです。
事例として、これを解消するため、週3日の午後だけ店を開き、4種類のパンのみを売って、必ず売り切っている広島県のパン屋さんが知られています。
所謂「捨てないパン屋さん」ですね。
このパン屋さんは、日持ちのしない具材をなくし、国産小麦を使用したシンプルなパンを販売することで、食品ロスを解消し、従業員の労働時間も減らすことに成功したんだとか。
うーん、そういう方もいるんですねえ。
「ちんや」も三日だけ営業するような社会が2030年には来るんでしょうか。わりとすぐだと思いますけど・・・

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フードロスと顧客満足

私は長らく、フードロス削減と顧客満足は両立しないと思ってきました。
例えば「ちんや」の肉の小売り部門は、見込み生産(見込みカット)で、商品を用意しています。
お客様が見えた時、すぐ売れるからです。
すぐ売れる=顧客満足と考えてきたので、そうしているわけですが、その見込みがどうしても外れます。
おそらくは見込みを止めない限り、ロス削減にはならないのですが、お客様の利便性を考えると見込みカットを止められませんでした。
しかし!
本当にそうだったのでしょうか?
お客様の満足・喜びはスピードに拠るものだったのでしょうか?
良く考えれば、商いはサッカーじゃないです(笑い)商人がスピードを競って、どうするの?
思いまするに、最初からお客様が時間を創って→お越しになっているのなら、数秒程度の時間は全く問題にならないと思われます。
肉のことを学びたくて「ちんや」へお越しになった人なら、時間が長いほど楽しいはず。
そういう方に急いで応対し、数秒で用事を済ませては、逆に満足度を下げていたかもしれないのです。
長い時間楽しんでいたい、そういう結構なサービスを考えれば利便性なんか、どうでも良くなるのでは?
「利便性の迷信」を抜け出て、違う満足を想定すれば、見える世界が変わって来るかもしれません。

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洪水ノ実況

「浅草公園六区洪水ノ実況」
という絵葉書があります。
たまたま歴史好きの知人がSNSに上げていたのを見かけたのですが、そのすぐ後に西日本で水害が起こり、なんとも申し上げようがありません。
この絵葉書を見ると、六区興行街の中心部が、人の腰の高さまで浸水している様子に驚くとともに、その写真を絵葉書にして売るという商魂にも驚かされます。
この水害が起きたのは、明治43年(1910年)です。「明治43年の関東大水害」と言われるもので、死者769人・行方不明78人・家屋全壊2.121戸、家屋流出2.796戸にも上る大参事だったそうです。
これ以降浅草は水害に遭っていません。
水害に遭わなくなったのは、明治43年の大水害に危機感を覚えた当時の政府が荒川の流路掘削を決意したからです。
江戸時代、荒川と隅田川はつながっていて、水運の大動脈でした。弊ブログの6月25日号でご紹介した、ギャラリー・エフさんの蔵が建てられたのも、水運がもたらす富が浅草に落ちたからです。荒川が隅田川へ流れこんでいるのですから、水量が多く、物資の輸送には便利でしたが、ひとたび水害が起きると惨事になったのです。
そこで政府は「荒川放水路」を掘削することを決定します。1913年(大正2年)から1930年(昭和5年)まで、17年がかりの難工事の結果、荒川の水はかなり東方・現在の江東区・江戸川区の境へと流れることになりました。
この新しく太い流路が、やがて荒川の本流と認定され、江戸時代には荒川の本流であった現在の「隅田川」つまり岩淵水門より下流の部分が「隅田川」と呼ばれるようになったのでありました。
以来浅草は水害に遭っておらず、現在の水害ハザードマップでは荒川周辺の危険度が高いと評価されています。
地球温暖化の時節、荒川流域にお住まいの皆様は、充分にお気をつけいただきたいと存じます。
最後になりましたが、このたびの豪雨で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

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7月10日(火曜、浅草寺の「ほうずき市」)
8月14日(火曜、お盆)

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

パナソニックと東芝

弊ブログの3月12日号に書いた、パナソニックさんの広告の件を、最近雑誌「AERA」6月18日号も採り上げていました。
その広告が新聞各紙に全面広告で出たのは3月9日のこと。浅草雷門でテープカットする故松下幸之助氏の大きな写真が掲載されていました。
テープカットの写真は1960年に撮られたものです。幸之助翁は1865年(慶応元年)に火災で焼失して、そのままになっていた雷門の再建を請け負い、それが完成した時の写真が、それです。
「AERA」によりますれば、その写真に写っているお坊さんのご子息がご存命で、この写真を見て驚き、大感激してパナソニック宣伝部に電話を架けてきたそうです。
さらに驚いたことにパナソニックさんは、このような広告を全国47都道府県に47種類同時に出していたのだそうです。勿論、47種類のすべてに幸之助翁と地元の縁を示す写真が付けられました。
この「AERA」の記事は、パナソニックさんと東芝さんを比較する特集の一部でした。
家電産業受難の時代に、片や原発に手を出して破綻。片や「家電」の企業から「住空間」全体をつくる企業へと変容を遂げようとしています。
で、その分かれ目は、お客様視点が在るか無いかだったのではないか、というのが、この記事の筋です。
「AERA」には、どうも私が同意できない記事が載っていることがありますが、この記事ばかりは完全に同意致しました。
パナソニックさん、100周年誠にお芽出とうございます。
これから日本人はだんだん近代が老舗になる様子を目撃していくことになるのだと思います。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.045日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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英語は話せますか?

<ある日の「浅草インバウンドあるある」>
外人さんに「英語は話せますか?」と聞かれたら、
ア・リトル! ア・リトル!
と答えています。
全く話せないわけではないけれど、自由にペラペラ話されると、聞き取りづらくて往生するので、予防線を張って「ア・リトル!」と言っておくわけです。
でも、話し始めると、結局ペラペラ喋ってくるんだよね、彼らは。
日本人なら、
ぱーく・はいあっと・ほてる と言いますが、
外人さんが話すと、
パーハイアットテール
にしか聞こえないんだよね。
ここは日本の浅草なので、
ぱーく・はいあっと・ほてる
と言ってもらいたいですな。

そう言えば、
ラムネとはレモネードのことです。
しかし外人さんにペラペラ喋られて、日本人は
ラムネ
としか聞こえなかったんすよね。
国際交流は難しい。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.042日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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最も誤解されているフレーズ

最も誤解されているフレーズかもしれません、
「お客様は神様です」
弊ブログの2017年6月2日号でも書きましたが、この三波春夫さんの言葉は、
客の言うことは何でもきくべきだ、
という意味ではないです。「三波春夫公式サイト」も、そういう誤解は止めるよう注意を促しています。
が、世間に誤解している人は多いです。最近の報道でも、そういう誤解の上に書かれた記事を見つけました。
最近「千葉中央バス」のドライバーが利用客に、
「この野郎」「お前なんか降りろ」
と言って処罰されたという一件で、利用客の側にもかなりの不適切な言動があったことを指摘する記事が掲載されましたが、その記事を筆者は、
「お客様は神様です、という言葉もあるが、客だからといって何をしても許されるというわけではない。この客も、自分の行いを反省するべきではないだろうか。」
と結んでいるのです。これは誤解に立っていますね。
「お客様は神様」っていう言葉は、そういう意味じゃありませんのでね。
公式サイトによれば、三波さんは生前、こう↓説明していたそうです・・・
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。』
客を神と見立てる、
というところがポイントです。
リアルな客は神どころか、欠陥だらけの存在です。昔の芸能界は夜のクラブ回りとかも多かったですから、客が芸能人に対して無礼を働くことも多かったと思います。そういう輩が客席にいても、ステージ上では完璧な仕事をするべきだ、という意味です。なんでもかんでも言うことをきくべきだ、という意味では勿論ありません。
・・・と、どうも毎年今頃、この言葉の件を書いているような気がします。前回書いたのは2017年6月2日でした。その前は2016年7月7日の弊ブログに書いていますね。
やはり、この時季に人はイライラしがちなんでしょうか。
自分を含めて気をつけねば!と思うと同時に、梅雨の頃を、この言葉の真意を思い起こす時季にしたらどうかと思います。
三波さんのご遺族の方々、ご検討下さいませ。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.041日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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