パナソニックと東芝

弊ブログの3月12日号に書いた、パナソニックさんの広告の件を、最近雑誌「AERA」6月18日号も採り上げていました。
その広告が新聞各紙に全面広告で出たのは3月9日のこと。浅草雷門でテープカットする故松下幸之助氏の大きな写真が掲載されていました。
テープカットの写真は1960年に撮られたものです。幸之助翁は1865年(慶応元年)に火災で焼失して、そのままになっていた雷門の再建を請け負い、それが完成した時の写真が、それです。
「AERA」によりますれば、その写真に写っているお坊さんのご子息がご存命で、この写真を見て驚き、大感激してパナソニック宣伝部に電話を架けてきたそうです。
さらに驚いたことにパナソニックさんは、このような広告を全国47都道府県に47種類同時に出していたのだそうです。勿論、47種類のすべてに幸之助翁と地元の縁を示す写真が付けられました。
この「AERA」の記事は、パナソニックさんと東芝さんを比較する特集の一部でした。
家電産業受難の時代に、片や原発に手を出して破綻。片や「家電」の企業から「住空間」全体をつくる企業へと変容を遂げようとしています。
で、その分かれ目は、お客様視点が在るか無いかだったのではないか、というのが、この記事の筋です。
「AERA」には、どうも私が同意できない記事が載っていることがありますが、この記事ばかりは完全に同意致しました。
パナソニックさん、100周年誠にお芽出とうございます。
これから日本人はだんだん近代が老舗になる様子を目撃していくことになるのだと思います。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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ビートルズとすき焼き

6月29日は「ビートルズすき焼き記念日」です。
ビートルズが来日公演を行ったのは1966年。日本芸能史上の重大事件として、いまだに語りつがれていますね。
その到着日が6月29日でした。
公演は、日本武道館で翌30日から7月2日まで計5回開催されましたが、その前夜ビートルズは、宿泊先の東京ヒルトンホテルですき焼きを食べたのです。
ご相伴にあずかったのは、わが加山雄三さん。ビートルズと同じEMIミュージックからレコードを出していたご縁だそうです。
今では日本の代表する食べ物は寿司で、すき焼きはすっかり劣勢ですが、この頃はすき焼きと天婦羅が外人さんに好まれていました。
もう一回ビートルズが来ないかなあ(笑)

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味で楽しむ会

「適サシ肉」と「ライスィな酒」の会を、磯蔵酒造さんと開催しました。
その趣旨は以前に書きましたので、そちらをご覧いただくとして、今日は、その日のお酒のラインナップです。
<まず乾杯には>
・「窖」一周年記念酒(純米吟醸原酒)
これは磯蔵さんの浅草売店「窖」(あなぐら)の開店一周年を記念したお酒で、「冷やして飲む」がコンセプトの純米吟醸原酒です。
基本的に磯蔵さんは、あまり冷やして飲むことを勧めしておられないようですが、今回は梅雨の時季でもありますし、まずは飲み易い冷酒で乾杯していただこう!ということでした。
ただし!これは、一筋なわでは行かないお酒です。吟醸づくりではあるものの、醗酵程度が中度の段階で醗酵を止めて甘味を残し、それを加水せずに原酒のまま飲もうというのが、このお酒。米は酒造好適米「愛山」ですから、糖質が多くて酸味・苦味は少ないので、「完全ライスィ」とは申せませんが、甘味をたくさん残しているので、「準ライスィ」でしょうか。甘いから冷やすのです。「愛山」を使って酔狂な造りをなさるものです。
<続いて前菜には>
・「稲里」純米大吟醸 山田錦
これは「山田」の大吟なので、「ノン・ライスィ」です。後に出て来る「ライスィ」と比べてもらうという趣旨です。
では前菜に合わないかと言うと、そうでもなく、「山田の大吟」ではあっても香りを付け過ぎずに醸造したタイプなので、味のインパクトが小さい和食の前菜となら相性悪くはないだろうということです。「なにげなくも、だからこそ美味しい」というのが狙いですね。
そういう次第で、「大吟」ですが、冷やさず常温で行きました。
<すき焼きには>
・「稲里」 純米 熟成出荷
この辺から「ライスィ」が登場です。吟醸造りではない原酒を常温で熟成したものです。しっかりした旨味が、お燗することでさらに華開き、肉や卵の旨味は勿論、割り下の甘味ともバランスするだろうという算段です。
当日は土鍋で燗をつけてお出ししました。土鍋で湯煎すると酒質がマイルドに感じるのです。うーい。
<続けて>
・「稲里」純米しぼったまんまの出荷(無濾過生原酒)
これも「ライスィ」ですね。原酒の熟成酒に続けて、今度は「ライスィ」な「生原」。文字どおり「しぼったまんま」です。
生酒は冷やして飲む事が多いと思いますが、冷やすのは品質管理上の都合でして、飲むことだけを考えたら常温もかなり良いものです。「すき焼き」と合わせるのであれば、なおさら常温ですね。
今回は、その「ライスィ」な「生原」を常温で「適サシ肉」にバランスさせようという作戦でした。うっ、うーい。
ここまでで絶好調に御機嫌になった方も多かったですが、
<飲み足りない人用に>
・「稲里」 純米 日本晴
これは穏やかな「ライスィ」です。低精米だからこその苦味・渋味・酸味のバランスが、呑み飽きしない味を実現しています。長時間の飲み会には、こういうのが良いですねえ。常温でもお燗でも行けます。意識の確かな方は、どうぞ・・・・
いやあ、飲んだなあ、ひっく。
最後に今更ですが、ここでこの日のコンセプトです。
「すき焼きと日本酒の相乗効果を、「こだわり」でなく「味」でお楽しみください。」
マーケットで目立つための過剰な「こだわり」を忘れてみたら、お酒の魅力がストレートに感じられると私は思います。それを磯蔵式に言えば「味で楽しむ」になるんだろうと思います。楽しい会でした。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

英語は話せますか?

<ある日の「浅草インバウンドあるある」>
外人さんに「英語は話せますか?」と聞かれたら、
ア・リトル! ア・リトル!
と答えています。
全く話せないわけではないけれど、自由にペラペラ話されると、聞き取りづらくて往生するので、予防線を張って「ア・リトル!」と言っておくわけです。
でも、話し始めると、結局ペラペラ喋ってくるんだよね、彼らは。
日本人なら、
ぱーく・はいあっと・ほてる と言いますが、
外人さんが話すと、
パーハイアットテール
にしか聞こえないんだよね。
ここは日本の浅草なので、
ぱーく・はいあっと・ほてる
と言ってもらいたいですな。

そう言えば、
ラムネとはレモネードのことです。
しかし外人さんにペラペラ喋られて、日本人は
ラムネ
としか聞こえなかったんすよね。
国際交流は難しい。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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最も誤解されているフレーズ

最も誤解されているフレーズかもしれません、
「お客様は神様です」
弊ブログの2017年6月2日号でも書きましたが、この三波春夫さんの言葉は、
客の言うことは何でもきくべきだ、
という意味ではないです。「三波春夫公式サイト」も、そういう誤解は止めるよう注意を促しています。
が、世間に誤解している人は多いです。最近の報道でも、そういう誤解の上に書かれた記事を見つけました。
最近「千葉中央バス」のドライバーが利用客に、
「この野郎」「お前なんか降りろ」
と言って処罰されたという一件で、利用客の側にもかなりの不適切な言動があったことを指摘する記事が掲載されましたが、その記事を筆者は、
「お客様は神様です、という言葉もあるが、客だからといって何をしても許されるというわけではない。この客も、自分の行いを反省するべきではないだろうか。」
と結んでいるのです。これは誤解に立っていますね。
「お客様は神様」っていう言葉は、そういう意味じゃありませんのでね。
公式サイトによれば、三波さんは生前、こう↓説明していたそうです・・・
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。』
客を神と見立てる、
というところがポイントです。
リアルな客は神どころか、欠陥だらけの存在です。昔の芸能界は夜のクラブ回りとかも多かったですから、客が芸能人に対して無礼を働くことも多かったと思います。そういう輩が客席にいても、ステージ上では完璧な仕事をするべきだ、という意味です。なんでもかんでも言うことをきくべきだ、という意味では勿論ありません。
・・・と、どうも毎年今頃、この言葉の件を書いているような気がします。前回書いたのは2017年6月2日でした。その前は2016年7月7日の弊ブログに書いていますね。
やはり、この時季に人はイライラしがちなんでしょうか。
自分を含めて気をつけねば!と思うと同時に、梅雨の頃を、この言葉の真意を思い起こす時季にしたらどうかと思います。
三波さんのご遺族の方々、ご検討下さいませ。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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蔵150年

浅草の「ギャラリー・エフ」さんの蔵が建造150年となり、
『蔵150年』と題した、素敵な記念誌が刊行されました。
「エフ」さんのある浅草南部から蔵前に至る一帯は、江戸から明治にかけて、隅田川で運んで来た物資を陸上げする場所でした。この蔵を建てたのは、そんな物資を商っていた商店主の一人で、時は幕末の風雲の最中「慶応四戊辰年八月吉日」。はりにそう墨で書かれているそうです。
その後浅草は関東大震災と昭和の空襲を経験します。記念誌には、空襲から9日目の1945年3月19日に撮られた浅草の写真が載せられていて、見渡す限りの焼け野原に、この蔵だけが生き残っています。
このように貴重な建造物なので、国の登録有形文化財や、台東区の景観重要建造物に指定されています。
その後いっとき、この蔵は風雨に晒される状態になりますが、1997年にオーナーの村守恵子さんが改修工事を行い、カフェを併設したアートスペース「ギャラリー・エフ」をオープンさせました。
「エフ」が誕生してからは、オーナーのお嬢さんのいずみさんが多彩な展示を行い、カフェではいずみさんの飼い猫・銀次君が人気者になりました。猫本が出るほどの人気でした。
しかし残念なことに銀次君・いずみさんは続けて他界されました。いずみさんの1周忌が過ぎて、この記念誌が出来、この御本は故いずみさんに捧げられています。
掲載されている写真は、オーストラリア人で写真家のリチャード・バイヤーズさんが撮り、アーティステイックな監修もしたとかで、とても素敵な御本です。
購入ご希望の方は、直に「ギャラリー・エフ」さん(台東区雷門2丁目19-18)へ。

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すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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電話

不勉強で存じませんでした。
『電話』が面白いことを。
学校の同期でオペラ歌手になっている富永美樹さんが個人コンサートで、ミニオペラ『電話』(1947年)を上演すると言うので、
随分コ難しい演目を演るんだなあ、
と思いながら会場に参りますと、
1学年先輩で、音楽評論家に成っている山田治生さんが来ていて、
住吉君、『電話』、面白いよ、かなり。
とおっしゃいます。
え、そうですか? たしか『電話』って、観たことないんですけど、戦後の不条理オペラでしたよね。そんなの演るなんて美樹さんもシリアスなんだなあ、と思ってたんですよ。
違うよ、違うよ、面白いから、まあ、観てよ。
・・・ということで観ましたら、
はい、面白かったです。
この文章に作曲家名を書いていなかったことに今気づいたのですが、『電話または三角関係』はジャン=カルロ・メノッティ(1911年-2007年)の、上演時間も短く・登場人物も少ないミニオペラです。
カレ氏がカノ女(美樹さん)の家へプロポーズを申し込みに行き、話しを切り出そうとすると、次々に電話が着信して、親戚の消息やら・友人間のもめごとなどで、長電話になり、ついにカレ氏はカノ女の家を飛び出して、外から電話でプロポーズするという内容です。
不条理でしょう。
でも音楽も、同期生をチョイ役に使った芝居の演出も愉快で、とても楽しい気分になれました。
プログラムの前半ではシリアスなオペラの曲を熱烈に歌っておられましたが、後半の喜劇『電話』も上手く演じておられて、結構の一語でした。
コメディエンヌ富永美樹 Bravo!

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安全PR

災害が起こるたびに繰り返されますが、
(報道)被災地のホテルやレストランでキャンセルが出ている
(地元財界)風評被害を一掃するために安全PRをやらねば!
(ネット民)余震が収束していない中での安全PRに嫌悪感を抱いて、デイスリ投稿する。
このパターンを何度視たことでしょう。
ホテルやレストランは「平和産業」とも言われ、もっとも災害に弱い産業です。それをあえて報道する価値って、どこにあるんでしょう。なんか、困っている人をより困らせる感じ。
地震関連でも、もっと報じる必要性のあるネタは他にあると思います。そこがまず私は違和感を感じます。
そして、毎度の安全PRも、本当に疑問です。地下のことなんか完全に分かる人はいないのに、安全と言い切るのは責任ある態度と言えません。
それより、むしろ、こういう機会だからこそ、地元のお客様のことを考えるのが上策と思います。地元の人は逃げませんから。
キャンセル、安全PR、デイスリ投稿
いい加減止めて欲しいです、この循環。

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新入会員歓迎会

料飲三田会の新入会員歓迎会を開催しました。
会場は向島の料亭「きよし」さん。
例年花柳界入門会の会場として使わせていただいてきましたが、今年は思い切って、「新入会員さんは御招待」という形にしました。
本格的な和食の品々。
芸者衆の踊りや、お座敷あそびを、ひととき楽しみました。
受け入れ店として、ご尽力いただいた女将のAY子さん、
ご芳志を賜りました、UZ橋先輩、誠にありがとうございました。

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アマゾン・エフェクト

報道によりますと、
「日本銀行は18日、インターネット通販の拡大で小売業者間の値下げ競争が激しくなったことで、消費者物価指数(生鮮食品、エネルギーを除く)の上昇率が2017年に0・1~0・2%幅押し下げられた、との試算を公表した。」そうです。
「日用品や家電などネット通販と競合する商品に限ると、0・3%幅程度の押し下げ効果があるという。」
「 日銀は、人々がネットで買い物をする比率が消費者物価に与える影響を推計。「ネットでの購入比率が上がると、物価が押し下げられる結果になった」として、17年のネット通販購入比率の前年比伸び率(0・6%)をもとに、具体的な影響数値も試算した。」
「アマゾン・エフェクト(効果)」だとも。
この試算を、物価上昇率「2%」の目標を達成できない日銀の言い訳と考える向きもあるようですが、私は肉の小売店を経営している立場から肯定したいと思います。むしろ、
ですよね~
もっと早く言って欲しかったよ。
という感じがします。
だって通販なら、在庫が少なくて済みますから。
普通の店舗型の小売店の場合は、店にたくさん商品を並べておかないと怒られますが、通販はネットに画像を出しておくだけでOKだから楽です。
家賃や人件費も安くて済みます。
普通の小売店の場合は、どうしても都会の便利なところに店を出したいですから、家賃がかかりますし、そういう都会はたいてい人件費が高いです。
食品の場合は、特に所謂「産直」が多いですから、家賃・人件費の点で、通販が有利です。
送料を客に負担させることだけが通販の難点ですが、人々は通販の利便性を前に、送料を潔く負担しているように見えます。
通販の送料を支払うのはシャクだけど、自分の指定した時間に持って来てくれるんだから、仕方ないよなーというところでしょう。
だから、在来型の小売店は通販と同じことをしていたら、必ず負けるのだと考えないといけません。
アマゾンとの競争に敗北した店の経営者や従業員が失職することも、やはり物価を下げる要因になると考えられます。
結局今後、店の在る場所にどうしても客が行きたくなってしまうような店でなければ存在意義が無いと言って良いと思います。つまり「小売り」というものから抜け出すような発想が必要になのだろうと思います。
時代の変化は急ですねえ。なんとかついて行かないとですね。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.036日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

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