アマゾン・エフェクト

報道によりますと、
「日本銀行は18日、インターネット通販の拡大で小売業者間の値下げ競争が激しくなったことで、消費者物価指数(生鮮食品、エネルギーを除く)の上昇率が2017年に0・1~0・2%幅押し下げられた、との試算を公表した。」そうです。
「日用品や家電などネット通販と競合する商品に限ると、0・3%幅程度の押し下げ効果があるという。」
「 日銀は、人々がネットで買い物をする比率が消費者物価に与える影響を推計。「ネットでの購入比率が上がると、物価が押し下げられる結果になった」として、17年のネット通販購入比率の前年比伸び率(0・6%)をもとに、具体的な影響数値も試算した。」
「アマゾン・エフェクト(効果)」だとも。
この試算を、物価上昇率「2%」の目標を達成できない日銀の言い訳と考える向きもあるようですが、私は肉の小売店を経営している立場から肯定したいと思います。むしろ、
ですよね~
もっと早く言って欲しかったよ。
という感じがします。
だって通販なら、在庫が少なくて済みますから。
普通の店舗型の小売店の場合は、店にたくさん商品を並べておかないと怒られますが、通販はネットに画像を出しておくだけでOKだから楽です。
家賃や人件費も安くて済みます。
普通の小売店の場合は、どうしても都会の便利なところに店を出したいですから、家賃がかかりますし、そういう都会はたいてい人件費が高いです。
食品の場合は、特に所謂「産直」が多いですから、家賃・人件費の点で、通販が有利です。
送料を客に負担させることだけが通販の難点ですが、人々は通販の利便性を前に、送料を潔く負担しているように見えます。
通販の送料を支払うのはシャクだけど、自分の指定した時間に持って来てくれるんだから、仕方ないよなーというところでしょう。
だから、在来型の小売店は通販と同じことをしていたら、必ず負けるのだと考えないといけません。
アマゾンとの競争に敗北した店の経営者や従業員が失職することも、やはり物価を下げる要因になると考えられます。
結局今後、店の在る場所にどうしても客が行きたくなってしまうような店でなければ存在意義が無いと言って良いと思います。つまり「小売り」というものから抜け出すような発想が必要になのだろうと思います。
時代の変化は急ですねえ。なんとかついて行かないとですね。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.036日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)