最も誤解されているフレーズ
最も誤解されているフレーズかもしれません、
「お客様は神様です」
弊ブログの2017年6月2日号でも書きましたが、この三波春夫さんの言葉は、
客の言うことは何でもきくべきだ、
という意味ではないです。「三波春夫公式サイト」も、そういう誤解は止めるよう注意を促しています。
が、世間に誤解している人は多いです。最近の報道でも、そういう誤解の上に書かれた記事を見つけました。
最近「千葉中央バス」のドライバーが利用客に、
「この野郎」「お前なんか降りろ」
と言って処罰されたという一件で、利用客の側にもかなりの不適切な言動があったことを指摘する記事が掲載されましたが、その記事を筆者は、
「お客様は神様です、という言葉もあるが、客だからといって何をしても許されるというわけではない。この客も、自分の行いを反省するべきではないだろうか。」
と結んでいるのです。これは誤解に立っていますね。
「お客様は神様」っていう言葉は、そういう意味じゃありませんのでね。
公式サイトによれば、三波さんは生前、こう↓説明していたそうです・・・
『歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。』
客を神と見立てる、
というところがポイントです。
リアルな客は神どころか、欠陥だらけの存在です。昔の芸能界は夜のクラブ回りとかも多かったですから、客が芸能人に対して無礼を働くことも多かったと思います。そういう輩が客席にいても、ステージ上では完璧な仕事をするべきだ、という意味です。なんでもかんでも言うことをきくべきだ、という意味では勿論ありません。
・・・と、どうも毎年今頃、この言葉の件を書いているような気がします。前回書いたのは2017年6月2日でした。その前は2016年7月7日の弊ブログに書いていますね。
やはり、この時季に人はイライラしがちなんでしょうか。
自分を含めて気をつけねば!と思うと同時に、梅雨の頃を、この言葉の真意を思い起こす時季にしたらどうかと思います。
三波さんのご遺族の方々、ご検討下さいませ。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて3.041日連続更新を達成しました。
すき焼き「ちんや」六代目の住吉史彦でした。