マルハニチロの農薬事件
マルハニチロの農薬事件の犯人が逮捕されたようですね。この一件について、
こうした事件が中国で起こるなら分かるが日本で起きたことはショックだ、と言う方がおいででしたが、私はそうは思わないんですよね。
自分の人生への不満を、お門違いにも社会や国家にぶつけてしまう犯罪者は残念ながら日本にもいるもので秋葉原のホコ天暴走・殺傷事件があったように、これまでも事件が起きてきました。
今回の事件も、ああいう犯罪に似た事例と思った方が良いのではないか、と思います。たまたま自分の職場が食品を扱っていたので、暴走したりナイフを振り回したりするより簡単にやってしまった、と思えます。
では食品業界は、これからどうすれば良いのでしょう。性善説は止めにして、
監視カメラを増設しろ、とか、
ボデイチェックを強化しろ、とか、
言われています。ほとんど空港なみですねえ。まあ、相手はテロリストみたいなもんですからね。
しかし悪意をもった犯罪者の、一瞬の行動まで把握することなんてことが出来るんでしょうか。出来たとしても、莫大なコストがかかります。そのコストは誰が負担するんでしょう。コスト分の値上げを消費者が受け入れましょうか。
だいたいですよ、冷食が何故ここまで普及したのか、考えてみますと、そりゃあ、勿論安いからですよ。生の食材やお惣菜は、すぐに悪くなりますから、メーカーにとっては廃棄リスクが発生しますが、冷凍してしまえば長期間日持ちして、そのリスクが小さくなります。当然その分売価を安くできます。
消費者にとっても、好きな時にチンする以外の一切の手間が省けて、しかも安いのだから、サイコ―です。
消費者にとって冷食を利用することで失うものと言ったら、
・本物の味
・家族の為に手間暇をかけて料理する愛情
の2点くらいなもので、チョロいです。
このように、そもそも冷食は安さと利便性が肝な商材ですから、値上げなど考えられません。
安全のためのコストはしっかりかけて、その原資は労働者の賃金をカットすることで確保する、そういう方向で今後も突き進むのだろう、と予想されます。
え? それは今より危ない感じがする って?
はい、御名算。
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