殿様葱

12月~1月前半にかけ、「変わりザク」として好評だった「大鰐温泉もやし」の後を受け、1月後半~2月用には「下仁田葱」が登場しました。

「下仁田葱」と言うと11月の「葱解禁」が有名ですが、むしろ一番寒いこの季節が一番旨いのです。

「すきや連」で旧知の下仁田葱農家KG沢さんにお願いしますと、有り難いことに毎週1箱分けて貰えることになりました。KG沢さんは、

寒中に葱を!

という習慣を日本人に根付かせようと目論んでおられるようで、喜んで葱を送って下さいました。

さて、待望の葱が届きますと、

箱には「到着次第二日間くらい日光に当て乾燥させ、白い部分(根)を下にして立てかけ、室内に置いて下さい。」

と書いてあります。芸が細かいです。

寝かせておくと、やがて自らの力で起き上がろうとして曲がってしまい、そのとき余分な熱が出たりして、味が変わってしまうため、立てて保存するのだとか。

そう、土から抜いても葱は生きており、食品で在る前に生き物なのです。

さて、ここで「下仁田葱」と、他の葱との違いをおさらいしますが、

・まず、太さ。「殿様葱」と言われる理由は、この存在感ですね。

・辛み=生の状態では最も辛みの強い葱です。火を通せば甘くなります。

・中心部の「トロリ感」

・流通方式=ブランド力維持のため、本当に美味しい冬の間だけ出荷します。夏の間はお休みで11月に「解禁」します。

通常のザクに盛られている「千住葱」との食べ比べをお楽しみいただきたいと思います。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.418日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)