個人ヴインテージ
8/31〜9/2まで夏休みをいただきました。
東京は暑いので避暑に行きましたが、涼しい所はイーコール=ワインの産地でもあります。最近国産ワインのレベルもかなり上がってきていますので、飲まない手はありません。
避暑地の、勉強熱心なソムリエさんたちは、なにしろワイナリーが近所ですから、葡萄畑まで訪問したりして、生の知識を持っています。そういう話しを聞かせてもらうのも、国産ワインを飲む楽しみです。
私は、夏休み中に飲むのは、その土地の国産ワインと決めています。
ワインと言えばヴインテージがやかましいですが、だいたい、仏蘭西ワイン・海外ワインのヴインテージなんて、あんまり頭に入りませんよね。
ワイン稼業には「20××年のボルドーは最高」「19××年のナパ・バレーはまずまず」とかいうヴインテージを、丸暗記するのが必須ですが、私などは浅草に住んでいて、遠出ということをあまりしないので、そのデータにリアリテイーを感じられません。
覚えにくいです。私は数字を丸暗記するのが、そもそも嫌いなのです。
それに比べ、国産ワインなら、その年の気候をリアルに記憶しているので、葡萄が育った、その年のことを思い起こしながら飲めます。
2010年は間違いなく「猛暑」の年ですから、何年か後には、今年のことを思いながら飲む日が来るでしょう。
でも、国内のワイン生産者の業界は、日本のヴインテージを大々的に発表することには慎重だそうです。ヴインテージがやかましくなることの弊害もあるから、と聞きます。
たしかにヴインテージにばかり頼って、その結果需要が極端に偏るようになったら、それは良くないですよね。
それでも、私は気にせず、個人ヴインテージ=つまり「あの年は冷夏だったよね!」っていう記憶を頼りに飲んでいます。商売をしていると、気候は売上に直結するので、かなりハッキリ覚えているのです。
もちろん、東京と山の気候は違いますが、そこはソムリエさんに修整してもらいます。そういう会話も、酔っ払いの一つの楽しみです。ブログ読者の皆さんにも、是非おススメしたいと思います。
「ちんや」でも国産ワインを売ってます。
ひっく、うーい。 あ、売り物を飲んでるわけじゃあ、ないですよ。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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