上野東京ライン

金沢の皆さん、新幹線おめでとうございます。お景気がよろしいようですね。

富山の皆さんも、ちょっとだけおめでとうございます。

一方の、上野の皆さん、ご愁傷様です。

新幹線と同じに日に「上野東京ライン」が開通して、上野が始発駅だった時代が完全に終わってしまいましたね。

これまでは上野で電車を乗り換える方が多かったですから、そのついでに街に出て飲んでしまう人もいたかと思いますが、これからは店の、それ自体の魅力で集客しないといけません。頑張っていただきたいと思います。

もっとも、これまでも関西では、京都も大阪も神戸も通過駅でした。たいていの電車は滋賀県辺りから兵庫県まで続けて走っていて、都心に始発駅はありませんでした。

始発駅・上野に愛着のあった私は、関西に行くたびに違和感を感じたものですが、これからは上野を電車が通過することにだんだん慣れて行くのだろうと思います。

で、あれば、ですよ、新幹線もそうしちゃえば良いんじゃないでしょうかね。

東北新幹線は新横浜始発に、

東海道新幹線は大宮始発にしてしまい、

JR東海の整備拠点は埼玉に、

JR東日本の整備拠点は神奈川県に置いてはいかがでしょうか。

東京駅の社内清掃チームの早業は、テレビではすっかり美談に仕立てられていますが、私などが拝見しますと、怖くて仕方ありません。

ノロウイルスに感染した人がゲロを吐いた場合徹底的に始末しないといけないんです。拭き取っただけでは、ウイルスは残っていて、それが乾くと悲惨して、いや飛散して他の人に感染するんですよ!

それに、際限の無い東京一極集中を視ていると、私のような東京の人間すら、なんだか怖い感じを覚えます。考え直す時に来ているのでは、と思ってしまいます。

それはともあれ、昭和は遠く成りにけり、ですね。

どうしても私はウハウハの話しより、上野とかブルートレインとか、昔懐かしい話しに関心が行ってしまいます。

ああ、上野駅

くじけちゃならない人生が

あの日ここから始まった

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.847日連続更新を達成しました。

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

本来の趣旨

今年の「ホワイト・デー」「バレンタイン・デー」は、土曜日に当たったせいもありますが、「ちんや」の店は忙しく営業させていただきました。そればかりか、その前日の「ホワイト・デー・イブ」「バレンタイン・イブ」の金曜日も忙しく営業させていただきました。

在り難いですね。

在り難いけど複雑な気分です。

なんで、こうも日本人って、外国由来の祭事、しかも本来の趣旨とかなり違っている祭事が好きなんでしょうか。

そう言えば、去年の「母の日」「父の日」も忙しかったのを思い出しました。「母の日」もアンナ・ジャービスの「母の日」とはちょっと違いますが、日本に定着しています。

だいたいアンナ・ジャービスは母アンの生前に「母の日」をしていません。

アンの死後2年目の日に、南北戦争中に負傷兵の衛生状態を良くするため敵味方問わず奉仕したアンを記念する集会を開いたのが、アンナ・ジャービスの「母の日」でした。

そう、そもそもの「母の日」は3回忌の法事だったのです。白いカーネーションは、法事の来会者の為に用意された引き物でした。

だから、「母の日」をビジネスとして盛り上げようと企んでいる業界の皆さんに私は申し上げたい、既に亡くなったお婆さんにも人々の目が向くよう、せめて工夫していただきたい。そう私は思います。

さて、「ちんや」はどうするか、ですが、

「母の日」を「女正月」にしようと思っています。つまり、母の家事休業日にします。

お母さんは家事を休業して、お父さんと息子さんですき焼きを作ろう!

というキャンペーンをする予定です。

これは精肉売店の催事でして、お子様用すき焼きマニュアルを用意したりします。

それすらメンド臭い!という父子は、まあ、飲食部門に上がって食べていただいても良いんですけどね。

もともと日本の正月十五日の行事だった家事休業日を、ここでやるのはベストではないかもしれません。

しかし1月15日は、いつの間にか、元服=「成人の日」に取られてしまっています。それに、1月はなにかと慌ただしくて、こういう企画がやりにくいです。

次善の策として、母の誕生日=母の家事休業日という案もあり得ますが、

誕生日は人それぞれですからキャンペーンはしにくいですね。

色々申しましたが、結局、誠に勝手ながら、

「母の日」

=母の家事休業日

=父と息子ですき焼きを作る日

とさせていただきます。

当然、本来の趣旨とかなり違いますが、お母さんのお母さんのことも想いながら食べていただくということでご勘弁いただきたいと存じます。

お父さん、頑張って下さい。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.846日連続更新を達成しました。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

ぬる燗の季節

お寒うございます。

でもここへ来て、ときおり春めいた光が差し込むことがありますね。

ぬる燗の季節が到来しました。

私個人は基本的に、50℃くらいで酒を飲むのが好き=つまり熱燗党ですが、一年中熱燗党だというわけではなく、春・秋の陽気の中では、ぬる燗をしたくなります。

ですので、上等な酒=吟醸酒=冷蔵して飲むに限る。

という最近の、画一的な風潮に疑問を抱いておりますが、そのことは今日はさて置きまして、そうそう、今年もぬる燗の季節です。

ですので、ぬる燗用の御酒を売ることにしました。しかも40℃で飲んでいただきたい、という製造側の希望をお客様に伝えつつ売ることにしました。

売りますのは、茨城県石岡市「白菊酒造」さんの「霞の里純米酒」です。

60%精米と削り過ぎない程度に削った茨城県産の酒米「ひたち錦」と、筑波山水系の仕込み水を使用して造られていて、おだやかな飲み口です。

「白菊」さんの御酒は、おだやかな感じのものが多く、逆に申しますと、特徴が出にくいですから、提供の仕方で特徴を出して行くのが良いわけで、それで今回、

「ぬる燗用」「40℃でお召し上がり下さい。」とメニューに明記して売ることにしました。

そういう展開が可能なのは、日本酒ならでは、ですよね。

燗のつけ方も一工夫してみました。

陶製の壺の中に湯が蓄えられるようになっていて、そこに上から徳利がスポンと嵌められるような構造に成っている容器があるのですが、それを使います。

70℃の湯を入れて、その湯で燗つけしますと、だいたい3分位で35℃位になります。温度計でそれを確認したら、温度計を入れたまま、客席に持って行きます。

後はお客様自身に、40℃で飲むなり、さらにもう少し温度を上げてから飲むなり、考えていただきます。

この状態で置いておきますと、酒の温度が45℃以上にはならず、その状態つまり、ぬる燗の状態がしばらく保てます。なかなか冷えないのです。

そこが陶器の保温性の素晴らしいところです。金属製の器は、すぐ温まりますが、すぐ冷めてしまいますので、飲んでいる内に残念なことになってしまいますが、陶器は違います。

酒を燗つけする、という日本の文化・陶器で酒を飲む、という日本の文化を満喫できる瞬間と思います。

そして、それがこの季節だと私は思っています。

お試しあれ。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.845日連続更新を達成しました。

Filed under: 色んな食べ物 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

困った英会話

乃り江姐さんの英会話講習会がありましたので、参加してみました。

乃り江さんはL.A.生まれ。帰国子女として日本に戻り、やがて芸者として浅草花柳界にデビューしたという異色の経歴の持ち主で、外人さんが料亭にやって来た時は、彼女の出番となります。

浅草商店連合会が、そんな彼女を講師に仕立てました。

「実践的な講習に!」ということで、まず事前に街の皆さんに「どういう会話文が現場で必要ですか?」というアンケートを配り

⇒それを基にテキストを作り、

⇒それを当日説明して行くという方式でした。具体的には、

「靴を脱いでください」

「傘をお預かりします」

「人数分の料理を注文してください」

「料理の持ち込みはやめてください」

という感じでした。

そう、英会話講習というよりは、「困った外人対策」講習って感じですかね、実際は。

乃り江さんが参考にしているテキストと、弊店が以前から参考にしてきたテキストは全く同じなので、今回格別新鮮な表現はありませんでしたが、彼女が提案していたことで一つ、「やるべきかも!」と思ったことがありました。

それは飲食店を「C」「B」「R」の三つのカテゴリーに分けて、どの種別か、外から分かるようにした方が良いということです。

「C」はカフェ。だからお茶だけ注文すればOKの店です。

「B」はバー。だから酒だけ注文すればOKの店です。ただしテーブルチャージが加算されることがあります。

そして問題なのは「R」。

「R」はレストランですから、このサインが在る店では、料理を一人前注文しなければいけません。

そこが分からない人が今日本に来ています。中華圏の人々は「料理を一人前注文しなければいけない」という感覚がそもそもなく、食べ物を店に持ち込んで食べてしまうこともあります。

これは日本の飲食店にとっては実に頭の痛いことで、揉める原因になります。日本人なら「郷に入っては郷に従え」ですが、彼らは違うんだから仕方ないです。

思えば、まったく無粋ですけど。

まあ、最近は日本人でも、同じような手合いがいますからね、サインを出した方が良いのでしょうね。無粋なことでトホホです。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.844日連続更新を達成しました。

Filed under: ぼやき部屋,浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

昆布すき焼き

「すきや連」でお世話になっている、向笠千恵子先生が『和食は福井にあり』という本を出されました。

皆様にも是非ご購読いただきたいと思いますが、私が拝読して注目しましたのは、この本に掲載されている、福井市の料亭「開花亭」さんの、昆布出汁のすき焼きでした。

福井もすき焼きを推して行こう!ということで若旦那が新開発したのだそうです。

その若旦那が、3/3に開催しました「すきや連」に見えましたので、色々お話しをさせていただきました。

残念ながら、私自身は未だ福井に行くチャンスがなく、「昆布すき焼き」をリアルに食べていないので、ここに書くことも出来ないのですが、理屈的は旨いだろうという予想が立ちます。実際、しゃぶしゃぶのスープにも昆布だしを使うことが多いです。

その理屈を今日は書いてみましょう。

さて、昆布と肉が合う件を、私は以下↓のように理解にしています。

・昆布の旨味の正体は、アミノ酸であるグルタミン酸である。

・牛肉にも、アミノ酸の旨味・グルタミン酸や、やはりアミノ酸のアスパラギン酸が在るが、肉には加えて核酸に由来する旨味であるイノシン酸も在る。

・旨味物質は単独で使うよりも、アミノ酸系の旨味と核酸系の旨味を混ぜ合わせることで、旨味が飛躍的に強くなることが知られている。(これを「旨味の相乗効果」と言う)昆布と肉を同時に食べれば、この「旨みの相乗効果」を得られる。

出汁を使うすき焼きとしては、魯山人風すき焼きというのも在りますが、福井のすき焼きは意外とあれに近いものなのかもしれませんね。

魯山人は「出汁」としか言っていないのですが、「相乗効果」は昆布出汁が最強と思います。

魯山人は「開花亭」さんに縁がありますしね。

若旦那は、今後さらにまた色々試して、結果をご教示下さるそうで、実に楽しみです。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.843日連続更新を達成しました。

須坂の名物

すき焼きで街興し、という企画は各地で行われているようです。

今回発見したのは信州須坂市の「みそすき丼」。

たまたまツイッターで発見したのですが、平成19年からやっていたのですね。気づきませんでした。

市のサイトによりますと、

「須坂の名物を作ろう」という思いを胸に、数々のみそ料理を市内の飲食店で提供してきた「信州須坂みそ料理乃會」。平成19年からは統一メニューの開発に取り組みました。1年間の試行錯誤を重ね、各店が共通で使用する須坂のみそを使った「割り下」を作成。その割り下と、須坂の伝統野菜・村山早生ごぼうの使用を条件とし、各店オリジナルの「信州須坂みそすき丼」が誕生しました。」

なーんだ、またぞろB級グルメで街興しですかあ。そんなのに反応する人は今時少ないと思うけどね!

と思った皆さんに申し上げます、

須坂の「みそすき焼き」には歴史があるみたいですよ!

須坂で製糸業が盛んだった大正時代に、須坂には買付けの商人が大勢来ていて、その商人たちを接待するために供された料理が、すき焼きだったのです。

八王子のすき焼き店「坂福」さんも商人向けの接待料理として出発したと言っておられました。

すき焼きにみそを入れることは、当時珍しくありませんでした。現代では入れるのは横浜の「太田なわのれん」さんとか米沢の店くらいですが、初期の牛鍋には味噌を入れることがありました。

当時の日本人は肉の臭みが苦手だったので、それを消すために味噌を使ったのです。須坂は味噌醸造が盛んな土地ですから、鍋に入れたのは当然の成り行きだったと思います。

その後すき焼きの業界では味噌はだんだんと姿を消しましたが、須坂には「みそすき焼き」の記憶が残っていたようで、実に結構なことです。

ごぼうを入れるのも良いと思います。

街全体で取り組むには、どうしてもB級の丼ものに仕立てる必要があったのでしょうが、出来れば私の希望としては、大正浪漫の風情まで含めてA級のものとしても再現して欲しいところです。

よろしくです。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.842日連続更新を達成しました。

Filed under: すき焼きフル・トーク,憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

三大新歓

あれ、もう「新歓」の季節ですか、早いですねえ。

合格が決まったら、入学を待たずに早速「新歓」するのですね。流石神戸大学です。

そう、「新歓」とは新入生歓迎行事のこと。要するには部活の新入生獲得運動のことです。

で、新入生獲得の為に食べさせる食事が、すき焼きであることが多いのです。特に関西で。

京大ボート部の新歓コンパがすき焼きであることは、このブログの2014年4月15号で書きましたが、最近ツイッターで発見したところでがは、神戸大ボート部もすき焼きのようです。

しかも、そのコンパのことを「神戸大学三大新歓」と言っているのだとか。

部のアカウントが、

「神戸大学三大新歓といえば、アメフト部、ラクロス部、そして忘れちゃいけないのがボート部ですね!!!!」

「ボート部の新歓では和牛すき焼き振る舞いますよ!!!!!!」

とツイートしています。

「とりあえずこの3つの新歓に来とけば大学スタートダッシュ成功間違いなしですよ!!!!」

ん?

「とりあえず」でいいの?真剣に入部する気が無くても良いのかな。随分寛容なんですな。

それにつけても、関西の部活と言えばやっぱりすき焼きですね。

合格⇒入学⇒入部⇒すき焼きという流れが自然過ぎて素晴らしいです。

新生活頑張って下さい。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.841日連続更新を達成しました。

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

爆買い

チト唐突ではありますが、「爆買い」客がやって来てホクホク顔の皆さんに私は申し上げたい、

それは一時の流行りなのであって、その流行りは近い内に終わります。

もっともっと「爆買い」客を誘致しようなどという考えは早く捨て、日本のお客様に買っていただけるよう努力しようではありませんか?!

私がそう考える理由をお話ししておきます。それは、いくつかありますが、

まず理由の第一=中国経済のバブルが崩壊する予兆が見えること。

「日本のバブル崩壊を予測したことで知られる、ゴールドマン・サックスの元共同経営者、ロイ・スミス氏が最近、中国経済の現状は1980年代の日本と似ている点が多いとして、日本と同様にバブル崩壊に見舞われるだろうと述べた」そうですよ。

日本のバブルより、もっと大々的に崩壊しそうな気がしますよね。

テレビで視るゴーストタウンの様子とか、本当に狂っています。投資目的だけで街が出来て誰も住まないなんて正気の沙汰ではありません。

理由の第二=日本人がいつまでも、この円安に耐えられるか分からない。

日本人は日本人のための製品を作る拠点を、すっかり海外に移してしまいました。スーパーの鰻の蒲焼なんて、みんな中国製です。

だから円安に成れば物価が騰がります。消費税が上がってさらに物価も騰がるって、普通の国民にはとても辛い状況です。いつまで耐えられるでしょうか。

今後は日銀も円安誘導政策はほどほどにせざるを得ない

⇒「爆買い」は収束に向かう、と思います。

それから理由の第三です。これがもっとも大事ですが、他人の不幸で儲けるのっていかがなものか、と思うからです。

不幸とは、中国人が中国の店・中国の製品を信用できない状況のことです。そもそも「爆買い」が起きるのは、そこに原因があります。

先日の「全人代」でも「爆買い」を招く中国企業の弱さを反省する声が続出したそうじゃないですか。

国民の不信感たるやスゴいものらしく、親戚・知人が日本に行くと聞くと、買い物代行の依頼が殺到するのだそうです。

親戚・知人から金を預かり、代わりに買い物を日本でするから、「爆買い」に成るのです。そう、あれは買い物というよりは個人輸入と言った方が、実態に近いと言えます。

日本の米を買って帰り、「無農薬」「有機米」「重金属汚染の心配がない安全な米」としてネットで転売する人もいるのだとか。

こうなると完全な輸入です。それを統計上観光収支に入れて「観光立国」とか言うから実態が見えなくなるんです。

今ホクホクしている皆さん、他人の不幸で儲けるのはやめませんか。

あなたが今日手にしている金のことを、昔の言葉で「あぶく銭」と申します。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.840日連続更新を達成しました。

 

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

但馬牛②

第20回「すきや連」は、芦屋市の「ホテル竹園芦屋」さんで開催しました。

「竹園」さんは、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られています。

今回も50人近くの、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。多くのスポーツ選手が愛した、但馬牛のすき焼きを堪能させていただきました。

さて、今回は例会の前に、いたって真面目な勉強会「但馬牛」セミナーを拝聴しました。

講師は、兵庫県立畜産技術センター研究員で獣医学博士の岡章生先生。

但馬は日本で最も古くから牛の交配の研究をしている土地柄で、その最先端の研究成果を聴けるのですから、実に在り難いことでした。

さてセミナーの要点の中で、昨日は化け学方面のことを挙げましたが、今日はブランド管理の話しです。

やはり要点を挙げますと、

1但馬牛の血統は兵庫県が一括管理していて、他県に種(=精子)を出さない。

2その県内の血統の牛しか認めない。

3牛を屠殺する場所も県内の市場に限っていて、他県市場で屠殺された場合は認定しない。

この3点により但馬牛は他のブランドにない純粋性を保っていると言えます。なかなか徹底しています。

鎖国していると言っても良い状態で、実に結構なのですが、デメリットもあります。

まず近親交配が心配です。血が濃くなると特徴も濃くなりますが、病気が心配になります。

そこで県は、但馬の中でも遠い血統同士を合わせようとしているそうです。

デメリットの2は流通する範囲が狭い、ということです。

松阪や近江、米沢は、東京へ牛を生きたまま運び、そこで屠殺したものも認めていますが、但馬はそれを認めないので、関東では大変希少な存在になっています。

このブログの読者さんでも、但馬は食べたことがないなあ~という方が多いと思いますが、その理由は、これです。

その一方で、最近では海外への輸出が盛んです。海外ではKOBEが今でも有名なので、高く売れるのだとか。

国内で足りていないのに、輸出してさらに足りなくするのはどうなんだろう!と私は思うのですが、そこはまあ、余所者が意見を言わない方が良いのでしょう。

ブランド管理というのは、間合いのようなものが大事で、とてもとても微妙なものです。

私は東京市場の業者さんと頻繁に連絡をとりながら仕事をしているので、遠い神戸の市場から弊店が購入することは、あまりないと思いますが、但馬が希少なことは間違いありませんから、ますますのご発展を祈念致したいと思います。

 

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.839日連続更新を達成しました。

 

 

Filed under: すきや連,すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)

但馬牛①

第20回「すきや連」は、芦屋市の「ホテル竹園芦屋」さんで開催しました。

「竹園」さんは、珍しい肉屋発祥のホテルとして知られ、またプロ野球・巨人軍と甲子園球児の定宿としても知られています。

今回も50人近くの、全国のすき焼き関係者が集結して大盛況でした。多くのスポーツ選手が愛した、但馬牛のすき焼きを堪能させていただきました。

さて、今回は例会の前に、いたって真面目な勉強会「但馬牛」セミナーを拝聴しました。

講師は、兵庫県立畜産技術センター研究員で獣医学博士の岡章生先生。

但馬は日本で最も古くから牛の交配の研究をしている土地柄で、その最先端の研究成果を聴けるのですから、実に在り難いことでした。

さてセミナーの要点を挙げますと、

1肉の中に占める脂肪の割合が30%程度であると、人は最も美味しく感じる。

2脂肪の中に占める一価不飽和脂肪酸の割合が60%程度であると、人は最も美味しく感じる。

3牛の体重と美味しさに関連性がある。体重が480キログラム以上に成ると、美味しさ評価が落ちて行く。

この3点は私が、このブログで日頃書いていることとほぼ同じです。

1を言い換えれば、サシの入り過ぎは美味しくない、「粗ザシ」は美味しくない、ということです。

2を言い換えれば、一価不飽和脂肪酸というのは、融点の低い脂のことですから、融けの良い脂が美味しい、ということです。

3についても、その通りと思います。これを基準に体重制限を設けている兵庫県のブランド運営方針は正しいと思います。

一つだけ先生と意見が一致しなかったのは、アミノ酸つまり旨味成分の件です。

肉の中のアミノ酸の多さと、食味評価の結果にあまり強い関連性が出なかった、それよりも脂と食味との関連性が強かったとのことで、これは体感と一致しません。

この件について、より熟成させた肉で評価すれば違う結果が出るのでは、と私は考えます。

また実験方法は、焼き肉としゃぶしゃぶでした。すき焼きにすれば、メイラード反応すなわち糖分とアミノ酸が熱で反応すること~が目の前で起きますから、きっと食味評価にアミノ酸が強く関連してくるはずだと考えます。

さて、コ難しい化け学の話しは、この位にして、兵庫県のブランド管理の話しもしておきましょうか。

<この話しは長くなるので、明日のこのブログで!>

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.838日連続更新を達成しました。

Filed under: すきや連,すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)