爆買い

チト唐突ではありますが、「爆買い」客がやって来てホクホク顔の皆さんに私は申し上げたい、

それは一時の流行りなのであって、その流行りは近い内に終わります。

もっともっと「爆買い」客を誘致しようなどという考えは早く捨て、日本のお客様に買っていただけるよう努力しようではありませんか?!

私がそう考える理由をお話ししておきます。それは、いくつかありますが、

まず理由の第一=中国経済のバブルが崩壊する予兆が見えること。

「日本のバブル崩壊を予測したことで知られる、ゴールドマン・サックスの元共同経営者、ロイ・スミス氏が最近、中国経済の現状は1980年代の日本と似ている点が多いとして、日本と同様にバブル崩壊に見舞われるだろうと述べた」そうですよ。

日本のバブルより、もっと大々的に崩壊しそうな気がしますよね。

テレビで視るゴーストタウンの様子とか、本当に狂っています。投資目的だけで街が出来て誰も住まないなんて正気の沙汰ではありません。

理由の第二=日本人がいつまでも、この円安に耐えられるか分からない。

日本人は日本人のための製品を作る拠点を、すっかり海外に移してしまいました。スーパーの鰻の蒲焼なんて、みんな中国製です。

だから円安に成れば物価が騰がります。消費税が上がってさらに物価も騰がるって、普通の国民にはとても辛い状況です。いつまで耐えられるでしょうか。

今後は日銀も円安誘導政策はほどほどにせざるを得ない

⇒「爆買い」は収束に向かう、と思います。

それから理由の第三です。これがもっとも大事ですが、他人の不幸で儲けるのっていかがなものか、と思うからです。

不幸とは、中国人が中国の店・中国の製品を信用できない状況のことです。そもそも「爆買い」が起きるのは、そこに原因があります。

先日の「全人代」でも「爆買い」を招く中国企業の弱さを反省する声が続出したそうじゃないですか。

国民の不信感たるやスゴいものらしく、親戚・知人が日本に行くと聞くと、買い物代行の依頼が殺到するのだそうです。

親戚・知人から金を預かり、代わりに買い物を日本でするから、「爆買い」に成るのです。そう、あれは買い物というよりは個人輸入と言った方が、実態に近いと言えます。

日本の米を買って帰り、「無農薬」「有機米」「重金属汚染の心配がない安全な米」としてネットで転売する人もいるのだとか。

こうなると完全な輸入です。それを統計上観光収支に入れて「観光立国」とか言うから実態が見えなくなるんです。

今ホクホクしている皆さん、他人の不幸で儲けるのはやめませんか。

あなたが今日手にしている金のことを、昔の言葉で「あぶく銭」と申します。

追伸

『日本のごちそう すき焼き』は、平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.840日連続更新を達成しました。

 

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)