ロゴ警察

 ロンドン・オリンピックのニュースを観ていて、寿司の話しが出て来るとは思いませんでした。しかし、出て来ました。

 オリンピック会場の売店で販売されている寿司は、客が頼まなくても「サビ抜き」で、醤油が付いていないのだそうです。当然、大不評を買っているそうです。

 山葵や醤油のメーカーがスポンサーに成っていないため出せない、というのが理由なのだそうな。

 聞けば、スポンサーになっていない企業による物品販売を取り締まる、通称「ロゴ警察」が、

 醤油の袋に「非スポンサー」の企業名とロゴが入っている

と指摘してきて、それを会場で売れば、2万ポンド(約244万円)の罰金をかけられるため、売店では醤油抜き・サビ抜きの販売を余儀なくされているそうです。

 このニュースを聞いて驚きましたのは、まず醤油抜き以前に、オリンピック会場で寿司が売られている、ということです。

 うーん、寿司も、ここまで国際化しましたか。

 どうも、寿司に比べるとすき焼きは完全に遅れをとっていて、5週遅れ位の週回遅れ、といったところでしょうか。

 20年前、外国から日本に見える外人さんのほとんどは寿司を食べることが出来ず、

 仕方ないから、すき焼きで接待、ということが多かったと思います。でも今や大人気なのは寿司の方です、実際。

 寿司は当然ながら衛生管理上のリスクが高く、握れる職人がいるだけでは寿司屋はできません。港から店までの全過程でしっかり材料の衛生管理が出来て、はじめて寿司屋ができるわけですが、それが世界各地で出来るようになったのですから、すき焼きサイドとしては、グウの音も出ませんね。

 しかもオリンピック会場の売店で売るのですから、寿司弁当ですよね。さらにリスクが高いです。それを売っているのだから、すき焼きは乾杯ですイヤ完敗です。

 聞くところによれば、今でも各国の衛生管理当局が寿司の安全性にクレームを言ってくることが多いらしく、寿司屋サイドとのせめぎ合いが続いているそうですが、寿司はオリンピック会場でも売っている、となると当局も今後は譲歩せざるを得ないと思われます。また寿司が世界で一歩前進しました。

 醤油抜き・サビ抜きの件は、今回は、まあ仕方ないんじゃないですかね。異文化の所に入っていけば、こういう目に遭う可能性はあるわけで、柔道だって変わっています。

 それに、次回のリオではスポンサーを探せば良いだけですから。醤油最大手のKK萬さんは、もともと世界進出に熱心ですから、このニュースを聞き逃す筈はありません。リオでは、きっと寿司がもう一歩前進するでしょう。

 英国の皆さん、ブラジルの皆さん、すき焼きをお見捨てなく!

 あ、そうそう、念のため申しますが、すき焼きが何もしていないわけではありません。

 私も、NHK world の「Itadakimasu!」という番組に出演させていただきました。その時の様子は、こちらをご覧ください。

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
 ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて895日連続更新を達成しました。900日まであと5日です。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

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船弁慶

 「台東蝋燭能」を観ました。

 「台東蝋燭能」は、「台東区アート・アドバイザー会議」で御一緒する、能楽師の坂真太郎さんが、御父上の代から、毎夏に開催して来られた公演で、今年で33回目を迎えました。

 主催は台東区芸術文化財団。3-3で縁起が良いことです。

 この公演では、まず上演の前に、浅草の鳶職連中による「木遣り」が付くのが恒例です。

 続いて演目は、能の「巻絹」、

 狂言の「仏師」、

 最後が能の「船弁慶」でした。平家ものの「船弁慶」が入っているのは、NHK「大河ドラマ」にあわせたのでしょうか・・・

 いたって真面目に、かつ本格的に上演は行われ、私も勉強させていただきました。

 公営事業ですので、チケットはお安く、親子無料招待があったり、また事前に「ワークショップ」で、坂さん御本人が、この日の演目の解説をしたりして、お能の新たなファン層拡大に努力されています。

 で、ここでハードルと成るのは、やはりお能の内容そのものの、「とっつきにくさ」でしょう。

 お能には、たいてい心霊や亡霊が登場して、人間と交感したり闘ったりします。「巻絹」の主人公は、重要な公務に遅刻した罰として逮捕拘束されますが、天神によって解放されます。また「船弁慶」では、平家の亡霊が源義経を襲います。

 そうした神妙なものの存在を、現代人の客に感じさせないといけないのですから、能楽師の皆さんも楽ではありません。この公演では、舞台上に数十本の蝋燭を並べ、その玄妙な灯りで舞台を照らすことにより、観客を日常から切り離す試みをしていました。良い考えだと思います。

 その点、狂言の方には心霊・亡霊はあまり登場せず、人間の、しかも普通の庶民が出て来て、セリフや所作で笑わせます。ですので、かなり「とっつきやすい」です。

 でも「狂言だけ観たい」という考えはNGですよ。ずっと昔から、能と狂言は一体のものとして上演されて来たからです。

 思いまするに、想像力のトレーニングとして、お能は結構なものです、結論として。実際、義経に感情移入することは不可能ではありません。

 だって、舞台や映画っていうのは、そもそも、そういうものですから。

 それが出来る人は、人の気持ちを良く分かることが出来、そして、いつかきっと、なんか良いことがある、そう思っています。

 喰わず嫌いしている人も是非試してみましょう。まあ、若干の歴史の知識は必要ですけどね。

 追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

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追伸②

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 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

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 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて894日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

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酒肴

 この文章がUPされる頃には、米沢市「登起波牛肉店」さんでの、第12回「すきや連」が終わっていることと思います。

 「すきや連」は私にとって、年3回の大事業ですので、ここ数日は、その準備に追われて来ました。ようやく肩の荷が降ろせる頃と思います。

 いや、正確に申せば、肩の荷が降ろせて⇒二次会⇒三次会を、悪しからず続行している頃かと思います。

 ところで二次会・三次会と言えば、ウオーター・ビジネス業界・スナック業界の御世話になるわけですが、私は以前から、こうした業界に大いなる不満を持って来ました。

 酒肴が、煎餅とかスナック菓子とかチョコとか、炭水化物・糖質のものばっかりなんですよね。

 これじゃあ、太っちゃうじゃないか!

と思うのですが、酒ばかり飲んで何も食べないと胃に悪いので、結局食べてしまいますよね。

 実に良くないです。

 念のため申しますが、酒肴として良いのは、淡白質イヤ蛋白質・アミノ酸と決まっています。

 例えば、豆腐とかタマゴです。

 だから私は飲むたびに、店の子に、

 ツマミには豆腐が一番良いんだよ!

 昔のサムライは、豆腐をツマミに日本酒を飲んでいたんだ。合理的でしかもカッコ良いだろう!

って説教して来ましたが、空鉄砲。

 どこへ行っても、煎餅!菓子!チョコ!です。ウンザリします。

 例外は、私の通う西浅草のバー「フラミンゴ」くらいのもので、この御店はフルーツが酒肴です。それで通っています。

 しかし!

 先日出遭ったのです!酒肴が豆腐のスナックに。しかも、結構、美味。

 ママさん、実に良いですねえ。良いと思います。日本人なら、ツマミは豆腐かタマゴですよね!

 ところが・・・

 嬉しがっているのは私一人で、同行の他の3人はドンヨリ。

 3人は皆、台東三田会の先輩方なのですが・・・

 オレ、豆腐はダメなんだよね。

 オレも、豆腐はダメなんだよね。

 うん、オレも、豆腐はダメなんだよね。

 ええ!何ですって、先輩、日本人ならツマミは豆腐でしょう!

 痛風だから大豆はダメなの!タマゴは、もっとダメ!

 ええ!3人とも痛風なんですかあっ!

 うーん、どうも、私は何度「人間ドック」に行っても、どこからも悪い数値の出ない人間ですので、不健康業界の事情に疎かったようです。

 今後どうしたら良いのでしょう?

追伸①

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発祥の地

 英国映画協会が発行する映画雑誌『サイト・アンド・サウンド』誌が、「世界の映画監督358人が投票で決める最も優れた映画」を発表したそうです。

 で、その第一位はなんと、日本の小津安二郎監督の『東京物語』(1953年)でした。映画批評家846人による投票でも3位だったそうです。

「小津監督は、その技術を完璧の域に高め、家族と時間と喪失に関する非常に普遍的な映画をつくり上げた」が評価理由です。

 この所たまたまですが、小津監督好みの「カレーすき焼き」を名物にしている、老舗旅館「茅ヶ崎館」さんと御縁が出来て、それで小津監督のことにも興味が湧いて、少し調べていました。

 そこへ、このニュースですから、自分のことのように嬉しく思ってしまいました。

 一方、残念なニュースもありました。

 今年10月、浅草から映画館が無くなるのです。

 今浅草六区にある映画館5館は、全て松竹さん系列の経営ですが、今年10月までに全て閉館するということが発表されました。

 建物の老朽化がヒドくて、取り壊されるそうです。

 浅草六区は、明治時代に日本初の常設映画館ができた所です。つまり浅草は、言わば映画館発祥の地なのですが、今年で全て姿を消すことになるのだそうです。

 最近は映画観賞と言えば「シネコン」が主流でしたし、5館の内2館はしばらく前からピンク映画専門の在り様でしたから、いつまで経営がもつのやら・・・と思ってはいましたが、実際に廃業と聞かされると、その残念さは想像を超えたものでした。

 発祥の地なのに今はそこに無いって、実に悲しいことです。来年からは映画を観るたびに、思い出してしまうでしょう。発祥の地なのに今は無いって。

 自宅でいくらでも映画を観れる世の中ですから、映画館に歩いて行く必然性が無いと客は来ませんね。大規模映画館の維持が難しいのは当然です。

 でも、そこをなんとか、規模をスリム化して、さらになにかアイデアを出してやって行くことは出来ないもんなのでしょうか。必ず俳優さんが解説をして、鑑賞後は、その人のサインが貰えるとか、あるいは思い切って、「活弁」を復活させる、とか!無理ですかねえ。

 なんだか、今の日本には、評価は高いのに産業としては右肩下がりっていう業界が、いくつもあるような気がします、アバウトな感想ですが。

 食べものでは、日本酒業界がそうですね。

 なんとかならないものか、いつも、そう思います。

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
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「いじり」と「いじめ」

 週刊誌によれば、俳優の木村拓哉さんが、ラジオ番組の中で、いじめについて語ったそうですね。それは・・・

「言葉を書いてみてもわかるけど、“いじり”と“いじめ”って一文字違いだし、紙一重だったりするんじゃないかな。相手が傷ついてたら、それはもういじめに片足をつっこんでるようなもんだよ。相手を傷つけているなら…」

 これは「いじめに悩んでいる」というリスナーさんからの相談メールに応えたもので、そのメールの内容は、

「自分は「いじられキャラ」なのだが、いじられるのは嫌だ。すごく傷ついている」という深刻なものだったそうです。これに対して、木村さんは真剣な口調で、このように語ったそうです。

 木村さん自身、アイドルとして世に出始めたころ、人気が出るにつれ、それを面白く思わない地元の不良たちにボコボコに殴られる経験をしたそうです。学校から帰るときには服装が泥で汚れ、ボタンが取れ、ポケットが破れている、そういう過去があったと、報じられています。

 悲しいことです。

 それにしても、このメールの中に出てきた「いじられキャラ」って、テレビ業界用語・お笑い業界用語ですよね。一般人がなぜ使っているのでしょう?

 私見ですが、お笑い番組の中の、「いじり(いじられ)芸」が、子供達に悪影響を与えていると思えてなりません。

 他人を中傷することでしか、笑いを獲れない残念なタレント達を、毎日画面で見かけます。

 ですから、私は「お笑い」は観ません。

 さらに「お笑い」番組の中で「ちんや」を採り上げたい、というオファーが来た時は、それはお断わりしています。

 この際だから申しますが、私は今時の「お笑い」業界に大きな不満を持つ一人でありまして、せめてもの講義手段イヤ抗議手段として、出演拒否をしています。出る番組は選ばせていただきます。

 そう言えば、先日観たロンドン・オリンピックの開会式で、心底「羨ましい」、と思ったことが一つありまして、それは、彼の国にローワン・アトキンソンが居ることでした。

 ロンドン・シンフォニーもサイモン・ラトルも素晴らしいですが、日本にも素晴らしいオーケストラがあり、指揮者もいます。

 しかし日本にはMr.ビーンに匹敵するコメデイアンがいません。

 オリンピックを東京に誘致するそうですが、開会式に、コメデイアンは誰を出すのでしょう?

 「次長課長」ですかね?

 その頃には、河本さんの謹慎も解けているでしょうからね。

 追伸①

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枝肉研究会

 弊店のメニュー「今週の特選牛」の牛が変わりました。

 「近江牛」です。

 実は7/​1に「近江肉牛協会」の生産者の皆さんが「ちんや」へ見えましたが​、その皆さんが翌日開催した「枝肉研究会」に出品されて、入選した牛​です。それを購入しました。

 個体識別番号=08428-43544

 平成21年4月30日生まれ、平成24年6月29日と畜。

 肥育38カ月、熟成35日。

 御期待下さい!

とFBにUPしましたら、知人で御酒の蔵元さんから、

 約3年の一生なのですね。

とコメントが。

 そうなんです。

 でも、この牛は長い方なのです​。

 与える飼料を節約する観点から、すなわち採算性の観点か​ら肥育期間は短くなる傾向があり、結果、薄味の肉が増え​ています。

 この傾向を止めるには、小売サイドが高く牛を買ってあげ​ねばならず、さらに申せば消費者の皆さんが、それを高く買って下​さらないと困るのです。

 「見ため」優先の流通を改めない​といけないのですが、そこがなかなか難しい部分です。

 「経済動物」だから仕方ない、と言ってしまえば、それまでですが、せめて「研究会」に出す牛くらいは長く飼おう、ということで、この牛は38カ月飼ってあります。

 皆さまの御高配を賜りたく、この場を借りてお願い申し上げます。

 まあ、つまりは、食べに来てね~ってことです、ハイ。

草々。

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

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無気力試合

 熱心なオリンピック・フォロワーではゼンゼンない私ですが、あのバドミントンの「無気力試合」だけには関心を持たざるを得ません。

 だって、あれは人類の文明の根幹に関わる話しだと思いますよ、おおげさですが。

 勝ちに拘るのは当然、とか言っている人がいますが、それなら始めからスポーツなんかやらなきゃ良いんです。日本の、ヤの字業界に入れてもらって、抗争に参加すれば、オリンピック委員会にツベコベ言われずに争えますよね。

 聞けば、古代のオリンピックはゼウス神に捧げられる祭典であったそうです。そもそも神聖な行事だったのです。

 また「近代オリンピックの父」クーベルタン男爵は「自己を知る、自己を律する、自己に打ち克つ、これこそがアスリートの義務であり、最も大切なことである」と語ったそうです。

 その精神を蹂躙したのが、中国人であったのには、なんだか納得してしまいます。

 さすがは四千年の歴史を持つ、中華思想の御国柄ですね。他人の奉賛する精神を蹴飛ばして兵器イヤ平気という傲慢さには、怒りを通り越して感心してしまいます。

 資格はく奪の処分が下された後でも、中国中央テレビの人気キャスターが処分批判をした、というから重ねて感心します。

 この勢いがないと13億人の勝手な人々を統治できないのかもしれません。力すなわち論理っていう感じなんでしょう。

 最も残念なのは韓国人です。

 韓国と言えば、李朝の時代に儒教が広く行き渡った「礼の国」、と私は習いました。中国人とは違うはずなのに、残念至極です。

 韓国チームの関係者は、

 中国側が無気力を仕掛けて来たので応じた、と語ったそうですが、

それを翻訳すると、

 そっちが穢い手を使うなら、こっちもやってやるぜ!

っていうことですよね。そこをなんとか出来なかったんでしょうか。

 たしかに商売の世界でも、似たような状況に出遭うことはあります。

 皆さんも、ライバル会社に穢い手を使われて、

 それなら、こっちはもっと穢い手を!と思ったことがあるかもしれません。

 でも、そこで本当にそうしてしまったら、韓国チームを批判する資格はありません。

 今時は末法の世ですが、陥りたくはないですね。

 南無観世音菩薩。

追伸①

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風呂好き民族

 本日弊ブログは、御蔭様にて888日連続更新を達成しました。八・八・八って気分良いですね。毎度のご愛読に心より御礼申しあげます。

 さて記念の日なので、私らしく緩いネタで・・・

 夏休みに映画『テルマエ・ロマエ』を観ました。

 面白くできていました。あの位荒唐無稽な方が、私は安心して観ていられるのです。

 ここで筋を全然ご存じない方のために、説明しておきますと、

 古代ローマ帝国の浴場建築技師ルシウス・モデストゥス(=阿部寛)が、現代日本へタイムスリップして来て⇒いろいろな浴場技術を目撃⇒それをローマに取り入れて成功⇒やがては皇帝の風呂を設計して大成功⇒皇帝の個人的な信任をも得てしまう、という筋です。

 ついには、ローマ軍と蛮族が戦う前線に湯治場を建設して、不肖ローマ兵いや負傷ローマ兵を癒して⇒帝国の危機を救ってしまいます。

 ルシウスは、日本の銭湯の富士山を真似てベスビオス火山の絵を描いたり、皇帝の風呂にジャグジーを導入したりします。勿論古代に電力は無いので、ジャグジーの泡は奴隷に人力で起こさせます。こういう描写で観客の笑いを獲ります・・・

と簡潔に書くと、アホらしく思えるかもしれませんが、そこは上手く演出して画面に引き込んで行きます。なにより、日本と古代ローマを「風呂好き民族」と括り、その発想で徹底的に「ローマの勝利」まで押した所が立派です。

 まあ、騙されたと思って観てみれば、笑えますよ。

 思いまするに、こういう映画(~原作は漫画ですが)が出来てくる背景には、

「日本の風呂文化は素晴らしい」

「もっと世界的に評価されても良いはずだ」

という、最近の認識があると思います。

 実際、観光関係の会議に出ていますと、外国人観光客が日本の銭湯に興味津々だ、と聞かされます。ついでに申しますと、パチンコも人気だそうです。

 逆に、日本人の方はと申しますと、どんどん出来る外資系のラグジュアリー・ホテルに泊まり、その風呂に今ひとつ満足できなくても、大して文句を言うことがありません。

 ミスマッチですね、国際交流というものは。

 皆さん、イキナリ提案しますが、現代日本の浴場技術を世界へ輸出しようじゃないですか。技術だけでなくて、癒しを輸出できます、自信をもって。

 原子炉の輸出はやめておきましょう。苦しみを輸出してしまいます。

 今「成長戦略」とやらを政府で策定しているそうですが、関係諸侯は観てみたら良いと思いますね、『テルマエ・ロマエ』を。

追伸①

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 明日はカタいネタです。

 

 

 

 

 

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またまた、カレーすき焼きの話し

 「茅ヶ崎館」さんの、カレーすき焼きの話しの続編です。

 小津安二郎監督所縁のカレーすき焼きは、「すきや連」の仲間の、松阪「かめや」さんとも御縁があることが判明しました。

 監督が 「茅ヶ崎館」さんで映画の仕事をしていた、昭和10年代~20年代は物資の乏しい時代でした。当時高級食材だった肉を手に入れるのは簡単ではなく、それでも映画の仲間に肉を食べさせたかった監督が頼ったのが、ご自分の郷里の仕入れルートだったようです。

 監督は、東京市の出身、ということになっていますが、それは実は、父上が転勤して来ていたからです。

 父・寅之助は、伊勢商人「小津三家」の縁戚で、本家から東京日本橋の海産物問屋「湯浅屋」と深川の海産物肥料問屋「小津商店」の両方を番頭として任されていたそうです。その時、監督が生まれたのです。

 のち一家が郷里である松阪に移ったため、監督は松阪町立第二尋常小学校に編入、中学校も地元、やがて映画を志して上京しますが、青春時代は松阪で過ごしたのでした。

 先日「茅ヶ崎館」さんをお訪ねした時、若旦那からこの話しを聞いた私は、早速、松阪「かめや」の若女将T代さんに確認してみました。

 そうしますと、メールが来て、

 「正解です。道先案内人が当時いまして、その方々のお陰です。現在でも小津家縁のお客様が、たまに、来店されてます。(中略)その旅館で、手前どもがお話に出るなんて嬉しいです。」ということでした。

 なるほど、「かめや」さんのルートで肉を手に入れていたんですね。

 「かめや」の若女将と、次回「すきや連」例会で映画談議をするのも一興ですね。

 楽しみです。

 追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
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 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

百年祭

 百年前の、7月30日に明治天皇がお隠れになりました。

 今年は、それから百年なので、明治神宮では明治天皇百年祭が行われたようです。

 この日、浅草出身の薩摩琵琶奏者・友吉鶴心さんが奉納演奏をされました。生前こよなく薩摩琵琶を好まれた、ということで選ばれたそうです。

 また「東都のれん会」で御一緒する、豊島屋酒造さんは、日頃神宮に御神酒を納めておられる関係で、やはり百年祭に参列されたそうです。そうFBに投稿がありました。

 あいにく私は、この日が株式会社ちんやの決算棚卸しの日に当たってしまい、参列できませんでしたが、勿論、この、近代日本を一代で築いた大帝陛下の御人柄を慕う一人です。

と、申しましても、陛下の御人柄を知ることは、実は簡単ではありません。当然ながら、自由に発言できる御立場ではなかったからです。

 勅語はいつも漢文調で、いかめしいことがほとんどで、それを作文するに当たって、陛下御本人がどれだけ関与されたのか、今となっては全く分かりません。だから、発表された文言を読み、実際の行動と照らし合わせて、想像する他ないのです。

 その膨大な作業を成し遂げたのが、ドナルド・キーン博士の大著『明治天皇』です。上下巻のぶ厚い本です。私も少し苦労して読みました。

 勅語を読みますと、頻繁に「皇祖皇霊」「祖宗」という言葉が出てきますね。

 「皇祖皇霊」ひらたく申すと御先祖を崇拝し、先祖に対して恥ずかしくない統治をしなければ、という思いが強い方であられたのだろう、と思えます。その責任感が、陛下の並み外れた精神力・忍耐力を培ったものと想像できます。

 陛下の御生涯で、私が一番印象的なのは、日露戦争の、旅順陥落時のエピソードです。

 旅順要塞はロシア帝国が東洋進出の拠点として、当時の築城能力の粋を集めて建設した大要塞で、その攻防戦では、双方合計で戦死26.000人+戦傷74.000人という、空前の量の血が流されました。

 戦いがようやく、日本の勝利に終わった時、陛下にそのことを奏上した陸軍幹部は、興奮しきっていたようです。ここで敗北すれば日本の国そのものが危うかったから、当然です。

 しかし、この報告が御耳に達した時、陛下の御様子は、喜びではなく興奮でもありませんでした。

 敗北したロシアの司令官ステッセル将軍に、軍人としての名誉を保たしめるように、というのが、陛下の御指示でした。

 陛下は日清戦争の時に、やはり旅順で日本軍が残虐行為を働いたのをご存じで、今回は、軍にそういう恥ずべきことをさせない、と決心なさっていたのです。

 この御指示の背景には、「皇祖皇霊」に対する意識があったことと思います。

 ですから陛下は民主主義の君主では勿論なく、御学問も余りお好きではなかったようなのですが、それにも関わらず、強い指導力をお持ちでした。

 その陛下の肖像画を、私は「ちんや」の玄関に掲げています。

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
 ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて886日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 
Filed under: 憧れの明治時代 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)