ロゴ警察
ロンドン・オリンピックのニュースを観ていて、寿司の話しが出て来るとは思いませんでした。しかし、出て来ました。
オリンピック会場の売店で販売されている寿司は、客が頼まなくても「サビ抜き」で、醤油が付いていないのだそうです。当然、大不評を買っているそうです。
山葵や醤油のメーカーがスポンサーに成っていないため出せない、というのが理由なのだそうな。
聞けば、スポンサーになっていない企業による物品販売を取り締まる、通称「ロゴ警察」が、
醤油の袋に「非スポンサー」の企業名とロゴが入っている
と指摘してきて、それを会場で売れば、2万ポンド(約244万円)の罰金をかけられるため、売店では醤油抜き・サビ抜きの販売を余儀なくされているそうです。
このニュースを聞いて驚きましたのは、まず醤油抜き以前に、オリンピック会場で寿司が売られている、ということです。
うーん、寿司も、ここまで国際化しましたか。
どうも、寿司に比べるとすき焼きは完全に遅れをとっていて、5週遅れ位の週回遅れ、といったところでしょうか。
20年前、外国から日本に見える外人さんのほとんどは寿司を食べることが出来ず、
仕方ないから、すき焼きで接待、ということが多かったと思います。でも今や大人気なのは寿司の方です、実際。
寿司は当然ながら衛生管理上のリスクが高く、握れる職人がいるだけでは寿司屋はできません。港から店までの全過程でしっかり材料の衛生管理が出来て、はじめて寿司屋ができるわけですが、それが世界各地で出来るようになったのですから、すき焼きサイドとしては、グウの音も出ませんね。
しかもオリンピック会場の売店で売るのですから、寿司弁当ですよね。さらにリスクが高いです。それを売っているのだから、すき焼きは乾杯ですイヤ完敗です。
聞くところによれば、今でも各国の衛生管理当局が寿司の安全性にクレームを言ってくることが多いらしく、寿司屋サイドとのせめぎ合いが続いているそうですが、寿司はオリンピック会場でも売っている、となると当局も今後は譲歩せざるを得ないと思われます。また寿司が世界で一歩前進しました。
醤油抜き・サビ抜きの件は、今回は、まあ仕方ないんじゃないですかね。異文化の所に入っていけば、こういう目に遭う可能性はあるわけで、柔道だって変わっています。
それに、次回のリオではスポンサーを探せば良いだけですから。醤油最大手のKK萬さんは、もともと世界進出に熱心ですから、このニュースを聞き逃す筈はありません。リオでは、きっと寿司がもう一歩前進するでしょう。
英国の皆さん、ブラジルの皆さん、すき焼きをお見捨てなく!
あ、そうそう、念のため申しますが、すき焼きが何もしていないわけではありません。
私も、NHK world の「Itadakimasu!」という番組に出演させていただきました。その時の様子は、こちらをご覧ください。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
参加者の方には、特典も!
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて895日連続更新を達成しました。900日まであと5日です。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
No comments yet.