またまた、カレーすき焼きの話し

 「茅ヶ崎館」さんの、カレーすき焼きの話しの続編です。

 小津安二郎監督所縁のカレーすき焼きは、「すきや連」の仲間の、松阪「かめや」さんとも御縁があることが判明しました。

 監督が 「茅ヶ崎館」さんで映画の仕事をしていた、昭和10年代~20年代は物資の乏しい時代でした。当時高級食材だった肉を手に入れるのは簡単ではなく、それでも映画の仲間に肉を食べさせたかった監督が頼ったのが、ご自分の郷里の仕入れルートだったようです。

 監督は、東京市の出身、ということになっていますが、それは実は、父上が転勤して来ていたからです。

 父・寅之助は、伊勢商人「小津三家」の縁戚で、本家から東京日本橋の海産物問屋「湯浅屋」と深川の海産物肥料問屋「小津商店」の両方を番頭として任されていたそうです。その時、監督が生まれたのです。

 のち一家が郷里である松阪に移ったため、監督は松阪町立第二尋常小学校に編入、中学校も地元、やがて映画を志して上京しますが、青春時代は松阪で過ごしたのでした。

 先日「茅ヶ崎館」さんをお訪ねした時、若旦那からこの話しを聞いた私は、早速、松阪「かめや」の若女将T代さんに確認してみました。

 そうしますと、メールが来て、

 「正解です。道先案内人が当時いまして、その方々のお陰です。現在でも小津家縁のお客様が、たまに、来店されてます。(中略)その旅館で、手前どもがお話に出るなんて嬉しいです。」ということでした。

 なるほど、「かめや」さんのルートで肉を手に入れていたんですね。

 「かめや」の若女将と、次回「すきや連」例会で映画談議をするのも一興ですね。

 楽しみです。

 追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
 ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は270人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて887日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 
Filed under: すきや連,すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:01 AM
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