難業編集

 私も出演している『浅草老舗旦那のランチ』という御本が、目出度く刊行のはこびとなり、関係者の記念パーテイーがありました。

 この御本は、所謂「有名店」だけでなく、食の激戦区・浅草で、知る人ぞ知るランチの名店を紹介していきます。

 ご紹介するのは、地元を代表する老舗店主の皆さん。商売のかたわら外で昼食をとることが多く、当然ながら行きつけの店が何軒もあります。

 伝統を重んじ、仕事にうるさく、コストパフォーマンスにも厳しい旦那衆のお眼鏡にかなうランチとは・・・

と、いうことで旦那達のリレー対談形式で、とっておきのランチ店を推薦していきます。

 この中に、不肖・住吉史彦も「旦那」の一員として登場し、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談しています。

 こうした内容ですので、この御本はパンパカ売れるような本ではないと思いますが、私の知人を含めて、浅草関係者が結構買って下さっているようです。

 その、独語のイヤ読後の反応がFBでいただけるのですが、面白いことに、

「じっくり読みました。いい本ですね。編集の方がたいへん​だつたとおもいますが……。」

などと、編集についてコメントしてあるのです。珍しいですよね。

 この御本の編集は、それ​は、もうメチャ大変そうでした。

 ・まず登場する「旦那」の推薦状を集めた上で選定。

 ・どの旦那と、どの旦那を対談させるか選定。(これは難​業)

 ・今度は、その旦那たちからランチしたい店の推薦状を集​めて⇒選定。

 ・次に対談スケジュールをアレンジ。旦那Aと旦那Bと受​け入れ店とカメラマンと自分(=著者の藤井さん)の5者のスケジュールをあわ​せないといけませんから、これも難業。

 ・ここまででも大変ですが、ここからさらに対談内容を編​集しないといけません。皆さん、放談ですから、​脈絡の無い発言多数で、そこに論理を持たせないといけま​せん。

 ・この作業に着手したのは、今年に入ってからで、しかも​本の発行をスカイツリー開業に間に合わせないといけませ​ん・・・

  よく、まあ、間に合ったもんです。関係者の皆さんお疲れ様でした。

 ご購入は、こちらです。

追伸①

 『料理通信』6月号に「ちんや」が紹介されています。

 この雑誌に服部幸應先生が連載なさっている、「世界に伝えたい日本の老舗」というコーナーの第37回に、お採り上げいただきました。

 有り難いことです。ご購読はこちらです。

追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は178人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて843日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

 

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十五代目

 「東都のれん会」の青年部「東若会」の例会が弊店でありました。江戸東京を代表する御店の若旦那さんばかりですので、気合いを入れて、お迎えをいたしました。

 この会をおひき請けして、「御酒はどうしようかな」と思案していますと、加盟店の中に蔵元さんがおいででした。

 「蔵元さん」という表現は正確でないかもしれません。この会社は元々酒屋さんで、「豊島屋本店」さんと言います。

 酒屋としての御創業は、江戸に幕府が開かれる前の1596年というから驚きます。その頃「鎌倉河岸」という、江戸城をつくるための材木や石などが荷揚げされた岸壁に店を開いたのが、そもそもということですが、この時は御酒をまだ造ってはいなかったそうです。

 この当時、江戸やその近郊ではおいしい日本酒を造る技術がありませんでしたから、灘や伏見、池田といった関西の酒蔵の酒を仕入れて⇒売っていたそうです。

 自分のところでも酒を造ろうということになったのは、明治時代の後期だそうです。最初は関西で、今は東京都下の東村山市で造っておいでだそうで、つまりは、明治時代後期からは、酒屋兼蔵元となったそうです。

 ブランド名は「金婚」と言って、明治神宮・神田明神・日枝神社、という東京を代表する3つのお社の御神酒になっているそうです。

 さて、その蔵元さんと、今回初取引となりましたので、十五代目(!)の御主人にお目にかかって、色々と御説明をいただきました。

 お目にかかりますと、十五代目は博士号を持っている、元研究者といいます。しかも半導体の。

 お話ししていて、へええ~と思いましたのは、その博士が、

 酒造りは、杜氏さんの人間の感覚に基づいて行っている、

と言っておいでだったことです。

 酒造りにも、まだまだ科学で分かっていないことがあったり、あるいは、分析は可能でも時間がかかって、人間の五感で測定した方が、はやくて正確、ということがあるのだそうです。

 そう言えば「ちんや」のスタッフも、肉の、例えば脂肪の良し悪しを数秒で判断していますが、その代わりに科学的に脂肪酸の構成比を分析したりしたら、大変な時間と手間がかかります。

 醸造の分野は、食品科学の世界では、先進的な分野だと思いますが、まだまだ、そういう話しがあるんですね。そうした問答が印象的でした。

 で、「東若会」の当日は、その「豊島屋本店」さんの、

 微発泡酒を乾杯用に、

 無濾過生原酒を、すき焼きに合わせさせていただきました。

 さすがに旨かったです、十五代の御酒は。

 うーい、ひっく。

追伸①

 『料理通信』6月号に「ちんや」が紹介されています。

 この雑誌に服部幸應先生が連載なさっている、「世界に伝えたい日本の老舗」というコーナーの第37回に、お採り上げいただきました。

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追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は178人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

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ゴミ箱掃除

 スカイツリーが出来まして、

 浅草で儲けられそう!

と考えた方々が進出してきています。業種としてはチェーン展開の飲食店が多いですね。そのせいか、旧知の友人から、

 浅草に久しぶりに来たけど、街が綺麗になったね!

と言われたりしますが、そう言われると、こちらは、

 ?!?!?!

と思ってしまいます。

 某大手寿司チェーンのビカビカ看板が「綺麗」ですかね?まあ確かに新しいから、汚れていない、という意味では綺麗ですけどね。

 困りますのは、こうした皆さんが、街に同化して下さらないことです。

 カリスマ経営者として知られる、某社長さんが経営する、某大手飲食チェーンは、町会費を支払わないことでも知られています。複数の他区の知人が、そう言っていましたので、この辺りだけのことではないようです。

 「夢の重要性」とかを雄弁に語っておいでですけどね、テレビでは。

 大手飲食チェーンに共通するのは、ゴミ箱やダストBOXを清潔に出来ないことです。

 ゴミ箱を、自分の店の中に置いておくなら、まあ、勝手ですよ、臭くても。でも店の裏に出してますよね。そこは外ですから、街ですね、完全に。

 そのゴミ箱が不潔なら、悪臭が発生したり、ゴキブリが集まってきたりします。つまりは浅草を、ゴキブリが棲む街にしようとなさっているわけです。ネコが棲む街、なら結構在りますけどね。

 そうならないようにするのは、さして難しいことではなくて、日に1回、デッキブラシでゴシゴシやるだけで済む話しです。

 でも、それが御出来にならないんですよね。大手チェーンの現場って、その程度の時間が無いくらいキビシいんでしょうか。

 ふと見れば、その店の定員さんが雷門でチラシ配りをしています。声を枯らして、必死の形相です。

 そういう定員さんの為に、浅草雷門横丁振興会では「一斉清掃」の際に、そうしたゴミ箱を勝手に掃除しています。ゴミ箱は勿論、他人の所有物ですが、無断で掃除します。

 掃除が終わったら、ゴミ箱の蓋に嫌味をたっぷり込めたメッセージを貼り付けてやりますけどね。ついでにブログでも暴露してやります。

 ああ、良い気分。ひひひひ。

 追伸①

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 この雑誌に服部幸應先生が連載なさっている、「世界に伝えたい日本の老舗」というコーナーの第37回に、お採り上げいただきました。

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追伸②

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 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

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モタレない肉

 私は、疲労が溜まった時とか、ハード・スケジュールの時とかは、肉の夜食を食べます。

 「快食療法」の元祖・横倉恒雄先生が、

 美味しい!という快感は、脳疲労を緩和する!

と主張しておられますので、当家では、その説​にしたがって、肉夜食を励行しています。必要なの​は快感ですから、美味しくないとNGです。美味しいと言えば、当然、肉ですよね。

 で、食べる前に、その肉の画像をFBにUPしますが、そうしますと・・・

 美味しそう!

 食べたい!

というコメントと並んで、

 量も脂もそれほど食べられなくなりまし​た。絶品赤身情報お待ちしております(笑)

というような、コメントも書き込まれます。先週も、そうでした。

 私があと3年半で50歳で、仲間も当然年齢が近いですので、肉を食べるとモタレてしまい、若い頃のようには食べられなくなって来た模様です。

 ですので、この際、モタレる、ということについて、書いてみることにしました。

 まず、赤身と霜降りのことですが・・・

 赤身肉なら皆消化が良いかと言うと、そうでもないのです。

 最近は、牛の屠殺後、肉を熟成させずに、4~5日で食べてしまうことが多く、スーパーは勿論、肉専門職のはずの焼肉屋さんなどでも、そんな感じのようです。

 熟成させれば、赤身のタンパク質がアミノ酸に変わりますから、消化しやすく、また美味しくもなりますが、熟成させてない場合は、要するに赤身の部分はタンパク質の固まりですから、これは消化が悪いです。育ちざかりの子でもない限りモタレます。

 だから、あながちトシのせいばかりではないと思います。

 焼き肉屋さんでも、最近は「熟成肉」を標榜している所もありますから、そちらならモタレないとは思いますが、値段が安くないのが難点ですね。

 「ちんや」は勿論「一か月熟成」派でして、「お年寄りがバクバク食べられる肉」を目指しています。

 それから、脂肪についてですが、サシがたくさん入っていても、意外とモタレない場合があります。それは融点が低い、つまり良く融ける脂肪酸をたくさん含んでいる場合です。

 脂肪酸の構成は、熟成させても変えられませんので、こっちの話しは牛の育て方の問題でして、肉屋として出来ることは、「脂の融けの良さそう」な牛を仕入れることです。

 要するに、「脂の融けの良さそう」な肉で、それを熟成させていれば、モタレを気にせず、肉を楽しむことができます。

 ところがですね、だいだい、熟成に気を配っていない肉屋さんは、得てして「融けの悪そうな」脂を仕入れていることが多く、そうなるとどうなるか、と申しますと⇒ダブルでモタレます!

 40歳を過ぎたら、そういう店は避けた方が良いでしょうね。

 でも肉を存分に食べることを諦めて欲しくはないですね。

 なんと言っても、肉には「食の快感」がありますから、疲労回復できます。ハードに働いている方は、是非、モタレない肉を、選んで召し上がって下さいね。

 追伸①

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金賞の倅

 6月17日 「父の日」に、銘酒「オヤジナカセ」を!ということで、去年に引き続き、おススメしています。

 御酒の名前が、「オヤジナカセ」なのです。

 この御酒は「子から親に贈る、親子で呑む、そんな親子をつなぐきっかけになる酒」をテーマにした、大吟醸酒です。

 ありがちな「コンセプト優先&中身はお留守」の酒と思っていただくと困りますよ。

 実在の、ある酒米農家の倅(せがれ)さんが、実家から東京へ出て働く内、

「実家のために何かできないか」と考え、酒蔵の倅さんとの出会いを機に「親父の米100%で日本酒を造ろう」と奮起し、造ったお酒です。

 御本業はWeb関係ですが、酒販の資格もお取りになった、というから本格的です。

 その倅さん~名古屋さんという若者ですが~はそれだけでなく「セガレ」という、グループを作って、実家の作物を出すマーケットを開催したりしています。

 そうしましたら、その御酒が金賞を獲りました。

 本年度の「全国日本酒鑑評会」で金賞を受賞したのです。これには、私も少し驚き、とても嬉しく思いました。

 その報せを聞いた、実家の親父さんは、どんなに嬉しかったことでしょう。

 目出度いので、当然、今年もおススメしてまいります。

<酒 質>大吟醸酒(冷酒用)

<原料米>山田錦100%

<契約農家>兵庫県加西市、名古屋義数さん

<醸造元>茨城県石岡市、白菊酒造株式会社  

 ウチは、そこまでのドラマは無いなあ、というご家庭の方も、是非是非お求めください。

追伸①

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うな丼合戦

 日本の、鰻市場・鰻資源が危機的な状況にある!

のですが、一業界だけに関することですので、あまり知られていないようです。

 3年続けての不漁で、相場が高騰し、関係者の方は大変なご苦労をされていますが、なにしろ、一業界内の話しなので、あまり報道されません。

 でも、この話し、皆さんに全く関係ないのか、と申しますと、そうではありません。

 だって、食べたことあるでしょう?牛丼チェーン店の、うな丼を。

 あるんだったら、貴女も共犯ですね。

 先日も大手経済紙に、こう書いてありました・・・

「価格高騰でもやる!もはや夏の風物詩 すき家と吉野家のうな丼合戦」

「近年、新たな夏の風物詩として定着してきたものがある。大手牛丼チェーンによる、うな丼合戦だ。 競い合うのは、外食業界最大手のゼンショーが運営する「すき家」と、老舗の「吉野家」。

・・・勝手に風物詩に認定しないでもらいたいです。それに「吉野家」さんの、どこが「老舗」なんでしょうね。まあ、でもそれは置いておくとして・・・

「(中略)今年、両社は大幅な値上げを余儀なくされる。うなぎの稚魚の不漁により、うなぎの価格が高騰しているからだ。(中略)価格を上げてまで提供する理由とは何か。」

「完全に夏の定番商品になったから」(吉野家関係者)

「お客様は待っていてくれて、期待されているから」(ゼンショー関係者)

「今年のうな丼提供は、吉野家が6月11日の午後3時から、すき家は6月12日の午前9時から始まる。土曜の丑の日は7月27日金曜日。それまでに両社のうなぎを食べ比べておくのもいいかもしれない。」

 まあ、大手経済紙の記者らしい書き方ですね。

 さらに中略した部分では、こんなことも書いてありました・・・

「注文してから提供されるまでの時間も格段に短いから、昼休みを利用したいサラリーマンには、やはりありがたい。」

 う、鰻は時間かかるところが良いんでしょうが!

 だいたい何も、無理して昼休みに食うことはないと思いますけど。

 無理して短い昼休みにですよ、遥か彼方の蒲焼パック製造工場でパックされ⇒現場の店では、それを「戻す」だけの「うな丼」らしきものを食べて⇒結果、日本の鰻資源を枯渇させて、貴女は愉快なのでしょうか?! 

 ニホンウナギが「絶滅危惧種」に指定されるかもしれない、というのも、もはや冗談にならない話しです。

 価格と利便性からしか物事を捉えられないって寂しすぎませんか。食べ物だけは、その発想をやめて欲しいです。だって、鰻が本当に獲れないんですから。

 御反省在って、しかるべし。

 追伸①

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 現在の笑顔数は142人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて838日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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ミキテイーの焼肉店

 駅のキオスクに、

 「ミキテイーの焼肉店で食中毒!」

という見出しが掲示されていたので、私はてっきり安藤美姫選手の店かと思ったのですが、違ったようです。

 その店の屋号は「焼肉 美貴亭」。

 元「モーニング娘」の藤本美貴さんの店だそうです。そういう店があるとは、不勉強で知りませんでした。

「私の名前の付いたお店でこのような事故が起こってしまったことについては、申し訳ない気持ちでいっぱいです」

「体調不良を訴えておられるお客様には、1日も早く快復されるよう、心からお祈り申し上げております。また、ご来店いただいたお客様には、たいへんご心配をおかけいたしました。申し訳ございません」

と、ミキテイーはブログで謝罪したそうです。店の運営などには関与していなかったそうですが。

 そう言えば、以前「たむけん」さんの焼肉店でも、食中毒がありましたね。

 皆さん、生肉を扱うことについて、安易に考えていませんでしょうかね。

 弊ブログの、以前からの読者さんなら、ご存じとか思いますが、念のためしつこく説明申しますと、生肉は生きた牛から得るものであって、その後、調理まで殺菌ということをしていません。冷蔵して、菌が増殖しないようにはしていますが、殺菌をしていないものなのです。

 今回も、食中毒を発症した客16人の内、3人からO-157が検出された、と発表されています。そのように汚染されていることがあるのですが、それを加熱して⇒殺菌して、安全に食べているのです。

 加熱殺菌すれば、O-157がいても、まったく問題ありませんが、怖いのは、肉から他の料理への汚染です。

 それを防ぐには、肉の調理場と、他の食材を扱う調理場をハッキリ分けないといけません。特に、肉のO-157がサラダに付くのが危険です。だって、サラダはそのまま生で食べますからね。

 「ちんや」の場合、肉は1階で、野菜は2階で、完全に別ですから、汚染は起こりませんが、どうだったのでしょうね、ミキテイーの焼肉店は。

 調理場を分けませんと・・・

① 肉から俎板にO-157が移る。

② その俎板を完璧に洗浄しないと、俎板の上にO-157が残る。

③ その俎板の上でサラダを刻むと、俎板からサラダにO-157が移る。

ということが起こり得ます。

 消費者の皆さんも、焼き肉を、あんまりカンタンに考えない方が良いと思いますよ。

 痛いらしいですからね、O-157は。

 なお、この焼肉店のオーナーは、横浜で「SEXY居酒屋」も経営していて、16~17歳の少女4人に下着姿やビキニ姿で接客させた、ということで逮捕されたそうな・・・・

 追伸①

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ぐいっと回復

 6/9の新聞の夕刊を見た私は、

 やったあ!と思いました。一面に大きく、

 日本酒ぐいっと回復!

 飲んで復興支援効果!

 16年ぶり出荷増 宮城は27%増

と書かれていたからです。

 弊店も、大震災以来、東北の日本酒をおススメしてきましたので、これは嬉しいことでした。

 ところが、です。記事を詳細に読むと「ぐいっと回復」というほどではないように思います。

 出荷総量は、

 2010年の約595.000klに対して、

 2011年は約602.000klでして、伸びたと言っても、1.2%です。

 1995年は約1.319.000klでしたから、その半分以下ですね。なんで、こんなに急速に飲まなくなったんでしょう。酒質のレベルは上がっているのに、出荷が減りつづけるので、蔵元さんには実に気の毒な話しです。

 それに、です。

 宮城が27%増

 岩手が14%増

 福島が5.2%増したのに、全体では1.2%しか伸びていないわけですから、東北の酒ブームの影で出荷を減らしている蔵も多いはずです。それでは困りますね。

 では、日本酒を飲まないのは、誰なんだ?!ということで、今度は消費量の方を見てみましょう。

 年度は違う統計ですが、県別一人当たり40位以下に特徴が出ています。

 40位 大分県

 41位 埼玉県

 42位 千葉県

 43位 神奈川県

 44位 熊本県 

 45位 宮崎県 

 46位 鹿児島県

 47位 沖縄県

 「焼酎文化圏」の南九州が飲まないのは当然ですが、それ以外は、埼玉・千葉・神奈川の、首都圏なんですね。

 そう、名指ししますが、東京郊外の人達こそが、日本酒を飲まない主犯です。

 埼玉なんて生産量の方では8位で、身近に蔵があるのに飲まないんですねえ。冷淡なもんです。

 東京ベッドタウンの皆さん、

 御反省在って、しかるべし。

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新式披露宴

 知人の結婚披露宴に出席しました。

と申しましても、「知人」というのは完全には正確でありません。親しいのは、親御さんの方でして、新郎とは式の前には2度しかお目にかかったことがなく、その2回の内の1回は、今回の式に出席して欲しい、という用件を言いに見えた時ですから、実質は1回でして、つまりは「親の知り合い」という立場です。

 実は、昭和40年生まれの私にとって、「親の知り合い」という立場での出席は、今回が初めてです。これまでは、皆、新郎か神父イヤ新婦の知り合い、という立場でした。

 さらにもう一つ「初めて」がありました。

 それは、ウエデイング・プランナーなる人が仕切る、新手ウエデイング産業の会場での、初めての式でした、私にとりましては。

 浅草人は慶弔ごとに関しては、基本的に保守的でして、会場は浅草ビューホテルか、帝国ホテルか、ニュー・オータニですることが多いんです。それで私は新しい会場では初めてでした。

 さて、そういうわけで、ウエデイング・プランナーによる披露宴が始まりました。

 最初の挨拶は御本人。

 仲人は無し。御両人の経歴説明は司会者がします。

 両家のゲスト代表が話して、その後乾杯、という辺りは普通ですが、乾杯した後も、次々にゲストが話します。中には歌を歌う人もいます。

 先生や友達は勿論ですが、ご親戚の方もどんどん登場しました。旧式の披露宴だと、親戚はまず出てきませんね。表には出ずにゲストに酌して回るのが御約束ですが、この披露宴は違いまして、どんどん登場します。

 へええ、披露宴も変わって来たんですね。

 まあ、でも良いことと思います。新郎・新婦を長年見守ってきたのは御親戚ですから、その方々が嬉しい気持ちを表現するのは、正しいことで、旧式の御義理スピーチ主体の披露宴より共感できます。実際、新郎・新婦がスピーチに感激して涙ぐむ場面が続きました。

 で、やがて途中で気づきましたが、「ご歓談」がないのです、この宴会には。

 「ご歓談」が無いとどうなるか、と申しますと、メインテーブルの人間は忙しいのです。

 この日私はメインテーブルに座らされてしまったのですが、その真横で、色々な催しが行われるので、無視して飲み食いするわけに行かず、出番の人に注目していないといけません。食べられません。

 催しが終わったら即食べます、当然。しかし、すぐに司会者が、

 次のステキなゲストにご登壇いただきたいと思います!!

 ええ、もう?!

 私は料理屋で、どうしても料理中心に考えてしまうので、・・・と思いましたが、やはり新式披露宴が初体験だった、私の隣の「お偉いさん」は、この方式に感激したらしく、

 いいねえ、このやり方! 葬式もさあ、こういう風に改革すれば良いんだよ!

 いやあ、先輩、婚礼も葬式も両方フレンドリーにしたら、義理の世界がなくなっちゃいますよ!

追伸①

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襲名披露

 市川亀治郎さんが事業継承をなさいました。

というのが、あの話しの全体像です。

 香川照之さんが、四十数年に及ぶ肉親の愛憎を乗り越えて、幼い御子息と共に、歌舞伎の世界に飛び込みました、というのは、話しの全体像ではなくて一部です。重要な一部ではありますが、一部ですね。

 ここで、歌舞伎の襲名を「事業継承」と書いたのは、勿論それが似ているからです。歌舞伎の座頭の役者さんは、単に芝居をするだけではなく、演出をし、さらに一門のリーダーとして、公私にわたって全体をとりまとめなくてはいけません。営業成績も非常に気になります。

 一門のことを「おもだか屋」とか「成田屋」とか「音羽屋」とか言いますが、本当にお店屋さんみたいだと思います。

 その、「おもだか屋」というお店の社長に、亀治郎さんが成りました。

 キッカケは先代社長(=先代・猿之助さん)の御病気です。残念ながら、歌舞伎界最大の異端児も病いには勝てず、継承は「待った無し」でしたので、傍系親族つまり、先代社長の甥である、亀治郎さんが継承し、猿之助の名を襲名しました。

 傍系に行った理由は、先代の女性問題です。

 先代の長男である香川さんは、この問題のために歌舞伎界の外に育ち、今回入社するわけですが、そういう次第で、ご自分が直系の長男で亀治郎さんより年長であるのに、相続ができません。まあ、この辺りのことは、さんざんテレビでやっているので、皆さんも、よ~くご存じでしょう。

 で、一族の中の実力派・亀治郎さんが、猿之助と成ったわけです。

 でも実力派は、亀治郎さんだけはありません。先代は、歌舞伎の門閥に生まれていない、一般家庭出身の子を、たくさん弟子に採り・育てましたので、その中に実力者がたくさんいます。

 右近さん、月乃助さんも主役を張った経験がありますから、そうした実力社員を率いる形の新社長は、楽ではないと思います。

 加えて、「おもだか屋」さんは、事業の内容がスーパーです。門閥外から採用という人事もスーパーでしたが、それだけではありません。歌舞伎史に残るクリエーター・先代猿之助さんが一から新作した「スーパー歌舞伎」が、メイン商材なのです。

 その「スーパー歌舞伎」作品、例えば、今回の襲名興行で上演された「ヤマトタケル」などの作品群を、「古典」と評価されるまで練り上げることが、亀治郎さんの役割となりましょう。

 でも、それって大変ですよね。初演の時は、産みのエネルギーが溢れ出る舞台だったわけで、それを自分の眼で観たお客さんが、まだまだ御健在です。再演で、その方々を満足させる演技をする、という課題は尋常ではないと思います。

 そうです、この事業継承は、二重にも三重にも大変で、実にハードルが高いです。

 なのに、テレビは、この話しの一部分である、香川さんの話しばかりを採り上げています。実に見識のない報道姿勢と思います。

 私が亀治郎さんの贔屓だから、そう書くのではありません。多少とも、歌舞伎を観てきた人は、皆、そう嘆いていると思います。また、歌舞伎にさほど詳しくない方でも、御自分が親の会社や店を継いだ経験のある社長さんなら、亀治郎社長の心境を察することが出来ると思います。

 私も、亀治郎さん~イヤもう新・猿之助さんですが~にはなんとしても、頑張っていただきたいと思い、「ヤマトタケル」の初日に向かいました。

 この日は、浅草料飲組合の親睦会の日でしたが、それを中途でぬけだして、大急ぎで新橋演舞場に着きますと、周辺の路上や客席の後方にも多数のカメラが。

 この人達って、本当に「スーパー歌舞伎」と「おもだか屋」の未来を考えて撮っているんだろうか、そう心配になります。

 でも結局、舞台は大成功。観客総立ちで初日は終わりました。まずは目出度いです。

 「おもだか屋」さんの御繁栄を心より祈念いたします。

 追伸①

 『料理通信』6月号に「ちんや」が紹介されています。

 この雑誌に服部幸應先生が連載なさっている、「世界に伝えたい日本の老舗」というコーナーの第37回に、お採り上げいただきました。

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追伸②

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 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

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 現在の笑顔数は142人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

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 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて834日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)