ぐいっと回復

 6/9の新聞の夕刊を見た私は、

 やったあ!と思いました。一面に大きく、

 日本酒ぐいっと回復!

 飲んで復興支援効果!

 16年ぶり出荷増 宮城は27%増

と書かれていたからです。

 弊店も、大震災以来、東北の日本酒をおススメしてきましたので、これは嬉しいことでした。

 ところが、です。記事を詳細に読むと「ぐいっと回復」というほどではないように思います。

 出荷総量は、

 2010年の約595.000klに対して、

 2011年は約602.000klでして、伸びたと言っても、1.2%です。

 1995年は約1.319.000klでしたから、その半分以下ですね。なんで、こんなに急速に飲まなくなったんでしょう。酒質のレベルは上がっているのに、出荷が減りつづけるので、蔵元さんには実に気の毒な話しです。

 それに、です。

 宮城が27%増

 岩手が14%増

 福島が5.2%増したのに、全体では1.2%しか伸びていないわけですから、東北の酒ブームの影で出荷を減らしている蔵も多いはずです。それでは困りますね。

 では、日本酒を飲まないのは、誰なんだ?!ということで、今度は消費量の方を見てみましょう。

 年度は違う統計ですが、県別一人当たり40位以下に特徴が出ています。

 40位 大分県

 41位 埼玉県

 42位 千葉県

 43位 神奈川県

 44位 熊本県 

 45位 宮崎県 

 46位 鹿児島県

 47位 沖縄県

 「焼酎文化圏」の南九州が飲まないのは当然ですが、それ以外は、埼玉・千葉・神奈川の、首都圏なんですね。

 そう、名指ししますが、東京郊外の人達こそが、日本酒を飲まない主犯です。

 埼玉なんて生産量の方では8位で、身近に蔵があるのに飲まないんですねえ。冷淡なもんです。

 東京ベッドタウンの皆さん、

 御反省在って、しかるべし。

追伸①

 『料理通信』6月号に「ちんや」が紹介されています。

 この雑誌に服部幸應先生が連載なさっている、「世界に伝えたい日本の老舗」というコーナーの第37回に、お採り上げいただきました。

 有り難いことです。ご購読はこちらです。

追伸②

 「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は142人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて836日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)