うな丼合戦
日本の、鰻市場・鰻資源が危機的な状況にある!
のですが、一業界だけに関することですので、あまり知られていないようです。
3年続けての不漁で、相場が高騰し、関係者の方は大変なご苦労をされていますが、なにしろ、一業界内の話しなので、あまり報道されません。
でも、この話し、皆さんに全く関係ないのか、と申しますと、そうではありません。
だって、食べたことあるでしょう?牛丼チェーン店の、うな丼を。
あるんだったら、貴女も共犯ですね。
先日も大手経済紙に、こう書いてありました・・・
「価格高騰でもやる!もはや夏の風物詩 すき家と吉野家のうな丼合戦」
「近年、新たな夏の風物詩として定着してきたものがある。大手牛丼チェーンによる、うな丼合戦だ。 競い合うのは、外食業界最大手のゼンショーが運営する「すき家」と、老舗の「吉野家」。
・・・勝手に風物詩に認定しないでもらいたいです。それに「吉野家」さんの、どこが「老舗」なんでしょうね。まあ、でもそれは置いておくとして・・・
「(中略)今年、両社は大幅な値上げを余儀なくされる。うなぎの稚魚の不漁により、うなぎの価格が高騰しているからだ。(中略)価格を上げてまで提供する理由とは何か。」
「完全に夏の定番商品になったから」(吉野家関係者)
「お客様は待っていてくれて、期待されているから」(ゼンショー関係者)
「今年のうな丼提供は、吉野家が6月11日の午後3時から、すき家は6月12日の午前9時から始まる。土曜の丑の日は7月27日金曜日。それまでに両社のうなぎを食べ比べておくのもいいかもしれない。」
まあ、大手経済紙の記者らしい書き方ですね。
さらに中略した部分では、こんなことも書いてありました・・・
「注文してから提供されるまでの時間も格段に短いから、昼休みを利用したいサラリーマンには、やはりありがたい。」
う、鰻は時間かかるところが良いんでしょうが!
だいたい何も、無理して昼休みに食うことはないと思いますけど。
無理して短い昼休みにですよ、遥か彼方の蒲焼パック製造工場でパックされ⇒現場の店では、それを「戻す」だけの「うな丼」らしきものを食べて⇒結果、日本の鰻資源を枯渇させて、貴女は愉快なのでしょうか?!
ニホンウナギが「絶滅危惧種」に指定されるかもしれない、というのも、もはや冗談にならない話しです。
価格と利便性からしか物事を捉えられないって寂しすぎませんか。食べ物だけは、その発想をやめて欲しいです。だって、鰻が本当に獲れないんですから。
御反省在って、しかるべし。
追伸①
『料理通信』6月号に「ちんや」が紹介されています。
この雑誌に服部幸應先生が連載なさっている、「世界に伝えたい日本の老舗」というコーナーの第37回に、お採り上げいただきました。
有り難いことです。ご購読はこちらです。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は142人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
参加者の方には、特典も!
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて838日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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