超空気読めねえじゃん!
人類というものは発明した利器を上手く使いこなせないもののようです。
銃が在れば人を殺してしまいます。
原発が在れば放射能を漏らしてしまいます。
SNSが在れば人の悪口を書いてしまいます。
昨今Twitterなどと申す物を使ったせいで、自分の人間関係を決定的に壊してしまう人が後を絶ちません。所謂「バカッター」事件のことです。
今回の事件はニュースキャスターの草野仁さんが渦中の人です。
草野さんが「関東地区に台風が近づいている日のこと、帰宅が遅くなったために家族と食事しようといつも行ってる店に電話をし、「今日、こういう状況ですけどもやってますか」と確認した。店側が「大丈夫。やってます」というので出かけ、小一時間ほどで食事を済ませ、帰宅した。」
そうしたら、お店のアルバイトの女子大生がTwitterで、
「このすごい中、草野仁 来たんだけどどう思う?マジあいつ馬鹿なの?超空気、読めねえじゃん!おかげさまで、あたしはピークん中、帰宅中なんだけど!あのじじい恨む!」
~うーん、これは実に酷いですな。このツイートがネット上で拡散された結果、
草野仁さんと店
店とアルバイト
の関係が壊れたのは勿論、これだけの酷い言動が世間に知れたのですから、
女子大生と周囲
の人間関係も今後まず平穏ではいられますまい。
自分のフォロワーなど何人もいないのだから、何を書いてもバレないだろう、という考えが甘いのです。以前の「バカッター」事件では、バカ主の素性が暴かれてネット上に公表されてしまい、学校にも行けない状態に成ってしまったことがあると聞きます。
こういうことが頻発しますので、私も芸能人とか政治家とか有名な人が店に見えると、どうしても気になってしまいます。
勿論「バカッター」は禁止しておりまして、その禁令をスタッフが護ってくれることを信じていますが、気にならないと申せば嘘になります。
悪天候の日にどのように営業するかの判断も、今後はTwitterのせいで難しくなっていくのでしょうね。
営業続行を決定した場合、決定した店長を批判するのなら、内部の問題だけで済みますが、今回のようにお門違いにもお客様を批判したとなると大問題に成ってしまいます。
利器は発達するのに、人間精神はむしろ後退しているのですから、人類がSNSを上手く使うなどということはよほど難しいと思わざるを得ません。
トホホですねえ。
追伸
ムック本『江戸っ子に学ぶ! 浅草本』に載せていただきました。ありがとうございます。
「枻(えい)出版社」刊行、エイムック2855。
<内容>浅草寺を中心に発展してきた“浅草”は、江戸の文化と今が混在する街で、歴史とグルメと情緒を肌で感じる場所がそこかしこにあります。100年、200年と続く老舗のうなぎ、どぜう、そば、天ぷら、すき焼など和のお店をはじめ、絶妙の味を伝える洋食屋さんや女性にとって嬉しい甘味処など目白押しです。いっぽう、かっぱ橋周辺に足を伸ばせば、木札や手ぬぐい、櫛といった職人の技が織りなす伝統の工芸品に出会うことができます。そこで本書は、浅草をまるごと楽しむために「食・技・遊・祭」の4つを徹底的に紹介しました。また巻頭では、浅草在住のたいとう観光大使をつとめる、なぎら健壱さんといとうせいこうさんに登場をいただき、浅草の魅力を語っていただきました。
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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。