引きずり回したれ!

ある日例によってツイッター検索をしていて、「とんかつ屋二代目」さん(@TahrongiCactus)のツイートを見つけました。

新宿の有名な「さぼてん」さんの関係者の方らしいのですが、それ以上の個人情報は分からないので、その話しはさて置きまして、内容はこんな↓でした。

「岐阜弁小ネタとして、来客があったので亭主が家人に「ひきずりのまわししたれ(すき焼きの用意をしてあげなさい)」といったところ来客には「引き摺り回したれ」に聞こえたため慌てて逃げ帰ったとかいう話が御座いますね。」

さて、岐阜弁と申しましても、美濃弁と飛騨弁があります。

ここではすき焼きを意味する言葉として「ひきずり」を使っていますが、これは名古屋で良く使う言葉ですから、美濃弁の話しなのだろう、と思います。

「美濃弁(みのべん)は岐阜県南部の美濃地方で話される日本語の方言。東海東山方言の中のギア方言の一つで、特に尾張弁(名古屋弁)との共通性が多く、特徴としては東濃地方を除く地域で連母音の融合がある。飛騨弁・三河弁とも共通する部分が多い」

美濃弁で「まわし」は、相撲取りが使う「まわし」のことでは勿論なく、「支度する」「準備する」を意味する言葉だそうです。例えば、

「ちゃっとまわししやー」などと言うそうです。

現地ではかなりポピュラーな言葉らしいですが、地元以外の人は間違えますよね。

美濃弁の口調は「美濃のじゃ言葉」と呼ばるくらい、語尾が「じゃー」「やー」で終わります。「岐阜弁は怖い」「岐阜弁は汚い」とよく言われる理由がこれですね。

その怖い言い方で、

ひきずりのまわししたれ!

と言われたので、それを聞いた人が「引きずり回したれ!」

と思ってしまったのですねえ。

コミュニケ―ションは難しいものです。

お後がよろしいようで。

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.285日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

Filed under: すき焼きフル・トーク — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)