野菜すき焼き
「東京会館」の鈴木直登・調理長が野菜の食事会を開催なさる、で、そのメインの料理は野菜すき焼きだと聞きまして、出かけてまいりました。
いつもの「すきや連」の有志が集まり、それに江戸東京野菜に関わっておいでの方が入り、それから板長の知人で、紀州の棕櫚を使ったタワシを作っておいでの方が加わって、面白いメンツの食事会に成りました。
さて、前菜から吸い物から、お料理は毎度の手のかかった仕事ぶりです。厨房の皆さん、お疲れ様です。
この日は「すきや連」メンバーで「月の井酒造店」のK子女史も見えていて、オーガニックの日本酒「和の月」が出て来ました。良い加減ですな。
そして、やがて野菜すき焼き。
と思いましたが、
おや、肉が載ってるじゃないですか。
これはねえ、住吉さん、出汁なんです、出汁!と板長。
やっぱり多少は旨みがないとねえ、っていうことで肉も結局入れたんですよ。
なるほど。
これは「お揚げ」ですかね。おや、麩が生麩と乾きの麩と2種類あるんですね。
これはモヤシですか。板長、「ちんや」でも冬場に「大鰐温泉もやし」を「変わりザク」として売ったことがあるんですけど、結構売れましたよ。
この茄子は可愛いですね。あっ、これが江戸野菜の固有種「寺島茄子」ですか。すき焼きに入れるのは初めてです。
タマゴがないですね、持って来ていただけませんか。
え? タマゴじゃなくて、これを使うんですか。何でしょう、これは。
あ、黄身おろしですか、以前「柿安」さんで食べたことがありますけど、旨いもんですよね。辛みが抑えてあって良いですね。
これとこれは何ですか、え?トマトおろしとミルクおろしですか。へええ、板長、いろいろお考えになりましたねえ。流石です。
どの具を、どれにつけたら良いんですか。
え? そこまで考えてなかったから、住吉さんが考えてくれ って?
あ、そうなんですね、了解です。
乾物とか、割り下を良く吸う具は甘味が濃くなりますから、黄身ですかねえ、あ、ミルクおろしも良いかもしれませんね。シラタキも良いですね。
トマトは、むしろ肉ですかねえ。
いやあ、それにしても、何だか、満腹になってきました。
野菜は、肉より満腹するかもしれませんね。
御馳走様でした。
追伸①
単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。
21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。
時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。
くわしくはこちら↓です。
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.283日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。