疑いの体系

コンプラとは疑うことと見つけたり。

住吉史彦の格言です。

何か不祥事があった時のために、社員やお取引先を、とにかく疑い、

「ちゃんとやることを誓います!」

と、あらかじめ書類に書かせることを、コンプライアンスとかコンプラとか申します。

昨今、「ちんや」にお客様を紹介してくれる、大手の企業さんが、弊社に対して、

役員に暴力団員は入っておりません!

と記載した書類を提出するよう、求めてきています。

江戸時代なら、

無礼者!

で刃傷沙汰ですが、今時はコンプラの世ですから、穏やかに提出する羽目になります。

所謂大手さんと私の間には、人間的な信頼関係は、そもそもありませんから、ドライにつきあいますが、困りますのは、人間的に信頼関係がある浅草の取引先とつきあう場合です。

立場を変えて、弊社に物品を納入してくれる先に対しては、私がコンプラ書類を要求する形になってしまうのです。

日頃は信頼しています、と言っておきながら、その舌も乾かぬ内に、コンプラ書類を要求するわけで、その内容たるや、疑いの体系・疑いのシステムそのものです。

特に衛生の分野は、行政官庁を中心にこの流れが顕著なので、困ったことです。

背景には、普通の消費者が普通にクレーマーに化ける世相があります。しかも、その普通のクレーマーがネットを駆使したりするから始末が悪いですね。

次来る時は気をつけろよ!

というセリフは、もう聞かれなくなりました。

だから「いざ」という時のために、あらかじめ書類で武装する時代です。

近くに住む、小さい頃から見知った関係の取引先が相手でも、書類を要求せねばなりません。困った世の中です。

南無観世音菩薩。

 

追伸①

単行本『東京百年老舗』に載せていただきました。

21人のフォトグラファーたちが、歴史と伝統を現在に伝える「老舗」の魅力を余すことなく写しだした写真集です。

時代が変わっても、変わることのない老舗の魅力が、ここにあります。

くわしくはこちら↓です。

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

現在の笑顔数は361人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.281日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)