味覚オンチ

味覚オンチの調査を、朝の情報番組がやっていました。

天つゆと塩入りの麦茶を用意した上で、通行人に天麩羅を付けて食べさせ、どちらが天つゆか、当てさせる調査です。

正解者は55人中29人。

ということは26人が塩入りの麦茶を「こっちが天つゆ」と間違えたことになります。

あらら~半分近いじゃないですか。

これを視たスタジオのキャスター・アナウンサー・コメンテイター合計6人の内2人も、

自分も味に全く自信が無い、と発言していました。

うーむ、そういう比率だったんだ!

となると、この人たちは、外食で店を選ぶ時も自分の舌で決めることが出来ず、店の知名度や「食べログ」に頼ることになりましょう。

私は以前から「食べログ」で店を選ぶ人々をコケにして来ましたが、初めて「食べログ」の存在意義を知りました。味覚オンチの方々の役に立つのですねえ。

味覚音痴の方々は対策として、そもそも飲み会の幹事を引き受けない、という手もありましょう。しかし若い男性がデートの幹事を務めなくては婚活できません。

困りました。

「食べログ」に頼るしかないですね。

こういうことに成ってしまう理由について、東大の脳科学の先生は、

幼少の頃に多様な味に接しなかったからだ、と説明していました。

「多様な味に接しなかった」とは、子供に子供の食べたがるものばかり食べさせてしまった、ということです。

「甘」「塩」「旨」「酸」「苦」の五味の内、子供はどうしても「甘」「塩」を食べたがりますが、そういうものばかり食べさせてしまっては、味覚が発達しないそうです。

以前の貧乏な日本では、好き嫌いを言う子供を親が叱りつけて強制的に味覚に接しさせていましたが、飽食国家と成った今時の日本では、そういう躾をする場面は減っているかもしれません。

と、いうことは今後ますます店選びは、「食べログ」に頼る、他人の評判に頼ることになるだろう、という結論に達します。

いやはや、恐ろしい国に成りそうです。

南無観世音菩薩。

 

追伸①

雑誌『東京ウォーカー』2013年第8号の、新連載コラム「スギちゃんの愛される理由」の初回に、私が登場させていただきました。「長く愛されたいスギちゃんが、東京の老舗を訪れて愛される秘訣を探ります!」というコーナーです。是非ご購読を。

http://www.kadokawa.co.jp/mag/tw/

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は345人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.143日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

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潔癖キング

ある日ボンヤリとテレビを視ていたら、芸能界一の「潔癖キング」こと坂上忍さんが登場して、「ズボラ女子陣」とトーク対決をしていました。

なんでも坂上さんは、風呂を出てすぐ使うタオルと=しばらく寛ぐ時のタオルは別などと、タオルの用途を細かく分けていて、1日50枚近くを使うのだとか。洗濯は一日5回、風呂の回数も多いとか。

さらに潔癖エピソードは豊富で、

劇団員を自宅に招いた際に新聞紙を敷き、その上に座らせた、とか、

助手席でクッキーを食べ出した女性を車から即降ろした、とかスゴいです。

さて、問題なのは、坂上さんの食生活です。

絶対に他人と行かないのは、鍋と焼き肉。身内であっても、一緒に鍋OKの身内と、鍋NGの身内がいるのだとか。

ほとんどビョーキです。

ズボラ女子が、

打ち上げは、絶対鍋が楽しいですよ! 信じられな~い、とか、

直箸拒否とかされたら、人間として否定された気がしちゃう!とか非難しますが動じません。

オレは、そういう派ってだけのことだから!と言い放っていました。

最近は、このキャラでブレイクしているのだそうです。

うーん、こと鍋に関しては、私は「ズボラ女子」に1票ですかね。

ズボラで鍋を、やっちゃって下さい。よろしくデス。

 追伸①

雑誌『東京ウォーカー』2013年第8号の、新連載コラム「スギちゃんの愛される理由」の初回に、私が登場させていただきました。「長く愛されたいスギちゃんが、東京の老舗を訪れて愛される秘訣を探ります!」というコーナーです。是非ご購読を。

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追伸②

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 現在の笑顔数は345人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

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ダブル・ブッキング

料理屋にとっての悪夢と言えば、ダブル・ブッキングです。

ある日、ある料理業界の会合に集まっていたAさんの携帯電話に、自分の店から着信がありました。すると電話を受けたAさんの声が、すぐに上ずり始め、しきりと

申し訳ない!申し訳ない!と繰り返しておいでです。

その会合が行われている、当にその時間に30人の予約が入っていたのに、そのメモを御主人のAさんが、何かの加減で、なくしてしまったらしいのです。

結果、何も用意していない店へイキナリ30人が到着したのです。あらら~

実は弊店でも、かつて忘年会シーズンにダブル・ブッキングをやってしまったことがあります。当日ではなく事前に発覚したので、なんとかならないものか、と思案したのですが、あいにく満室の日で、どうしても席が空けられず、私が謝りに行きました。

そうしたら、その話しを聞いていたBさんが、

住吉さん、私は300人でやったことありますよ!

さ、さんびゃく人ですかあ。

そうなんですよ、私の時も事前に発覚したんですけどね、さすがに300人だと席を空けられないので、謝りに行きましたよ。あの時は参りましたね。

肝を潰す心境で行きましたらね、意外にあっさり、

そうなの!じゃあ、1週間延ばすよ!と御客様が言って下さって、本当に助かりましたけど、いやあ、あの時は本当に参りました。

そう、そう、最近は携帯電話とか携帯メールとか、FBメッセージとか、色んな入り口から予約が入ってくるから、よっぽど気をつけないといけないですね。

そんな話しをしていたら、

もう一人現れました、ダブル・ブッキング経験者が。

私はね、15人でやったわよ。

あら~やっちゃったあ! でも15人なら自宅のリビングに入れる!と思って、急遽リビングから家財道具を全部運び出して、料理屋用の椅子とテーブルを運び込んだのよ。自宅が店の上の階に在ったから、なんとか出来たのね。

え、ええー! なんていうことを!

だって、必死だったんだもの。厨房から席が遠いから、料理が冷めないようにダッシュしたわよ。

っていう感じで、この話しはヒジョーに盛り上がりました。Aさんも、皆さんの経験談を聞いて、少し気が楽になったように見えました。

やがて役員会も終わり、帰路を急ぐAさんを、皆が冷やかします。

あれ、まだ帰んない方が良いんじゃないですか。どうせなら、飲んで帰れば?!

さ、さすがにそれはマズいかと・・・

追伸①

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仮予約

予約の時点では、

予約をお願いします!

と言っていたのに、いざ、それをキャンセルする段になると、

仮予約を入れていたのですが・・・

と言い出す人が、世の中にはいます。たいてい素人さんではなく旅行業者で、確信犯です。

腹がたっても、その位は我慢しておこう、という料理屋さんが多いと思いますが、私は勿論、その派ではありません・・・

ちょっと、よろしいですか、×▽×さん、私は「ちんや」の社長の住吉史彦と申しますが、「仮予約」とはうかがってませんよ。

予約の電話をうかがったのは、実は私本人で、「お決まり」でよろしいですね、と念を押させていただいたら、間違い無く、ハイと言っておいででしたよ。そう、私本人がうかがってたんですからね。

嘘をついていただくと困りますよ。ええ、人を騙そうっていう、その御考えが気にいりませんね。

だいたい、お取引というのは信頼関係が前提なんじゃないですか?信頼が礎に決まってますよ。

それを騙そうっていうんですから、気にいりませんね。

言っておきますけどね、料理屋在っての旅行業者ですからね、その逆じゃございませんよ。だって、×▽×さんは料理をお作りになれないでしょう。

いえ、弁償しろって言ってるんじゃあ、ございませんよ。あなたが「ちんや」に与えた損害について許す気がないわけじゃありません。しかしね、人を騙そうとしたことは許されませんよ。

ちゃんとしましょうよ。

お宅様は大手さんでしょう。日本を代表する大手旅行業でしょう。その会社を代表して電話なさっておいでなんだから、日本の旅行業界を代表しているようなもんです。

しっかりしましょうよ。

さっきも申しましたけど信頼関係が基本です。今頃ぺろっと「仮予約していた」なんて言っちゃって、許されると思っておいでですか。ちゃんと謝らないと、どうなるか、お分かりですね。

え? なんですって?

そう、そう、そう。

最初から、そうおっしゃれば良いんです。最初からそうなされば、私もここまで申しませんでしたよ。

はい、はい、はい。

それでとりあえずは結構です。

結構ですから、今後はしっかりして下さいよ。「ちんや」だけでじゃなくて、全部の料理屋に対してちゃんとして下さいよ。はい、はい、それで結構ですから。

はい、ご免ください。しっかりお願いしますよ。ご免ください。失礼しました。

追伸①

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金花糖

ある朝、新聞を開いたら、知人が大きな写真で載っていて驚きました。

その記事は、

「金花糖作り 後世に残す 菓子卸業社長、木型託され挑戦」

というものでした。

「菓子卸業社長」というのは「萬年堂」社長の鈴木真善さん。台東区の、二条彪先生の経営セミナーの受講者の集まりである「台彪会」の仲間で、普段は江戸駄菓子が中心の御商をなさっています。

記事によりますと、金花糖(きんかとう)と言いますのは、

「魚や野菜をかたどった色鮮やかな砂糖菓子で、かつては結婚式の引き出物や節句に欠かせなかった金花糖。都内では製造が途絶えていたが、台東区の菓子卸業者が「伝統の菓子を後世に伝えていきたい」と、金花糖作りに取り組んでいる。」

へええ、私はよく知りませんでした。

「鈴木さんによると、都内での金花糖の製造は、6、7年前に廃業した墨田区の菓子店を最後に途絶えてしまったという。ただ、砂糖液を流し込む100種類以上の木型など、今ではなかなか手に入らない金花糖作りの道具は、菓子店の店主と長年の取引があり、以前から金花糖作りに興味を持っていた鈴木さんに託された。」

ほお!しかし、

「卸業者の鈴木さんは菓子作りは全くの素人。本業が忙しく、しばらくの間、金花糖の道具は保管したままだった。昨年11月、「消えようとしている伝統の菓子をなくしてはいけない」と金花糖作りに本気で取り組む決心をした。」

ほお、ほお!

「しかし、道具はそろっていても作り方が分からない。砂糖を煮詰める温度や時間、空気を含ませる混ぜ加減、木型に流し込むタイミングなど、試行錯誤を繰り返してきた。「今でも失敗の方が多い」といい、まだ、一日約70個程度作るのが限界だ。」

「現在、店頭には猫の親子やフクロウなど約10種類の金花糖が並ぶ。お祝いの贈答などに使う客が購入していくという。」

「鈴木さんは『金花糖は、日本人になじみ深い、温かみのあるお菓子。若い人にも愛されるように心を込めて作りたい』と話している。」

実に素晴らしい取り組みです。

鈴木さんはFBもなさっているので、書き込みさせていただくと、

住吉さん 

素晴らしいーなんて照れるなぁー

ありがとうございます!

と返事が。

うーん、

Bravissimo!

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

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値下げ合戦

牛丼業界で値下げ合戦が起きているそうです。

日銀のクロトン総裁が、国民歓喜の声を浴びつつデフレ脱却を目指しているというのに、かなりの値下げをする会社があるのだとか。

トホホを通り越しています。

最も大胆に値を下げるのは、あの有名な「YN家」さんです。「牛丼並盛」を100円下げ、280円にするのだとか。

380円が⇒280円になるのなら、「ちんや」は、12.000円のコースを⇒8.842円にしないといけませんね。

じぇじぇじぇじぇ じぇ~

「YN家」さんは、最近までいったん価格志向をあらため品質志向を強めていたはずですが、しかし結果は、社長曰く、

「従来の価格では、満足できる売上数に届かなかった。客が求める価値のうち、今は『価格』が最も大きい要素だ」~そうです。

報道は「値下げをしなければ売り上げが伸びない、業界の苦しい事情が垣間見えた。」と評していました。

つまり「追い込まれて値下げした」というのがもっぱらの評のようです。

しかも、ですよ、今後クロトン緩和で円の価値は下がっていくのですから、アメリカから肉を仕入れている「YN家」さんにとっては、そのまま仕入れ負担増になるはずです。

値下げ&仕入れ負担増!

いやはや、こんな背筋の凍るようなこと、私なら出来ません。だから、こちらは我が道を行くだけですけどね、業界上位の「大手」を経営する人には、国全体を想って貰わないと困りますよね。

いったい、この調子でこの国は本当に救われるんでしょうか、心配になります。

南無観世音菩薩。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

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料亭の味

「料亭の味」が追及されているのを視て笑ってしまいました。

それは、朝のニュース番組での出来事だったのですが、リポーターが食品産業の展示会に出かけ⇒面白そうな品物を見つけたら⇒メーカーの人にインタビューしていく、という内容でした。

さて会場に「料亭の味」という一品があったので、早速リポーターが突っ込みました。

「どこが、どういう風に「料亭の味」なんですか?」

「美味しいから、「料亭の味」なんです!」と、うら若き女広報さん。

「どういう風に美味しいと「料亭」なんですか?」

「すごく美味しいので「料亭の味」なんです!」

「では貴女は料亭に行ったことがあるんですか?」

「無いです・・・」

では、ここで試しにグーグルに「料亭の味」と入れて検索してみましょう。約 865,000 件がヒットしていて、意外なビッグワードですね。でも、最上位に本物の料亭さんが提供している品物は無く、ようやく8位に登場します。

1位の、大手メーカーが作っている商品のサイトを詳しく読んでみましたが、「料亭」である根拠は???でした。

近い内に突っ込まれる可能性大と申せましょう。

「料亭の味」というからには、

・間違いなく料亭が、自分の店の厨房で作っている

のであれば問題無いです。

ただし、ですが、自称「料亭」もあります。

料亭の定義が現在未整備なので、「名乗った者勝ち」です。私が見て「オタクは違うだろう!」という店が「料亭」を名乗っている場合もありますが、今のところ咎める術はありません。次に、

・料亭がレシピを提供して、あるいは技術指導をして他社に委託生産させている

のケースですが、これは実は多いと思います。

まあ、OKに入れて良いとは思いますが、本物の店と工場が何百キロも離れている場合は・・・な感じがします、私には。さて、

・料亭にはなんの関係も無いのに、「美味しい」ということを言うために、「料亭」と名乗っている場合、はどうなりましょうか。

既に「出来立て」「自家製」などは規制されていますから、やがて、この表現も規制の対象となりましょう。今が「穴場表現」というだけのことだと思います。

そう、既にデパート業界の自主規制では、

「出来立て」と表現する場合は、調理後提供までの時間についてのガイドラインがあり、

「自家製」と表現する場合は、どこに厨房が在るのか調べられます。当然ですね。

だいたい、新手の広告表現と規制とは所謂「イタチごっこ」を繰り返していて、「料亭」を規制しても、何かもっと新奇な言い方が登場するとは思いますが、今現在「料亭」が「穴場」であるのは事実のようです。

ルールが出来るまで、皆さんお気をつけ下さい、「料亭」に。

追伸①

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すき焼きじゃんけん

ユーチューブ検索で、また面白いものを発見しました。それは、

「すき焼きじゃんけん」!

この動画を投稿したのは「カイゴ大学」という、介護技術を無料で動画配信する、いたって真面目なサイトです。その「レクリエーション介護」の第二弾として、「すき焼きじゃんけん」が登場しているのです。

では、その動画を視て行きましょう。

真面目そうな講師の人が、段取りを解説して行きます。

・まずA4の紙を6等分に分けます。

・その6つの枠に、すき焼きの具材をイラストに描きます。

・描くのは肉、ねぎ、豆腐、しらたき、春菊、たまご の6つで1セットです。

・参加者二人がそれぞれ紙1枚を描きます。

・書けたら、この枠を6つに切り分けます。

・切り分けた紙を袋に入れます。参加者がそれぞれ1枚=1セットを描いてありますから、袋の中には2セットの具が入っていますね。

・さあ、ここまで出来たら、じゃんけん開始です。

・じゃんけんに勝った人が、袋の中から紙を1枚獲ることができて、それをホワイトボードに貼り付けていきます。

・ドンドンじゃんけんします。

・獲った紙が、以前に獲った具とダブっていたら、袋に戻します。

・ドンドンじゃんけんして、先に6種類を揃えた方の勝ちです。

動画では介護士の格好をした若い男女が、じゃんけんをしていました。

男子が連勝するのですが、せっかく勝っても同じ具を引いてしまい、袋に戻さないといけません。

女子は明らかに負け越しているのですが、たまに勝った時に、無駄な具を引かないので、5-4で接戦となります。

勝った者は、ヨオーッシ!

負けた者は、だああ~

と盛り上がり、紙を引いたところで再度ヨオーッシ・だああ~とまた盛り上がります。

ついに最後に男子がまた勝って、なんとか6つ目の具を獲得、画面全体がキラキラと輝き、男子はガッツポーズ、講師の人とハイタッチしたところで、この動画は終わります。

なんだか妙に盛り上がっていました。

なかなか楽しいゲームですね。

でも、すき焼きである必然性は・・・

追伸①

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期待値を超える

偶然ですが、同じ日のニュース覧に「期待値を超える」という話題が二つ並んでいました。

一つはクロトン総裁の「期待値を超える」金融緩和です。

前任のシラカワ総裁もデフレ脱却を目指して金融緩和をやっていたのですが、いつもやり口が「小出し」で、しかもマーケットを見てから対応する段取りだったので、インパクトを与えることができませんでしたね。

今日本経済が実質的に良くなったわけでもないのに、お金をじゃぶじゃぶ供給するのですから、今回の緩和策がバブルを引き起こすのは確実で、既に小さいバブルは起こっているようですが、「リスクがあるからやらない」というのは、「これまで」のことで、「これから」はリスクも想定して進む、と明言なさったようですね。通快!いや痛快!と感じた人も多分多いでしょう。

政策そのものも「期待値を超え」ていましたが、こうした発言も「期待値を超え」ていたと申せましょう。

もう一つの話題は「1.000円床屋」ことQBハウス社の「期待値を意識的に下げた顧客満足度戦略」です。

QB社は「駅ナカ」に店を、どんどん出店していますが、その場所はトイレの隣ばかりです。

トイレの隣は家賃が安く、人が大勢通るので、1.000円・10分でカットできることに気づいた客が、うっかり入ってしまう確率が高いですね。

そして、さらにトイレの隣に居ることで「技術への期待値を意識的に下げる」ことが可能だ、とその記事は解説していました。

つまり顧客満足度などというものは、利用前の期待値の高さで大きく変わってしまうもので、その期待値を下げておけば、不満足な場合でも文句を言われなくて済む、という次第です。

まあ、その通りではありましょうが、働いている人の意欲もかなり下がりそうですね。そんなことを書かれて平気なんでしょうかね。

でも、まあ、よそ様のことはどうでも良いので、さて置きまして、日頃私が困っておりますことを書きますと、それは弊店のような所謂「老舗店」への期待値の高さです。

「老舗」は良心的な値段で、全てのことに気配りが行き届いている、という風に考えておいでの方が多いようです。

一般論としては、そういう傾向があるとは思いますが、「全てのこと」にコストをかけるのは、やはり辛いものがありますね。店の中のすべての設備や消耗品にまで拘るのは大変です。

例えば、トイレットペーパーなんて、下手に上等なものにいたしますと、一個丸ごと持って帰ってしまう人がいるんです。本当です。

購入したばかりのトイレのスリッパを持って帰ったヤカラすらいて、これには弱りました。捕えて厳罰を加えたいです。

このように全てのことに気配りするのは大変です。

誰か、ウチの隣に公衆トイレを建ててくれないかなあ。

追伸①

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身体障害者補助犬法

浅草料理飲食業組合の役員会に出席しましたら、組合長から、

盲導犬の入店を断らないで欲しい、

という要請がありました。

今年の正月に浅草で、盲導犬を連れた人の入店を断った事例があったらしく、なんでも続けて断られたそうで、問題になっているのだそうです。

以前は衛生上の理由で「ペットお断り」が飲食店の大原則でしたから、店の側も意識を簡単には変えられないかもしれません。

あるいは「断ってはいけない」と知りつつも「正月だけは勘弁して欲しい」という思いだったかもしれません。店の中が大混雑ですから、不安に感じたかもしれませんね。

その「断ってはいけない」は、モラル上そうであるだけでなく、実は法律上の義務です。

「身体障害者補助犬法」第9条は、

「不特定かつ多数の者が利用する施設【例・スーパーマーケット、デパート、ホテル、レストランなど】を管理する者は、当該施設を身体障害者が利用する場合において身体障害者補助犬を同伴することを拒んではならない」と定めています。

既に2003年10月1日に施行されていますから、立派な義務なのですが、座敷形式・和室形式のお店の場合は、どうしても犬への抵抗が在ると思います。

犬のオーナーさんは、犬の足を拭く布を用意なさっているそうでが、畳の上に寝そべるとなると、大きいタオルを店側が用意する必要がありましょう。

タオルを使えば洗濯せねばならず、やはり衛生上、白衣とは一緒に洗えないですね。

でも、それはやって差し上げましょう。

何しろ、「ちんや」は狆屋の子孫ですので、ここは率先して受け入れるべきところです。

歓迎いたします。

追伸①

藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は345人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

皆様も、是非御参加下さい!

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.134日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。