鬼十則②
弊店のお客様であり、学校の先輩でもある柴田明彦さんが本を出されました。
題して『ビジネスで活かす電通「鬼十則」』
柴田さんは広告大手・電通で要職を務められた後独立。企業人の人材育成をなさったり、大学でビジネスを教えたりなさっています。
さて「鬼十則」とは、電通の四代目社長で「中興の祖」と言われる吉田秀雄が1951年(昭和26年)に制定した、社員の行動規範です。
「取り組んだら放すな、殺されても放すな」
「周囲を引きずり回せ」
「摩擦を怖れるな」
といった激しい言葉が目を引きます。
私の知人にも電通社員はおりますので、この十則のことは以前に聞いたことがありましたが、「鬼」とか「殺されても」という文言に、私は良い印象を持てませんでした。今回も正直申して、気が進まない心持ちで本を開きましたが、結果は読んで良かったです。
この御本は、もちろん「鬼十則」の10条を解説していく本ですが、柴田さんなりのビジネス経験、洞察をベースにして語っているので合点し易く仕上がっています。
この本では「十則」がモーレツ一方ではないことが指摘されて行きますが、途中から話しの焦点は、ビジネスマンとしての成長になって来ます。
第7条は、
「計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる」ですが、
ここで言う「計画」は、売り上げ目標とかではなく、人のキャリア・ビジョンのことであると解釈されます。
人は自分の成功体験を過大評価し、失敗体験を過少評価するものですが、成功に酔わず失敗の分析を入念に行い続ければ、やがて、成功と失敗を繰り返しながらも成長して行けるものです。
成りたい時分を見定めて目指して行くこと=それが「計画」だ、というのが、この条文の眼目です。
今日の自分は、昨日の自分とは違う。
何故なら、われわれの体は日々3.000億もの細胞が生まれ変わっているから。
おお、タンパク質分解酵素の話しですね。
こんな所で肉に繋がって来るとは。
体を生まれ変わらせるために、タンパク質分解酵素は日々老化した細胞に作用し、分解してアミノ酸に変えます。
そのアミノ酸が旨いんです。
だから肉は熟成させ=タンパク質分解酵素を作用させないと旨くないんですね。繋がりました。
優れたビジネスマンは、タンパク質分解酵素のことをご存知でした。
弊店の肉を評価してくださるわけです。
まったく鬼ですな。
追伸①
年末年始の営業案内です。
年末=11月26日から12月31日まで休まず営業致します。
年始=1月1日のみ休業し、2日から12日まで休まず営業致します。
どうぞ御利用下さい。
追伸②
一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。
タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。11月19日平凡社より刊行されました。
この本は、
食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、
全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、
この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。
是非是非お求めください。
弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。
是非。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.762日連続更新を達成しました。