アルコール度数
台東三田会の忘年会が「ちんや」で開催されました。
今回宴会前の卓話をお願いしましたのは、会津若松の「末廣酒造」七代目・新城猪之吉さんでした。1974年のご卒業で、福島県酒造組合の組合長でもあられます。
色々お話しをうかがう内面白かったのは、江戸時代の酒は今のアルコール度数の半分くらいだった、ということです。
その酒を江戸の人々は大量に飲んでいたそうです。
江戸に運ばれてきた酒の量を江戸の全人口で割ると、1人あたり1日2合の酒を飲んでいたことなるという試算があるそうです。
酒呑みだったのは庶民だけではなく、武士も大量に飲んだそうです。参勤交代があって、独り身ですからねえ。
ある屋敷の、施設管理担当のある武士は、世ごと出入りの畳商から接待を受けていたということなのですが、それが連日一升!
とても信じられませんが、度数が半分なら、やってやれないことはないと思います。
それにつけても話しは逸れますが、江戸時代って汚職天国だったんですね。
このブログを書いている日、NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル」が世界汚職ランキングを発表しましたが、その中で日本は15位。
去年より3つ順位を上げたそうですが、さほど良い点でないのは、江戸の汚職文化・接待文化が根をおろしているからでしょうか。
1位デンマーク
2位ニュージーランド
3位フィンランド
と上位10か国のうち7か国をヨーロッパ諸国が占めていますね。
一方、中国は100位となり去年の80位から順位を大幅に下げました。政府が反腐敗キャンペーンを必死で展開しているのに順位が落ちてます。
格好悪いですね。
ここはまず、対策として酒の度数を上げたらどうでしょうか。
中国の酒は度数の低いものが多いから、延々と接待漬けにされてしまうんじゃないですかね。
役人が早々に酔っぱらって帰りたくなるようにしたらどうでしょうか。
ねえ、習近平さん。
追伸、
一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。
タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。11月19日平凡社より刊行されました。
この本は、
食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、
全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、
この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。
是非是非お求めください。
弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。
是非。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.743日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。