消去法

<まず昨日のクイズの答えです>

Q:1965年にスタートした映画「若大将」シリーズの中で、加山雄三さんは老舗のすき焼き屋の坊ちゃんで、スポーツ万能で爽やかな「田沼雄一」として登場しますが、そのすき焼き屋の屋号はなんと言うでしょう?

A:田能久(たのきゅう)

はい、弊ブログの読者の皆さんには簡単でしたね。

ではでは、がらりと話題を変えますが、

<テレビの速報でジミン党さんの大勝利を視ていて思ったこと>

⇒消去法で選ばれるのも悪くはない。

人様から選ばれているという点では政党も料理屋も同じですが、その選ばれ方・雰囲気は色々ですね。

同じジミン党さんの大勝利でも、今回の勝利は、

2005年の、郵政の熱狂の中での勝利とは全然違い、

2012年の、ミンシュ党さんに対する懲罰としての勝利とも少し違うと感じます。

他に選択肢がないから、消去法で選ばれたと申せましょう。

この勝利について、ひどい低投票率だから国民全体から見ると四分の一しか支持していない、とケチをつける人がいたりしますね。

しかし、ジミン党さんとコーメー党さんの手堅い支持者が、せっせと投票に行った結果がこれで、立派なもんです。それに小選挙区って、元々少ない票で多数の議席を獲れる仕組みですよね。

もちろん民主主義としては良くないんでしょうが、商いの参考にはなります。結局薬局手堅く支持して下さる方を獲得することが政党でも料理屋でも大事だということが分かります。

熱狂的でなくても良いんです。

料理屋を選ぶ場合も、

ウチの家族は、正月は毎年あのすき焼き屋だよね。もうマンネリだけど、他を探すのはメンド臭いし、店を変えてハズしてもイヤだし、結局今年も「ちんや」でいいよね・・・

っていうお客様が実際多いと思います。特に正月は「毎年」の方が多いですね。

情報が溢れかえっている時勢だからこそ、情報を吟味するのはもうメンド臭い!と思う方は少なくないと思います。

それで良いんです。

いや、それが素晴らしいんです。

消去法で選ばれる。

うん、素晴らしい。

追伸、

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

タイトルは『日本のごちそう すき焼き』。11月19日平凡社より刊行されました。

この本は、

食文化研究家の向笠千恵子先生が、すき焼きという面白き食べ物について語り尽くした7章と、

全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

弊店の店頭でも販売しますし、こちらからネットでも購入できます。

是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.756日連続更新を達成しました。

 

 

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ビートルズとすき焼き

秋の叙勲で「若大将」が旭日小綬章を受章なさったそうです。

「若大将」とは言わずと知れた、加山雄三さんのことですが、そういう受賞インタビューの際にも、加山さんは必ずビートルズとすき焼きを食べた話しをして下さって、我々にとっては、とても在り難い御方です。

さて、ビートルズが来日した1966年は、「若大将」としての加山さんの絶頂期です。その頃にビートルズのメンバーと面会しています。

当時は所属しているレコード会社が同系列で、日英のトップアーティスト同士。

「会社から“ビートルズと会いませんか?”と言われてね。でも当時はホントいきがってたから“いいよ!”って帰っちゃったんだ」

でも尊敬するお祖母さんの強い勧めもあって、結局宿泊先だった東京ヒルトンホテル(現在はザ・キャピトルホテル東急)を訪れたそうな。

部屋では約2時間半、すき焼きを食べたり、加山のアルバム「ハワイの休日」を聴いたり交流を深めたとか。

この時に5人で記念写真を撮ったそうですが、他の人間が一人も写り込まない状態で、4人と1枚の写真に納まっているのは世界で加山さんだけだと言います。へえ。

このように毎度インタビューですき焼きネタを出していただき、実に助かります、若大将。

なお加山さんは、現在「人生で最後」と題した全国ツアーのまっ最中。来年7月25日の東京・NHKホールまで、47都道府県を縦断し、計52公演があるとか。素晴らしいです。

今日は最後にクイズです。

1965年にスタートした映画「若大将」シリーズの中で、加山さんは老舗のすき焼き屋の坊ちゃんで、スポーツ万能で爽やかな「田沼雄一」として登場しますが、そのすき焼き屋の屋号はなんと言うでしょう?

3秒以内にお答え下さい。

(正解は明日の、このブログにて)

追伸、

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庶民の味

テレビの「庶民ぶりっ子」は、もう止めて欲しいとこのブログで何度か書いてきました。

同じことを何度も書くとしつこいのですが、最近「庶民ぶりっ子」の新バージョンが登場して、また書きたくなってしまいました。今度は、

訪日外国人は、日本の庶民の味を大好きだ!

という話題です。

すき焼きではなくて牛丼、

寿司ではなくて回転寿司、

お座敷天麩羅ではなくて、奇怪が揚げる天麩羅チェーン、いや、機械が揚げる天麩羅チェーンに外国人が押し寄せている、というニュースが最近しきりと報道されますね。

実際、浅草の「て♡や」さんも外国人で賑わっています。

そのニュースを流しているテレビ局の社員さんは高給獲りですから、高級な寿司や天麩羅に行っていること間違いないのですが、番組ではしきりと、そうした店を推奨します。

本人はきっと裕福と思われるコメンテーターさんも、

これは良い事ですね!と絶賛。

困ったことに最近ではお役所もこの傾向に同調して、ホクホク顔。彼らは、とにかく訪日外国人の数を2千万人にまで増やすという政策目標があるので、数字が出ることには何でも賛成なのです。

少し前まで日本にやって来る外国人と言えば、たいていインテリで歌舞伎座へ行ったりしていましたが、今は昔。

牛丼目当てに日本へやって来る人にすき焼きを食べさせるのは至難の業でしょう。トホホなことですが、この傾向は止まらないと思います。

しかしですね、一つだけお願いしたいことがあります。

ブラックな店を外国人に推奨するのだけは止めて欲しいです。

企業の姿勢はよくチェックしてから報じて欲しいですよね。

非正規雇用の従業員が一人で維持している店が在ることを世界に知られて問題ないんでしょうか。

トホホです。

 

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風邪をひいても、すき焼きは旨い

インフルエンザがもう流行入りしたとか報道されていますが、今シーズンの私の風邪履歴は、今の所11/29から12/2にかけて鼻風邪にかかっただけです。

咳や発熱はなく鼻水だけで終わったのですが、悪いことに、この間に国際観光日本レストラン協会の納会がありました。

会場は新橋の「今朝」さんですから、料理は当然すき焼きです。問題は鼻水だけでしたので、出席しました。

「今朝」の御主人・藤森さんはワインにお詳しい方です。ですので結構なワインが出て来て、それを周りの皆さんが絶賛するのですが、私は、

???

ああ、自分は今風邪をひいているのだなあ、と感じざるを得ませんでした。

しかし、すき焼きが始まると、

!!!

あれ、治ったのかな?

しかし、ワインは美味く感じません。そこが?です。

以前から、

風邪をひいても、すき焼きは旨い

ということは感じておりましたので、この際少し調べてみました。

この現象は、「感冒後味覚障害」の主な原因が、鼻粘膜の腫脹(鼻づまり)や、においを感じる嗅上皮粘膜の炎症がひきおこす、嗅覚低下だから、ということで説明できるようです。そう、味覚でなくて嗅覚の低下が主だということです。

そもそも味と申すものは、五味を感じる基本的な味覚だけでなく、いくつかの感覚で出来上がっています。

1.狭義の味覚=甘味、酸味、塩味、苦味、旨味の五基本味。

2広義の味覚=辛味、渋味、こく、広がり、厚みなど味覚に皮膚感覚を伴ったもの。

3風味=味覚に嗅覚による香りが加わったもの。(これは香り物質が口の中から鼻腔に抜けた時、嗅覚細胞を刺激して得られます)

4食味=口の中で感じる食感、温度感覚。視覚から入る食物の色・光沢・形。聴覚から入る咀嚼音。

5その他=外部環境(食事をしている場所の状況)や、生体内部環境など(その時の体調・空腹か否かなど)

この内、鼻づまりが起きると3がおかしくなる、という次第です。

もちろん風邪が重篤だと1や2もおかしくなりますが、今回そちらは大したことはありませんでした。3だけやられていたので、ワインの香りは分からなかったものの、健在だった1が甘塩旨=すき焼き三味を感じていたのだと推測されます。ですので、

すき焼き屋の皆さん、

風邪をひいても、すき焼きは旨い!

は都市伝説ではなかったのです。

是非喧伝しましょう。

追伸、

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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

 

 

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リタとすき焼き②

リタとすき焼きの話しは、昨日の弊ブログに書きました、山下(旧姓・三浦)マス子(91)さんの件だけではなかったようです。

竹鶴家の家事見習いだった札幌市中央区の女性(81)という方もメデイアに登場しました。

この方も、当時の写真や記憶を基にリタの料理を再現してみせたそうです。

再現されましたのは、

・焼き菓子のプディング~クリスマスには焼き菓子にたっぷりかけたブランデーに火を付け、取り分けていたそうです。それから肝心の、

・そぎ切りのネギを扇形に盛りつける、すき焼き

ネギを扇型に盛ったというのは、昨日の山下(旧姓・三浦)マス子さんの証言と一致しますね。

こうした料理を、なんと小樽商大の学生さん商品化しようと取り組んでいるそうで、既に北海道ではニュースに成っています。

うーん、出遅れました。

でも、「ネギを扇形に」というだけだと、インパクトが強くはないですね。

どうやって、商品化するんでしょう。

お手並み拝見。

追伸、

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リタとすき焼き

おお、これで弊店も「マッサン」ブームに便乗できそうです。

竹鶴政孝の妻リタ(ドラマの役名は「エリー」)が、余市の自宅ですき焼きを出していた、という情報をgetしました。

まあ、getと言っても、『女性自身』の請け売りですけどね。

師走に入り、弊ブログでは請け売り率が上昇しておりますが、ひらにお赦し下さいませ。

さてさて、この情報のネタ元は、

「山下(旧姓・三浦)マス子さん(91)。太平洋戦争の開戦が目前にせまった昭和15年、山下さんは16歳で、“マッサン”こと政孝が興した大日本果汁(後のニッカウヰスキー)に入社。寿退社する22年まで事務員として働いた。」

「自宅から会社まで、4キロほどの道のりを毎日徒歩で通勤していた山下さん。「雪深い道を歩くのは大変だろう」と気遣った政孝とリタは、冬の間、山下さんを工場内にあった自宅に泊めた。」

「よくいただいたのは土瓶蒸し。まつたけのね。あのころは山に入れば、割と簡単に採れたんじゃないですかね。それとすき焼きをごちそうになったのを覚えています。リタさんは食材の盛りつけにこだわりがあって、キレイに扇の形にねぎなんか並べていましたね」

すんばらしい。

しかし、この話しは、この後戦時中のリタの苦労話しへと転じてしまい、すき焼きについての言及は、もうありません。

すき焼きを酒肴にして、ウイスキーを飲んだのか?

小樽ならではの具材は入れたのか?

とか、知りたいんですけどねえ・・・

ドラマの中で、すき焼きの場面をやってくれないかなあ、NHKさん。

受信料割り増しで払いますよ。

追伸、

一冊丸ごと「すき焼き大全」とも申すべき本が出ました。

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この本は、

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鯖すき焼き

富山の方は、鯖と牛肉の両方を、一緒にすき焼きにすると聞いたことがあります。

でも、それは家庭のすき焼きでの話しで、営業でそれをやる(鯖+肉)すき焼きの店は、これまで発見できませんでした。

しかし、出来たそうです。京都に。

店の名前は、

サバ専門料理店「SABAR京都烏丸店」

私は未だ行っていませんので、報道の請け売りですが、

「社長で「サバ博士」こと右田孝宣さんが、サバ好きが高じて「ノリで」オープンしたという。「SABAR」福島店と天満店に次いで同店が3店目となる。」

「明治ごろに建てられた町家を改装した約70坪。1階と2階にサ=3 バ=8にちなんで各38席を設ける。」

「店のコンセプトは「サバ屋敷」。

「メーンターゲットは30~40代の「サバ好き」。

「主なメニューはしゃぶしゃぶや、すき焼き、「サバギョプサル」など6種類の鍋(1人前=980円~1,780円)。そのうち、四川麻ラーサバ鍋、下仁田ネギと色んなキノコのサバ鍋、韓国風の「サバチョンゴル」は同店限定で提供する。テーブルに設けられたコンロに、そのまま刺し身でも食べられる鮮度のサバを野菜と一緒に楽しむ」

・・・って、いうことは、(鯖+肉)すき焼きでは無いんですね。

残念。

そんなに鯖に拘らないで、肉も入れてくれれば良いのに!

追伸、

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この本は、

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全国の、有志のすき焼き店主31人が、自店のすき焼き自慢を3ページずつ書いた部分の二部で構成された本で、

この十年の「すきや連」活動の集大成とも言える本です。私も勿論執筆に加わっています。

是非是非お求めください。

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是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.750日連続更新を達成しました。

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うま味研究

「味博士」と、「すきや連」で旧知の鳥山畜産さんが組んで、肉の旨みの研究をしておられます。なかなか面白いので、私も注目させていただいています。

「味博士」とは慶應義塾大学共同研究員の鈴木隆一博士のこと。味を計測して、それをグラフで「見える化」する技術を開発された方です。『味博士のぜったい太らない食べ方』『日本人の味覚は世界一』といった著書もあります。

その肉研究のことが、なんと『週刊プレーボーイ』に採り上げられましたので、読んでみました。コピペしますと・・・

「慶應大学と共同で開発した味覚センサーによる分析では、肉のうま味の平均値は2.9くらいですが、鳥山畜産の熟成赤城和牛は3.6前後。この0.7の差が大きいんです。甘味でたとえれば、2.9は甘味のあるお米で、3.6は甘いオレンジジュースの数値。それくらいの差があります。」

「では、このうま味の強い牛肉はどうすればできるのか。うま味の成分はグルタミン酸ナトリウムとイノシン酸ナトリウムですが、これをエサに混ぜて牛に与えればいいというわけではありません。」

「肉質の60%は遺伝といわれているので、まずはうま味のある、いい肉質の母牛選びが重要ですが、さらにそこから『エサにこれくらいの割合で穀物を混ぜた牛は3.1』『こういうタイミングでエサを与えたら3.2と、数値化していくんです。 牧場では1200頭の牛を飼育しており・・・」

これ以上コピペするとネタばれになってしまうので、続きはこちらをお読みいただくとして、

この話しの後段に良いことが書いてありました。

「世の中には、ブランド牛以上にうま味のある牛肉が意外と多いんです。でも、知名度がないために安売りされたりしています。味覚センサーを使えば、うま味が数値化できるので、こうした埋もれているおいしい肉を発掘して、消費者の皆さんに情報発信などができます。」

そうそう、そうです。

私からも日本の消費者の皆さんに苦言を申し上げますが、ブランドだけを判断基準にしている人が多すぎますよ。

ブランドを食べて美味く感じなかった場合、それは貴男が悪いのではなく、肉が本当に美味くなかったのです。

でも、大金を投じて有名なものを食べてしまった事実が在るので、それが「美味くない」とは決して言えません。結局薬局自分で自分を騙して「美味かった」ことになさっているでしょう。私は分かっています。実際、そういう人が、とても多いです。

その点、センサーは人を騙しません。

人より機械が信用できるとはトホホな話しですが、しかし現実です。この現実は変えていきたいと、私も思っています。

追伸、

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コラボ羽子板

羽子板組合さんが頑張っておいでのようです。

正月に羽子板をするご家庭が減って行く中で、羽子板の売り上げも長期低落の傾向にありますが、そんな中でも頽勢を挽回しようとするチャレンジはなされています。

それが「浅草寺歳の市 芸大生と江戸文化の職人たちとのコラボ展」です。

この展覧会は、東京芸術大学のデザイン学科2年生の有志と「東京歳の市 羽子板商組合」に所属する職人さんたちが組んで、新作の羽子板を展示・販売するもので、今回で8回目です。

アイデアは学生さんが練り、デザイン画を作成。素材選びに職人さんの元へ行き、職人さんが押し絵で羽子板を作成。最後は学生さんが仕上げるそうです。

羽子板組合からは、

「学生が考える斬新なアイデアを形にするのは刺激になるし楽しい」

「こんなアイデアがあったか!と気付かされることも」

という声が。

一方、学生さんからは、

「半立体になったものがなかなか想像できなくて、デザイン画をどうするかが難しかった」「素材選びが一番楽しかった」

「職人さん泣かせの細かいデザインにしてしまったが、出来上がった物を初めて見た時は感動した」

とという声が出たとか。

浅草寺の、五重之塔前で12月17日から19日まで開催されますので、是非お出かけを。

追伸、

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ブーム

今年は、すき焼きが「ブーム」だそうです。

この数年飲食業界ではトマト鍋・カレー鍋などの“変わり鍋”が、毎年のように「ブーム」と言われて来ました。

「今年は××鍋」っていう感じで、誰かが発信してきたのだと思われます。

まあ、アッシには何の関わりも関心も無いことでござんす。

その業界で、今年の「ブーム」はすき焼き・しゃぶしゃぶだと報じられています。

へえ~そうなんですかあ。

その理由ですが・・・

■その1―肉食ブーム

この数年やれ「赤身肉」やれ「熟成肉」やれ「塊肉」と言われています。弊店はそんな流行りには全く関係無く、ずっと「赤身肉」「熟成肉」をやってますけどね。

■その2―ゲストに喜ばれやすい

すき焼きの店に招待すると「もてなし感がゲストに伝わりやすい」のだそうな。o-motenashiは2014の流行語でしたからねえ。

■その3―コストパフォーマンスがいい

「外食でのすき焼きやしゃぶしゃぶというのは、実はお得である。」

「浅草や神楽坂などのいい肉を驚くほどリーズナブルに提供してくれる店の場合、ヘタに家で肉鍋をやるより安上がりにすら思えてくる。」

おや。分かってたんですか!

ネットの口コミ・ランキングでは弊店の「コスパ」は従来とっても評価が低かったんですけど、あんなものを無視してちゃんと評価できる方がちゃんといたんですね。

でも2014に急に評価されるのは変な感じですね。ミシュラン・ガイドが和食の「ビブグルマン」(=5000円以下で食べられてコストパフォーマンスが高く、調査員お薦めのレストランのこと)を導入したからでしょうか。変な感じです。

ともあれ、アッシには何の関わりも無いことでござんす。

弊店では別にすき焼きのブームなどは全く無いですね。むしろ師走の選挙で景気は悪い感じ。

何の関わりも無いことでござんす。

追伸、

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是非。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.747日連続更新を達成しました。

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