タクシードライバー

 このところ、タクシーに何回か乗りました。

 つまりは遅くまで飲む機会が続いた、ということなのですが、それはさて置くことにさせていただきまして、なんかタクシー業界って、最近、乗るたびにサービスの質が落ちて来ているように感じます。そう感じるのは私だけでしょうか?

 なんか、自分が客を降ろしやすい所で降ろそうとする傾向が見え見え、なのです。

 「通りの左側に『カラオケ館』の青いビカビカした看板が見えますよね。ひどく目立つから分かりますよね。あそこで降りたいんです。」私はいつも、そう申します。

 酔っ払っていて長い距離を歩きたくないから、タクシーに乗っているわけで、なるべく近づきたいからそう申すのですが、

 「ここで良いですか!」

って、ドライバーさんは筋1本手前のバス停の所で降ろそうとします。そこが寄せ安いからでしょう。

 先回りして「良いですか!」って言ってしまえば、No!と言いにくいだろう、と思って、そう言ってるんでしょうね。このパターンに頻繁に遭遇します。

 荷物がある、とか

 高齢で足腰に支障がある、とか

 雨が激しいので、とか

~そういう理由で客は電車やバスでなくて、タクシーを利用するのに、その根本のベネフイットを自分から放り出してしまったら、他に誰が乗るんでしょう、タクシーに。

 まあ、乗るのは酔っ払いに限られましょう。

 酔っ払いを乗せ⇒吐かれたり・騒がれたりと、ヒドい目に遭ったドライバーさんが次々に退職し、後の採用がうまく行かず、ますます残念な人材ばかりが、この業界に集まって来ているような気がします。

 今時はナビがありますから、プロ意識が無くてもドライバーが務まってしまいますね、表面的には。まさに悪循環です。

 一部には、福祉専門タクシーとか観光専門タクシーに特化して、こういう悪循環からぬけ出ている会社があることは私も知っていますが、全般的には、良くない傾向が続いているとしか見えません。

 高速バスのように一度に大勢の人が死んだりしないので、大きく報道されませんが、事故も少なくないと聞きます。

 酔っ払って、「流し」の車ばかり乗っている私にとっては困った事態です。今後はいちいち優良な会社に電話して、来て貰わないといけないのかもしれません。トホホです。

 それにですよ、どこかへ観光に行くと、行った先では、たいていタクシーに乗りますよね。だから観光客にとっては、タクシーのドライバーさんの印象って強いですよね。

 観光振興にとっては、現状は実に良くない状況だと思います。業界としての重要度が低いとは言えないと思うんですけど!

 そんなことを考えながら、ネットを見ていたら、タクシー業界について、こんなことが・・・

「流しや辻待ち営業では客が車を選びにくく、かつ、乗るまでサービスの良し悪しが分からないため、利用者保護の観点から、安心・安全なサービスの確保が重要。」

「運賃原価のうち人件費が約8割を占めるうえ、歩合制賃金であるため、運賃を下げた場合に見込んだだけの需要が増えないと、減収のかなりの部分が運転者の賃金にハネ返ることになり、長時間労働や過労運転を招きがち。」

 やはり、業界の構造が原因で顧客志向の経営が行われにくい、と考えられているようです。

 別のサイトには、こんなことも・・・

「タクシー業界ならではの数多の矛盾。それらのほとんどは労使間の信頼関係の欠如に起因します。タクシー会社により多少の温度差はあれど、雇用側は自社乗務員を消耗品と捉え、営業車を回転させる労働力としか見ません。」

「乗務員は会社組織の一員ではなく、単に軒先を借りているだけとうそぶきます。このような環境下において良質なロイヤリティが生まれ、お客様を感動させるサービスを望むことは難しいのかもしれません。」

「お客様との濃密なコミニュケーションが不可欠であり、安全と安心を提供する専門性の高いタクシー乗務員という仕事。これほど遣り甲斐のある接客接遇業はそう多くはないばずです。航空会社や旅客鉄道、バスなど、他の交通移動手段と肩を並べる環境の構築はできないのでしょうか。」

「答えは簡単です、経営者の意識が変われば可能なのです。」

 うーん、なかなか、深刻。

 この現状を打破したい!という経営者の方、今度飲みましょう!

~じゃなかった、乗りますよ、御社の車に。

 

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
 ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

  「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は296人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 参加者の方には、特典も! 

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて926日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 

Filed under: ぼやき部屋 — F.Sumiyoshi 12:01 AM  Comments (0)