不自然な食べ物
昨日まで夏休みをいただき、御不便をおかけしました。「ちんや」は、本日より通常営業しております。さて、
休み中に映画『モンサントの不自然な食べ物』を観ました。
世界の種子市場を支配し、農業全体をも支配しそうな、バイオ化学企業・モンサント社の実態を暴いた映画です。
モンサント社は、さまざまにビジネスを展開していますが、主要な分野は遺伝子組み換え作物~例えばトウモロコシの種です。その世界市場の90%を占めています。
モンサント社は、まず農薬に強い(=耐性のある)作物を開発しました。大規模農場で、飛行機で農薬を大量にバラ撒いても、この作物は育ちます。
で、その種を使うことで、それまで虫とりや草むしりに従事していた子供が、学校に行けるようになる、と宣伝しました。収量も多いので飢餓を脱することが出来る、とも宣伝しました。
世界の農民はこの種を歓迎しました。モンサントの宣伝に乗せられたからです。
しかし恐ろしいことに、この種から育った作物が実らせた種は、翌年植えても発芽しないのです。なんと、そういう風に遺伝子を組み換えてあるのです。
だから、翌年も農民はモンサント社から種を買わないといけません。
結果、いったん収量は上がったようですが、皆が完全にモンサント社の支配下に入ってしまいました。
そもそも、ですが、モンサント社は、あの悪名高き「枯葉剤」のメーカーです。ベトナム戦争で「枯葉剤」を使用し、戦後はそれを農薬に転用し、やがて農薬と作物の関係を研究する内、農薬耐性のある作物の開発に成功しました。
普通の遺伝子のトウモロコシは、農薬に弱く収量も少ないので、次第に植えられなくなって行き、「遺伝的多様性」が失われました。世界中でモンサントの種ばかりが植えるようになってしまったのです。
それを忌避した農家は、経済的に敗北し、破産して行きました。
これが現代農業の姿です。
日本食品に遺伝子組み換え作物が含まれていれば、それを消費者に表示する制度になっていますから、モンサントの支配から今の所、免れています。
でも、皆さん、ここでご注意いただきたいのですが、TPPに参加しようとすると、この表示義務を撤廃しないといけないらしいのです。
恐ろしくないですか?
TPP参加後は、食品に遺伝子組み換え作物が含まれても、そのことを消費者に隠すことが出来るのです。
末法の世ですな。
南無観世音菩薩。
追伸①
藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に載せていただきました。
不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。
他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。
是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)
追伸②
「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。
この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。
その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。
現在の笑顔数は288人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。
参加者の方には、特典も!
皆様も、是非御参加下さい!
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて923日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。