小林大地君

 明治大学商学部4年の小林大地君が来店されました。

 小林君は、もともと自転車好きだったそうですが、この夏、口蹄疫の被害に遭った宮崎県を支援したいと思い立ち、埼玉のご自宅から宮崎まで、猛暑の中自転車で旅をしました。

 7月29日に埼玉を出発、各地でその土地の人から宮崎への応援メッセージを集めながら進み、9月3日ついに宮崎市に到着しました。

 小林君が今時なのは、単に旅するだけでなく、途中で見聞きした出来事をブログとツイッターに書きながら走ったことです。たちまちネットの世界で小林君は有名になり、特に東国原・宮崎県知事が彼のツイートをリツイートした直後には、彼のアカウントにフォローが殺到したそうです。

 走っている最中に既に有名になった小林君は、鳴り物入りで宮崎に入り、知事や宮崎市長からリアルに出迎えを受けました。またこの活動は、メデイアの注目もあびて、CANPANブログ大賞「毎日RT特別賞」を受賞しました。

 そんな小林君のことを私が知ったのは、久米繊維工業の久米社長を通じてでした。

 私が会長をしている、台彪会の勉強会に、久米社長を講師としてお招きしたのが、8/6のことでしたが、その講演の後の懇親会で、「今、自分の所の学生が、宮崎まで旅をしていて、途中経過をツイートしているんですよ」という話しを聞きました。

 久米さんは、社業のかたわら、明治大学商学部で「ブログ起業論」を教えておいで、小林君は、その門下生なのです。

 私は、ちょうど7月にツイッターを始めたばかりでしたので、小林君のツイートぶりを見ながら、

 へえ、ツイッターというのは、こういう風に使えるのか、と感心したものです。

 その小林君と私は今、「今こそ宮崎牛を食べる会」というチャリテイー食事会を準備しています。

 今回、誠に勝手ながら、この食事会にご参加いただける方を、ツイッターのハード・ユーザーの方に限定しようと思っています。

 単に宮崎牛のすき焼きを召し上がっていただくだけでなく、食事会場にモバイル機器をお持込みいただいて、この会の趣旨・会場の様子などを、生中継のようにつぶやいていただこうと企画しています。今先端の情報技術であるツイッターの、ハード・ユーザーの皆様のお力をお借りして、宮崎県畜産業界への支援の輪が広がれば、最高です。

 この食事会は、年末の、「今年の10大ニュース」が新聞に載るころに実現させたいと考え、鋭意準備中です。

 詳細が固まりましたら、このブログにも掲示します。また、準備中のやりとりもツイッター上にお見せしようかと思っています。

 請う、ご期待です。ブログ読者の皆さんも是非ご参加を!

 ただし、フォロワー200人以上が条件です。12月の募集開始まで日がありますので、皆さん頑張って、フォロワーを集めて下さいね。ひひひひ。

追伸

 本日11/20は、昼席・夜席とも個室が予約で満室になっています。大勢様はありませんが、七五三とか御結婚記念日などの中小宴会が入っています。皆様、ご多幸を祈念いたします。

 予約無しで見えた方は、悪しからず、大広間へご案内いたします。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて265日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。

 Twitterもやってます。こちらでつぶやいています。

*「毎日RT特別賞」を受賞した、小林君のブログはこちらです。

第7回「すきや連」、ジャスト・ピッタリ賞

 第7回「すきや連」を今月開催しますので、「旗振り役」兼事務長である、私は準備作業が忙しくなってきました。

 今回は、手切りの御肉と炭火を使った調理方法で知られる、日本橋小伝馬町の「伊勢重(いせじゅう)」さんで開催することになりました。肉は期待できます、当然。

  その出欠者のリストをまとめるのが、私の仕事です。

 120名ほどの方にお声かけし、会場の関係で、「定員50名様・先着順」で募集していましたが、今月に入ってから、だんだん申し込みが増えてきました。定員を突破する前後が、事務的には神経をつかうところです。

 その、神経をつかう申込みの期限が11/15でしたが、その日、奇跡的なことがおきました。定員50名に対して、11/15に50人目の申込書が送られてきて、ジャスト・ピッタリ賞で、締め切りになったのです。ビックリです。

  ご出席下さる予定の、すき焼き屋さんは、松阪牛の「和田金」さん、近江牛(彦根市)の「千成亭」さん、米沢牛の「登起波牛肉店」さん、仙台牛の「かとう精肉店」さん、

 関東では、横浜の「荒井屋牛鍋店」さん、前橋市の「牛や清(ギュウヤキヨシ)」さん、新橋の「今朝」さん、「ニューオータニ岡半」さん、神田の「いし橋」さん、「銀座吉澤」さんなどです。もちろん、会場店の「伊勢重」さんは父子でご出席です。

 また、すき焼きをメイン料理にしている旅館の方も見えます。ホテル竹園芦屋さん、下仁田の「常磐館」さんと「下仁田館」さんです。「すきや連」では、毎回のことですが、盛大な宴会です。

 また、開宴に先立って、㈱沖縄さとうきび機能研究所の高村善雄社長による卓話をお聞きいただきます。テーマは「すきやきに合う砂糖とは」です。この御話しも参考になると思っています。

 「すきや連」は事務の手間も結構あるのですが、これだけ盛況なら、やり甲斐=大ですね。

 それに、運も味方してくれているようです。締め切り日当日に、ジャスト・ピッタリ賞だなんて。

 ひひひひ、と言っていると、ウチのヨメからコメントが。

 あら、随分と運を使い果たしたのね。次が楽しみね。

追伸

 本日は鷲神社の「酉の市」の日です。ご参拝の前後に「すき焼きを」とお考えの方は多いと思いますが、あいにく弊店の夜席は予約で満席になりました。昼席か間の時間にお越し下さい。金曜日ですが休憩無しで営業します。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて264日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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*「すきや連」についてくわしくは、このブログの10/15号をご覧ください。

顔出し

  最近店の現場に出ていると、ジロジロと顔を見られることがあります。

 ブログのアクセスが増えてきたせいかもしれません。このブログを始める時、顔出しの件は、当然悩みましたが、「顔の見える商売」を実行するのに、顔が見えないわけにはいかないので、決行。醜体をさらしています。

 そのせいかはわかりませんが、先週末もジロジロ見られました。天気が良くて、また適度に寒い「すき焼き日和」だったので、店が忙しくなり、そこで急遽玄関に出て下足の整理や、お客様のご案内をしていたところ、一人の若い男性から、目線が送られてきました。

 ほっぺたに御飯つぶがついていたわけではありませんが、ご入店の時もジロジロ、お帰りの時もジロジロでした。

 しばらくしたら今度は、立派なカメラを手にした若い女性が外から入ってきて、「写真撮っていいですか?」

 店がまえをお撮りになるのだろう、と思って、「はい、どうぞ」と言って引っ込むと、

 「そうじゃなくて、ご主人の写真です!」

 うーん、なんだろう?と思いましたが、既にブログに顔出ししていることだし、真面目そうな可愛い娘だし、

 「結構ですけど、何にお使いになるんですか」

 「はい、専門学校の課題がありまして・・・」

 そうか、「浅草の歌舞伎風イケメン・ボーイズ」というテーマで撮っていたのか。困るなあ、事務所通してくれないと。

追伸

 明日19日は鷲神社の「酉の市」の日ですが、明日と言っても、時間は0:00〜24:00ですので、感覚的には「今夜から」っていう感じです。明日ご予定のあって行けない方は今夜お出かけ下さい。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて263日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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お客様への心得

 「二条彪の特選教訓集 みんなで学ぶ 成功の心得No8 お客様への心得」という御本を毎週月曜日の、弊店の朝礼で輪読しています。11/15には、項目No3「知ってもらう・買ってもらう」を読みました。

 「お客様への心得」というと一般的には、

・お客様との約束を守りましょう、とか

・お客様との約束を職場の全員が共有しましょう、とか

・電話は3コール以内にとりましょう、とか

そういう内容であることが多いですが、この御本は少し違います。

 この御本の「学習のポイント」には、次のように書かれています・・・

「お客様のことを考える上では、マーケテイングを避けては通れません。(中略)本号がきっかけで、マーケテイングについても興味を持ってもらえればうれしく思います(後略)」

 読みはじめてすぐの、項目No3もマーケテイングの話しです。「マーケテイングの4P」のことが書かれています。

 そう聞いて「それって経営者向けの本じゃないの? 従業員の朝礼用の本じゃないと思うよ」とお考えの方、ここはもう少し考えてみて下さい。

 私は、小売の現場でサラリーマンをしていたことがあるので、知っているのですが「販売が上手い」「販売力がある」と評判の良い販売員さんは、実は、無意識の内にマーケテイングをしているのです。

 ベネフィットとかスペックとかいうマーケテイング用語を知らなくても、その内容は知っているのです。

 そういう販売員さんは、例えば「ちんや」の肉のスペック

=充分熟成させてあるので、やわらかく+消化が良い

⇒たくさん食べても、胃がもたれない。

⇒(究極のベネフィット)食べざかりのお子さんの、背が伸びますよ!

というセリフがすぐ言えます。しかも、買い物に見えている、その奥様(=お客様)にお子さんがいそうだ、ということを見抜いて、そう言います。

 逆に外見で判定して、お子さんがいるお歳にはまだなっていないな、という女性には、そういうセリフを言いません。別のセリフを考えます。

 これって、天然マーケテイングですよね。

 肉の能書き=スペック=充分熟成させている、ばかりを売場で主張しても、それによって、どういう良いことがあるのか(=ベネフィット)についてお客様自身がピンとこないと、結局買っていただけません。

 「良い物は売れる」世の中は過去のものになり、

 「知ってもらってはじめて売れる」世の中が来ています。

 だから、ホームページやブログで「知ってもらう」のも大事ですが、現場で天然マーケテイングができることも同じくらい大事です。経営者だけがマーケテイングしていても足りない理由はそこです。

 そういう次第で、朝礼で輪読しています。 

 それに、だいたい、このブログはちっともマーケテイングになっておらず、むしろ高尚なジョークを展開する場ですので、目標が少し違います。

 その辺り、現場の連中に頑張ってもらわないと困るわけです。よろぴく、ぴくぴく。

追伸

 今週の金曜日19日は鷲神社の「酉の市」の日です。ご参拝の前後に「すき焼きを」とお考えの方は多いと思いますが、あいにく弊店の夜席は予約で満席になりました。昼席か間の時間にお越し下さい。金曜日ですが休憩無しで営業します。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて、弊ブログは262日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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若手経営者サポートセミナー⑤

 書く順番が前後してスミマセン。

 11/9に「台東区若手経営者サポートセミナー」の第5講を受講しました。

 このセミナーは全10回シリーズで、来年の2月まで連続して、いろいろなテーマの講義があります。テーマはいろいろでも、講師は10回同じで、人気の二条彪(にじょう・たけし)先生が務めます。

 今回のテーマは、経営者のためのマーケテイング入門パート4。

 中小企業こそマーケテイングを!というのが二条先生の勧めで、マーケテイングの話しも4回目です。景況に入ってきました。

 今回の中心的テーマは 「ベネフィット」

 ベネフィットというのは、イヌイットの仲間、では勿論ありません。

 単語がとっつきにくいのは、マーケテイングの話しの難点ですね。ベネフィットというのは、ひらたく言えば「お客様にとっての良いこと」あるいは「目に見えない価値」のことです。

 まだわかりにくいので、例を出しますと、

「工場では化粧品を作っていますが、店舗では希望を売っています」という、レブロン社の名言の中の、「希望」がベネフィットに当たります。

 一方「希望」には負けますが、「ちんや」でも、ある情緒的ベネフィットを売っています。それは=「思い出」です。

「厨房では、すき焼きを作っていますが、お座敷では思い出を売っています」と言わせていただきたいと思います。

 「ちんや」創業130年記念サイトhttp://www.sukiomo.com/ も、実はそのために作りました。

 最初、どんな思い出をお売りしていくのか、サイト上に例としてご提示しようと思い、作文してみましたが、あまり上手くいかず、それに、だいたい作文では「嘘ぴょん」なので、一般の皆さんから、すき焼きにまつわる思い出話しを投稿していただくことにしました。

 次第に投稿も集まってきまして、サイトをご覧いただくと、すき焼きが文明開化の昔から、日本人の思い出の中に生きてきた料理だ、ということがわかります。

 親子の絆、友とのつながり、時には少し葛藤。そうした思い出こそ、「ちんや」がご提供申したいことです。

 今は「思い出をお売りする」という方向性に迷いはありません。二条先生の参考書を毎週朝礼で読ませていますので、やがて店の連中にも浸透することと思います。

 もう一度、私の名言を申し上げたいと思います。

「厨房では、すき焼きを作っていますが、ブログでは失笑を買っています」

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて261日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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マンドリンクラブ

 このところ、偶然ではありますが、私の身のまわりが「マンドリンづいて」います。

 まず先週のある夜、私の経営の師匠である二条彪先生が、マンドリン専門の楽器店として有名な「ikegaku(イケガク)」のH社長と一緒に来店されました。

 二条先生は、学生時代マンドリン・クラブに所属していらして、プレイヤーとしては今だに現役です。昨年暮れの「台彪会」の忘年会では、余興で腕前をご披露下さいました。

 先生は、その後さらに「マンドチェロ」という、マンドリンの同属楽器を購入され、今年12月に予定されている、「台彪会」忘年会でご披露いただく予定です。先生が、その「マンドチェロ」を購入されたのは、もちろん「ikegaku」さんです。

 その時は、マンドリンに関係のない方も同席されていましたので、あまりそっち方面の話しはしませんでしたが、

 「私にもマンドリンクラブをやっていた友達がいるんですよ」というような会話を、少しだけしました。

 その「マンドリン・クラブをやっていた友達」が来店したのは、翌々日のことです。

 私の同期で学生指揮者だったⅠ君、マンドラのF君、それから2年後輩で、今浅草で働いているK君が来て、そこにマン・クラではないものの、当事音楽をやっていた私も混ぜてもらって、4人で食事をしました。

 3人に「ikegaku」さんて有名なんだよね、と聞くと、「有名どころか、マンドリンの方面じゃあ、聖地だよ!」という返事。彼らの後輩で「ikegaku」さんに就職している人もいるそうなのです。いやあ、奇縁ですね。

 その夜は、音楽でつながった者どうし昔話しに花が咲き、また、最近ITにくわしい別の同期生がマン・クラ関係のメーリングリストを作ったら、昔の絆がうまく復活し、たまには激論もあったりして、関係が活性化しているんだ、というような話しが出ました。気分の良い夜でした。

 そういう次第で、私の周囲が「マンドリンづいて」いますが、次の目玉は、もちろん「台彪会」忘年会での、二条先生のマンドチェロです。今から楽しみです。

 その会場は弊店「ちんや」なのですが、マンドチェロに負けないよう、肉の方も頑張らないと、演奏に食われてしまいそうですね。

 もっとも、肉は最初から「食われる」ものです、が・・・く、苦しいか、今日は・・・

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて260日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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婚活パーテイー

 11/11に浅草料理飲食業組合主催の婚活パーテイーがあったので、役員としてお手伝いをしました。

 はああ、料飲組合で婚活パーテイーだって? 他にやる事あるんじゃないの!

と、お思いの方に申し上げますが、婚活パーテイーはダンゼン優先順位の上位です。大事な活動なのです。

 その理由をご説明しますと、浅草人は、生活時間が世間の人と逆転しているので、「出会い」の機会が寂しいのです。

 浅草の街は、世間の人が休みをとっている時間が忙しいですから、そこで働いていると、世間の人とは時間が逆転しています。世間の合コンは土日曜・祝日などに行われているようですが、参加できません。平日の夜の合コンであっても、料理屋に勤めていれば仕事がありますから、ダメです。

 じゃあ、浅草人どうしで合コンすれば? というアイデイアも有りは有りですが、定休日が違うので、それも難しかったりします。例えば「ちんや」は火曜定休ですので、もし合コンをしようと思ったら、都合がつくのは、火曜定休の御店の人に限られます。

 そこで! 組合主催の連合合コンすなわち婚活パーテイーをする必要性があるのです。この日に限っては、若い方々には店を休んで来ていただきます。

 さて、そういう次第で開催されたパーテイーですが、60人弱の若い男女が参加して盛況でした。また東京新聞さんや地元紙のヒノデ新聞さんが、このパーテイーに興味をお持ちになったようで取材に見えました。

 その、取材に見えた記者さん、最初は若い人達に、「浅草の店にお嫁に行ってみたいですか?」とか、質問しておいででしたが、

 やがて、その矛先は受付近辺に居た、役員達へ。ご質問の内容は、

 奥さんとは、どこでどうやって出会ったんですか。とか、

 奥さんと一緒に働いていて、ケンカはしないですか。とか・・・

 そんなヤバいこと聞かないで!

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長寿の肉

 ただ今から、誇大広告をいたします。

 「ちんや」の肉は長寿の肉、です。

 そう申し上げる根拠のデータは、もちろん、ありません。でも直感的には、ご高齢のお客様が多いです。

 店の現場におりますと、御み足が不自由になっていて、杖をついて見えて、玄関で御靴を脱ぐのにも難儀なさって入店された方が、しっかり、すき焼きを召し上がるのを見かけます。おかわりをなさったりするから驚きます。

 そうです、「ちんや」の肉は、ご高齢の方も食べやすいのです。

 お齢を召しますと、胆汁の出が悪くなるとかで、霜降肉の脂が消化しにくくなります。だから、当然赤身肉を召しあがるのが良いわけですが、世間に食べやすい赤身肉が多くはありません。

 そのわけを申しますと、赤身肉は、肉屋のビジネスとしては「上物」でない、単価が獲れないものなので、丁寧に熟成させたりしないケースが多いのです。

 熟成させることにより、肉のタンパク質が分解されて、アミノ酸に変わりますが、それによって、肉はやわらかくなり、また消化しやすくなりますので、食べた後でもたれないようになります。でも、それには3〜4週間かかります。

 ところが、量販店さんなどは、商品回転率を重視していますので、牛のと殺後4〜5日で肉が店頭に並ぶことがあるようです。赤身肉は特に単価が安いので、そういう傾向がありますが、これではやわらかくありません。また、食べると胃がもたれます。

 もちろん、私は商品回転率の向上を目指すと、肉がやわらかくなくなり、胃にもたれるようになり、そして旨くなくなるのを知っておりますので、「ちんや」は、量販店さんとは違う仕事をいたします。

 今週のある昼さがり、ご高齢のお客様がフリーで見えて、「ご飯をお粥にして欲しい」というリクエストを出されました。それは出来ないことではないですが、しかし、

 ご飯を食べられない人が、肉を食べられるのかなあ。大丈夫なのかなあ!と私は心配になりました。

 ところが、です。その方(女性でしたが)肉の方は、一人前以上、しっかり召し上がって帰られたのです。これには、私も少し驚きました。

 おお! ウチの肉は、ご飯より食べやすいのか!

 これぞ、長寿の肉だ、これを宣伝しない手はないぞ。

 と、いう次第で、ここに誇大広告をさせていただきます。

 「ちんや」の肉は長寿の肉!

 「ちんや」の肉は長寿の肉!

 「ちんや」の肉は長寿の肉!

どうです? 脳髄にインプットされましたか?

 え、まだ? では、あと2回ほど。

 「ちんや」の肉は長寿の肉!

 「ちんや」の肉は長寿の肉!

 お後がよろしいようなので、この辺で・・・

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて258日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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日本酒Tシャツ

 11/9に久米繊維工業さんのギャラリーで開催されている「日本酒Tシャツ展」に行ってきました。久米信行社長はAPEC中小企業サミット日本代表になって、お忙しい模様でしたが、この展覧会ご担当のMさんがいらして、いろいろお話しを聞けました。

 今開催されているのは、正確には

「第2回日本の蔵元×10 pieces exhibition」      

と言い、「日本酒Tシャツ」10枚を展示しています。

 日本酒Tシャツの生地は、言うまでもなく、久米繊維工業さんの国産素材100%の生地で、一方デザインは各蔵元さんと相談して決めたそうです。酒瓶には、歴史の風雪を越えてきた、独創的で美しいラベルが貼ってありますが、それはTシャツのデザインに使っても、力のあるデザインになっていて、迫力があります。

 さらにまた、蔵元という存在に対する久米さんの敬意、またCSRの手本にしたいという熱意が、この展覧会の会場の空気を醸し出しています。

 展覧会の案内文には、以下のようにあります。

「東京スカイツリーと すみだ北斎美術館が完成する2012年までに、日本酒Tシャツ百選を完成させることを、事業の大切な柱といたしました。」 

 たいそうな力の入れ方です。「事業の柱」とは恐れ入ります。

 「ちんや」の柱なんか、ネズミに齧られてますけどね。

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*この展覧会について詳しくは、こちらです。

*参加された蔵元さんは以下の通りです。

・磯蔵酒造(茨城)
http://www.isokura.jp/sake.html

・川鶴酒造(香川)
http://www.bk-web.jp/2009/03/store.php

・小玉醸造(秋田)
http://www.kodamajozo.co.jp/

・太冠酒造(山梨)
http://www.taikan-y.co.jp/

・天山酒造(佐賀)
http://www.tenzan.co.jp/main/115.html

・天鷹酒造(栃木)
http://www.tentaka.co.jp/

・土井酒造場(静岡)
http://www.kaiunsake.com/

・所酒造(岐阜)
http://www.ibi.or.jp/~bojimaya/

・中尾醸造(広島)
http://www.maboroshi.co.jp/

・矢尾本店(埼玉)
http://www.yao.co.jp/chichibunishiki/

Filed under: 台彪会 — F.Sumiyoshi 1:10 AM  Comments (0)

カップル

 人様のことを、そのグループを構成する人数で把握しようとするのは、料理屋の性癖と言って良いでしょう。

「おひとりさん」「おふたりさん」「さんにんさん」といった、あの言い方のことです。

 面積当たりの営業能率を考える立場に立てば、これは当然ではあります。でも、

「おふたりさん」と言っても色々ですよね。カップルの場合もあれば、そうでない場合もあります。

 それに「カップル」という言い方も、男女の組である、という以上のことを表していない、かなりアバウトな表現方法ですよね。

 良く考えると、それぞれのお客様にとって、ご満足のいく食事をしていただくには、「カップル」のお客様に、一律な応対をしていては良くないのだと思います。料理屋のサービスの質が問われるのは、ここだと思います。

 年齢が親子ほどかけ離れているカップルで、女性が美形の場合、我々は、おやあ、ウォータービジネスの、プロの女性かな、と思います。でも、よくよく様子をうかがっていると、服装や所作から、そういうカップルではないと断定できる、「どうも、本当のお父さんと娘さんかな」という場合もあります。

 どうしてそこにお母様が同席されていないかは、詮索しようもありませんが、そういう場合は、父娘の醸す雰囲気に添うことが、店側にとって重要でしょう。

 こういうケースは、父娘二人だけの誕生会だったりするのですが、ご事情がおありかもしれないので、下手に場を盛り上げたりするのは控えて、丁寧な仕事をすることが大事です。

 先週、今度はさらに年齢がかけ離れていて、孫ほど年のかけ離れたカップルが見えました。たしか一週の内にそういう「カップル」が2、3組見えました。

 孫ほど年の離れた、ウォータービジネスの女性と楽しく食事する「会長さん」は、世の中に結構おいでなので、担当の者が「そういう次第かな」と様子をうかがっていると、さにあらず。孫ほど年の違うカップルではなく、本物のお爺さんと孫娘さんでした。

 どうしてそこにお婆さんが同席されていないかは、詮索しようもありませんが、お爺さんが、すき焼きという食べ物を孫娘に食べさせたい、という意志をお持ちなことだけは分かります。

 これは大変有り難いことですよね。「食育」と言えると思います。だから店の者も、そのお爺さんのご意志に添って働くことが大事です。そうすれば、自分達の職業の安泰につながるわけですから、ここは力の入れどころと言えましょう。

 こう考えると、お客様のことを「おふたりさん」「カップル」と簡単に片付けてしまっては×だ、ということがハッキリわかります。

 私自身も、「今日は、お二人さんばっかりだなあ」とか、しばしばボヤいておりますが、反省しないといけません。

 え? ウォータービジネスの女性の場合は、どうなるんだって? 

 そんなことをここに書かせようなんて、Kさん、ヤボだなあ、今度飲んだ時に詳しくお話ししますよ。もちろん、先輩の奢りですけど。

 あ、飲む場所ですけど、いつもの上野じゃない方がいいなあ。たまには六本木とか。

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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