ご紹介
商売をしていて「××さんのご紹介」という言葉が少々やっかいです。
ヨの辞書によれば「紹介」とは、同一宗教の信者が集まる場所のこと、では勿論なく(それは「キョウカイ」)、「間に入って引き合わせること」です。だから、そういう場合に限って「ご紹介」と言って下されば、良いのですが、
まず最初の「ご紹介」(?)のケース⇒「ちんや」で食事したことのある方が「あそこは旨い」と言うのを聞いた別の方が、その「旨い」と言っていた方の「ご紹介」と言ってくることがあります。
これは「ご紹介」というより、口コミであって、「××さんに旨いと教えてもらった」とか言っていただけば、こちらも正しく理解するのですが、「ご紹介」と言っていただくと、どうも話しが混線します。
過去の予約帳を調べて「たしかにその方、見えてはいるようだけど、正直、御顔も覚えていないなあ」ということもあったりして、困ってしまいます。勿論、有り難い話しではありますが、狭義の「間に入って引き合わせること」ではないような気がします。
逆に、私のことを知っている方が電話またはメールで「自分の知りあいの、これこれこういう人がお店で食事したいそうなので、予約を採ってほしい」と連絡していただけば、それは勿論、完全な「ご紹介」ですから、さらに有り難いです。
一番困るのは「人脈自慢の方」の「ご紹介」です。世の中には、名刺交換しただけで、「ちんや」の社長を良く知ってるんだ!」と吹聴する方がおいでのようです。これが、いわゆる「人脈自慢の方」です。
この場合、まずたいてい吹聴している御本人は連絡を寄こしません。「オレの名前を出せば、食い放題になるよ!」などと放言している場合もあるようなのですが、当のご本人から「食い放題にしてほしい」と電話がかかってくることはなく、そんな眉ツバな話しを信じ込んだ、哀れな方が「食い放題を頼む」と電話してきます。(碇、じゃなくて怒)
たぶん、その方、本心から「食い放題」をやりたいわけではなく、「ご紹介」のメリットが何か享受できれば、それで御満足なのだと思います。私が部屋へ顔を出すだけでOKなのかもしれません。
でも、「ちんや」という店が間違ってもやらない「食い放題」をリクエストされてしまうと、そういう方には、お目にかかる気がしませんねえ。下手に会って「何で、食い放題やってくれないんだ?」と聞かれても、ツマリません。
ハッキリ申して、そんな下手な「ご紹介」など利用せず、むしろ自分の氏素性などをご自分でキチンと名のった後、「ご主人さんが、その時間にお店においでのようなら、お目にかかれると有り難い」とか言っていただけば、それはお会いします。
私は、ちんやの社長=公人と思っていますから、政治・宗教・セールス以外で、かつ怪しくない方には、お目にかかっています。
女性は喜んで、オトコは、まあ、ヒマでしたら・・・
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて270日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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