お客様への心得
「二条彪の特選教訓集 みんなで学ぶ 成功の心得No8 お客様への心得」という御本を毎週月曜日の、弊店の朝礼で輪読しています。11/15には、項目No3「知ってもらう・買ってもらう」を読みました。
「お客様への心得」というと一般的には、
・お客様との約束を守りましょう、とか
・お客様との約束を職場の全員が共有しましょう、とか
・電話は3コール以内にとりましょう、とか
そういう内容であることが多いですが、この御本は少し違います。
この御本の「学習のポイント」には、次のように書かれています・・・
「お客様のことを考える上では、マーケテイングを避けては通れません。(中略)本号がきっかけで、マーケテイングについても興味を持ってもらえればうれしく思います(後略)」
読みはじめてすぐの、項目No3もマーケテイングの話しです。「マーケテイングの4P」のことが書かれています。
そう聞いて「それって経営者向けの本じゃないの? 従業員の朝礼用の本じゃないと思うよ」とお考えの方、ここはもう少し考えてみて下さい。
私は、小売の現場でサラリーマンをしていたことがあるので、知っているのですが「販売が上手い」「販売力がある」と評判の良い販売員さんは、実は、無意識の内にマーケテイングをしているのです。
ベネフィットとかスペックとかいうマーケテイング用語を知らなくても、その内容は知っているのです。
そういう販売員さんは、例えば「ちんや」の肉のスペック
=充分熟成させてあるので、やわらかく+消化が良い
⇒たくさん食べても、胃がもたれない。
⇒(究極のベネフィット)食べざかりのお子さんの、背が伸びますよ!
というセリフがすぐ言えます。しかも、買い物に見えている、その奥様(=お客様)にお子さんがいそうだ、ということを見抜いて、そう言います。
逆に外見で判定して、お子さんがいるお歳にはまだなっていないな、という女性には、そういうセリフを言いません。別のセリフを考えます。
これって、天然マーケテイングですよね。
肉の能書き=スペック=充分熟成させている、ばかりを売場で主張しても、それによって、どういう良いことがあるのか(=ベネフィット)についてお客様自身がピンとこないと、結局買っていただけません。
「良い物は売れる」世の中は過去のものになり、
「知ってもらってはじめて売れる」世の中が来ています。
だから、ホームページやブログで「知ってもらう」のも大事ですが、現場で天然マーケテイングができることも同じくらい大事です。経営者だけがマーケテイングしていても足りない理由はそこです。
そういう次第で、朝礼で輪読しています。
それに、だいたい、このブログはちっともマーケテイングになっておらず、むしろ高尚なジョークを展開する場ですので、目標が少し違います。
その辺り、現場の連中に頑張ってもらわないと困るわけです。よろぴく、ぴくぴく。
追伸
今週の金曜日19日は鷲神社の「酉の市」の日です。ご参拝の前後に「すき焼きを」とお考えの方は多いと思いますが、あいにく弊店の夜席は予約で満席になりました。昼席か間の時間にお越し下さい。金曜日ですが休憩無しで営業します。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて、弊ブログは262日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
「ちんや」創業130年記念サイトは、こちらです。「すき焼き思い出ストーリー」の投稿を募集しています。
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