巨人ナインが愛した味

 7/16は恒例の、雷門横丁一斉清掃でしたので出動しました。

 今回は大手カラオケ・チェーン「K館」のダストボックスの中を掃除しました。汚れ具合は、先月掃除した、超大手牛丼チェーン「Y野家」のダストボックスほどではありませんでしたが、中でゴキ・ボーイズの皆さんが運動会をなさっていましたので、お引き取りいただきました。

 お、住吉、久しぶりに「すきや連」以外のネタだな、

 と見せかけておいて、ゴキブリの話しは、あくまで前置きです。今日も、やっぱり「すきや連」のネタです。

 さて、最近「すきや連」にとって、嬉しいことがありました。「すきや連」関連の本と言えば、向笠千恵子先生の「すき焼き通」ですが、この7月、もう1冊の本が出版されました。

 「巨人ナインが愛した味ー情熱料理人「梅ちゃん」のおいしい交遊録」という題の本です。

 著者の梅田茂雄さんは、プロ野球・巨人軍の定宿である「ホテル竹園芦屋」の料理長を永年勤めた方で、「すきや連」常連メンバーの、梅田雄一さんのお父上です。

 この本の全ての始まりは、2008年夏の「週刊ポスト」の、長嶋監督の記事だったそうです。

 その記事の中で監督が「竹園」のお肉のことを語っていたのが、向笠先生の目にとまって、先生はホテルに取材を申し込み、その電話をとったのが、当時ホテルの事業部長だった梅田雄一さんだったのです。

 これがご縁で、梅田さんは、その年の秋の「ちんや」での『「すき焼き通」出版を祝う会』に出席され、以来、「すきや連」の常連メンバーになりました。その後ホテルから独立されましたが、「連」には続けて来ていただいています。

 その翌年の5月、梅田さんは向笠先生に「父の料理の本を出したい」と相談をされ、それを聞いた先生は、7月7日に「浅草今半」さんで開催された「すきや連」の席で、やはり「連」メンバーの、dancyu編集長Mさんを、梅田さんに引きあわせました。

 その後、この計画は、どんどん具体化し、1年後の今年7月に、目出たく発売となりました。考えてみると、「すきや連」が無ければ、この本は出版されていなかったという事になる訳です。

 梅田さんは、ご自身のブログで、

「そりゃもう感謝してもしきれない訳です。今回の「すきや連」(7月12日)の会の冒頭、向笠先生はご自身の新刊が7月15日に発売になるにも関わらず、その事よりも父の本を紹介して下さいました。本当にありがとうございました。会の最後の自己紹介スピーチでも言わせて頂きましたが、本当に人のご縁に感謝というしかありません。ありがとうございます。」

と語っておられます。

 私も拝見しましたが、川上、藤田、王、長嶋、堀内、原といった有名選手・監督のエピソードが満載ですから、巨人ファンならかなり面白い御本と思います。

 しかし、それ以上に、この御本は、料理と巨人軍のために生涯をささげた、一人の料理人の人生のドラマとしても、読み応えがあります。巨人軍選手の一人一人にあわせて旨いものを食べさせるために懸命に働く、著者の献身ぶりには、チョッと泣けます。

 その誠意は、料理を通じて多くの選手に伝わり、たくさんの「感謝のメッセージ」が、選手たちから著者に寄せられていて、この御本に収録されています。こちらも、読むと結構泣けます。

 料理人の、ひとつの理想形と言えると思います。

 この御本を「ちんや」の全従業員に読ませたいと思い、dancyuのM編集長に注文を入れました。

 皆さんも、是非ご購読を。

  本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

 追伸、住吉史彦は、別段、巨人ファンというわけではありません。非武装中立です、念のため。

*梅田さんのブログはこちらです。

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*雷門横丁一斉清掃については、このブログの4/17号6/19号をご覧下さい。