ウィスキー談義、ぼやき話し
7/9〜7/10浅草は、「ほおずき市」が開かれ賑わいます。最近浴衣ブームで、若い男性も浴衣をお召しになるようです。
なんだ、住吉の奴、また「浅草の夏の風情」の話しか。それは、7/7に読んだぞ。
と、見せかけて、今日は違う話しです。昨日よりは緩い話しです。
ほおずきにゼンゼン関係ありませんが、先日 ウィスキーの営業マン氏が見えました。先日、業界の会合で席が隣になり、お話ししている内に、「ご紹介したいモルトがある」ということになり、その商談で見えました。
「ちんや」では、ウィスキーは「ニッカ竹鶴17年」を置いていて、その品質に完全に満足しており、他のものを置く予定がないため、「個人的な興味でよろしければ」と申し上げましたら、「それでも結構です」ということでしたので、お越しいただきました。
そうは言っても、本心では、他の種類を「ちんや」に置かせたいでしょうから、一応のお話しをうかがった後は、話しを他へ脱線させないといけません。
幸い、私・住吉史彦は、商談しに見えた方の話しを、天才的に上手に、他の話しにすりかえてしまう「天才脱線商談人」として知られております。
ここで天才芸の一端を披露しますが、相手の方が日頃「ぼやき」たくなるような話しに持ち込むと、わりと楽に脱線します。
第一のぼやきネタとして、「コンプラ」があります。特に大手企業の方は、日頃「コンプラ」に苦しめられていますから、座持ちが最高です。
この時話題になったのは、酒と「アル・ハラ」の話しです。なんでも、酒メーカーなのに、採用面接の時、学生に「酒に強いか」「酒が飲めるか」と質問してはいけないのだそうです。「飲めるか」という質問は、「アル・ハラ」に該当するので、「コンプラ」の制約で、NGなのだそうです。
その結果、新入社員の中に、ウィスキーを飲んだことがない人がいる(!)のだそうです。そんな「コンプラ」ナンボのもんじゃ、ヘンな世の中になったもんだ、と思うのは、私一人ではないハズです。こういう話しは、座持ちが最高です。
第二のぼやきネタは、食育の後退、に関する話しです。
食の「中食化」「外食化」が進んで、家庭の中で料理をする機会が、どんどん無くなる傾向にありますが、そこを、学校が子供に食育を一生懸命して補うわけでもないので、若い人の、食に関する知識が、やたらと貧困化しつつあります。
なんでも、ウィスキーの原料が何か、知らない若い人がたくさんいる(!)そうなのです。ハイボールは喜んで飲むのに、ウィスキーの原料が何か、知らないのだそうです。
こっちの話しはさすがに、そのメーカーの新入社員の話しではなく、営業マン氏が、キャバクラにウィスキーを売りこむべく、商談しに行ったついでに、お姐ちゃん達から聞き取りした結果だそうです。
いやいや、こういう話しは、なかなか面白く、座持ちがします。
やがて、次の来客の時間=タイムUPとなり、営業マン氏は、結構なモルトを「サンプル」として、置いていって下さいました。御ありがとうございます。
頂戴した酒は大切にゴチになります。また後日自分がバーに行く時は、なるべくその酒を注文します。業界の会合に出た時は、「いやあ、あの酒は旨いですよ!」と吹聴することにしたいと思います。
ああ、楽しきは、脱線商談。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
あ、そうそう、「浅草」+「朝顔市」とキーワードを入れて検索して、その結果、このブログに入って見える方が、結構おいでのようですが、「朝顔市」は入谷で、「ほおづき市」が浅草ですのでね、ご注意願います。
*ニッカ竹鶴17年については、こちらです。