衛生講習会

衛生講習会を開催し、「ちんや」全社員に受講して貰いました。

講習の際には、なるべく事例を挙げていただくよう、講師の先生にお願いしています。

所謂「他山の石」ですね。聴く者の身が引き締まるからです。

さて今回の事例は・・・

今年7月の、静岡県でのO157事件です。

O157とは腸管出血性大腸菌のこと。大腸菌ですが、普通の大腸菌とは痛さ・怖さが違います。この事例でも508人が発症し、内5人が重症に成ってしまいました。

さて事件の舞台は、祭りの露店。

と聞いただけでイヤな感じがしますでしょう。

「購入したキュウリは、花火大会会場の社内で市販ミネラルウオーターで洗浄(?)した後、ポリバケツで常温(!)保管。その後、ポリバケツ中で、市販ミネラルウオーター、浅漬けの素、袋入り氷と一緒に1~2時間漬け込み。次に手作業で(!)割り箸をキュウリに差し、氷を敷き詰めた木製のザルの上に陳列し販売。」

水で洗浄、が実は曲者なんです。

水が綺麗かどうか、水を入れた容器が綺麗かどうか、良く確認しないで洗浄すると、菌が拡散してしまって、キュウリ全体に行き渡り、多数の患者を出してしまうんです。

洗っているように見えて汚していたんですね。

皆さんも、お気をつけを。

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.655日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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家畜改良技術研究所②

家畜改良事業団の家畜改良技術研究所を訪問しました。

そのことは弊ブログの9/6号に書きましたが、今回は続篇です。コ難しいですが、我慢して下さいね。

<脂肪の質について①>

融点がひたすら低ければ良い、というものではない。

脂が早く融け過ぎると食感は損なわれる可能性がある。

脂の「粘り」が在った方が食感は良いが、「粘り」つまり、融けた状態のものと融けていない状態のものが同時に在る状態にするには、融点が違う脂が混在している方が良い。

融ける脂、たとえばオレイン酸を極限まで増やすのは、いかがなものか。

<脂肪の質について②>

リノール酸やリノレン酸は良く融ける脂だが、味を損ねる可能性がある。

脂と糖が一緒に加熱された時に起こるメイラード反応=すき焼きが始まる時に出る、あの香りが出て来る反応を、リノール酸やリノレン酸は阻害し、良くない味の物質=アルデヒドを造ってしまう。

<牛の体の中の糖質~グリコーゲンについて>

牛の体内のグリコーゲンは量は多くはないが、加熱した時の香気に大いに関係しているらしい。

メスはオスよりグリコーゲンを多く持っている。(「ちんや」はメスのみ)

しかし産地から、と畜場へ運ぶ間に、牛に大きいストレスをかけると、このグリコーゲンが消費されてしまい、香気が出にくくなってしまう。

よって牛を運ぶドライバーは充分に注意しないといけない。

<熟成を進める酵素について>

肉を熟成させていると、牛の体内の酵素の働きによって、タンパク質がアミノ酸に分解され、旨みが増してくる。

その酵素は1種類ではなく、種類によって作用する速度が違う。

その種類の構成比率が牛の個体によって違う。

それで牛によって、はやめに3週位で旨みが増してくる個体と、しばらくしてから4-5週位かかる個体が在る。

その酵素の構成比率を決めるのは遺伝子型であるが、今のところ、その遺伝子型は特定されていない。

よって、今のところ、やはり牛は4週位熟成させた方が良い。

分っかるかなあ?

分っかんねえだろうなあ。

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後悔さきにたたず

久しぶりに、「すき焼き思い出ストーリー」のサイトに新着投稿がありました。

ニックネーム「親父」さんからの「後悔さきにたたず」という御投稿です。ご覧ください。

「子供の頃親は共働きで田舎で育ったためか肉はほんの少しで焼き豆腐や白滝をおいしく食べた思いがあります、みんなで食卓を囲むのは月に一二度のため全員揃ったときに初めてすき焼きがたべられました。」

「親が亡くなりもう23年目です先日法要を行ったばかりですが、親孝行らしきことを行わなかったため元気ならばすき焼きを食べさせてあげたい気持ちでいっぱいです。」

ご投稿ありがとうございました!

その他のストーリーは、こちらです。40作ほどストーリーがございます。

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おかしな言葉遣い

ふーん、結構古風というか、マトモな感覚だったのね、ちょっと安心しました。

実は「ちんや」社内で「おかしな言葉遣いアンケート」というのを採ってみました。

社内に「研修委員会」というのが在るのですが、その委員会が音頭をとって、自分が外で経験した「おかしな言葉遣い」を書いて提出して貰ったのです。

結果、私が変だと思うのを、皆が変だと思っていたので安心しました。

まず、定番の過去形。

「3名様でよろしかったでしょうか?」

「ご注文は〇〇でよろしかったでしょうか?」

続いて、これまた定番の「成ります」。

「こちら、ハンバーグに成ります。」

さらに定番の「××の方(ほう)」

「ご記入の方、お願いします。」~これは自分が経験したのではなく「なぜか言ってしまった」というから笑います。

お次は、既に慣れてしまった方も多いと思いますが、

「10.000円からお預かりします。」

以下は接客で使うにはくだけている、と感じたもの。

「私的には、こちらがおすすめです。何気(なにげ)にご好評いただいております」

「デザート的なものはこちらです」

「これはヤバいです。絶対おススメです。」

うん、たしかに今時は、そんな言い方の居酒屋とかありますねえ。

以下は、ひょっとして私より古風かなと思ったもの。

「ビールの方(かた)は・・・ウーロン茶の方は・・・」

うん、正しくは「ビールを注文なさった方は」ですね。

(お待たせした場合)「すぐやります」「今やります」

お待たせした場合は「少々お待ち下さいませ!」と命じるより「お後すぐに伺います」の方が良いと思うので、私は結構言うんですけどね。

ともあれ、結構マトモです、ウチの連中。

可愛いがってやって下さい。

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家畜改良技術研究所

家畜改良事業団の家畜改良技術研究所を訪問しました。

以前に山形県畜産試験場を訪問した時のことは、弊ブログの4/14号に書きましたが、今回お目にかかった家畜改良技術研究所の研究員さんは、山形でお目にかかった研究員さんの前任の方です。

山形県を退任された後、改良技研に移られたというわけです。いずれお目にかかりたい、と思っていましたら、「すきや連」群馬メンバーの「鳥山畜産食品」さんがかねて懇意だと言います。改良技研は群馬県前橋市に在るのです。

早速鳥山さんのお世話で訪問することになりました。前橋市と言っても、山の上の方で涼しいですねえ。眺めも良いです。

さて、その改良技研さんですが、

スゴいです、科捜研みたいです。

と、申しましても、ホンモノの科捜研には行ったことはないんですけどね。とにかく、

DNA鑑定で、融点の低い脂を付ける牛が事前に分かるのです。

クールです。Cool Wagyuです。

脂肪を構成する脂肪酸の内、オレイン酸を中心とする不飽和脂肪酸の割合が多いと、その脂肪の融点が下がるのですが、どんな脂肪酸を体内で造るか、決めているのは遺伝子でして、その遺伝子の型を既に改良技研さんは特定しているのです。だからDNA鑑定で、融点の低い脂を付ける牛が、交配する前に分かるのです。

融点の低い脂であれば、食べた後に胃モタレしませんし、それに調味料や旨み成分が融けた脂肪と混ざって味がマイルドになります。

脂肪自体に味や旨味はありませんが、味がマイルドに成りますので、それを甘いと感じる人もいるようです。

Cool Wagyuです。世界に売り出す価値があります。

「ちんや」で「脂が甘い!」と言う方がいるのは、これです。常温で脂が融けるからですね。

一方、肉の見栄えばかりが良くなる遺伝子型も分かっています。

飽和脂肪酸が多ければ脂の融点が高く、肉がカチっと立って見栄えが良いのです。写真で良く見かけますが、人間の体温で融けないとモタレますね。

また畜産経営のコスパが良くなる遺伝子型も分かっています。短時間で霜降りが付く遺伝子も特定しているのです。

願わくば、Cool Wagyuを世界に売り出す時、見栄え重視やコスパ重視を止めていただきたいと思います。

日本でも外国でも、お肉は最終的にお客様を幸せにするものでなければならず、その為には、どのような牛なのか、極力分かった上で取引きしなければなりません。

日本国内はまだまだ、

肉の見栄えばかりを追う時代、

畜産経営のコスパばかりを追う時代、

ですが、それをそのまま輸出して欲しくはないですね。

・・・この日勉強してきたことがまだまだ在りますので、このブログにも書いて行きます。ご期待下さい。

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漢方薬

イグノーベル賞の新見正則先生がテレビで漢方薬の説明をなさっていました。

移植免疫学の専門家かと思ったら、漢方にもお詳しかったのですねえ。

私は、漢方にさほど興味はなかったのですが、ぼんやり視ていますと、

!!!なことをおっしゃいました。

同じ漢方薬を処方していても、患者さんによって「美味しい」という人と「不味い」という人にわかれる。

で、その漢方が効くのは、患者さんが「美味しい」という場合だというのです。

漢方には体を活性化させるものも、沈静化させるものも在りますが、元気のある人に活性化させるもの=例えば朝鮮人参を与えるのは間違っていて、そういう場合に患者さんは「不味い」という筈だ、というのです。

番組でも十歳代の若いタレントさんが、朝鮮人参が「マズい!」と叫んでいました。体が必要としていないから「マズい!」のです。

この話し、分かり易過ぎて茫然としてしまいました。

思えば、肉もそうですね。

私が「マズい!」と思う肉でも、「美味しい、美味しい」と喜んで食べる人は大勢います。

それを見て私はこれまで、

世間の人はなんて、肉音痴なんだろう!

と思っていましたが、違ったんですねえ。その人達はとにかく肉を欲していたので、どんな肉でも良かったのです。

そういう人に、味の違いを分かれという方が無理なことだったのです。

一方、「ちんや」の肉を欲している人もいます。旨いだけでなく、モタレない肉を欲している人もいますから、その方々に「ちんや」の肉はフィットします。

年配の方~50歳くらいでも「最近肉はどうもモタレてねえ・・・」と言う人もいますから、そういう方、あるいは病気を経験した方なんかに「ちんや」の肉はフィットします。

お医者様が患者さんを診るように、肉屋はお客様を診ねばならないのだな、と感じました。

目鱗。

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カフェ飯

「欧米ではライスは野菜だそうです。」と言う人がいます。

某マヨネーズのCMでも福山雅治さんがそう言っていました。

本当にそうですかねえ?!

米が主食として出てくることは稀だ、という意味で「野菜」と表現しているのかもしれませんが、主食でない=野菜だ、というのはやはり変だと言わざるを得ません。

あるいは米が白飯として出て来るのでなく、色々味付けされて出て来る=野菜扱いされている、と表現しているのかもしれませんが、それもやはり変だと言わざるを得ません。

それを「野菜扱い」と言うのなら、日本でも最近米を「野菜扱い」している人がいますよね。

所謂「カフェ飯」って、米を「野菜扱い」して、他の野菜や根菜や豆と混ぜて⇒味付けして、それがヘルシー♡って言っていることが多いです。しかしですね、

こ、米は炭水化物ですよ! どう味付けしても炭水化物ですよ!

玄米ならヘルシー♡って思っている人が多いですけど、玄米だって72.8%は炭水化物です。

トウモロコシの18.7%、ジャガイモの16.8%より遥かに炭水化物が多く、キュウリの1.6%とは比較になりません。

匹敵するのは69.3%の小麦くらいなものです。

まあ、もちろん、私はこれまでと違う食べ方を考え出すことには賛成です。

でも、イメージ先行はいただけませんねえ。

イメージがヘルシーでも米を食べれば太りますよ、炭水化物なんだから。

それなのに「ヘルシー」な「カフェ飯」は喜んで食べて、すき焼きに付いて来る白飯は残すんですか。

大して変わらないと思うんですけど。

追伸、

誠に勝手ながら、「ちんや」は9/1(月)~9/4(木)まで4連休をさせていただきます。ご諒承下さいませ。

このブログは予約投稿により、休まず更新して参ります。

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士魂商才

木曽路問題は、昨年の阪急阪神問題をなぞるような展開、見飽きた展開になりました。

経営陣からの原価削減圧力に屈して、現場の料理長が独断で偽装を行った、という筋書きです。

経営陣=利益至上主義。ブラック。しかし直接自分の手を汚してはいない。

現場=善良だが心が弱い。倫理観が弱い。

というものです。

その真偽は私には分かりませんので、さて置きますが、筋は同じです。筋が同じだけに、新鮮味がなく、メデイアからは二日ほどで消えてしまいました。何故防げなかったのか、ちゃんと議論しないの?と思いますが、二日ほどで消えました。

「管理体制を強化します」で幕引きを企んでおいでのようですが、監察官を常に厨房の隅に立たせておくんでしょうかね。そうでもしないと発見できないと思いますよ。

料理長が納入業者と結託して、パッケージを「松阪牛」に変えてから納めれば、監察官が居ても分かりません。まあ、まず管理し切れないでしょう。

代わりに、私がとってもカンタンな方法をお教えします。それは、

信用は何よりも重い。

少なくとも、自分の肉体的生命よりも重い。

と経営者が宣言することです。

勿論、そう宣言したからには、その後で現場が不正を働いた場合、その経営者は侍らしくハラを切らねばなりません。チト痛いかもしれませんけどね。

でも、この方法は一銭のコストもかかりません。言うだけですから。

「木曽路」の社長さんは、被害者への賠償コストをとても気にしておられました。賠償を「コスト」と表現してしまう辺りが、なんともブラック香を醸していますが、それはさて置きまして、そんなにコストが気になるのであれば、是非是非この方法をお勧めします。なにしろ一銭のコストもかかりませんからね。

かつて日本では渋沢栄一の「士魂商才」が、ドイツではマックス・ヴェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が有名な通り、資本主義の根本・経営者の根本には倫理感がないと、結局マズいことになります。

こうまで申しますからには私も、今頃初めて公けにしますが、確信して参りました・・・

「ちんや」の信用は何よりも重く、少なくとも住吉史彦一個の命よりも重い、そう確信して参りました。

ですので、いざ、という時の覚悟は出来ております。

でも、まあ、痛いのとか苦しいのとかは、あんまり得意でないので仏門に入れていただくかもしれません。

南無観世音菩薩。

え? そんな生半可な「信者」は入れて貰えるわけないぞ って?

うーん。

じゃあ、今イラクで話題の「イスラーム国」に入れてもらうかなあ。

追伸、

誠に勝手ながら、「ちんや」は9/1(月)~9/4(木)まで4連休をさせていただきます。ご諒承下さいませ。

このブログは予約投稿により、休まず更新して参ります。

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毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

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芸人養成所

「ちんや」の若いスタッフが、お笑い芸人の養成所に入って芸人に成りたい!と申します。

はああ、肉のプロに成るんじゃなかったの!

昼間はそこに行くから、働けるのは夜だけで、そういうわけで「ちんや」の仕事は続けられない、だって?

お笑い芸人の「養成所」が養成なんてしてくれると思ってるの?

授業料高いんでしょう!

それだけ納めてさあ、芸人に成れる確率なんて、結局何%あるのか、考えたの?

考えましたあ!だって?

ああ、そう、考えたの!

よくよく考えた上で、やっぱりやりたければ、まあ、やってみなさい。

それが若いってことだからねえ。

あのねえ、どうせ今の所は聞く耳持たないだろうけど、一応、言っておくよ、世の中にはね、

・自分が月謝を払って、人に教えていただいて、それでもその道で食べていけないタイプの職業と、逆に、

・給料を貰いながら、人に教えていただけるタイプの職業が在るのよ。

あ、もう一個在ったな。

・給料は一応貰えるけど、教えてもらえないタイプの職業・あるいは仕事が完全にマニュアル化されていて、教えて貰う必要が無いように最初から出来て上がっている職業=これを世間では「ブラック企業」と言うね。これを入れたら3種類だ。

その3種の内、それでもその道で食べていけないタイプの筆頭が芸人さんよ。それから例えば、

女優さん、歌手の人、プロ野球選手、プロ・サッカー選手・・・

「ちんや」の仕事はね、給料を貰いながら、人に教えていただけるタイプだよ。今まではね、給料を貰いながら養成されていたわけ。

分かるかなあ?!

あ、分かってたら辞めないか。

ま、その「養成所」とやらに行ってみれば分かるさ。せいぜい、トライしてご覧なさい。肥やしにはなるだろうさ。

え? 肥やしって何ですか だって?

すぐ人に聞かないで、自分で調べな!それより食事には気をつけなよ。炭水化物ばっかり食うな!って教えたの覚えてる?

あ、覚えてるか、良かったね、ウチで覚えたことがあって。

じゃあ、もう帰んな。

芸人に成れても、成れなくても遊びに来なよ。

追伸、

誠に勝手ながら、「ちんや」は9/1(月)~9/4(木)まで4連休をさせていただきます。ご諒承下さいませ。

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顔がいのち②

「人形は顔がいのち」の「吉德」さんの、新本社屋が完成し、お披露目会がありましたので、出かけてまいりました。

建物のことや、「吉德これくしょん」の展示室のことは、おとといの弊ブログに書きましたので、そちらをご覧いただきたいのですが、今日の話しは施工者さんのことです。

この日、「これくしょん」の他にもう1点印象的だったのは、お披露目会での施工者代表=清水建設さんのスピーチでした。副社長さんが登壇して、

「吉德」さんとのおつきあいは、むしろこれからで、この建物の寿命が尽きるまで面倒をみさせていただきます!と宣言しておられました。

うーむ。

そう言えば、清水さんはスーパーゼネコン5社の一角ですが、老舗でもありました。

富山出身の大工・初代清水喜助が日光東照宮の修理に参加した後、江戸に出て、1804年(文化元年)に創業したのでした。

二代目喜助の頃、幕府から「築地ホテル館」を受注(竣工は1868年(明治元年))、

続いて「第一国立銀行」を1872年(明治5年)に竣工させ、この建物は東京の新名所として人々に親しまれました。

「第一国立銀行」は外国人技師の指導によらず、設計施工すべてを二代目喜助が手掛けたそうで、つまり完全に日本人によって造られた最初の西洋館が、この建物です。

名所だったので、当時の多くの錦絵にもその姿を残しており、「ちんや」の所蔵版画にも、「築地ホテル館」「第一国立銀行」を描いたものが在ります。(アンダーラインの箇所をクリックで画像が見られます)

さて、話しを戻しまして、現代の施工者さんです。

建物の寿命が尽きるまで面倒をみる、とは見上げた姿勢です。

建てた建物に自信がなければ、そういう発言はできないわけで、仕事の質に自負がおありなのでしょう。結構なことです。

弊社も、建物の施工者・戸田建設さんの関連会社・戸田ビルパートナーズさんに、今でもお世話になっていますから、まずは安心ですが、1975年竣工と旧くなってきましたので、最近は結構維持するに苦心があります。

施工者とつきあい続けるという日本的方式は、コストの面では最安ではないかもしれませんが、コストだけが価値ではないと、この日のお披露目会が教えてくれました。

新「吉德」ビルの一般公開は、9月15日(月) 9:30からです。

追伸、

誠に勝手ながら、「ちんや」は9/1(月)~9/4(木)まで4連休をさせていただきます。ご諒承下さいませ。

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