士魂商才
木曽路問題は、昨年の阪急阪神問題をなぞるような展開、見飽きた展開になりました。
経営陣からの原価削減圧力に屈して、現場の料理長が独断で偽装を行った、という筋書きです。
経営陣=利益至上主義。ブラック。しかし直接自分の手を汚してはいない。
現場=善良だが心が弱い。倫理観が弱い。
というものです。
その真偽は私には分かりませんので、さて置きますが、筋は同じです。筋が同じだけに、新鮮味がなく、メデイアからは二日ほどで消えてしまいました。何故防げなかったのか、ちゃんと議論しないの?と思いますが、二日ほどで消えました。
「管理体制を強化します」で幕引きを企んでおいでのようですが、監察官を常に厨房の隅に立たせておくんでしょうかね。そうでもしないと発見できないと思いますよ。
料理長が納入業者と結託して、パッケージを「松阪牛」に変えてから納めれば、監察官が居ても分かりません。まあ、まず管理し切れないでしょう。
代わりに、私がとってもカンタンな方法をお教えします。それは、
信用は何よりも重い。
少なくとも、自分の肉体的生命よりも重い。
と経営者が宣言することです。
勿論、そう宣言したからには、その後で現場が不正を働いた場合、その経営者は侍らしくハラを切らねばなりません。チト痛いかもしれませんけどね。
でも、この方法は一銭のコストもかかりません。言うだけですから。
「木曽路」の社長さんは、被害者への賠償コストをとても気にしておられました。賠償を「コスト」と表現してしまう辺りが、なんともブラック香を醸していますが、それはさて置きまして、そんなにコストが気になるのであれば、是非是非この方法をお勧めします。なにしろ一銭のコストもかかりませんからね。
かつて日本では渋沢栄一の「士魂商才」が、ドイツではマックス・ヴェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」が有名な通り、資本主義の根本・経営者の根本には倫理感がないと、結局マズいことになります。
こうまで申しますからには私も、今頃初めて公けにしますが、確信して参りました・・・
「ちんや」の信用は何よりも重く、少なくとも住吉史彦一個の命よりも重い、そう確信して参りました。
ですので、いざ、という時の覚悟は出来ております。
でも、まあ、痛いのとか苦しいのとかは、あんまり得意でないので仏門に入れていただくかもしれません。
南無観世音菩薩。
え? そんな生半可な「信者」は入れて貰えるわけないぞ って?
うーん。
じゃあ、今イラクで話題の「イスラーム国」に入れてもらうかなあ。
追伸、
誠に勝手ながら、「ちんや」は9/1(月)~9/4(木)まで4連休をさせていただきます。ご諒承下さいませ。
このブログは予約投稿により、休まず更新して参ります。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.648日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。