すき焼き応援県

報道によりますと、

「群馬県は農畜産物を通じて群馬の魅力をPRしようと、生産量が全国一のこんにゃくや、県産の牛肉などの食材を使う料理にちなんで「すき焼き応援県」になると宣言しました。」

「10日、群馬県庁で開かれた会見には、県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」も駆けつけ、県の担当者が、品質の高さで知られる県産の牛肉「上州和牛」や、生産量が全国一のこんにゃく、それに独特の甘みがあるねぎといった群馬県産の農畜産物を紹介しました。」

「そして、こうした食材が使われる代表的な料理が「すき焼き」であることから、群馬県では「すき焼き応援県」になると宣言しました・・・

弊ブログの読者の皆さんは「応援県」って、何? とお思いですよね?当然の疑問です。

「すき焼き県」でなくて、「すき焼き応援県」と名乗るのには大人の事情がありまして、実は群馬県民自体があまりすき焼きを食べないのです。牛肉消費量の県別ランキングでは群馬は45位なのです。

ちなにみ上位は奈良⇒京都⇒大阪⇒和歌山⇒広島と関西が並んでいます。東日本では12位の山形が最高です。

群馬は自分達が食べておらず、しかし生産頭数は多い県=生産サイドなんです。そういう次第で「すき焼き県」とは名乗れず、まあ、要するに、この「宣言」は県産品セールスの新手の手法と申せましょう。

私はと申しますと、この話しに協力しつつ苦言もする、という立場です。なにしろ県を挙げて「すき焼き!」という話しは今までなかったですし、群馬県の現場や県庁に知人が多いですからね。応援しないといけません。

「苦言」をこの場を借りて申し上げれば、とにかく県民がまず食べましょう!ということです。

食べなきゃ、味なんて分かりませんよ。

報道には「品質の高さで知られる県産の牛肉「上州和牛」」とありますが、申し訳ないですが、日本のトップレベルではないです。東日本で消費量首位の山形の方が、よほど肉の味は良いです。

おそらく群馬は宣言してしまってからレベルを上げるお考えなのでしょう。それも、まあ、一手ではありますね。

頑張って下さい。

 

追伸、

9/23は火曜日ですが祝日ですので臨時営業いたします。どうぞ、ご利用下さいませ。

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.663日連続更新を達成しました。

毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。

Filed under: すき焼きフル・トーク,飲食業界交遊録 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)