シャワー効果
台東区役所の「新観光ビジョン戦略会議専門部会」に出席しました。
会議では東京スカイツリーができると、年間3.593万人の観光客が浅草に来る、という推計が出て来て、その数字を元に、街としての対応をどう考えていくか、というのが御題でした。
3.593万人と聞いて、私は・・・
マ、マジですか?
と思いました。
その数字の根拠を解説しますと、
まずスカイツリーの事業主である東武鉄道さんが考えている、「ツリー」と「ソラマチ」への来街者が2085万人。
で、「日経グローカル」によるアンケートで、「ツリーに行きたい」という意向を示した方の内「浅草へもついでに行きたい」という意向を回答した方の割合が78.2%。
ですによって、2085万人×78.2%=1.630万人
それに元々以前から浅草に来ている方1.963万人を足して=3.593万人也。
という計算です。
うーん、そうなんですか・・・
それでは、住吉さん、この数字をどう思われますか?
と座長から振られた私は困ってしまいました。
3.593万人って、どうもリアリテイーを感じられないですねえ。
ツリーはシャワー効果だけでなくて、バキューム効果もあると思うんですよ。他の観光地から観光客を必ず奪うと思います。だから足し算には成らないと思うんですけどね。
それにですよ、個人的な考えを言っても良いですか?
え?構わないって?ありがとうございます。マズかったら、録音消して下さいね。
えーと、申し上げたいのはですね・・・
「ツリーのついでに浅草」ではなくて「浅草のついでにツリー」にしたいものだ、っていうことです。
今東武さんも墨田区さんも、自分の領地から、観光客が出ていかないように必死になって、策を練っているところなわけです。その状況で、そこからシャワー効果を頂戴する、というのは「獲らぬ狸」の発想だと思うんですよね。
だから、そうでなくて、我々が浅草を発信して、遊びに来ていただいて、まだ御時間がありますようなら、ツリーもどうぞ!っていう在り方にしたいですよね。他力本願はやめようよ!
って、仲間と話しているところなんです。
と、生意気を申し上げますと、隣の席の、仲見世のⅠさんも、
そうそう!今時高い所に昇りたがる人が、どれだけいるかってことです。あまり期待しない方が良いと思いますよ!
と、いうことで浅草は正々堂々観光に取り組んでまいりますので、少しは、お客さんを回して下さいね、東武さん。
追伸
「台彪会」会長として、「ニッポン全国彪友会ー台東万博!」を計画しています。
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2012.4.20(金) 浅草が燃えます。
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本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて756日連続更新を達成しました。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。
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