宝塚ホテル
ああ、壊してしまうんですか、宝塚ホテルを。
阪急阪神ホールディングスが今月15日、そう明らかにしたそうですが、残念なことです。
戦前に創業し、かつ戦前の建物を使って営業しているクラシック・ホテルは全国に13軒しかなく、その内関西圏は宝塚ホテルと六甲山ホテルと奈良ホテルしかないのに、壊してしまうんですね。
なんとかならないんでしょうか。
だいたい、宝塚ホテルは兵庫県の「景観形成重要建造物」に指定されていた筈ですが、「重要」でも壊してOKだったんですねえ。そんなら最初から指定しなきゃ良いのに。
もちろん私も経営者の端くれですから、老朽化した建物の維持にどれだけ経費が要るかは分かります。こんなにカネかけて修繕する位なら建て替えちまえ!(お詫び=関東弁ですみません。阪急阪神さんだから本来関西弁でしょう。)
と思うのも分かりますよ。
詳細は存じませんが、耐震問題とか消防基準の問題があったのかもしれません。
しかしです、全国で13軒の内の1軒です、公共性が、そこら辺の建物と違うと思うんです。
それにですよ、日本産業史上に輝く稀代の名経営者・小林一三の遺した建物です。鉄道事業と温泉地開発・歌劇団経営と一体と成ったホテルというのも稀有の存在だと思います。
最近は外資系ホテルがポコポコとオープンし、皆お洒落なものですから、たしかに目移りはします。クラシックなホテルが忘れられがちなのかもしれません。
でも、近代日本の黎明期に、欧米のライフスタイルを覗き見る窓口としてホテルに憧れた人々の気持ちを忘れたくはないですよね。
なんとかならないんでしょうか?
追伸
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