耐震補強工事
新橋の、すき焼き店「今朝」さんが耐震補強工事のため、二カ月ほど休業なさることになりました。
休業中社員さんを解雇するわけにいかず、かと言って遊ばせておくのも良くない、ということで、「すきや連」の各すき焼き店が、分担して研修を受け入れることになりました。
挨拶程度の面談をした後、
そう言えば「今朝」さんのすき焼きのやり方って、どういうやり方だったっけ?
と思い出すため、休業前の最終日にお訪ねしました。
参りますと、もう工事は始まっていて、窓面の内側にもう1枚壁が設置されていました。その壁と窓の間に鉄板を入れるのだそうです。
内壁を設置するため、広かった宴会場は少し狭くなっていました。営業的には痛いですね。大変なことです。
さて、「今朝」さんの方式は、関東風すき焼きのベーシックなやり方で、浅めの鍋にまず割り下をはり、適当な温度に上がったら肉を入れ、次にザクを入れ、また肉を入れてと交互にやって行く方式です。
「ちんや」に研修に入る予定のお姐さんが作ってくれます。
あれ? 麩は入れないんでしたっけ?!
ふーん、その代わりにシメジが入るんですね!
え? ウチのやり方ですか?
まず牛脂を敷いて、そこへ葱を入れてしばらく炒めて、その上に今度は肉を載せ、それから割り下を注ぐんですよ。
変ってるでしょう!
葱になかなか火が通らなくて往生しますよ。
肉に割り下を注ぐ時も、ジュ―っと一気に沸騰しますから、慣れないとチト怖いんですよね。
鬼門なのはやはり葱ですね。葱を炒めている間に、お客様から難しい御質問が来ると、返答と葱焼きの両方だから大変なんです。
頑張って浅草のことを勉強します!!だって?
せっかくですけど、それはそんなに頑張らなくてOKですよ。だって本やネットに載っていることなんか聞かれませんから。
「お姐さん、教えてよ、店の名前は分からないんだけど、ほらほら、先週朝のワイドショーに出てた浅草の、なんとかメンチって旨いの?」
とか、そういう質問が多いんですよ。
その番組視てないし、テレビは地元で評判の良い店より新奇な店を出したがるから、ボクだって、知りませんもん、そんな店。
え? 対策ねえ?
自分の方から得意な話題でしゃべり倒すことかなあ・・・
ともあれ、まあ、ヨロシクです。
本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて1.585日連続更新を達成しました。
毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。