蘊蓄はさようなら

 ワイン専門誌「wi-not?」の対談コーナーに出させていただくことになり、先日撮影がありました。

 え?! ワイン音痴の住吉がワイン専門誌に出るのか って?

 ええ、たしかに私はワイン音痴ですけどね、それでも是非出て欲しい!っていう話しでしてね、しかも私以上に畑違いの、浅草の面々と一緒に出演しました。

 この「wi-not?」という本は、結構厚みがあってデータ豊富で、雑誌というよりムック風の本なのですが、そのことを自慢したい雑誌ではないそうです。むしろ、

「お勉強、蘊蓄はさようなら。直感的におもしろく、ワインが飲みたくなる、ワインと食事を愉しみたくなる、食やワインは文化だからなんて大上段に構えない、そんな新しいエンタメマガジンの登場です。」

というのがコンセプトです。

 そういう方向性は大賛成ですよね。そう言えば笠間の「磯蔵酒造」の御主人も「酒をマズくする完璧な方法~それは薀蓄を語ること」と言っておいででした。

 だからこそ私達が起用された模様です。

 自分で言うのもなんですが、浅草の人々は結構「総合知」があります。専門性はさほど高い人でなくても、広く色んな話題について行けて、しかもそこそこのレベルで話せます。

 ワインも、そんな「色んな話題」の一種ですね。

 で、今回は、その座談を他人さんつまり記者さんやカメラマンさんが見ている前でやるわけです。

 専門家が選んできたワインを何種類も試して、それぞれが、ああでもないこうでもない、とコメントします。

 しかし、すぐにワインの話しから脱線して盛り上がります。いつもの集まりみたい。

 皆さん日頃から「取材慣れ」しているせいか、緊張している人がいません。楽しげに飲み・食っています。

 あまりに脱線すると記者さんから、ダメ出しが出て、ワインについてコメントするよう求められます。

 私は一応葡萄の品種名と特徴などを記憶していますが、そういうことは覚えていない畑違いの方が、結構適切にコメントするのに感心します。

 これって、やっぱり、ン万円しちゃうの?

 いやあ、それは銀座値段ですよ! 酒屋値段なら○○円位じゃないの!

 おお、御明算。

 結局、この集まりが「直感的におもしろ」い集まりだったことは事実です。

 勿論酒の蘊蓄も、まあ、ある程度は知っていた方が良いことは良く、味に全く無関心な人とは飲めません、私は。

 だからと言ってワインオタクの人と飲みたくはなく、塩梅の良いメンバーと一緒に飲まないとつまりません。その人選が、要するに大事ですよね。

 飲むメンバーこそがエンタメ、というのが、私のコンセプトです。

追伸①

 藤井恵子さん著の単行本『浅草 老舗旦那のランチ』に登場させていただきました。
 不肖・住吉史彦が、「浅草演芸ホール」の席亭さんや、「音のヨーロー堂」の四代目とランチをしながら、浅草について対談する、という趣向です。

 他にも20人ほどの、浅草の旦那さんたちがリレー対談で形式で登場します。

 是非ご購読を! 平成24年6月3日、小学館発行。
 ご購入はこちらです。 (できればレビューも書いて下さいね!)

追伸②

  「日本国復興元年~1千人の笑顔計画」を実行中です。

 この「計画」では、まず「ちんや」で東北・北関東の牛を食べていただきます。そして食後の飛びっきりの笑顔を撮影させていただきます。

 その笑顔画像をこちらのサイトにUPして、北の産地の方に見ていただきます。

 現在の笑顔数は300人です。笑顔数が1千人に達するまで継続してまいります。

 皆様も、是非御参加下さい!

 本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて974日連続更新を達成しました。毎度のご愛読に感謝いたします。浅草「ちんや」六代目の、住吉史彦でした。