生産性
日本経済の一人あたりGDPが世界第27位で先進国中では最下位だという件、つまり生産性が低いという件は、最近だいぶ有名になりました。人々が緩く生きているスペインやイタリアよりも生産性が低いというからガッカリします。
で、生産性を高めようとする企業には、政府が補助金をくれると申します。
ほお、結構ですな、一体どうやったら生産性が上がるんでしょう、教えて欲しいもんだと思って、説明を読んでみましたら、
IT化をすると生産性が上がるから、IT化したら補助金をくれると申します。つまり「ちんや」にもファミレスみたいな受注端末を導入しろと申します。
うーん。
まあ、ホールから厨房への注文の「通し間違い」は多少減るかもしれませんね、たしかに。生産性も多少は上がるんでしょうね、きっと、
でも、私はあんまり好きでないです、あの仕組みが。だって、人間が機械に使われているみたいだからです。
人間が創意工夫したい気分にならない職場って、本当の意味で生産性が高い職場なんでしょうかね?
私は、どうもなあ・・・と思ってしまいます。
80年代にバブルが崩壊して以来、日本は効率性を上げる→格安で提供する、ということばかりやって来ましたが、生産性は上がりましたか、ね?
安さだけが「売り」になると、人間って、思考停止するんじゃないかと私は思います。
そして、安さで勝てるのは、一番安い一社だけ。後は「負け組」です。
最近「てるみくらぶ」という旅行会社が破綻したとかですが、その会社は航空会社から余った席をまとめて買って安さを実現していたそうです。ところが航空会社が小型機を導入したり、シェア運行を導入したりして、席が余らなくなったため、あえなく破綻してしまったとか。安さを目指していると、条件が変わっただけで一気に「負け組」に成ってしまうのです。
効率は、ほどほどにしておいて、人間の創意工夫を高く買ってもらえるような、そんな国にしませんか、皆さん?
追伸①
テレビ出演の予告です。
NHKテレビ「所さん!大変ですよ」4月13日20時15分放送予定。お楽しみに。
http://www4.nhk.or.jp/taihentokoro/
「霜降り牛肉に異変!?おいしい牛肉の謎」
高級牛肉といえば「霜降りの和牛」。このイメージが覆る事態が!老舗すき焼き店が「霜降りが多いA5の牛肉を使わない」と宣言したのだ。そもそも霜降りの量で格付けを行う動きがでてきたのはアメリカ産牛肉の輸入自由化交渉がきっかけ。肉牛農家では霜降りが入るよう心血を注いできた。それが消費者の健康志向が高まるにつれて「行き過ぎた霜降り」に対する見直しの動きが出始めているという。おいしい牛肉の基準を巡って何が?
【司会】所ジョージ,片山千恵子,【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎
追伸②
拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
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