東八拳

東八拳の会が「ちんや」で開催されました。

東八拳(とうはちけん)というのは、ジェスチャーを使った、じゃんけんと思っていただければ良いと思います。仕組みは、じゃんけんと同じで、「三すくみ」で勝ち負けを競うものです。

じゃんけんは手を使って、「ぐう」「ちょき」「ぱあ」とやりますが、東八拳では参加者が「狐」「鉄砲」「庄屋」の三つを演じて、勝ち負けを決めます。

三者の力関係は、

「狐」は「鉄砲」に撃たれるので鉄砲の勝ち、

「鉄砲」つまり猟師は「庄屋」には頭が上がらず「庄屋」の勝ち、

「庄屋」といえども「狐」には化かされるので、「狐」の勝ちになります。

1825年(文政八年)に歌舞伎「東海道四谷怪談」に登場して→大流行。大正時代まで一世を風靡したと聞きます。

大流行したのは、じゃんけんよりゲーム性が高いからです。

手先だけのじゃんけんと違い腕まで使うために、体の動きで相手の出方を読むことが出来ます。

また、三本勝負で二本先取した方を「勝ち」とすることにより、じゃんけんがほとんど運で決まるのに対して、競技性が高いのです。

そもそもは酒席での座興として始まったわけですが、大流行する内に、作法が決められ、家元制度まで出来ました。

今では家元が9人いて、毎月稽古会が開かれ、星取り会、番付披露などが行われているとか。江戸時代から現在まで、途切れずに遊び続けられている非常に希有な遊びと言えます。

そういう会が弊店で開かれて嬉しい反面、その理由が、これまで開催していた料亭さんが廃業なさったからと聞いて複雑な気分になりました。

本来は花柳界の遊びですからねえ、本当はすき焼きで、というのは変なのですが、弊店がお引き受けしたのも、何かの巡り会いと思い、こうしてブログで紹介させていただきました。

それ、ハッ、ハッ、ハッ!

 

追伸①

テレビ出演の予告です。

NHKテレビ「所さん!大変ですよ」4月13日20時15分放送予定。お楽しみに。

http://www4.nhk.or.jp/taihentokoro/

「霜降り牛肉に異変!?おいしい牛肉の謎」

高級牛肉といえば「霜降りの和牛」。このイメージが覆る事態が!老舗すき焼き店が「霜降りが多いA5の牛肉を使わない」と宣言したのだ。そもそも霜降りの量で格付けを行う動きがでてきたのはアメリカ産牛肉の輸入自由化交渉がきっかけ。肉牛農家では霜降りが入るよう心血を注いできた。それが消費者の健康志向が高まるにつれて「行き過ぎた霜降り」に対する見直しの動きが出始めているという。おいしい牛肉の基準を巡って何が?

【司会】所ジョージ,片山千恵子,【出演】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎

 

追伸②

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.591日連続更新を達成しました。

Filed under: 浅草インサイダー情報 — F.Sumiyoshi 12:00 AM  Comments (0)