いい肉は、

今日は、

「いい肉は塩・故障で食べるべきだ!」

いや、間違えた、

「いい肉は塩・胡椒で食べるべきだ!」

という話しについて検討します。

いい肉=等級の高い肉=脂の割合が多い肉と考えますれば、全くその通りです。

等級が高く、脂の割合が多ければ、当然赤身の割合が少なくて、その分旨味が乏しいですから、濃い味付けに負けてしまいます。塩だけがベストでしょう。脂っこさを補正するために辛味=胡椒が要るでしょう。塩・胡椒で食べるべきです。

では次に本当にいい肉=「適サシ肉」の場合はどうでしょう?

「適サシ肉」には適度の脂と、適度の赤身があります。その赤身を充分熟成させて旨味を増やせば、塩・胡椒で食べても勿論悪くはないのですが、もっと強い味付け~例えば、すき焼きや生姜焼きにしても負けません。

弊店のすき焼きが、まったくその状態なのですが、肉の中の赤身の旨味と割下がバランスし、そして融点の低い脂と融け合って、マイルドにもなります。

そう、本当にいい肉は、濃く味付けしてもOKなのです。

話しは最初に戻りますが、

「いい肉は、塩・胡椒で食べるべきだ!」

という話しは、結論として、単に等級が高いだけで本当の意味で旨くはない肉を前提にした場合だけに成立する、要するには都市伝説だと申せましょう。

このネタを使って女性を感心させたいと企んでいるお父さん、どうぞ、お気をつけを。

 

なお、「適サシ肉」につきましては、弊ブログの1/151/16をご覧くださいまし。

追伸①

今年も「ミシュランガイド東京2017」に載せていただきました。 3年連続掲載です。ありがとうございます。

追伸②

拙著は好評(?)販売中です。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』

浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。

東京23区の、全ての区立図書館に収蔵されています。

四六判240頁

価格:本体1600円+税

978-4-7949-6920-0 C0095

2016年2月25日発売

株式会社晶文社 刊行

 

本日も最後まで読んで下さって、ありがとうございました。御蔭様にて2.538日連続更新を達成しました。

 

 

 

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すき焼きサンド

すき焼きがブームだ!

とは全く思えないのですが、

「すき焼き風」はブームかもしれません。

「すき焼き風焼肉」

「すき焼き風ラーメン」

に続きまして、すき焼きをイメージした新作サンドイッチが「ドトール」さんに登場しました。

リリースによりますれば、

「日本の鍋”すき焼きをイメージした冬の新作ミラノサンド。シャキシャキのレタスに、甘辛の柔らかい牛肉、玉ねぎがベストマッチし、さらに卵黄ソースや九条ネギ、水菜を合わせている。」

ミ、ミラノサンドなの?

イタリアの?

すき焼きと言えば、日本の浅草じゃないの・・・

それはさて置き食べてみますると、野菜は生なのですねえ。

以前から「テリヤキ・バーガー」など甘辛い肉をパンではさむ食べ物は存在しましたから、そんなに飛躍は感じないで・・す・ね。

はたして「定番」に昇格しますやら。

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ひゃくまんさん

近頃地下鉄に乗ると社内に流されている動画に、石川県の観光誘致キャンペーンの動画がありますよね。

石川県の美味しい食べものを、

加賀料理、かに、和菓子、と挙げて行き、最後に

迷ってるなら全部食べちゃえば?!

と呼びかけるものです。

金沢駅前で呼びかけている、その人は、

「ひゃくまんさん」。

北陸新幹線の開業PRのために石川県庁が創った「ゆるきゃら」ですが、登場した当時県民や県議会での評判は、

「かわいくない」

「だるまに似た姿から石川を連想するのは難しい」などと、さんざんでした。「批判のおかげで知名度はかなり上昇したのではないか?」と言われたほど。

が、おっと、いやいや、かわいいかかわいくないかの問題ではないと思うんですよ。

私は、京都と金沢だけは「ゆるきゃら」など創らなくてOKだろうと思っていたんです。

絶対に必要なんですかねえ、「ゆるきゃら」?

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ベールに覆われた料亭

「東都のれん会」の新年会が老舗料亭「新喜楽」さんで開催されました。

「新喜楽」さんは新橋花柳界の出先の一つですが、場所は飛び地のようで築地に在ります。

1875年に創業された時は現在地ではなく、名前も「喜楽」と言っていたそうですが、その後、築地の大隈重信邸跡地に移転して

「新喜楽」となったそうです。明治初期に、当時まだ政府内にいた大隈を中心に開化推進派が集まって気勢をあげ、「築地梁山泊」と言われた場所です。

その関係で、当時から政界の客が多い料亭さんです。佐藤栄作総理が1975年に脳溢血で倒れたのもこの店であったとか。

今でも「新喜楽」さんの営業方法は昔風で、雑誌広告もインターネット広告もお出しになりません。HPが無い(!)んです。「最もベールに覆われた料亭」と言う人もいるとかですが、「東都のれん会」では新年会に使わせていただくことが多く、いったん暖簾をくぐらせていただけば、もちろん怖い所ではないですよ。

楽しい一夜でした。ご馳走様でした&幹事の皆さん、お疲れ様でした。

 

追伸①

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記念誌

日本料理業「全国芽生会」の大会が2015年に東京で開催され、その時の記念誌が、ようやく完成しました。

完成まで1年以上かかるという手の込んだものでして、大変読み応えあります。

「開化の料理」の項目については、私に400字以内で書くように、というご下命がありましたので、以下のような一文を草しました。ご笑覧下さい。

<開化の料理>

アメリカの初代駐日総領事ハリスが駐在を始めたのは1856年のこと。領事館が置かれた伊豆下田・玉泉寺には、牛を屠殺した場所つまり日本初の屠殺場に供養塔が設置されている。

そのハリスの努力で函館・新潟・神奈川・兵庫・長崎が開港、外国人居留地が設置され、その周囲の日本人に欧米の食文化が伝えられた。居留地近辺に開業した西洋料理屋の中には今日まで営業を続けている店もある。また各国使節や要人を饗応するために西洋人の料理人が来日するようにもなった。

一方、外国人が肉を食べる様子を見て、従来隠れて肉食してきた日本人も次第に肉を大胆に食するようになる。江戸時代日本人が食べられた肉は、彦根藩の味噌漬や「ももんじや」の猪鍋などに限られていたが、幕末には牛鍋屋が次々と開業し始めた。

明治維新後は政府は文明開化政策を採り、福澤諭吉が『肉食之説』を唱えたように知識人が肉食を啓蒙した。また軍隊が西洋料理を採用して兵に食べさせたことで、西洋料理・肉食が国民の隅々にまで拡がって行った。

<終わり>

 

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華英通語

塾生注目!!

日本にカレーを紹介した人は、誰だー?!

福沢諭吉先生、で、あーる。

 

嘘だとお思いなら、義塾の公式サイトをご覧ください。

先生最初の単行本である『増訂華英通語』(1860年、万延元年)に「Curry コルリ」という表記があるそうです。アメリカに渡って買ってきた単語短文集に簡単な意味や片仮名の発音を付記した本だとか。

先生がアメリカ滞在中にカレーを召し上がった証拠は無く、色々な料理名を紹介しただけかもしれませんが、少なくともこの本でカレーという語が紹介されていることは事実です。

 

以来157、「ちんや」では、そのカレーとすき焼きを合体させ、カレーオイル入りの溶きタマゴで、すき焼きを食べていただく方法を考案しました。

これがですね、我ながら、うまいんです。

違和感どころか、懐かしい味がするのは、日本人がすき焼きとカレーをほぼ同時期に知ったからでしょう。

特に、残ったカレーたまごをご飯にかけて食べるとサイコーです。

 

先日は、インド系スパイス研究家のメタ・バラッツさんにも食べていただき、感慨深く思いました。

皆さんも、是非お試しあれ。

 

なお本日2月3日は先生の祥月命日である「雪池忌」です。

 

追伸①

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昔の機械

最近一台の冷蔵庫を廃棄し、新しいものと取り替えました。

昭和50年に現在の「ちんや」ビルが出来た時から使っていたものですから、40年以上使った機械でした。

昔の機械は丈夫なものです。ややこしいマイコンとか付いていないですからね。

実は冷えることは冷えていたのです。

しかし、この半年くらいモーターの震度音が激しくなっていました。庫内を冷やそうとモーターが強く回る時に、周囲の人間が会話しにくい位の音を出すようになりました。

整備してもらってもダメ。長年の功績に免じて我慢していたのですが、いよいよ喧しくなり、それに、もう代えのモーターは無いというので、廃棄に踏み切りました。

40年というのは、ものごころついてからの私の人生の長さと同じですから、少し感傷的になってしまいました。

最後まで冷えてはいたので忍びない感じです。

在り難う。

成仏して下さい。

追伸①

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成人式

1/9午後に予約のお二人さん、

電話の声が若いと思ったら、成人式の帰りでしたか。

飲みに行かずにウチに見えるとか素晴らしいし、カノジョの振袖はステキだったけど、

49分遅刻はいただけないなあ。

連絡入れなかったのは更にN.G.だねえ。

今日は許すけど、社会に出たら時間は守ろうぜ。

 

追伸①

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