京のフレンチ
「京のフレンチ」で久しぶりにエスカルゴを食べました。
別にエスカルゴが嫌いというわけではないのですが、なぜだか最近食べる機会がなくて、例の独特の器具の使い方も、あれ?これ、どうやって使うんだっけ?忘れちゃったなあ、という感じでしたが、大変美味しくいただきました。
「京のフレンチ」というのは、「ぎをん 萬養軒」さん。
1904年(明治37年)のご創業で、以前はたしか、四条通りにお店がありましたが、3年ほど前に、花柳界・祇園の花見小路のつきあたり、歌舞練場の前に移ってきました。
超一等地ですねえ。周囲はインバウンドの外国人で騒々しいですが、お店の中は穏やかな時間が流れていました。
流石、宮内庁・皇室とのご縁が深いというお店です。昭和3年に御所内の饗宴場で行われた「御大典」以来のご縁だと言いますから、雰囲気の素晴らしさは、そうした歴史の賜物なのでしょう。
なんでも「変化はゆっくり新しいものには敏感に」という方針だとかで、エスカルゴは伝統的でしたが、今風の軽やかな盛り付けがステキなお料理もありました。ご馳走様でした。
それにしても、です。円安インバウンド景気が、この一帯にまで及んでいることについては、私のような旧い人間は複雑に感じてしまいます。
おそらく日本で一番、花柳界の風情を残していると言って良いこの街にも外国人が押し寄せていて、テーマパークのような在り様です。本物のテーマパークと違ってゲートがないので、人の出入りを制限できません。
さらに複雑なことに、元は芸子さんの置屋であったと思しき物権(町屋)が、どんぶり飯屋に成っていて、30人ほどの人達が地べたに座りこんで順番を待っていました。
こ、ここって、花見小路だよねえ・・・
浅草にもインバウンドの方が大勢見えますが、花柳界にどやどや入って行ったりはしません。
京都はこれからどうなって行くのでしょうか。
追伸、
3/29は火曜日ですが、隅田公園の桜が咲きましたので、「ちんや」は臨時営業致します。どうぞ、ご利用下さいまし。
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