万感の人生涙劇場
「すき焼き思い出ストーリー」のようなストーリーを発見しました、『女性セブン』誌上で。
『女性セブン』さんに取材していただいた件は、弊ブログの3/5号に書きましたが、そのおかげで私は『女性セブン』を、生まれて初めてしげしげと読む機会を得ました。そこでみつけた「万感の人生涙劇場」というコーナーに、そのストーリーは在ったのです。
それは、48歳パートだという方の体験談を小山内麗香さんという方が纏めた文のようでした。丸ごとここに転載するのは、本当は良くないのでしょうが、もう発行から1週間が過ぎて次の号が出ましたし、世のほとんど全ての男性は、この雑誌を読まないのですから、そうした諸君に読ませるために転載するのならむしろ良いことなのでは・・・と誠に勝手に判断して転載致します。
さてさて、題して「最高のプレゼント」は以下の通りです。
7年前に夫の浮気が原因で離婚。6才の娘と2人暮らしになりました。パートを掛け持ちする生活はかなり苦しく、外食もできませんでした。
そして月日が経ち娘は中学2年生に。ある日、その娘が私の誕生日に外食をしようと言ってくれたのです。しかも、娘が連れて行ってくれたのは高級な割烹料理店。
「予約してあるから」と、娘は得意げに店へ入ろうとするので、私は思わず引きとめてしまいました。お金は大丈夫だという娘に、「まさか、悪いことして稼いだんじゃないでしょうね」と余計な疑いをかけてしまったのです。娘は私を睨みつけると、目に涙を浮かべ、「もういい!」と、走って行ってしまいました。
そこへ、女将さんが店から出てきました。予約をキャンセルしようとすると、女将さんは静かに首を振ります。
数日前、娘がお小遣いを持って予約に来た時のこと。予想以上に料金が高く、入り口で立ち尽くしてしまったどうです。事情を聞くと、「いつも頑張っているお母さんに、感謝の気持ちを込めて、ぜいたくをさせてあげたい」と・・・。女将さんは出世払いでいいからと、予約を受けつけてくれたそうです。
私は急いで娘を捜すと、近くの公園で泣いていました。娘に駆け寄り、「ごめんね」と強く抱きしめました。私たちは店に戻り、その日は楽しい時間を過ごせました。
後日、店に料金を払いに行くと、「娘さんにいただきます」と断られました。2年後。高校生になった娘が、アルバイトした給金で「出世払い」をしてくれました。
その後、私の誕生日を、その店で祝うのが、恒例になっています。(終わり)
いい話しですねえ。
『すき焼き思い出ストーリーの本』の中の「すき焼きでおじいちゃん孝行のはずが。。。」に少し似ています。
子が親に食事をご馳走するのって、たしかに「最高のプレゼント」ですね。
ところで、この「万感の人生涙劇場」というコーナーは『女性セブン』の中では「涙活」のコーナーと位置付けられている模様です。
と、いうことは、『すき焼き思い出ストーリー』も「涙活本」と言えなくも、ない、のかな。
追伸、
拙著が発売になりました。どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
題名:『浅草はなぜ日本一の繁華街なのか』
浅草の九人の旦那衆と私が、九軒のバーで語り合った対談集でして、「浅草ならではの商人論」を目指しています。
第六話は「牛のヨダレのごとく商いを続ける」(おでん「大多福」四代目 舩大工安行さん)。対談場所は国際通りの「オクラ・イズ・バー」さんです。
四六判240頁
価格:本体1600円+税
978-4-7949-6920-0 C0095
2016年2月25日発売
株式会社晶文社 刊行
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